
市長
おはようございます。よろしくお願いします。
記者
おはようございます。幹事社のRKBです。
では、市長、発表案件についてお願いいたします。
市長
いよいよ年末年始、病院も閉まります。去年はですね、急患センター12時間待ちというような状況もありました。ぜひ、ご自宅。まずは、風邪をひかないようにですね、体調に気をつけつつ、万が一に備えた解熱鎮痛剤ですとか、風邪薬の用意をそれぞれでよろしくお願いいたします。【フリップ】
風邪にならないのが一番なんですけどもね、年末年始ですから、当然、病院などもいつもと同じではなくて、閉まっているわけです。特にインフルエンザが、今、流行(はや)っているという状況は、ご承知のとおりかと思います。11月以降、気温の低下とともに広がってですね、4週連続で警報レベルを上回る数値となっています。
やはり感染症対策はもう十分、皆さん、このコロナも含めてですね、ご存知と思いますけれども、やはり、うがい・手洗い、そういった基本的なことをしっかりしつつ、食事をしっかり取って、栄養と、それから睡眠ですよね。こういったことをしっかり行いながら、それぞれ風邪をひかないような体づくりをまず行っていただきたいと思います。
特に、今、風邪ひくと最悪です。クリスマスも正月もありますんでね、家族や友人と楽しく過ごしたいはずですから、ぜひ、今の時期こそ、体調管理をよろしくお願いします。
去年は、今お話ししましたが、急患センター12時間待ちというような状況もあったわけですね。ですから、やはり軽症の方も含めてですね、皆さんがちょっと体調が悪いからっていって、いつもと同じように病院に行くと、空いている病院が圧倒的に少なくなりますから、大変なことになるわけですね。
行政としても、こういったことに対応すべく、今年もこれからお話はしますけれども、まずは、お子様がいらっしゃる家庭、子どものことは一番皆さん気になると思うんですよね。そういう方のためにですね、受診するか迷ったときに利用できる小児救急医療電話相談を行います。これは#(シャープ)8000番、#8000番。もしくは、ウェブサービス「こどもの救急」などもございますので、子どもが体調を崩して受診しようかな、どうしようかなと迷った方はですね、ぜひ、こちらをご利用いただきたいと思います。
それから、福岡市内の診療体制なんですが、まず、急患診療センターについてはですね、例年同様、特に12月31日から1月4日にかけてスタッフを増員いたしまして、ほぼ24時間体制、午前9時から翌朝の8時まで診療を行います。
それから、昨年末に急患センターが、大変混雑したということも踏まえてですね、例年の体制に加えまして、新たに内科・小児科の当番病院を設けることにいたしました。日にちについては、12月28日及び12月31日から1月3日までの計5日間ということになります。
年末年始の急患センター、それから当番病院についてはですね、診療状況については、市のホームページ、それから、市政だより1月1日号にも詳細を掲載してございますので、ご確認をいただければと思います。
これから、まさにクリスマス、お正月、人が集まる機会、大変増えてくると思います。ぜひ、うがい・手洗い、基本的なことをして体力をつけながらですね、この時期に本当に風邪をひかないように、皆さん、お気をつけいただきたいと思います。
市長
はい、じゃあ、次に行きます。
福岡市では、民間企業と連携をして、ペロブスカイト太陽電池を活用した都市型の創エネモデルにチャレンジをしたいと思います。【フリップ】この「ペロブスカイト」という言葉、最近聞くことが多くなってきたかなと思うんですけれども、とにかく薄くて、軽くて、曲げられるという特徴を持っています。これです、ペロブスカイト。こういうふうなシートになっているんで、いわゆる従来のいわゆる太陽光パネルとは、ずいぶん違ってですね、薄い。そして、なんといっても国産。日本のですね、強みが活かせるというところにも、これ、非常に強みがあるわけでございます。
というのも、このペロブスカイトをつくるときの主原料となりますヨウ素、これは埋蔵量も含めると、日本が世界一のシェアを持っているということで、国内調達が可能ですから、国においても国産再生可能エネルギーのけん引役として、大変期待をしているものでございます。やはり海外の依存を減らせるという意味でもですね、それから、国内の産業を育てるという意味でもですね、ペロブスカイト、大変注目をしたいと思っております。
福岡市としては、2040年度、温室効果ガス排出量実質ゼロに向けてですね、都市型の創エネモデルの確立にチャレンジをしておりまして、都市部では大規模な再エネ設備の設置が難しいという課題がある中でですね、これまで、このペロブスカイト太陽電池のトップランナーであります、積水化学工業株式会社と、全国に先駆けて実証実験なども行っております。
今回はですね、そのペロブスカイト太陽電池の普及拡大の第一歩として、積水ソーラーフィルムさんと連携をしていくこととなりました。昨年度、先行して設置をした、FGN(Fukuoka Growth Next)こちらではですね、屋上に従来型のような大きな基礎を置くことなく、防水シートと一緒に設置をするということもできました。
また、今までの太陽光パネルが置けなかった香椎浜小学校の体育館の屋根にも設置をできました。当然軽いですしね、これまで設置できないような、従来の太陽光パネルが設置できないようなところにも設置できるようになっているわけです。
こうした福岡市をフィールドとした実証実験、連携協定をもとにしてですね、市内小中学校3校の体育館の屋根への設置、それから、福岡市をフィールドとした設置技術の確立に向けた実証実験をこれから行ってですね、特に壁面などへの設置など、都市部での再生可能エネルギーの新たな設置場所のチャレンジをしていきたいと思ってございます。
特に福岡市は、政令市の中でも集合住宅率が全国一という、まちの特徴も持ってございます。集合住宅といえば、スペースの制約などがあって、従来の太陽光というのは、パネルの設置が進みにくい状況もある中で、フィルム型、それから、ガラス一体型のペロブスカイト太陽電池であれば、壁や窓への設置可能性が広がってですね、家庭における光熱費の削減や温暖化防止にもつながるということになるわけですね。
福岡市では、このペロブスカイト太陽電池を早期に社会実装につなげていくことによって、2040年度の温室効果ガス排出量実質ゼロの達成を目指していきたいと思っております。
今日は、この、今回、福岡市がパートナーシップを結びます、積水ソーラーフィルムの上脇(かみわき)社長にもお越しをいただいておりますので、ぜひ一言いただければと思いますが、上脇さん、よろしくお願いいたします。
上脇社長(積水ソーラーフィルム株式会社)
おはようございます。今、紹介いただきました、積水ソーラーフィルムの上脇でございます。
本日はですね、今、高島市長からお話がありましたとおり、福岡市様と連携協定を締結することができまして、大変光栄に存じます。
当社はですね、今、注目を集めております、ペロブスカイト太陽電池の中でも、このフィルム型という一番軽くて・薄くて・曲がる、こういうタイプのものに特化してですね、事業化を目指している会社でございます。
高島市長からお話があったとおりですね、このフィルム型のペロブスカイト太陽電池のもう最大の特徴は、薄くて・軽くて・曲がる。しかも、国内で取れる原料でつくれる。これが大きな特徴でございます。
したがって、従来の太陽電池では、設置できなかった場所に設置できる可能性が非常に高くてですね、電力が必要な施設に付けて、そこで電力をつくって、そこで消費するという、地産地消のですね、再生可能エネルギーの普及モデルがつくれる。これ、従来なかなか難しかったことなんですけど、こういった社会貢献ができるということが、このペロブスカイト太陽電池の大きな特徴です。
福岡市様にはですね、多大なご協力をいただきまして、今までFGN、それから香椎浜小学校、ここで実証実験をやらせていただきました。雨が降るとき、暑いとき、いろんなかたちでですね、データを取ることができて、貴重なデータで、これからより、その製品の改良に向かっていく基盤ができたかなと非常に感謝をしております。
また、ペロブスカイトはですね、薄くて軽いが故に、付け方にものすごく工夫が必要なんですけど、そういった付け方のいろんなヒントもですね、実証の中からいただけたということでございます。
将来に向けてですね、まだまだ解決しなくちゃいけない課題はあるんですけれども、先進的な取り組みを続ける福岡市様と今後も連携を強化しながらですね、共に脱炭素社会の実現に向けてですね、我々も微力ながら邁進(まいしん)していきたいと考えております。
今日は、こういう機会をいただきまして、本当にありがとうございます。
市長
ということで、上脇さんもいらっしゃっているので、まずは上脇さんへの質問などがあれば、そちらからお願いいたします。
記者
では、まず、発表案件についての質問ということで、幹事社のRKBから、最初に質問させていただきます。
こちら、今回は社会実装というのは、公共施設等で設置して実験をしていくということになるんですけれども、今後はやはり一般の住宅ですとか、先ほど市長がおっしゃった集合住宅、そういったところへの実験にステップアップしていくものなのか。その見通しというのがあれば、教えていただけますでしょうか。
上脇社長(積水ソーラーフィルム株式会社)
まずは、ペロブスカイトを社会に普及させていくという観点からは、いわゆる公共施設をまず切り口にスタートしたいと思っています。それで、量産ができてくるとですね、コストが少しずつ下がっていきますので、そういうふうになれば、当然、民間の集合住宅、戸建て住宅、あとビルですね、そういったところへの展開というものも、当然、視野に入れて、今、事業化を進めているところでございます。
記者
ありがとうございます。では、発表案件に関して、各社様、質問あればお願いいたします。
記者
読売新聞の原と申します。お世話になります。
今回、FGNのほうで試行、実証実験されたということで、先ほどちょっと触れられましたけど、付け方のヒントというところがありましたが、付け方にどういう課題があって、どういうヒントを得たのかというのを、言える範囲で結構ですので、お願いいたします。
上脇社長(積水ソーラーフィルム株式会社)
今、FGNではですね、かなり先進的な取り付け方を実証させていただいています。それはですね、ペロブスカイトのこの薄くて・軽くて・曲がるという特性を活かして、もともと屋根にある防水シートとですね、このペロブスカイトの太陽電池を一体にして、その防水シートの工事をするときに、ペロブスカイトも同時に工事ができる。こういうことを狙った設置の仕方というものをやっております。
ですから、見た目は本当に屋根の面にですね、ペロブスカイトがペタッと貼ってあるようなイメージになっているんですけども、これは今後の普及に向けて、一つの大きなヒントが得られていると、我々、考えております。
記者
分かりました。あと、付け加えてなんですけれども、今、ペロブスカイトは、非常に話題と注目を集めてありまして、供給量について、非常に人気ということで、不安があるというような話もあるんですが、その点はいかがでしょうか。
上脇社長(積水ソーラーフィルム株式会社)
供給に関してはですね、おっしゃるとおりで、我々は、今、大阪府の堺にですね、今、量産工場の建築中でございます。27年度に100メガワット分ですから、大体年間100万平米ぐらいのですね、量産工場をまず稼働させる準備をしておりますので、現段階では、やっぱり供給できる量が限られているんで、やっぱり実証が中心になるんですけど、量産工場ができれば、本格的な社会普及というところに向かってスタートを切れると考えてございます。
記者
分かりました。
すみません、あと一点だけ。発電効率のところですけれども、今回のFGNの実証の中で、いろいろ研究してまいりたいという話があったかと思うんです。いかがでしょうか、発電効率の点については。
上脇社長(積水ソーラーフィルム株式会社)
そうですね、発電効率は設置の仕方もあるんですけど、やっぱり本質的には、このペロブスカイトの材料に、もう少しいろんな工夫をしながら、発電効率を上げていくことが課題になっています。発電効率はまだ少し、従来の太陽電池よりまだ少し低いんですけれども、いろんな技術的目処(めど)はできてきておりますので、これは継続的に今後上がっていくものだとお考えいただいて結構です。
記者
分かりました。ありがとうございます。
市長
大丈夫ですか。では、ありがとうございます。
上脇社長(積水ソーラーフィルム株式会社)
はい、どうもありがとうございます。
記者
それでは、発表案件以外の質問に…。
市長
あと、年末年始の医療体制並びにペロブスカイトでも、発表系で私に何かあれば、なかったら。
はい、どうぞ。
記者
年末年始の医療体制のところで、お伺いいたします。昨年、急患センターの長時間待ちというのが、例年発生はしているんですけれども、ここについての市長の課題感と、今後、体制を強化していくようなお考えがあれば、教えていただけないでしょうか。
市長
コロナの期間で、ずいぶん、そのなんていうか、体調が悪かったら、皆さん、すぐ病院に行くというようなかたちになってきて、ずいぶん受診も増えているのかなという気もしますけども、基本的には、やっぱり自分の体力をつけていくということ、免疫を上げて体力をつけるということが大事なんで、基本的にはやっぱり睡眠と食事を気をつけながら生活をして、自分の風邪に打ち勝つ体をつくるというのが一番大事かと思うので、無理をしすぎないとかですね、忘年会ですし。
それから、やっぱり人がたくさんのところに行くときの、自分の体調に応じた対策を取っていくとか、うがい・手洗いとか、基本的なことをしていくということを、まず、しっかりして。そして、この年末年始にかかるのは、あえて今日12時間ということを言いましたけど、やっぱりいつもと同じではないということも、ぜひ知っていただいて、それは病院関係の方も当然、年末年始は休んでいるので、もし、この時期に風邪ひいたり熱が出たりすると、病院に行こうと思ったら、いつもと同じではない状況があるということも知っていただいた上でですね、ぜひ、この時期は皆さんで楽しく年末年始過ごしていただきたいとも思いますし、それを知っていただきたい。
ただ、当然、本当に大変な状況になる方いらっしゃると思いますので、行政としては今回お願いをして、内科・小児科の当番病院をつくってですね、急患センターだけではないかたちで対応ができる病院をお願いをしているというところでございます。
ただ、簡単な熱とかですね、ちょっと風邪の諸症状であれば、通常の常備薬ということをやはり、それぞれで準備をしていただいて、対応していただくということになります。もちろん、小児をはじめとして受診をするかどうかな、と迷ったときは、先ほどご紹介させていただいた小児救急医療電話相談、#8000番とかですね、それから、こどもの救急とか、こういうのを使って、受診控えを助長しようということではないんですけれども、しっかりそういったところを使って相談をして検討するとかですね、対応を取っていただきたいと思います。
記者
ありがとうございます。
記者
ほか発表項目に関して、市長にご質問があれば、各社様、お願いいたします。
ないようですので、では、発表案件以外の質問のほうに移らせていただきます。
まず、幹事社からなんですけれども、今年最後の市長定例会見ということで、今年振り返って、市政運営で、最も市長が印象に残っていること、そして、来年の抱負お願いいたします。
市長
まあ、そうですね、天神ビッグバンが2026年末竣工(しゅんこう)という、いわゆる天神ビッグバン前半のリミットが来年の末ということですから、ずいぶん多くの新しい天神の顔というものが出てきた1年だったと思います。「ヒューリック」ですとか、「ブリッククロス」とか、それからなんといっても「ワンビル」ですよね。福ビルという福岡の一つの顔が、20年前の福岡西方沖地震ですね、あそこでガラスが割れるような、ちょっとシーンが当時あったんですけど、これがワンビルになったというのは、一つ、今年の大きな象徴的なトピックだったかなと思います。
それから、福岡空港が滑走路が増設をされたというのも、今年でありました。こうしたまちの進化というのがですね、これがかたちとして見えてきた年だったなと思います。
来年になりますと、来年、何があるかな。来年は…、3月、フラワーフェスがありますね。Fukuoka Flowerフェスが3月にありますし、そういった意味では、こう、うーん、こう、ハードな整備というところから、さらにこう、潤いというところですね。アートですとか、それから花ですとか、緑。今日もこのあと、外でですね、市役所の壁面の緑化ですとか、それから、地下鉄の駅の緑化の、今日、会見もこのあと行いますけども、こういった部分もずいぶんこう、来年にかけてもですね、姿が見えてくるのかなと思います。
解像度低い、今、話をしましたけど、自分の中でもまだ来年のことまでは、まとめできていなかったんで、また年明けたら、それなりのことを言います。
記者
すみません、ありがとうございました。
それでは、各社さん質問があれば、よろしくお願いいたします。
市長
はい、どうぞ。
記者
すみません、読売新聞の後藤と申します。
すみません、ちょっと前の話になっちゃうんですけれども、5歳児健診導入モデル実施から半年が経ちまして、ちょっと担当課のほうにですね、先日ちょっとお話をお伺いしたんですけれども、そのときにですね、ちょっと予約枠もすぐ埋まって、かなり需要も高いという一方で、なかなか市内の子どもも多いので、全員を対象にして実施するには、やっぱり受皿が足りないだとか、ちょっとそういった課題もあるというようなお話がありまして、本格実施がちょっといつ、どのようなかたちになるか分からないとお伺いしました。
それについて、その現状についての率直な受け止めとですね、ちょっと保護者の方の関心もそれなりに高いと思いますので、今後の展望や方向性など、何かありましたらお願いします。
市長
なるほど。5歳児健診は、新たに始めた健診です。特に個別ということプラス集団での観察なども通してですね、子どもに応じた適切な療育環境に、早期のうちにつなげていくというのが目的で、これは始めたものです。
この5歳児健診、一定のやはり成果というかですね、いろんな子どもの特性の発見ということができているとも聞いておりますので、これは始めてよかったのかなと思っております。
現場に、今、例えば、よりニーズを多く受け入れたい、もしくは、そこのキャパシティがという、ちょっと数字については、私もそこまで詳しく把握しているわけではないんですが、そのような一定の成果が出ているとは聞いていますので、それは担当課の現場の供給力やニーズや、こういったものに応じて、これから予算編成の中で具体的にこれを、来年どういうかたちにしていくかということは検討になると思っています。
記者
ありがとうございます。
市長
はい、どうぞ。
記者
すみません。続けて、読売新聞の原です。
先日、福岡城の発掘調査で、実際、出土物が出ていて、瓦の一部と、あとは釘が出土したということを聞いております。今回、内側についてはいったん終了ということで、天守台のですね。
今回の調査の受け止めとですね、今後の展望などありましたら、お伺いしたいと思います。
市長
礎石(正しくは、根石)が出てきたりですね、それから、釘が出てきたというのは、非常にやっぱり、今後の夢をかきたてるなと思っています。
今年度の調査については、もう間もなく終了するんですが、また来年の調査で、特にものって下に落ちるので、内側に落ちるというよりも、外側にものは落ちてくるんで、外側の調査を来年度したときに、また、どういう新たな発見があるのか。
もちろん、今回、釘が出てきたということだけをもってして、天守台の上に建物が、天守閣があったということをですね、明確に言う、断言できるものではないんですが、ただ、やっぱりいろんな夢は広がったし、その釘は一体何だったのかとかですね、何に対して使っていた釘だったのかとか。
また、こういったことを出土してくるものをきっかけとして、皆さんの夢や想像が膨らんでくると、また興味が広がってくるといいなと思っています。
記者
ありがとうございます。
すみません、全くちょっと話は変わるんですけれども、先日、福岡ドーム前で、お二人の方が刺傷を受けるという事件が発生しました。博多駅前でもですね、また別件、刺傷の事件が発生しております。市内でちょっと発生が続いている状況ですけれども、市長の受け止めをお願いいたします。
市長
今回、刺傷事件によって被害に遭われた方、本当にお見舞いを心から申し上げたいと存じます。やっぱりニュースを聞いて、本当に怖いなって思ったし、特に偶然通りかかっていただけの人が切りつけられるというようなですね、ことは本当に誰が被害に遭ってもおかしくないような状況だし、もし自分や知人や大事な人がそこにいたらということ、やっぱりニュースを聞いたあとにすごく想像しました し、本当にこれはもう、あってはならない事案だと思っています。
さらに、それがちょうど立て続けに起きたというようなことで、もちろん、それぞれ起きた理由というのは、偶然の場合もあれば、最初から思いがあったとかあるんでしょうけどもね。これ、ただ、こういうかたちの犯罪って、防ぎようが、どうしたらいいのかというところを想像したときに、今、市民の皆さんに、こう気をつけてくださいみたいなことを言う、言い方がなかなか見つからなくて、適切な防衛の仕方がですね。
もちろん基本的に、やっぱり夜道だとか、独り歩きというのは気をつけるということは、もちろんなんですが、それ以上に、あれだけの人混みがいる中でも起きてしまうということを考えると、なかなか対策を打ち出し、言いづらいんですが、やはり防犯カメラだとか、もしくは警備というところで、万が一発生したとしても、すぐに二次被害を防ぐ、犯人を検挙するというような、そういった体制をつくるとかですね。みんなそれぞれが歩くときの、ひったくりじゃないから、なかなか難しいんですけれども、夜道だとか、こういったところを基本的なところを気をつけてとしか、なかなか言いようがないのが辛(つら)いんですけどもね。本当に二度と起きてほしくないと思います。
記者
ありがとうございます。
市長
はい、どうぞ。
記者
朝日新聞の山本と申します。
すみません、まったく別件なんですけれども、2023年に、元市消防局の職員の男性が酒気帯び運転で、結局、懲戒免職となった件で、この処分の取消しを男性が求めた裁判の判決が3日前に、福岡地裁であったと思います。この違法性が認められるとして、取消しを命じたという結果だと思うんですけれども、この件に対する市長のご見解をお伺いできますでしょうか。
市長
この件については、消防局の案件になりますので、今後の対応について、等々については消防局のほうでご判断をされると思いますが。基本的な福岡市のスタンスというところで、お話をさせていただきますと、やはり福岡市の職員が、かつて飲酒運転によって3人の幼い命を奪ったという事件を起こしてしまったという、そういうことから、福岡市については、お酒については処分は厳しくすると。そして、入庁のときからですね、お酒を飲んで運転をした場合は、これは懲戒免職ですよということは、お伝えをしておりますので、これについてはもう繰り返し、繰り返し、月命日をはじめ、皆さん職員全員でこれは共有している課題です。
また、過去、残り酒ということで、事故を起こした職員もいて懲戒免職にもなっています。そういった教育もしているという状況がありますので、福岡市として、この飲酒運転については、先頭に立って、この飲酒運転を、福岡の、そして全国の飲酒運転をなくしていこうという、先頭に立つんだという気概を持ってですね、この取り組みをしていく。これについては、一切変わりはないということになります。
記者
ありがとうございます。
市長
どうぞ。
記者
西日本新聞の前田です。
東京、赤坂のほうで、個室サウナ店の火災がありまして、夫婦2名の方が亡くなるという大変痛ましい事件がありました。
福岡市のほうも、なんていうんですか、規制緩和等々で、個室サウナ店等々も増えているとは思うんですけれども、そういったところに対する、改めて安全の点検、緊急点検等、考えていることがあれば、教えてください。
市長
そうですね。ご承知のとおり、私もサウナは大好きですから、本当にあの事件を見て、出るときに鍵の取っ手が取れて外に出られないっていうのは、やっぱり自分で想像したときに、本当にぞっとしますし、どうして、そんなずさんなことが起きていたのかということは、本当に疑問に思いました。こうしたことは絶対に、ほかの場所でもあってはいけないし、そのための安全対策は極めて重要だと思っています。
多くの皆さんがですね、サウナを気持ち良く使えるような環境というのをつくっていくのは、これ当然だと思います。安全が、まず第一だと思っています。
福岡市においても、サウナについての規制緩和を行っておりますが、この規制緩和は安全面についての緩和ということは一切ございません。例えば、今、テントサウナというものが出てきて、それで水着着用で男女一緒に健康的にサウナに入る。こういったものですとか、それから、このようなテントサウナであれば、入浴という体を洗うような、排水の必要がないものについて、これまでは基本的に、お風呂にくっついているというのが前提になっていたので、この規制緩和ですとか。
それから、体が不自由な方などが介助を伴って入浴をする場合のですね、そうしたときに、例えば異性であっても中に入れるとかですね。こういうような規制緩和を行ったもので、安全上の規制緩和は一切行っておりません。
その上でなんですけれども、今回の状況を受けて、その事件後から福岡市として点検を行うための今、準備を進めてきておりまして、例えば、当然、取っ手はもちろんのこと、非常ベルの話だとか、こうしたことのチェック項目というものが、もう完成しましたので、これについて、全店舗について、点検をもう行う準備は整っていると思いますので、明日ぐらいから、そのような通知等も行って、まずは、店舗に自主的にもこういったチェックをしていただく。
当然こういった事件を聞いたんで、みんなそれぞれしているとは思いますが、改めて行政からもチェックポイントを送りつつ、また、行政としても全件、検査も行ってですね、より安全を確認した上で、皆さんが楽しんでいただける状況になるようにということは考えております。
記者
その点検とおっしゃいました、その規模感というのはどれぐらい。全件がどれぐらいあるのか、ちょっとイメージわかないんですけど。
市長
じゃあ、数を。ごめんなさい。今日、担当いないんで。
記者
じゃあ、あとからでいいです。別の話題なんですけれども…。
市長
女性自身、見た? 記事、昨日、出たやつ。サウナ好き市長がなんとかでとかってね。ちゃんと全部、記事、最後まで読めば、そういうことじゃないってなっているのに、タイトルをね、ああいうふうになってもう、昨日、すぐ送ってきてびっくりしたんですけど。やっぱりあれよね、記事の内容を書いている記者とタイトルを付ける人が違うっていうのは、どうなんかね、あれね。皆さんのところもそうでしょう。
はい、じゃあ、どうぞ。(笑)
記者
話題変わりまして、観光庁がですね、カジノ等を含むIRですね、統合型リゾート施設である、なんですけれども、そちら今、3枠のうち1枠は大阪しか決まっていない現状なんですが、2027年5月から、また、その自治体、カジノの申請受付を開始すると報道が出ています。
高島市長も完全に、そのIRを否定するような立場ではなかったかなと、これまで思うんですけれども、今後、その申請をするのか、どうなのか。IRに対しての考えというのを教えてください。
市長
IRというものがですね、そこで得られた収益、カジノやギャンブル、こういったものによって得られた収益によって、まちづくりの財源にしていくというもの。これ自体は一定のそれは意味はあるものだと思っておりますが、ただ、それを福岡市でするかというと、一度たりとも、それは検討もしていないし、今後もする考えがないということは、繰り返し伝えてきているんですが、議会の質問でも、さもなんかこう、ずっと同じように検討もしていないし、しないと言っているにもかかわらず、なんかさも、なんというか、私が考えていて、それに反対するのが私みたいな主張する方もいらっしゃいますが、変わらず、福岡市は過去も、そして私自身、今こういった何か政府が言ったからといって、検討もこれまでもしていないし、これからもしないと言い続けているんで、誤解を生みます。そのような、完全に否定はしていないというのは。
それはIRというもの自体が、意義が、こういう意味があることですということは、一定の当然、その政策の効果、例えば、それによって交通を引いたりとか、もしくはこれの財源によって、まちづくりのインフラを整えたりということ、世界でもされているんでですね。それ自身は一定の役割はあるとは思いますけれども、福岡市においては、全くそれは言っておりません、これまでも。
やっぱり福岡って、ロープウェイも否決をされるぐらいですね、やっぱり保守的なところも一方ではあるような部分なので、これはそういう段階ではない。しかも、ほかの場所でやっていないというようなところで、たぶんイメージつかない方も多いですよね。今、海外に行く人も相当減っているんで。なので、これをいきなり福岡で手を挙げてなんていうのは、なかなか賛同もされないと思いますしね、実際。
はい、以上です。
記者
はい、分かりました。ありがとうございます。
市長
はい、どうぞ。
記者
西日本新聞の波多野と申します。
防災について、ちょっとお伺いしたいんですけれども、今年は、福岡の西方沖地震から20年の節目であったりだとか。あとは、高島市長がすごく力を入れてこられた九州市長会のほうで、新しいプロジェクトがまとまったりですとか。「温かい食事プロジェクト」が合同協定を結ばれたということもあると思うんですけど、今、国とか県が大きな地震、特に南海トラフが起きたときの被害想定を見直されていることにも合わせて、市も避難計画とか、防災計画を見直していくところだと思うんですけど、今、市長として、福岡市の防災に関して、どういう課題があると受け止めていらっしゃるかというのと、今後どういう改善が必要かということをお伺いしたいです。
市長
はい、ありがとうございます。すごくまとめて、よく調べていただいているなと思いまして、うれしく思いました。
この今回、新しい想定というものが出まして、ずいぶん被害もこれまでの数字より、かなり大きいものになっています。先日、庁議というか、幹部が集まった会でもお伝えをしたんですけれども、来年はこうしたものをですね、この新しい被害想定に沿って、全局でまさに関連ある部分について、計画の見直しをスタートをするというプロジェクトが始まることになります。
もちろん、これはハード・ソフトの合わせ技で対応していかなくてはいけませんし、まず、起きる前のそういった準備の部分、それから起きたあとの被害に遭われた方、もしくは、被災したエリアをどういうふうにまず対応していくか、初期の対応。それから当然、その後の復旧、そして復興へとつながるわけですけれども。まず、準備の部分と、それから、災害が起きたときのお互いに助けに行く、助けに来る、そうしたものについてはですね、よりソフト・ハード組合せながらアップデートをしていきたいと考えております。
記者
ありがとうございます。
市長
はい、どうぞ。
記者
すみません、関連してなんですけれども、先ほど少しおっしゃいましたけれども、もともと2万5千ぐらいの避難者数が20万ということで、大分増えたということ。いろんな数字を入れ直したという部分はあるかと思うんですが、この数字についての率直な感想等ですね、お伺いしたいなと思うんですが。
市長
そうですね。ちょっと、正直その数字自体がですね、例えば福岡というのは、さっきのペロブスカイトの話でもお話ししましたけれども、集合住宅率が高いので、いわゆる平屋とか、木造平屋とか、古い建物って、比較的全国的に見れば少ないエリアであったり、また、新たに耐震・免震の建物できたりというものが果たして、この新たな想定の中で、どれぐらいこれって反映をされた上での数字なのかというところは、ちょっと、まだよくその根拠の部分で分からない部分もまだあるわけですが、ただ、いずれにしても、より強靭(きょうじん)な備えにしていくこと自体は、当然、不断に行っていく必要はあろうかと思っています。
特に、福岡の場合は、じゃあ、その一定のもう強さがある集合住宅の場合は、例えば単純に避難所に行くというだけではなくて、垂直避難で上に上がるとかですね、もしくは普段からの備えをしておいて、屋内にいるほうがより安全ということもありますし、こうしたものをどういうふうに、こうした福岡のような都市において、福岡の都市に合った一番の対策・対応策というものは、どういうものをつくれるのかということは、これは全局でしっかり議論をしてですね、対応していきたいと思っております。
もちろん、ハードで対応できる部分については、中長期の時間がかかりますけれども、しっかり予算化をしながら、ハード整備をしたいと思っていますし、ソフト面でのですね、やはり自助もそうですし、あと共助・公助、強い絆の地域づくりですとか、こういったことも含めて、トータル総合的にこうした大規模な災害に備える体制をつくっていきたいと思います。
記者
ありがとうございます。
記者
ほか、各社様、いかがでしょうか。
市長
はい。
記者
なさそうなんで。
市長
はい、分かりました。はい、ありがとうございました。
良いお年をお迎えください。ありがとうございました。
※発言・質疑内容について、できるだけ忠実に作成しております。