市長
はい、お疲れさまです。こんにちは。
記者
こんにちは。
市長
はい、よろしくお願いいたします。
記者
こんにちは。今日はよろしくお願いします。
市長
お願いします。
記者
幹事社の時事通信の舟木です。
では、早速、市長のほうから、発表案件について、よろしくお願いいたします。
市長
承知いたしました。
エンジニアカフェとスタートアップカフェ(Fukuoka Growth Next)がコラボをして、今日、新しい会社が誕生いたします。その名も「マッドソフト株式会社」です。【フリップ (351kbyte)】
福岡市では、これまでエンジニアカフェ、まさにエンジニアの皆さんが、この福岡で集って、そして共に成長して、そして活躍できる、そんなまちを目指そうということで、2018年にはエンジニアフレンドリーシティ、その推進をスタートしたわけですけれども、これまで、いろんな企業のですね、エンジニアたちが企業の枠を超えて、そしてまた、年代も小学生から80代という本当に幅広い年齢の方も集ってですね、みんなで学び合って、そして、今まで150件以上のプロダクトが実際に開発をされるというように、着実にいろんな成果を生み出してきているわけですね。
今回ですね、実はコンテストがありまして、画期的な革新的なプロダクトを開発をしたエンジニアが起業を目指していたわけですけれども、その方を今度、スタートアップカフェ(Fukuoka Growth Next)のほうの、そのプログラムにおつなぎをしたわけですね、STARTUP ELITE(エリート)。集中的に支援を受けまして、これは非常に高い技術力かつ高価値なサービス、そして、製品を生み出すというようなポテンシャルがあるということで、実は今日、登記をして、会社として立ち上がることになりました。それが「マッドソフト株式会社」であります。
今日はですね、その起業としてのですね、第1号であります、マッドソフト株式会社の芝原隼人(しばはら はやと)さんにお越しをいただきましたので、ぜひ直接ですね、お話を聞いていただきたいと思います。
今日、このあと起業されるということでございまして、詳しくは、このあとご紹介しますが、簡単に言うと、音楽を聴かせるだけでダンスをつくってくれると、一番シンプルに言うと。音楽を聴かせると勝手にダンスをつくってくれるというようなすごい技術でして、これ多分、日本とか全然枠を超えて、グローバルにすごく使われるサービスになると思っています。
そういった動画をいろんな場面で活用するもよし、それから、今、振り付け師の方がやっているような、そういったものを簡単に自分たちも振り付けをですね、音楽を聴かせるだけで、このソフトがつくってくれるというんですから、これは相当なね、インパクトがあるんじゃないかと思っています。
では、お呼びしたいと思います。芝原隼人さん、よろしくお願いします。どうぞ。
芝原氏
皆さん、こんにちは。先ほどご紹介を受けました、芝原隼人と申します。
私は、エンジニアカフェでのハッカソンコンテストへの参加をきっかけに、今回の生成AIプロダクトを開発しました。プロダクトの開発後、福岡市のSTARTUP ELITEに参加し、起業に必要なノウハウを身に付けました。
私が提供するのは、誰でも簡単にダンスモーションを生成できる、「最強AIダンサー」というサービスです。3Dダンスアニメーションの制作は、短いものでも10万円から100万円、半日から3日間のコストが発生する課題がありました。そこで、画像生成AIの技術を応用し、楽曲を選択し、クリックだけの簡単な操作で、好みに合ったダンスモーションをすぐに生成できるAIを開発しました。
AIで、高速かつ自然なダンスモーションを安価に生成できるのが特徴で、国内外のコンテンツ産業に大きなインパクトを生み出せると思っています。
デモをお見せします。楽曲を選択すると0.7秒で15秒の振り付けを生成します。
(デモ)
芝原氏
画像生成AIの技術も適用可能で、自由にカスタマイズできるのも特徴です。このAI技術で、本日、会社を設立します。
会社名は「マッドソフト株式会社」です。Fukuoka Growth Nextで設立します。今後もAIを活用した面白いサービスをたくさん生み出していきます。
私は、ご縁があり、エンジニアカフェのコミュニティマネージャーにも就任しています。エンジニアカフェを中心に、ものがつくれるエンジニアの強みを生かした、エンジニア起業家の育成に尽力していきたいと考えています。
また、いちエンジニア起業家として、ここ福岡からエンジニア起業家のムーブメントをさらに盛り上げていきたいと考えています。
市長
はい、ということで、芝原さんでした。
ぜひ、ご質問をお受けをしたいと思うんですけれども、エンジニアカフェもですね、スタートしてこういう形で、ようやく今度はもう起業というところまで、できる方が誕生したということですし、実際に今日もなんていうか、彼が着てきているのはエンジニアカフェの実はTシャツなんですね。
私はてっきり、自分の自社の名前が書いたマッドソフトというのを着てくるのかなとかね、そういう方多いと思ったんですが、それぐらい結構やっぱりなんていうか、エンジニアというところにも誇りを持っているし、そのエンジニアが起業するんだというアイデンティティをね、すごく発信して、また今、自分たちだけじゃなくて、コミュニティマネージャーというところまでしていただいているというぐらい、本当に大活躍の芝原さんです。
では、質問どうぞ。
記者
では、幹事社、時事通信からよろしいでしょうか。
資料にもあるんですけれども、基本的にプロのダンサーを対象にされているということでよろしいでしょうか。
芝原氏
そうですね。利用者としては、例えばVTuber(ブイチューバー)だとか、YouTuber(ユーチューバー)とかの個人のクリエイターだとか、あとは動画を制作するような、ミュージックビデオを制作するようなプロの方も対象としています。
記者
先ほどもおっしゃっていました、国内のコンテンツ産業に大きなインパクトを与えるであろうと自信を持たれているわけです。具体的に、どんなふうな広がりを期待されていますでしょうか。
芝原氏
そうですね、今の画像生成AIと同じように、誰もが簡単にダンスモーションを生成できるのが私のサービスの特徴です。
これと同じように、リアルなダンサーとかが振り付けをクリエイティブにつくれるように、バーチャルなYouTuberとかVTuberとか、そういった方も自由に振り付けを制作できるので、リアルなダンサーの方とバーチャルのクリエイターの方が創作し合えるような、そういった世界観を持ってプロダクトをつくっています。
記者
何か具体的に、この方たちに使っていただきたいというような、ご希望はありますでしょうか。
芝原氏
そうですね、まさに自分のサービスは誰でも使えるということを前提にしておりますので、本当にテクノロジーとかに全く詳しくないような、そういった方でも気軽に自分自身の創作性とか、そういったクリエイティビティを生かせるような、そういった方を対象にして、まずはフォーカスしていきたいと考えています。
記者
市長への質問は、あとでも…。
市長
別に今でも大丈夫ですよ、はい。
記者
じゃあ、市長お願いします。
市長
はいはい。
記者
先ほども経緯について、いろいろ説明していただいたんですけれども、スタートアップもエンジニア支援もずっと続けてきて、今どの段階に来ているのか、今回の起業がどういう節目なのか、どういうふうに捉えていらっしゃるのか、お願いします。
市長
はい。やっぱりスタートアップというのは、狭い意味でいくと、最小限の筋肉質なメンバーが集まって、短期間で急成長、ハイリターンですね、短期間でのハイリターンというのを目指すというのが、これがいわゆるシリコンバレー型のスタートアップの一番狭い意味でのものだと思うんですが。東京だとね、例えば今いろんな、既にもうビジネスで働いているプロフェッショナルの人が、途中で辞めてですね、何人かのそれぞれのジャンルのプロフェッショナルが集まって、短期間で売上げもつけるめどもつくってですね、一気にIPOというような流れがあると思うんですが、基本、地方というのは、例えば学生さんをはじめ、まだビジネス自体もそんなに経験がないような方も含めてですね、どうやって資金調達したらいいのかとかですね、ブラッシュアップするためにはどんなことが必要なのかとか、こういったいろんな部分というところを本当に一緒になって底上げをしていきながら、全体としてレベルが上がっていくという状況です。
スタートアップカフェ(Fukuoka Growth Next)については、今ようやくIPO目前みたいなところの企業が非常にたくさん集まってくるというようなところまで、この10年間で来たというのが現状です。
エンジニアカフェについては、エンジニアの皆さんがいろんなところにプロダクトを提供するというような形とかというのは、これまでもいろんなプロダクトを生み出してきた話はあったんですけれども、自らそうした高い技術力がある人が、実際にスタートアップカフェ(Fukuoka Growth Next)とコラボをしながら、自分でエンジニア起業家になっていくというような事例が、今回ようやく出てきたということです。
ただ、やっぱり強みはですね、これは大学発のスタートアップもそうですけれども、やっぱりエンジニアとなると、非常に高い技術力というのがそもそものベースにあるので、そういった意味では非常に成長スピードというのは速いと思います。
そういった意味からも、やはりロールモデルが近くにあるというのは非常に大きな影響を、ほかのスタートアップもしくは起業家、エンジニアに与えますので、彼がエンジニアカフェから、こうやって起業したということを周りはよく、つぶさに見ていますので、こうやって起業したいんだったら、自分のエンジニアとしての技術に加えて、例えばスタートアップカフェのほうに行って、今度は経営というところも勉強して、そして「自分でやるぞ」みたいな人がこれから出てくる。その第1号、きっかけとなる日が今日なのかなと思います。
記者
はい、ありがとうございました。では、各社お願いします。
市長
はい、どうぞ。
記者
日経新聞の関口です。よろしくお願いします。
まず、これ市長になるかなと思うんですけど、エンジニア支援とスタートアップ支援の両方のプログラムに参加された上での起業というのは、今回が初めてなんでしょうか。
市長
そうですね。両方のプログラムにというのは初めてです。もちろん、これまでもエンジニアの方で、もちろんいろんな市のご相談に行って、起業した方はいらっしゃるんですけれども、今回、STARTUP ELITEという、まさに福岡市が提供するプログラムによって、短期間で一気にこれまでのエンジニアではない部分ですね、経営という部分についてを急速に学んでいただいて、そして、起業するということで、まさに両方のプログラム、つまりエンジニアカフェのほうでは、何Dayやったっけ?
芝原氏
Engineer Driven Day(エンジニアドリブンデイ)です。
市長
Engineer Driven Dayというのがあって、そのEngineer Driven Dayとか、こういったこともしながら、そしてSTARTUP ELITEにも参加しながら、そして一気に起業までもってきたというのが初めてになるということです。
記者
ありがとうございます。
もう一件、ぜひ芝原様に、この2つのプログラムですね、Engineer Driven DayとFUKUOKA STARTUP ELITEが起業に当たってどういうふうに役立ったのか、どういう部分が役立ったのかというのを教えていただけますでしょうか。
芝原氏
そうですね、まず、Engineer Driven Dayからお話ししますと、自分自身は10年間ダンスをやってきたんですけれども、それと同時に生成AIという技術も注目していて、自分自身がやりたいことと、あとは自分自身がつくりたい未来というものがマッチして、集中的にそのプロダクトとして形にできたことが大きいと考えています。
ただ、プロダクトとして完成するだけでは未完成であって、そこでFUKUOKA STARTUP ELITEに参加して、プロダクトをこれからどうやって事業展開していくのか、これから世界中の人々にどうやって使ってもらえるようにしてもらえるかという、そういったビジネスモデル含めて、あとはこれからの事業展開の仕方のノウハウとかを含めて教えていただいて、ようやく起業家としての立ち位置が確立できました。
記者
ありがとうございます。
記者
ほか、いかがでしょうか。
記者
すみません、次の質問になる前に、AIのダンサーの方を画面に出して、もう一回、見せていただいてもよろしいですか。
芝原氏
はい。
市長
はい、じゃあ、どうぞ質問。
記者
読売新聞の原と申します。よろしくお願いします。
芝原氏
よろしくお願いします。
記者
芝原様にお尋ねしますけれども、ちょっとお話の中で触れられましたが、今までダンスをやってこられたということで、いつ頃からダンスをやっていらっしゃったのかということと、今回、起業に当たってですね、ダンスに注目するようになったきっかけみたいなものがあるようでしたら、ちょっと教えていただきたいと。
芝原氏
はい、ありがとうございます。
そもそもダンスを始めたきっかけというのが、慶応の博士課程にいた頃に、その頃に暗黙知という、言語化できないような動きというのを、どうやってセンサーで落とし込んで、それを何か例えば伝統工芸(正しくは、伝統芸能)の動きだったりとかというのを記録していくのかという、そういった研究をしていました。
そのフィールドワークの一環としてダンスを始めていて、偶然そのダンスが面白くてはまっていって、そこから26歳から36の10年間、ずっとダンスをやってきました。
ダンスの面白いところはですね、言葉ではやっぱり表せないですよね。本当に簡単な動きをとってみても、絶対言葉では語れない部分がある。そういった、例えばこういった質感だったりですとか、こういったハートマークの出し方とかというのは、絶対言葉では表現できなくて、センサーでもなかなか落とし込みにくいことです。
これというのを生成AIが生まれてきたことによって、何かいい感じにこういった動きを再生成できるという可能性を見いだして、私はこのプロダクトをつくりました。
記者
ありがとうございました。
続けてですね、東京のほうで民間企業のお勤めの経験があるということでしたけれども、そのあとにですね、福岡に来られたということで、なぜ、福岡を選ばれたのかというところを、ちょっとお聞きしたいです。
芝原氏
はい。私はお付き合いしている女性の方がいまして、以前お付き合いしていた方なんですけど、その方の伝手(つて)で福岡のほうに来ました。そこから長く住んでいた理由は、やっぱり福岡のまち自体がすごく住みやすいということと、あとは食が美味しいということですね。東京に比べて、すごい安価に新鮮な、例えばお魚とか、あとは鶏肉だとかというのを食べられるところが特徴で、こういったところが多分長く住んでいる理由かなと考えております。
記者
もう一つですね、福岡という土地でですね、ある意味エンジニアとして働く、なんて言うんですか、メリットといいますか、良さというのは、どういったところになるんでしょうか。
芝原氏
そうですね、やはりこういった形でEngineer Driven Dayだとか、STARTUP ELITEとかで取り上げてもらいやすいというところが、一つ目にありますね。
あとは、もう一つとして、福岡市が成長都市として、私自身も応援したい立場でもありますし、これから事業をグローバルに展開していくことによって、福岡市の皆さんといろんなシナジーが得られるかと思っています。特に、私のつくっているプロダクトは、アートとテクノロジーとビジネスのマッチしたような、こういった3つを結ぶようなプロダクトであるので、これからこの事業を大きくしていく上で、ここに本店を構えていれば、大きな強みになると考えています。
記者
ありがとうございます。
市長
ほかにいかがでしょうか。
まあね、皆さんも今、AI、ChatGPT的なものとか、使ったことある人もいると思いますけれど、今、指示すると絵が出てくるというのがあると思うんですよね。でも、動画が出てくるって、見たことないですよね。だから、そういう意味でも非常にこれは、ほかでは今ないものであるということ。
それから、彼自身がダンスをやっていたことから、その辺のこうなんていうか、機微が非常によく分かる中で落とし込んでいるんで、単純にキャプチャーして同じようにできるかというと、やっぱり非常に彼は競争力をその点でも持っているというところが非常に大きいですので、ぜひ、これは期待をしていただきたいと思いますし、いろんな形で彼がつくった絵が、実はミュージックビデオで裏で流れているという日も近いと思いますし。普通そういうのをしようと思ったら、めちゃくちゃお金がかかるのをAIで、もう彼がつくっちゃう、彼のソフトでつくれちゃうってこともあるし、振り付けとかで、みんな振り付け師の方を雇えるわけではないので、そういったサポートとして、この振り付けを簡単につくってくれたら、これを真似したり、もしくは、インスパイアされて自分の振り付けに、このAIが踊った、この部分を入れてみようみたいなこともできてくると思うので、ぜひ注目をしていただきたいと思います。
今日このあと、登記をFGN(Fukuoka Growth Next)でするんですよね。
芝原氏
はい、伺います。
市長
はい、FGNでは、そういった登記も簡単にできちゃうということもありますんで、よかったら、そっちも見ていただけると、今の福岡市のスタートアップ支援の流れも含めて見ることができるかもしれませんね。
記者
すみません、ちょっと補足で伺ってもよろしいですか。
市長
はい。
記者
とっても素晴らしいと思うんですけれども、知財の法的な問題が仮に出てきたときに、市としてのバックアップ体制みたいなものは取るような形になっているんでしょうか。
市長
そうですね、知財については、例えば、もちろんスタートアップカフェ(Fukuoka Growth Next)の中にも弁護士さんというのがいらっしゃって、そのあたりの知財の相談をもちろん受けることできますし、また、今、九州大学というところも、そういった知財というところをどう取り扱いながら、自分ところの大学発のスタートアップで、そうしたものを守りながら起業していくかというところにも長(た)けています。そうしたところのおつなぎも含めてですね、いろいろサポートできると思います。
記者
ありがとうございました。
市長
じゃあ、ご要望に応じて、じゃあ、ダンスする動画の隣で。
芝原氏
はい。
記者
踊っていただけるんですか?
市長
これは、皆さんが、どうしてもっていう拍手があったら、踊ってくれる可能性はあるみたいですけれども。
一同(笑)
芝原氏
ちょっと…。
市長
どうぞ、前へ、前へ。
芝原氏
はい。
記者
市長もご一緒に?
市長
誰がや。(笑)
記者
いいんですか、こんなお願いしちゃって。
芝原氏
踊るんですか?
記者
はい。ぜひお願いします。
芝原氏
分かりました。
市長
ちょっと動画も流していただいて、同時にという形で。
(芝原氏ダンスを行う)
市長
イエーイ。
(拍手)
市長
この会見室で会見中に踊った方は初めてですけど、すごいですよね。
芝原氏
驚きました、要請が。
市長
でも、やっぱり多分みんな恥ずかしくてできないでしょう? でもそれをね、やっぱりこうやって人前でも堂々とできるという、このメンタルがやっぱりね、本当にこれから世界で向かっていく上でも、本当に期待できるなって思います。頑張ってください。
芝原氏
はい、ありがとうございます。
市長
はい、ありがとうございました。
(拍手)
記者
ありがとうございました。
では、発表案件以外ということで、よろしいでしょうか?
市長
すごいですね。はい、はい、結構です。どうぞ。
記者
じゃあ、すみません、幹事社から何点かお願いします。
まず、九大跡地の開発についてですが、以前コメントもいただきましたけれども、もう少しこう、具体的にどういう期待をしているか、どういう注文があるかというあたりをお願いできますでしょうか。
市長
そうですね。まだ詳しくは聞いていないですが。
西日本新聞様、おめでとうございます。
事業者が決まって、まだ私も皆さんと同じレベルというか、その公表された資料しかないんですけれど、以前から申し上げているとおり、「FUKUOKA Smart EAST」ということで、やっぱりこれから人口減少、それから高齢化という中で、例えば各地ではバスの路線が少なくなったりとかですね、電車の便数が少なくなったりとか、それから、社会を担っていく担い手不足とかですね、地域コミュニティの人材不足とか、それから、認知症での徘徊とか、こういういわゆる社会の変化によって、今、新たな課題がどんどん出てきていると。
これをこれまでと同じようなソリューションで解決しようと思ったら、単純に「人手不足だからできません、終わり」というふうになってしまう。そこを何とか今、新しく生まれてきている技術というものをうまく取り入れていきながら、持続可能な地域をつくっていきたい。これが「FUKUOKA Smart EAST」のコンセプトで、そして、まさに一棟ずつの建て替えじゃなくて、面として、新しくまちの絵図を描くことができる今だからこそ、こういった全体最適になるような、こんな技術をぜひ取り入れていただきたいというのがSmart EASTとして、これまで進めてきたコンセプトなわけですね。
今回、事業者が決まりました。絵図を見せていただいたんですけれども、非常に緑が多いというのが最初のすごく印象で、とっても今の時代、市民のニーズにも非常に応えたものになるかなと思いますし、東区、3号線のイメージが非常に強いところもあるんですけれども、そこに緑がすごく豊かになるって、本当に住環境としても素敵になるんじゃないかなと期待をしています。
ですから、「緑」と、そして「IT」、うまく掛け合わせていきながら、本当に地域の皆さんが誇れるようなね、エリアになってほしいなと期待をしています。
記者
ありがとうございます。
続きましてなんですが、ライドシェアにつきまして、前回の定例会見のときで、まだ福岡では動きがないだろうというお話をされていたんですが、その後、変化等ありましたら、お知らせいただきたいのですが。
市長
そうですね、その後、報道によって、それこそ検討している企業があるということを知ったわけですけれども、検討段階からどこまでリアルに行くかというところについては、まさに事業性がどれぐらい出るかというところで各社の判断になろうかと思いますけれども。いずれにしても、実態も把握というところもしていきながらですね、ただ、実際にやるプレイヤーは、今回は行政主導ではなくて、既存のタクシー事業者のみができるというのが現在の国交省の案ですので、どれぐらい本当に乗ってくるのかというところは、多分、今月ぐらいには出るんですよね、需給予測みたいなものが出ると聞いているんで、こういったものも見ながらですね。
いずれにしても、タクシーが時間帯によって大きく不足をしていたり、駅や空港で行列ができているという状況、もしくは夕食時間の前にアプリで車がつかまらないとかですね、という状況はあるのは事実ですので、こうしたものに対して、どれぐらい実際タクシー会社でやりたいというところが出てくるかは、非常に注視をしています。
記者
ありがとうございます。
もう一つ、直接、福岡とは関係のない話になるかとは思うんですけれども、海上自衛隊のヘリの事故についての受け止めと、福岡、港であるとか重要なものは持っているので、何かそこに関係してくる可能性があるかどうか。どういうふうに捉えていらっしゃるんでしょう?
市長
はい。まず、今回、事故に遭われた皆さんについてですね、本当に心を痛めていますし、あってはならないわけですから、やっぱり早急に事故原因の究明をして、再発の防止に努めていくことを望みます。
直接的に今回の自衛隊に関する事故については、推測でものはなかなか言いにくいんですけれども、現時点で、例えばこれによって、福岡市の重要な港湾だとか、空港だとかの運行にですとか、何らかに影響があるということは、まだ具体的なものはありません。
記者
はい、ありがとうございます。
各社、いかがでしょうか。
市長
はい、どうぞ。
記者
毎日新聞の竹林といいます。
すみません、これも福岡、直接は関係ないかもしれないんですけれども、いわゆる核の保有問題について伺います。
お隣、佐賀県玄海町でですね、今、核のごみの最終処分場の文献調査を受け入れるかどうかという動きが出ています。議論になっているんですが、海を隔ててというか、介して、福岡というところ、密接な関係にもありますが、玄海町の動きについて、どう見ておられるか、受け止めがあればお伺いしたいのと、また、増え続けていく核のごみ問題については、そもそも、どういうお考えをお持ちかというのをお伺いしたいです。
市長
非常に難しい問題ですよね。これはエネルギーをどう国として賄っていくかという国のエネルギー政策の問題。それから、実際に原子力発電をしたときのリスクはどういったものかというような科学的な分析、それから、もう一つは今の安全の話とは別に、今度、安心というような問題もあって、気持ち的な問題というところもあるでしょうから、非常にそこは一概に一言で感想を言える立場にもですね、なかなかないという状況がございます。
ただ、いずれにしても、やはり地元の皆さんでしっかり話し合っていただくのは大前提なんですけれども、国の法律に基づいて、そして、国のそうした安全基準だとか、もしくは知見というものをしっかり取り込みながらですね、地元の皆さんでしっかりお話し合いをしていただけたらいいなと思っております。
記者
ほか、いかがでしょうか。
市長
じゃ、どうぞ。
記者
FBS福岡放送の鬼丸と申します。
市長
はい。
市長
象についてなんですけれども、こちらも前回の定例会見でお話あったかと思うんですが、その後、順調に手続きは進んでいるということだったんですが、新たな進捗状況があれば教えて下さい。
市長
そうですよね、気になりますよね。ただ、まだ夏にはなっていない認識ではありますけれども、できるだけね、早い時期にという皆さんの期待の気持ちはしっかり受けながら、できるだけ早くと思いますけれども、また国の慣習だとか、いろんなものも違いますし、絶対どこかで引っ掛かっているというわけではないんですが、やっぱりスピード感の問題だとかもあったりして。そのあたりは、ただ、着実には進んで現時点おりますので、できるだけ早い時期にお知らせできればなと思っていますし、暑いなと、暑くなる前には来てほしいなと思っています。
記者
なので、夏には変わっていないということは、今の時点でも「この春までには」という認識でいてもいいんでしょうか。
市長
「暑い」って言い出す前には、かなと。もう、そのめどもちょっと、もうちょっとしたら、また見えるところもあるかもしれないんで、もう少々お待ちください。
記者
ありがとうございます。
市長
はい、すみません。
じゃあ、どうぞ先に。
記者
西日本新聞の一ノ宮と申します。
九大の箱崎跡地の関係で、地元住民の方々がですね、グランドデザインができてから、あるいは住民の声というのが一定反映されている。だけども、それ以降はなかなかこう、コミュニケーションが市だったり九大とかと取れていないという話もあるんですが、優先交渉権者が決定したことを受けて、市として、今後、地元住民の方とコミュニケーションを取ったりとか、意見を吸い上げるみたいな、どのように考えていますか?
市長
優先交渉権者が決まったということは、今後のスケジュール的に行くと、あと1ヵ月とかですね。それぐらいでは、市とようやく優先交渉権者の方、それからUR、九大と一緒に協定を結ぶことになりますので、そこから行政としても、その中に入っていけることになります。
行政としては、やはり、このグランドデザインというところをしっかり住民のそうした気持ちをですね、プランに反映をしていただきたいという部分は、しっかり優先交渉権者の皆さん、西日本新聞の皆さんにもお伝えをしてですね、一緒にいいまちづくりができていったらいいなと思っています。
記者
会議体みたいなもの、住民の方も入るような会議体のようなものをつくったりとかするような予定もあったりするんでしょうか?
市長
さあ、現時点、それが会議体をつくるのかどうかというのは分かりませんし、また、優先交渉権者の皆さんが、どういうふうに地域の声と一体となっていくのかというところは、まだ分かりませんので、そうした中で伺っていきながら、地域の皆さんと一緒になって、当然同じ方向を向いてね、つくったグランドデザインをどう実現していくかという、その具体案の話にようやく移れる段階になったのかなとは思いますので、これからじゃないですかね、全ては。
記者
ちなみに、すみません。新しくですね、グランドデザインというものがあるのはあるんですけれども、新しくまた意見を聞いて、住民の方とかですね、というような考えというのはあったりしますでしょうか?
市長
それは基本的には、優先交渉権者の皆さんが、どういう形で、その地域の皆さんの声をさらに入れていきたいということがあれば、そうしたことをしていただけるというのであれば、非常にありがたいですし。行政としては公共施設だとかですね、まさに中学校の移転だとかいうこともありますし、また、例えば学校というところも、まさに先週、前回の会見でもね、過大規模校の話になりましたけれども、このまさに箱崎の跡地についても、やっぱりいかに住戸を抑えていただけるかということを、この公募の前段階で、行政としては、九大、URとずっと交渉を続けてきたわけで。
ですから、最大戸数の制限、それから引渡しの時期をずらしていくことによって、急激に一気に、子どもの数が増えてですね、というような形で学校を増やさなきゃいけないんじゃないかみたいなことにならないようにとか、こういったことはもう事前の条件の中で入れていますので、こういったことを優先交渉権者の皆さんには、着実に実行していただきながら、また地域の声というのもぜひ聞いていただければなと思います。
記者
よろしいでしょうか。
市長
はい、どうぞ。
記者
すみません、NHKの早川です。
今の九大跡地の関係なんですけれども、先ほど緑とITを掛け合わせてという話があったんですが、もう少し、この間出てきた資料をもとに、具体的なご所感をちょっと伺わせていただいてもいいですかね?
市長
ちょっと、私もよく分からないというかですね、まだ、お話を直接、あの資料しか分からないので、具体的にどういう感じになるのかというのは、まだ、ふんわりとした形でしか言えないんですが、どれぐらい実現を、どういう形で本当にしてくれるのかというところも、これから聞いていきたいなと思います。
ただ、前回の会見でも言った、エネルギー・セキュリティ・モビリティ、こうしたいろんな課題が今、日本で、高齢化や人口減少によって直面している課題をですね、スマートで実現をする。その上で、さっき西日本新聞ばかり言いましたけれども、JR九州とか西鉄という、そういったモビリティの会社が入っていただいているということですから、こうした部分にも、いかにこう、スマートな技術を取り入れながら、例えば運転士不足とかですね、こういったものにとらわれない形で、地域の皆さんの足を確保していただけるかとか、こういったものがより具体的な形で、ご提案をいただけることというのは非常に期待をしています。
記者
では、よろしいでしょうか。
では、どうもありがとうございました。
市長
どうもありがとうございました。
※発言・質疑内容について、できるだけ忠実に作成しております。