市長
おはようございます、お待たせしました。お願いします。
記者
では、定例会見を始めたいと思います。市長、よろしくお願いします。
市長
よろしくお願いします。では、私から。
では、まずは今月のアートからご紹介したいと思います。今月のアートはこちらの作品です。岸本爽(きしもと さわ)さんの作品を5月の今月のアートとしたいと思います。岸本さんは、2005年福岡県生まれで、現役の九産大の2年生ということですね。去年の「Fukuoka Wall Art Project2024」の最年少の入賞者になります。ご紹介するこちらの作品なんですが、「水光の鳥(すいこうのとり)」というタイトルが付いております。夕暮れの日に光が水面にキラキラと反射をして、一羽の鳥が波間にゆらゆらと揺れているという、こういう作品になっているわけです。場所は大濠公園ということなんですけども、作者は周囲の景観をあえて写しておらずですね、うつろう光の一瞬を捉える。池に現れた夕陽の道だけにフォーカスを当てているという、こういう作品ですね。ほかにも会見室だけではなくて、特別応接室にも今月のアートはその作家のほかの作品も飾ってあるんですけども、本当にこうほら光が一瞬、この瞬間だけポッとこう出てきたとか、これもそうですけども夕陽のこの一瞬にできた光の道とかですね、こういううつろいゆく中でのその一瞬を捉えた作品が多いので、ぜひこの会見室もそうですし、特別応接室のほうでもですね、彼女の作品展示をしておりますので、ぜひ注目してご覧になっていただければというふうに思っております。みずみずしい感性が光る一点となってございます。
以上、今月のアートでした。
市長
では、発表案件に移りたいと思います。
令和8年の3月、つまり来年の3月、福岡市植物園のガーデン、エントランスガーデンが誕生いたします。そしてさらにFukuoka Flower Show2026をこちらの会場で開催をすることにいたします。【フリップ】
福岡市では、2018年に一人一花運動をスタートいたしまして、市民の皆さん、企業、行政が一体となって「花による共創のまちづくり」に取り組んでございます。植物園というのは、その一人一花運動の拠点として位置づけをしておりまして、一人一花運動、これを始めたくなるきっかけづくりですとか、また誰もが訪れたくなるワクワク感の向上など、この拠点機能の強化に取り組んでいるわけでございますけれども、その一環として、去年からリニューアル工事を進めているところでございます。今日はですね、今年度のリニューアルで誕生する、これからどうなっていくのかというイメージをモニターを使ってご紹介をしたいというふうに思いますので、イメージを膨らませていただければと思います。
まずは、エントランスガーデンの場所なんですが、これはもう正面から入ってすぐのエリアになります。【モニター①】植物園にお越しになった全ての方をまず最初にお迎えをする場所でございまして、ここからさらに奥、ボタニカルライフスクエアがある芝生広場ですとか、今年の3月に開催をしたFukuoka Flower Show Pre-Eventの会場、そして温室などに続くエリアともなります。今回新しくリニューアルをするこちら、緑と水盤のパーゴラ「サーキュラーテラス」。【モニター②】こちらがですね、植物園で最初に目に入る緑と水盤のサーキュラーテラスとなります。直径が16メートルという円形のパーゴラの下に、深さ3センチの水盤がございまして、パーゴラを飾る花や緑、それから周りの樹木というのがこの水面に映ると、こういう造りになっているんですね。ここにこうぶら下げたり、また水盤に置く花や緑、これは季節ごとに変化をいたしまして、植物園の新たな顔となるスポットにしたいなと思っておりますので、ここに来て写真とかを撮っていただければと思います。そして、その奥には、バラと草花のガーデンを整備をいたします。【モニター③】ここには植物園のバラ園で大切に育ててきたバラをはじめ、300種、600株のバラを中心として、四季を感じられるおよそ100種類、1万株の草花と一緒に彩っていきたいと思ってございます。そして、誰もが写真を撮りたくなるようなバラのアーチ、バラのウォールなど、写真映えもするスポットもたくさん設置をしたいなと思っています。【モニター④】さっきのサーキュラーテラスとも併せて、立体的に飾られた花や緑というのを一年中いつでも楽しめるエントランスガーデンが誕生するということになります。このエントランスガーデンの誕生は、来年の3月を予定してございます。
この新たな見どころが誕生した植物園において、Fukuoka Flower Show2026を開催をいたします。来年3月はですね、この新しくなった植物園でのフラワーショーの開催に合わせて、天神や博多駅のエリアでもチューリップロードや、そしてまた民間ビルの入り口の花装飾などで、今年以上に福岡の街を花いっぱいにしていければと思ってございます。ぜひ、楽しみにしていただければと思いますし、この時期になるとですね、またそのときに改めて言いますけども、ぜひ、例えばちょっと花柄を入れた服とかね、小物とか、もう街全体で花で楽しめる、そんなフラワーショーの機会になればいいなというふうにも思ってございます。これが1点目のお話です。
市長
では、続いてにいきますね。続いて、福岡市では小学校入学に向けた準備のために、6月から新たに5歳児健診をスタートいたします。【フリップ】
この5歳児健診、これは乳幼児の健診については、福岡市では現在4か月健診、10か月、1歳6か月、そして3歳のタイミングで実施をしているわけでございますけれども、子どもたちの健やかな成長やそれから発達を見守ると同時に、保護者の皆さんが保育士(正しくは、保健師)などへ子育てに関するいろんな相談が小学校入学前のタイミングでできる、そんなチャンスもつくっていきたいというような意図もございます。何で5歳児なのかということなんですけども、ちょうど保育園や幼稚園では年中さんになる時期でして、3歳の頃と比べると随分おしゃべりが上手になったりですね、それから集団の中でルールを守る遊びができるようになったり、それから運動、言語、理解力、社会性、こういう集団の中で生活をするために必要な力というのが急速に発達をする時期なんですよね。今回の健診では、この集団の遊びの様子というものを観察する流れというものを導入していまして、ちょうどその小学校入学前の集団生活の中に入っていく前のこの5歳児のタイミングで、こうしたいわゆる社会性を含めてですね、心身の発達、発育の状況、それから食事や睡眠の生活リズムなどを確認することで、集団生活が増える小学校前の適切な準備ですとか、一人一人の特性に応じたそういった支援につながることも可能になっていくんじゃないかというふうな仮説を持ってございます。ちなみに5歳児健診を実施している自治体は、全国でも1割程度ということで、福岡市は今年度まず市内3ヵ所でモデル実施をして、保護者の意見などもお聞きしながら、最適な方法をこれからも検討していきたいというふうに思ってございます。6月から9月実施分は、明後日5月15日から専用の申し込みフォームで申し込みができるようになってございます。出産後から就学前まで切れ目のない健診によって、引き続き子どもの健やかな成長をしっかりと支えていきたいというふうに考えてございます。
私からの発表案件は、以上です。
記者
ありがとうございます。じゃあ幹事社から発表案件についてなんですけれども、フラワーショーについて。3月にプレイベントをやっていたと思うんですけども、入場者数だったり手応えというか、前哨戦になったと思うので、手応えだったり期待感、あるいは何か課題も見つかったのであればその辺も教えていただければと思います。
市長
分かりました。Fukuoka Flower Showなんですけれども、手前味噌で非常に良かったんじゃないかと思うんですが、皆さんはどう感じていただいたでしょうか。たぶん花と言って、あまりこれまでの人生の中で、好きな人は大好きだけど、あんまり興味を持ってないという方もいらっしゃったかもしれませんけれども、フラワーショーに行ってみて、花というものの価値、改めて素敵なテーマ性を持ったガーデンってこんなに素敵なんだとか、それから普段見たことがないような花自体も世界初で出てきた、ポスターの絵にも入っていたような、ああいう新しい品種の花が出てきたりだとか、それから日本初ですね、世界初で、チェルシーで発表されたものを日本で初めて持ってきていただいたりだとか、そういう新しい発見があったり、そしてまた花という中で新たな交流が生まれたり、こういうことがすごく市民の皆さん、そして特にスポンサーとなっていただける企業の皆さんにもですね、あのプレイベントの中でお分かりいただけたのかなと思いますので、ぜひ、宣材写真もいっぱい撮れましたので、こういったものを使ってしっかり今年たくさんの方を巻き込んでいきながら、来年は街全体でこのフラワーショーを楽しめるような、そんな準備をこれからしていきたいなと思っています。具体的なもし数字等が知りたければ、また担当から後でお伝えしたいと思います。
記者
では、各社さん、発表案件について質問あればお願いします。
市長
はい、どうぞ。
記者
TNC武冨です。
5歳児健診について伺いたいんですけれども、現在やっている4回の健診というのは、全国で共通なのかというのと、この1か月健診というのも追加するというふうに書かれているんですが、その辺も含めて、市としてこの回数というのは、よそと比べてどうなのかというのをちょっと教えてください。
市長
そうですね、ほかは法定での健診というのもあるわけですけども、具体的に今回5歳児というところを、特に今力を入れてチャレンジしてみようというのは、特に急速に発達をする中で、子どもたちの特性をですね、小学校に入る前の段階で知っておいた上で、この5歳、年中さんですから、もうちょっと小学校入学まであと2年ほどあるような中で、家庭の教育だとか接し方、もしくは生活リズムの中で、それが小学校入学までに子どもたちの接し方によってですね、子どもたちがより小学校に入ったときに、集団生活の中で健やかに成長ができるような状況に持っていくことももちろん可能ではありますが、一方で、保健師さんの健診、さらには、この子の場合は臨床心理士さんのほうにつなげていきながら、例えば発達障がいも含めてですね、いろんなその子どもの特性に応じてどういうこれから小学校に向けてまでの準備並びに小学校選びも含めて、どういう選択肢があって、どういうチョイスが自分の子どもにとって一番健やかに成長していけるのかなということを早い段階で知っていただける、そうしたことを今回チャレンジでやってみようということで、5歳児健診ということをまずはモデルとして試行をスタートしていこうということになったというのが今回の導入の経緯なんですが、あと1か月などについては、ちょっと担当からお願いします。
事務局(こども未来局)
こども健やか課の古江といいます。
1か月(正しくは、1か月児)健診につきましては、現在、市の事業としてはやっていないんですけれども、いわゆる産婦健診、産後1か月の時点でお母さんが健診を産科でされる際に、一緒に任意で1か月で赤ちゃんのほうも一緒に健診をしているような状況でございます。これにつきましても、今年度中にいわゆる公費でするような形でやっていきたいと考えております。以上でございます。
記者
現在の4回の健診というのは全て公費でやっているのを、新たに公費で5歳児と1か月を追加するという考えでよろしいでしょうか。
市長
はい、そうです。
記者
この回数というのは、ほかの自治体と比べてどうなんでしょうか。
市長
少なくとも例えば5歳児でいくと、その全体の1割程度ということですから、回数としては多い健診回数になります。健診という形ではこういう形になっていますけど、ご承知のとおり、福岡市では3歳になるまでの間というのは、おむつの定期便をやっていますよね。あれって、それは無料で送ってくるから絶対いいじゃないですか。でもそれをもらうためには、保育園に行っている子たちは毎日保育園で先生と会っているからいいんですけど、行っていない子の親御さんもですね、福岡市内にたくさんある子育ての拠点で電子スタンプをもらってというプロセスをあえて入れて、そういう中で毎月なんらかの形で保護者の方にもタッチポイントを設けたり、もしくは逆にいうと、そういったタッチポイント、無料で毎月送ってくるのにそれをもらいに行っていない方は、それはそれでその見守りの対象になったりということで、できるだけその網の目をたくさんつくっていきながら、子どもたちを切れ目なく見守っていきたいというのがその趣旨でございまして、健診もその一つということになります。
記者
モデル事業の人数に関してなんですが、この500人というのは何かあるんですか。
市長
いや、絶対500人じゃなきゃいけなかったわけではないのですが、ただ、このやり方も完全に標準化されて、確立された手法というわけでもないんですね。ですから、まずは一定の市内の中で、まずはモデル的に試行してみて、これがどれぐらい有効性、それからその保護者などのリアクションとか、やっている運営側としても、こうしたことをやりながらより改善できるポイントがないかなども含めて、より改善改善を進めながら、これが一つのモデルになっていけばいいなというようなものなので、絶対的な500人というところの根拠があったわけではなくて、モデルでまずは試行してみるというイメージのスタートです。
記者
1か月(正しくは、1か月児)健診のほうもモデル事業として始めるということなんですか。
市長
はい。モデルではないか。
事務局(こども未来局)
1か月(正しくは、1か月児)健診のほうは、モデルではなく、本格実施という形で。
市長
全員というか、なんか。
記者
すみません、西日本新聞の前田です。
5歳児健診のほうについてなんですけど、ごめんなさい、対象者の「療育等のサポートを受けておらず」というのが、具体的にどういうことを言っているのかというのと、あと集団遊びとは、例えば誰かが見守りをしたりとかどういう形でやっていくのか、ここも具体的に教えてください。
市長
療育というのは、もう既にそうした専門的な療育についてのサポート受けていらっしゃる方ではなくて、通常に、特にもう早い段階で明確なそうした特徴が表れているわけではない子たちを、その集団の中での遊び方などを含めて観察をすることによって、そうした療育を含めた今後の指導が必要になる人を、むしろそうした中で見つけていきたいということが目的なので、あえてもう既にそうした指導を受けていらっしゃらない方を対象にしているということがその意味合いでございます。もう一個、何やったっけ。
記者
集団遊びです。
市長
ああ、どういう見方をするかということですよね。それは、保健師さんがそこを見守るということをしながらですね、適切に、必要な方については臨床心理士さんなどにつないでいくという形になります。
事務局(こども未来局)
少し補足させていただきます。集団遊びのほうで、保育士さんとか保健師さん、そういった方が実際にこういった簡単な遊び等をしまして、きちんとそういった指示が理解されているかとか、体のバランスであったりとか、そういった社会性とか、そういったものを横からまた心理士さんも観察するといった形になります。以上でございます。
記者
その簡単な遊びって、そこに書かれているような積み木遊びとか、そういう理解でいいですか。
事務局(こども未来局)
いわゆる手遊び歌であったりとか、協力してみんなでやるようなそういった指示をしてという遊びになります。以上でございます。
記者
ありがとうございます。すみません、フラワーショーのエントランスガーデンについてなんですけれども、これ、エントランスガーデンをデザインされているのはどなたなのかというところと、あとパースは結構欧米の方が多いのかなと、来ている方がイメージされていると思うんですけど、どういった方を来場者として想定しているのかというのを教えてください。
市長
まず来場者については、もちろん市民の皆さんということが中心になってくるのですが、ただ、やはり日本そして世界と、いろんなエリアからですね、福岡でここでやはり最高レベルのガーデニング技術が競われるという形で、最終的にはそうしたグローバルにたくさんの人がですね、この花のコンベンションに集まっていくという、そういったフラワーショーになってほしいな、育ってほしいなというふうに思っています。ただ、もちろん福岡市民の皆さんにぜひ来ていただいて、街全体としての緑や花というところに意識を高めていければと思っています。それから、デザイナーについては担当課からお願いします。
事務局(住宅都市みどり局)
市の委託の中でやっているものでございまして、どなたにというわけではないんですけれども、市と委託業者で一緒にしながら検討しているものです。以上でございます。
記者
もう既に委託はされていて、その事業者とこのパースを作ったということでいいですか。
事務局(住宅都市みどり局)
令和6年度に実施設計をしておりまして、その中で委託業者も決めておりましてこの設計を出していただいております。以上でございます。
記者
ありがとうございます。
市長
はい、どうぞ。
記者
読売新聞の原です。
フラワーショーのことで、今回エントランスエリアを中心にこういう改修を進める、リニューアル工事を進めるということですが、なぜエントランスエリアなのかというのが1点と、模範にしているというか、参考にしているチェルシーフラワーショーでは、先ほどから市長もおっしゃっているとおり、市内の中でいろんな方々がこのイベントに合わせて活動するというのが一つの大きな目玉だと思うんですけれども、そこの来年に向けての取り組みというのはどういう状況なのか教えてください。
市長
はい、ありがとうございます。まずエントランスガーデン、まさに植物園に入ってきて一番最初に全員が必ず見て、そしてやっぱりそこで受ける印象というのは非常に植物園全体としても大きいものがあるというふうに思っています。そこで、今あるものを新たに改修して、そして美しい花と水の世界観というのを楽しんでいただく、そしてその後ろには、リニューアルをするバラ園が待っているという形で。そうした意味では、まさに顔となる部分をリニューアル、植物園もできてから随分時間も経っていますので、そうしたところをしっかりリニューアルをしてというのが狙いでございます。その奥にはボタニカルガーデンもスクエアもできていますので、徐々にそういった改修も進んできていると。まさにおっしゃるとおり、もちろんフラワーショーの会場もそうなんですけれども、印象的だったのは、やっぱり街全体でその時期というのは花で盛り上がっているというのが非常に印象的でした。今年も幾つかの商業施設、企業にご協力をいただいてですね、その天神エリアなどでも、商業施設の前に花のオブジェを置いていただいたりというところがあったのですが、随分今年の取り組み、プレイベントによって、あっ、こういうイメージ感なんだというところが、非常に多くの企業の皆さんにもご理解をいただいたというふうに思っていますので、なので、来年の本格実施第1回として大会を実施する際には、より多くの企業の皆さんに、同じように自分たちの企業の前に花装飾などで遊び心を持ってたくさんの方に参加をいただけると思います。実際に、今年のチェルシーのほうのフラワーショー、私は今年は行かないですけども、実際に見てみようという企業の皆さんがいらっしゃると聞いていますので、またそういったところで現地を見るとまたインスパイアされて、じゃ、うちだったら何ができるかなというようなことをできればいいし。これは決定している話ではないですけども、そういう街中(まちなか)の装飾のコンテストもあればいいんじゃないかなと、ファン投票でもいいですし、一番印象的だった街中の飾りみたいなのもコンテスト形式にすると、みんな張り切ってくれるんじゃないかなというようなことも思っています。
記者
ありがとうございます。
市長
はい、どうぞ。
記者
NHKの安藤です。
5歳児健診について伺いたいのですが、一般的には健診に当たるスタッフの確保とか、それからその後の支援体制の整備とか、そういったことが課題と言われることが多いのですが、福岡市の場合はいかがでしょうか。市長が今後の課題というふうに感じていることをお伺いできればと思います。
市長
もちろん少子化等も、一方では子どもの数が少なくなっているというような状況も日本全体としては課題である中で、やはり大切な子どもたちをより適切な環境で、小学校選びですとか、もしくは生活環境の中で、より学校に入ったときに子どもが健やかに成長できるような環境を提供していくということが大事であるということが、まず大前提としてございます。福岡市としては、こうしたものを支えていく体制を充実させていくということが、子育て支援としても大事だと思っていると。課題感は何かというと、それは例えば今言われている保育士さんになりたい方をどう増やしていくのか、それから国として賃金をどう上げていけるようなですね、ベースのアップをどう国に対してそこの予算というのを求めていくのかというようなその財源的な問題ですね。それから人をどう確保していくのかということは、引き続き課題であると思っていますし、福岡市として、今例えば保育士さんは大学などに行ったときの奨学金の返済を免除(正しくは、支援)したりだとか、あと家賃を補助したりというような形で、そういった支援をしているわけですけれども、そういった人材をどう確保し続けていけるのかというのは、特に人が増える福岡市においてはですね、子どもの数も多いですので、それは引き続き大事な課題だというふうに思っています。
記者
もう一点ですね、5歳児健診は国が補助額を引き上げるということをしているわけですけれども、2分の1は自治体の負担になっています。福岡市も負担はあると思いますし、それが負担になってですね、まだ実施できていないと、実施をちょっと今は検討中だという自治体も多いです。国に対して、そのあたりの部分はどのように言っていきたいと、訴えていきたいというふうに考えていらっしゃいますでしょうか。
市長
そうですね、もちろん国の負担率は高いほうがいいのはもちろんなんですが、まずは財源の話の前に、この5歳児健診というところの手法などもまだ標準化されているわけではないので、福岡市としてもまずはやってみて、そしてその成果だとか課題というところで改善をしていきながら、これがやはり今のこの実証実験という形ではなくて、もう全ての子どもたちに対してこれをしっかり受けるような体制をつくるべきだとなったときに、そのときに国に対してもその有効性なども含めて併せて、国の補助率の引き上げなどについては話をしていくのかなという、タイミング的にはそういう時系列のイメージ感を持っています。
記者
はい、ありがとうございます。
記者
各社さん、発表案件については大丈夫ですか。
では、発表案件以外について、まず幹事社から。ワンビルが先月オープンしまして、もうちょいで3週間というちょっと中途半端な時期ではあるんですが、天神ビックバンの目玉の一つだったと思います。ここまで見て、市長の率直な感想をいただきたいなと思います。
市長
いやあ、すばらしいビルが完成しましたね。まだちょっと見慣れてなかった時期ってちょっとあのう、ちょっとごつい形とあの色がなかなか重厚感があって、迫力があるなあという感じだったんですけど、実際にやっぱり中のコンテンツ、仕掛けを見たときにですね、本当に多世代、そしていろんなやっぱり地元の方、よそからいらっしゃった方、海外の方含めて、いろんな方があそこで行き交っている姿を見て、本当に「創造交差点」という名にふさわしい場所が、福岡の一番中心となる交差点に本当に完成したなということは、非常に感慨深い思いもしました。また先日、「サーズデー・ギャザリング」というCICなども入っていますけど、スタートアップのイベントをあそこでやったときに、公開空地というかですね、中のオープンスペースでしたんですけど、本当に参加する人たち、そして偶然その横を通りかかった人たち、何をやっているんだろうということで立ち止まって周りから見ている人たちという、いろんな人を巻き込む、そういう仕掛けというのもあのビルの中にあって、そういった意味では、本当に福岡に新しいまた可能性を生み出してくれる装置という意味でのビルが完成していただいた。そしてそれを実際に途中コロナとかいろんなことがある中でも、実現までこぎつけていただいた西鉄をはじめ、関係の皆さんには、本当に感謝の気持ちでいっぱいであります。
記者
ありがとうございます。じゃ、各社さんいかがでしょう。
市長
はい、どうぞ。
記者
読売新聞の原です。
ちょっと前ですけど、3月末に早良区選出の橋口絵里奈氏がお亡くなりになられました。まだ1期目で40代という若さで、担当する市政記者としても大変ショックを受けているんですけれども、5月の臨時会では冒頭の追悼演説も予定されているとお聞きしております。改めて今回の訃報に対して、市長の受け止めをお聞かせください。
市長
橋口議員の訃報に接しまして、まずは橋口さん、心からご冥福をお祈りしたいというふうに思います。ご本人がそのがんを若い頃に患っていたということで、ご自身でNPOを立ち上げられて、そして実際議会質問の中でも受診率の向上、それからAYA世代のがんの支援についてですとか、若年者に対してのがん啓発については、特に力を入れてご質問もされていた。それはやっぱり、本人が感じていたその体験をしながらですね、必要であると思ったことについてを一生懸命議会でご質問もされていましたので、それがこうした形で議員の現職中にお亡くなりになったという訃報を伺って、本当にショックでしたし、ただ、橋口議員が訴えられていたことは、しっかり我々としてもその質問ということをできるだけ実現できるように、これからもそのがんの啓発、特に若年者に対しての啓発、早期発見・治療の大切さ、こうしたものはこれからもしっかりと政策として、それは形にしていければというふうに思っています。
記者
ありがとうございます。
引き続き、別の案件なんですけども、大阪万博の開幕から1ヵ月が経ちました。市長は、各自治体の首長や民間企業、広域の観光団体などと連携されて、開幕前から西のゴールデンルートを提唱されて、積極的に主に欧米豪の観光客誘致に動いてこられたと思います。改めて万博開幕1ヵ月を経ての市長の現状の万博に対する受け止めと、あと西のゴールデンルートの活動の状況ですかね、現状どういう成果を上げているかなどありましたら、ご所見をお伺いしたいと思います。
市長
はい、ありがとうございます。東京から大阪のこの間だけで、欧米豪の宿泊者は79.3%あるわけですね。これってやっぱり非常にいびつな状況でして、ほとんどもう東京から大阪までしか来てないという状況があるわけですね。でも、日本というのは、大阪よりも西エリアにも魅力がたくさんあると思っていますし、そこはやはりもっともっと知っていただく必要性があるということから、西のゴールデンルートというものをつくってですね、そしてたくさんの自治体、民間事業者、それからDMO(観光地域づくり法人)に入っていただきました。ここで、これまで取り組んできたことというのは、まずは、どういう場所があるかということもピンポイントもそうなんですが、ストーリーとして例えば歴史、それから食、それから平和、こういうストーリーでルートをつないでいくというようなやり方をし、ルートをつくっていくというルート創造部会のほうでそういったものをつくりながら、一方で、英語発信のそのホームページをつくって、さらにそこに会員企業の旅行代理店(正しくは、会員に観光旅行関係事業者)もたくさん入っていますので、具体的にそのホームページを見てルートを決めたら、そのままそのサイトの中で予約まで全て完了できるというようなものをつくって発信をしています。万博が実際に始まりました。始まって、これはゴールデンルートの会員の交通事業者に聞いても、随分やはり関西方面から欧米豪の方もいらっしゃっているということですので、やはり万博等が始まってから、随分確かに感覚的にも、福岡市内で欧米豪の方を見るようになんとなくなったなという感覚はあったのですが、実際にやっぱり九州方面にも動いてきているということでした。これから、ちょうど瀬戸内の国際芸術祭というところもスタートをしていく中で、やはりこうした国際イベントをうまく生かしながら、大阪より西のエリアにたくさんの欧米豪の方をお越しいただき、そして訪問してくる国が偏ることなく、平準化をしていろんな国から誘客ができるというようなバランスミクスに持っていきたいなというふうに思っております。
これからの西のゴールデンルートとしての取り組みとしては、万博にしてもこれから来る人数が一気に増えてくる期間に入りますので、一番その費用対効果のいい時期に会場でも出展をし、PRをしていきたいと思っていて、8月にこれは予定をしています。それから瀬戸内国際芸術祭、こちらのほうも春、夏、秋というふうに開催をするのですが、一番バカンスシーズンである8月、一番ビーバイシー(B/C)がいいであろうと思われるところにですね、そこにPRのタイミングを持ってきて、万博それから国際芸術祭ともに8月に会員企業(正しくは、会員)の皆さんと一緒に、そこで具体的な現地でのプロモーションということもやっていきたいと思っています。
記者
ありがとうございます。
市長
はい。どうぞ。
記者
FBSの平石です。
先ほどの万博の話に関連してるんですが、今までやって来られたこと、これからのことをおっしゃったんですが、これまで想定していたところよりどうだみたいな、その感覚として、これはまだとりまとめが追いついていないところもあるかもしれないんですが、想定と比べてどうだ、もしその想定よりも高い、低いあれば、それを今後にどうつなげていきたいか、今の段階で何かあれば教えていただけますか。
市長
はい、ありがとうございます。想定、何の想定ですか。
記者
構想を立てたときに。
市長
西のゴールデンルート。
記者
あ、そうですそうです。来場だったり、反応だったりのところでお願いします。
市長
そうですね。西のゴールデンルートをつくって、まずは参加する自治体、それから民間企業の数がちょっと今頭ですぐに出てこなかったんですけど、相当数つくってから増えてきたので、まずはその会員企業となる企業数、自治体数というのが、やはりこれだけ急拡大してくると思っていなかった。それは非常にいい面として挙げられると思います。それで、具体的にその部会長というのをその中でつくっていきながらですね、それぞれの中でルートをつくるだとか、こういったのも順調に来たというふうに思っています。実際にこのサイトを使ってですね、どれくらいの方が実際にその動きに表れてきたかというところが一番、そのアウトカムが大事だというふうに思っています。ただ、これ今通信事業者なども含めて、そのデータの解析ということを今ちょうどしているところです。それが間に合っていないので、具体的にちょっと数を現在申し上げられる段階にまだないんですけども、ただ、まずたくさんの方が一緒になって賛同して、具体的な商品開発までつながってきているというのが予想よりも良かったポイントで、あとはそれを具体的なアウトカムとして、欧米豪の人が実際にこの大阪より西に宿泊数の割合が増えていくというのが、アウトカムだというふうに思っていますので、これはもう少しして、具体的な数が出てくればというふうに思っています。
記者
各社さん、いかがでしょう。
市長
はい。
記者
毎日新聞の池田と申します。
関連してゴールデンルートでお伺いしたいんですが、今ほど手応えなんかをお聞きしたんですが、逆に、課題に感じていらっしゃる部分があればお伺いしたいんですが、いかがでしょうか。
市長
そうですね。今、なんて言うかたくさんの欧米豪の方に、このホームページの存在を知っていただくというのが大事かなというふうに思っています。ただ、これもちょうどさっき申し上げたとおり、広告を打つってやっぱりお金がかかることなので、一番B/Cがいい時期にこの広告を打ちたいなと思っていて、それがさっき言った8月なんですよね。具体的に瀬戸内国際芸術祭、それから万博で一番人が来るであろう8月の時期に、その現地、大阪、京都含めてですね、関西エリアに広告なども一気に打っていくという形になるので、それを実際にして、その中でのリアクションというのが一番狙いのところなので、そういったことをまずは実行してからということになるので、まだ現在はその準備をしていたりだとかという状況になるので、というのが現時点という状況です。こういったときに集中的に打ちながら、このホームページの認知を上げていき、そして西の魅力を知っていただき、そして実際の行動に移していただき、そして、ひいては欧米豪の方の宿泊の比率が増えていくということができていけたらというようなサイクルで考えています。
記者
各社さん、いかがでしょう。
いいですかね。はい、じゃあここで終わりたいと思います。
市長
どうもありがとうございました。
※発言・質疑内容について、できるだけ忠実に作成しております。