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更新日:2025年5月28日

市長会見|市長のオフィス

5月26日市長会見

発表内容

 

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発言・質疑要旨

 

福岡方式チュニジアに初導入(環境局環境政策課、施設課)

市長
 おはようございます。よろしくお願いします。

 

記者
 幹事社の毎日新聞です。よろしくお願いします。

 

市長
 はい、お願いします。

 

記者
 では、まず、市長から発表案件についてお願いします。

 

市長
 はい。福岡市で生まれた、ごみの埋立技術「福岡方式」がチュニジアで初めて導入されることになりました。【フリップ】これはPayPayドームでいうと、およそ60個分の森林、面積に当たるだけのですね、温室効果ガスの削減効果があるということです。
 「福岡方式」というものについて簡単に説明をいたしますと、これは福岡市と福岡大学が共同で開発して、今年でなんと50年を迎えるという、大変環境にも優しくて低コストで実現ができる埋立技術のことです。
 これ、簡単に言うと、ごみを埋め立てて、メタンが発生して、温室効果ガスが非常に発生するというのを抑制できますよ。さらに、分解した水が大変きれいになって排出をされるということで、既にですね、海外でいきましても、アフリカもはじめ東南アジア、世界のいろんな場所で、もう既に導入されているという歴史があるものです。
 どういう仕組みでそうなっているかというと、埋立場の内側、内部にですね、細い管を通して、埋立てした、その下に空気を通すんですよね。空気を通すことで電気を使わずに、ごみの分解を進めていくと。悪臭や汚水を、これ微生物の力で分解をして、メタンの発生を防ぐという、そういう仕組みになっているんです。
 「福岡方式」というのは、これはいわゆるハイテクじゃなくてローテクです。だからこそ、いわゆる現地にある資材を利用して、例えば廃タイヤとか、廃管みたいなものを利用してですね、これはできるということから、大変途上国にも導入しやすい技術ということで、現在、世界の21ヵ国で、これは使われているという実績があるものでございます。
今回は、海外の温室効果ガスの削減に、日本の技術で貢献をして、削減の効果を国で分け合うという、これは国の二国間クレジットの枠組みを使って、チュニジアに導入をされるというものでございまして、「福岡方式」を活用して、初めてのこれは事例となります。
 これによって、10年間で5,120トンのCO2の削減効果がございまして、この削減効果は福岡市のCO2削減貢献量としてカウントもできるということですので、2040年度までにカーボンニュートラルを目指す、福岡市の取り組みにも貢献をすることになります。
 特に工場が福岡市の場合少ないということは、やはり温室効果ガスを削減していこうというときに、産業部門というのは非常に難しいものがあるので、市民の皆さんの家庭でのご協力とか、自動車とかですね、そういう脱炭素の取り組みというのが大事になるわけですが、同じくらい、こういう海外での取り組みが、福岡市のCO2削減貢献につながるということで、非常にこういった取り組みというのも、福岡市にとっては大事になってくるということでございます。
 これを同じ福岡市内で実現しようとした場合には、およそ400ヘクタール、PayPayドームでいくと、60個分の森林を増やすということが必要になるということですから、どれくらい規模感でいくと、大きいものかというのも分かっていただけるんじゃないかなと思います。
 こういったスキームを使ってですね、国、また世界の温室効果ガスの削減に貢献できるようにチャレンジをしていければと思いますし、そうした国々への貢献というのがですね、今後のそうした国と都市と信頼関係につながっていくベースになってくれたらと思います。
 今日はですね、そのチュニジアから、お客様をお迎えをしてございます。チュニジア廃棄物管理公社のミリアム・ジェナイヤさんです。どうぞ、ジェナイヤさん。ジェナイヤさんはですね、チュニジア廃棄物管理公社の皆さんと一緒に今回来日をされていて、今日の午後から西部の埋立場で行います、「福岡方式」の研修にもご参加をするために、やって来たということでございますので、ぜひ午後からなんで、実習の様子も、もし取材していただければ幸いでございます。
 じゃあ、ジェナイヤさん、よろしくお願いします。

 

ジェナイヤさん(通訳)
 皆さん、こんにちは。美しい皆様の福岡のまちへお招きいただきまして、ありがとうございます。
 そして、高島市長、受け入れていただき、ありがとうございます。
 市長にご紹介いただきました、私、ミリアム・ジェナイヤと申します。チュニジア廃棄物管理公社から参りました。
 今回ですね、チュニジアからは4名の同僚を携えまして、合計5名で「福岡方式」について研修を受けるために福岡に参りました。
 そして、福岡市をはじめ福岡大学、そして環境省、そしてエックス研究所の皆様のご協力を得て参りましたので、皆様に本当に感謝を申し上げます。そして、JICAの皆様にもお世話になります。どうぞよろしくお願いします。
 福岡とはですね、2022年10月に、クレジットシステムに関する契約書を調印いたしました。このときに調印しました協定書はですね、メタンガスの削減に関することで調印いたしました。そして、この二国間クレジット制度を使った、初めての福岡での事情ということで、それがチュニジアの案件として扱ってくださり、大変感謝申し上げます。
 そして、そのプロジェクトがいよいよ今年、現実に稼働することになりました。
 そして、今回、ここに研修に行きまして、この「福岡方式」がどのようなもので、どのように現地で実現できるのかということを学びに参りました。そして、ここでしっかりと方式を学びまして、チュニジアで、それをまた皆さんに広げて、現実的に稼働させていきたいと思っております。
 そして、この「福岡方式」をするということは、環境を守るということで、チュニジアでも大変大事なプロジェクトになっております。
 そして、このプロジェクトを共同開催することにより、日本とチュニジアの間の共同活動が、またか活発になることを願っております。この廃棄物の処理だけでなく、また温室効果だけでなく、環境全体について、日本と協力していけたらと思っております。
 今回、このように会見を開いていただき、本当に皆様に感謝申し上げます。また、皆様がチュニジアに来た際には、またお会いしたいと思いますので、ぜひいらしてください。

 

市長
 じゃあ、せっかくジェナイヤさん、お越しいただいているんで、まずは、この件について、ジェナイヤさんについてであれば、ご質問をお願いします。

 

ジェナイヤさん(通訳)
 質問があれば、喜んでお答えします。

 

記者
 各社、いかがでしょうか。

 

記者
 読売新聞の原と申します。
 チュニジアでの「福岡方式」の導入ということですけれども、「福岡方式」を導入される大きなメリットというか、「福岡方式」でここはいいなと思ったところはどこなんでしょうか。

 

ジェナイヤさん(通訳)
 まず、この導入にあたって、コストが大変安く済むということがあります。そして、またメリットとしては、温室効果ガス、メタンなどの排出を極力抑えられるというメリットがあると思います。

 

記者
 続けて、すみません。今、チュニジアではですね、こういうごみの問題というのは、どういう状況にあると考えていらっしゃいますか。

 

ジェナイヤさん(通訳)
 まずですね、チュニジアは中東やアフリカ地域の中では、この廃棄物に関してはパイオニアと言われております。様々な規定を設けておりますし、また、廃棄物の管理も様々な方法でやっております。
 そして、このごみのリサイクルに関してもかなり進んでおります。また、バイオガスですとか、リチェットに関しても、かなり進んでいると思っております。
 既に一生懸命頑張って管理をしておりますが、この「福岡方式」という新しい方式を導入することによって、また、一歩前に進んでいけると思っております。

 

記者
 ありがとうございます。

 

記者
 西日本新聞の前田と申します。
 チュニジアのごみの状況なんですけれども、例えば人口が増えていて、ごみが増えているとか、衛生管理が難しくなっているとか、そういった現状はあるんでしょうか。

 

ジェナイヤさん(通訳)
 人口増加に伴いまして、年間1.2%のごみの増加があります。もちろんリサイクルシステムも稼働しているんですが、また新しいシステムを導入して、さらにゴミの減量化を目指しております。
 大半のごみに関しては、この埋立てへ持っていくことになります。なので、この「福岡方式」を採用するのが環境の問題に対応するのに大変マッチしていると思いました。

 

記者
 ありがとうございます。

 

記者
 ほかに各社さん、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。

 

市長
 じゃあ、ジェナイヤさん、ありがとうございました。

 

市長
 今津、福岡でいくと今津の辺りって、もう要するに、この「福岡方式」を埋め立てた後に学校になったり、畑になったりというのも使われています。この微生物を使うという、この「福岡方式」のやり方というのは、土地が安定化して、次にその後に利用ができるスピードがすごく速くなるんですよね。
 そういうことからも埋め立てて、埋め立てるときに出るメタンを抑え、そして排出される水質を良くし、そして、そのあとに、また別の用途でその土地を利用できるようになるということ。これがもう福岡市で、既に今津の辺りでは見ることもできますので、そういったのもちょっと参考に考えていただければということ。
 それから、今回、やっぱり環境省がですね、アフリカから排出されるメタン、これは温室効果ガスとしては、CO2よりもメタンのほうが圧倒的に温室効果ガスなわけであって、これを抑えるというプロジェクトをしていて。
 そうした中で、環境省がそういった主導する中で、福岡市というこの方式をですね、うまくマッチングをしていただいたということで、環境省の皆さんにも感謝したいと思います。ありがとうございます。
 じゃあ、そういうことで、発表案件は以上です。

 

質疑要旨

記者
 では、発表案件についての質問に入りたいと思います。
 まず、すみません、毎日新聞の池田と申します。

 

市長
 はい。

 

記者
 この「福岡方式」の件で伺いたいんですが、日本の国内で、こういった「福岡方式」に似たようなものがあるのかですとか、国内でも「福岡方式」を取り入れているような場所があるのかというのを伺いたいんですが、いかがでしょうか。

 

市長
 国内でも同じように、いわゆる「福岡方式」というものを使っている場所はありますし、これまで福岡市は国連ハビタットやJICAと一緒に世界に広げるという取り組みは、もう相当歴史があってですね、私が例えば国際会議とかに行くと、例えばルワンダとかですね、びっくりするようなところから、もう「福岡方式」のおかげで、私を、参加者、福岡メイヤーが来るということで、「お礼を言いたかった」と来られたこともあったりとかというので、この方式ずいぶんグローバルに使われています。

 

記者
 続けて伺いたいんですけれど、今回で22ヵ国目になると思うんですが、今後もこの検討が広がっていきそうかというのはいかがでしょうか。

 

市長
 そうですね、実現するか分かんないんですけど、ドバイも今、廃棄物処理場を検討していて、それでドバイの市長とも、この前、話したときに、入れたいというので、視察にもお越しいただいていますし、それから、ミャンマーの最大のごみ処理施設がヤンゴンにあるんですけど、そこが大火災に遭いましてね、そういったのも「福岡方式」の導入ということで、既にもう実行されて、施行されておりますので、完成もしていますので、ずいぶんそういった意味では広がっているというか。
 この逆に、ローテクというところが、途上国でも使いやすいし、その後のメンテもしやすいということからもですね、選ばれていると思っています。

 

記者
 ありがとうございます。
 では、各社さん、いかがでしょうか。

 

市長
 はい、どうぞ。

 

記者
 朝日新聞の鳥尾と申します。
 経緯の部分、ちょっと伺えればと思うんですが、先ほど、環境省さんのほうで、アフリカから排出されるメタンを抑えるプロジェクトをやっている。そこからご指名があったという形なのかなと、ちょっと認識したんですが、ちょっとそこを詳しく教えていただけますでしょうか。

 

市長
 そうですね、環境省がそうしたプロジェクトをしていまして、そこで、こういったのは公募というかですね、行ったところ、チュニジアとうまくマッチングして、することができたということになります。

 

記者
 その中から福岡市のほかにも、もしかしたら、独自の方式とかあるところが、自治体があるかもしれないんですけど、そこで「福岡方式」が選ばれたというのは、どういう過程で選ばれているんでしょうか。

 

市長
 そうですね、それはもちろん海外展開をしやすい。そして、それを実際に実行できるような企業があって、そうしたところと国のニーズというところ、それが3つがピタッとはまったと。福岡のやり方というのが、こういった国にふさわしくて、それを実際、実行できる企業、部隊があって、そして環境省のこういったプロジェクトがあってというのが、うまくはまったという形になります。

 

記者
 ありがとうございます。

 

市長
 はい、どうぞ。

 

記者
 読売新聞の原です。
 改めてなんですけれども、すみません、ちょっと繰り返しになるかもしれないですが、こうやって、福岡発の技術が世界の22ヵ国に導入されているというのを、これを市長として、どう受け止めてらっしゃるかというのを、もう一度お聞かせください。

 

市長
 やっぱり福岡、福岡市、そして福岡大学で共同研究して生まれたこの技術が、今や、これだけ世界の皆さんに使われ、そして実際、地球環境に貢献をしているというのは、非常に誉れなことだと思いますし、たぶん市民の皆さんの知らないところで、実はこの「福岡方式」というですね、見えないところで環境にすごく貢献しているという意味で、福岡という名前が世界で使われている、選ばれているというのは、非常にこれは誉れでうれしく思っております。
 また、福岡のような、いわゆる、そのなんというか、一級河川がない、よって工場ができない。こうした工場がないエリアというのは、いわゆる排出量の多い工場的なところでの排出抑制のような形が取れないので、本当に市民の皆さんの日常生活、今でももう十分、省エネというような言い方をされて長いので、ごみの分別、ごみを減らす、そして、エネルギーをできるだけ抑えていくということも、既にしている中で、さらにの取り組みって、なかなか大変なところもあるんですが、こうした技術が海外で使われて、海外でまた貢献できるというのも、福岡らしい貢献だなと思います。

 

記者
 ありがとうございます。

 

記者
 ほかにいかがでしょうか。

 

市長
 はい、どうぞ。

 

記者
 すみません、FBSの竹原と申します。
 ちょっと今のお話と、また重複するかもしれないですけど、改めて、こういう福岡発の素晴らしい技術を今後どのようにされたいかという点を、もう一度、伺ってもよろしいでしょうか。

 

市長
 はい、50年前に先人がつくった、この素晴らしい「福岡方式」という、環境、地球環境に貢献する技術というのを、これからも世界のいろんな国で使っていただけるように、福岡市としても後押しをしていきたいと思っています。

 

記者
 ありがとうございます。

 

記者
 各社さん、ほかにいかがでしょうか。発表案件についてはよろしいでしょうか。
 続いて、発表案件以外の質問に移りたいと思います。ご質問のある社さんはいらっしゃいますでしょうか。

 

市長
 はい、どうぞ。

 

記者
 読売新聞の原です。すみません。
 福岡県がですね、報道にちょっと出ていますけれども、今年度一般会計当初予算で半導体組立ての検査とか、組立てとか、後工程の技術開発とか、人材育成に支援に力を入れていくというような報道が出ていると思いますが、福岡市としてもですね、これまで、そういうところ、企業誘致だとか、人材確保について力を入れてきた分野だと思います。
 今後、県との連携とか、この分野の市としての展望などありましたら、市長のお考えをお聞かせください。

 

市長
 はい、分かりました。福岡市として、やっぱり強みとすると、やはり交通結節点としてですね、空港が非常に近い。そして、今、要するにビッグバンをはじめとして、こうしたまさにハイクオリティなビルが非常に選択肢として選ぶことができるという中で、まさに研究開発拠点というものが、福岡市の役割だろうと思っていますし、また、土地がある市町村のほうに、この工場をつくるとかですね、いろんな役割分担の中で、一つの市だけで完結をするというものは、もうずいぶん少ない。
 やっぱり、そういった意味では、九州全体として、もちろん福岡県としても、それから、九州全体としてもですね、このチェーンって、サプライチェーンというものをしっかりつくっていく中で、福岡市としては、そうした、より高付加価値な研究部門ですとか、それから、やはりそういった層が住むことができる環境だとか、こういう福岡の強みという中で、サプライチェーンにしっかりと貢献をしていきたいと思っています。

 

記者
 ありがとうございます。

 

市長
 はい。

 

記者
 RKB毎日放送の江里口です。
 ワンビルができて1ヵ月経ちました。市民の楽しみにしていた目玉だったと思うんですが、次、ウォーターフロントであったりとか、都市交通計画の改定であったりとか、いろいろあると思いますが、次の改定というか、都市開発というか、目玉みたいなものは、何が待っているか、その進捗状況みたいなものを教えていただければと思います。

 

市長
 分かりました。本当の目玉はね、ちょっとここで簡単には、ちょっと、パッと言えるわけではないですけれども、ただ、今おっしゃったとおり、いろいろなやっぱり都市というのは、常にやっぱり市民の価値観も変わってくるし、また新しいチャレンジをして、また新しい課題に対応したりというようなことは、常に更新をし続けていくということです。
 今おっしゃった、そのウォーターフロントということについてもですね、やっぱりできれば中途半端な形にしたくないんで、やっぱり行うのであれば、しっかり未来にとっても誇れるようなエリアにしていきたいというようなことを思っていますし、また、今年は交通の大きなマスタープランということもつくっていく中で、やっぱり福岡も人口も増えていっておりますんでね、そうしたものにしっかり対応できるような交通プランを、議会も含めてですね、つくっていかなくちゃいけないなと思っております。という当たり障りのないことで、すみません。

 

記者
 ありがとうございます。

 

記者
 ほかに各社さん、いかがでしょうか。

 

市長
 はい。

 

記者
 すみません、朝日新聞の鳥尾と申します。
 こちらもちょっと、報道ベース先行で恐縮なんですが、福岡県のほうで、警固界隈に関していろいろと予算をつけて対応されるというようなことが、今、出ています。福岡市として、天神なんで福岡市としても絡んでくるところなのかなと思うんです。
 現段階で、こういったことを福岡市としても協働してやっていきたいということは、おっしゃれる範囲で伺えればと思います。

 

市長
 そうですね、ちょっとおっしゃれる範囲というのがですね、今どこまでがどうオープンになっているのかがよく、ちょっと私もはっきり認識していないんですが、これは県、NPO、こういった皆さんと協働して、今年度、取り組んでいこうということで話は進めていますので、だから具体的な部分については、然(しか)るべきところからしっかりと発表したいと思っております。

 

記者
 ありがとうございます。

 

記者
 ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 じゃあ、ほかに質問がないようですので、はい、以上で、はい、終了させていただきます。

 

市長
 分かりました。ありがとうございました。

 

※発言・質疑内容について、できるだけ忠実に作成しております。