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更新日: 2023年12月1日

市長会見|市長のオフィス

11月30日市長会見

発表内容


会見動画


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発言・質疑要旨

地下鉄空港線・箱崎線 新しい車両が決定しました!!(交通局車両課)

市長
 おはようございます。よろしくお願いします。

記者
 すみません、今月幹事社のTNCと申します。よろしくお願いします。
 それではまず市長のほうから発表案件のほうお願いいたします。

市長
 はい、よろしくお願いいたします。
 【フリップ1】 (336kbyte)まずは、福岡市の地下鉄です。新型車両が決まりました。これは空港線なんですがね、このようなデザインになります。型式なんですが『4000系』といいます。来年2024年の秋に運行をいたします。デザインこのようになっていて、今福岡市の空港・箱崎線を走っている車、車というか車両の老朽化に伴って新しくするわけでございますが、設計のコンセプトは「一人ひとりにやさしい移動空間」ということで、先端技術を使いながらダイバーシティ、それからユニバーサルデザイン、こういったものに配慮した車両となっています。
 具体的に特徴を幾つかご紹介したいと思いますので、こちらのモニターをご覧いただきたいんですが、まずこちら。フリースペースということで、6両あるうちの6号車にはですね、このようなフリースペースを設けて、例えばベビーカーに乗った赤ちゃんとか小さい子どもたちが、ここ見ると分かるとおり、普通の窓よりも下まで窓になっている大きな窓使っているということは、ちっちゃい子でも外が見えるようになっているんですね。ご承知のとおり、もちろん地下鉄なんで車窓なんてないじゃないかと。そうではなくて、地下鉄から、ほら、姪浜過ぎたら上がるでしょう。これって向こうの筑肥線とつながっている車両になる空港線なんで、なので上がったらきれいな景色も見えるということでございます。保護者がそばで付き添える座席もありますし、ベビーカーなども置けるような形のですね、フリーなスペースになっていると。
 特徴2、こちら。大型の手荷物のスペースを設けてございます。旅行者がキャリーケース、キャリーバッグですとかね、そういったものを収納できるスペースも設けていて、利用される方の状況に応じて幅広く使えるようになっていると。
 それから安全面でいくとこのようなものもあります。車内の防犯カメラ、これリアルタイムの監視機能付きは地下鉄では初めてとなります。昨今列車内で事故や事件があるということもあるんですけども、カメラの設置も義務化をされているんですが、福岡市の地下鉄では新しい車両ではこのリアルタイムというところが新しくなっていると。仕組みというと、車両ごとに4台のカメラが設置をされていて、車内の様子を常に記録をしています。非常ボタンを押すとですね、特にこれは交通局、運転士、それぞれに非常ボタンを押されたということが通知をされるので、間違いなくリアルでカメラの映像を確認しながら警察や消防にすぐに連絡をして、職員が現場の駅に駆けつけて対応に当たることができるということになるわけでございまして、より安全安心を高めるという機能がございます。
 それから、エコという点でありますけれども、こちら、モーターが同期リラクタンスモーターといって、私も説明聞いたんですが難しいです。言っても多分分からないと思います。というか私がよく、真剣に聞こうと思ったんですけどもね、難しいと。要するに簡単に言って2割エネルギーが削減されるということです。モーターというのは、周りと、あと回転する内側両方に電力を通常流すわけですけども、当然電気を流すと抵抗というものが発生してロスが発生しますよね。私の事前に聞いた説明だと、周りには電気は流すんだけれども内側は流さないということで、電気の消費のロスを抑えているというところまでは理解できたんですが、それ以上はわからないと。何はともあれ2割エネルギーが削減される。いいこと、ということでございます。
 このような特徴をした新型車両、2024年の秋から導入をするわけですが、これが入れ替えとなる前の車両ですね。1000N系の、昔の写真ですけども、1981年に地下鉄が走り始めてから40年以上市民の足として頑張ってくれたわけですけども、今回バトンタッチする新しい4000系もですね、今の時代に合った要素を取り入れながら、福岡市の発展に寄与して長く親しまれていくことを期待をするものでございます。
 ということで以上が地下鉄のお話でした。


屋台の経済波及効果 100億円を突破!(経済観光文化局まつり振興課)

市長
 じゃあ次にいきますね。【フリップ2】 (133kbyte)続いて、屋台(基本条例の制定)から10年がたったんですが、経済波及効果、非常に大きく出ました。前回12年前の調査からおよそ倍、100億円を突破したということでございます。それから観光客へのアンケートでは、屋台に対する「良いイメージ」が93%ということで過去最高となっておりますし、また衛生面の評価も大きく上がっていることが分かりました。今年は屋台基本条例できてから10年にもなりますし、長浜の屋台街復活からちょうど今半年がたったということで、担当課のほうでアンケート調査を行ったその結果が出たということでございます。
 12年前に調査をしたときの経済波及効果53億円、今回105億円で倍増しているわけですが、その要因としてはですね、屋台の数自体は当時150軒だったものが105軒という形で、条例ができてきちんといろんな整備をしてですね、軒数自体は105軒となっているんですが、1軒当たりの客数、売上は増えていると。これは日にして、日もそうだし売上、客単価も上がっているということですね。それから主な目的として、屋台を楽しむために福岡市に来たという人の割合が11.4%ですから、前回の調査6%からおよそ倍になっているということ。これらが今回の経済効果の数字を大きく上げている要素となります。
 それから観光客へのアンケート調査なんですけれども、こちらも過去の調査と比べると屋台に行ったことがある人の屋台に対する「良いイメージ」というのは93%ということでございます。前々回、平成23年、2011年の67%から、前回は91%ということで、これは2018年ですけども、屋台基本条例できてその後大幅に上がったんですが、そのまま高い水準になっていると。それから実際に屋台に行った人と行っていない人の回答を比べてみると、実際に行ったことがある人は屋台の評価は高くて「今後も行きたい」という割合も高いということですね。それから最後に屋台の衛生面ですが、屋台に行った方の評価としてですね、「衛生的だ」と評価をした方の割合も年々高まっているということでございます。
 この調査結果等々についてはですね、この後会見後、担当課から詳しく内容についての説明をさせていただきたいと思います。
 10年前に制定をした屋台基本条例、全国初のものだったんですが、屋台の営業ルールをしっかりと決めて、福岡市が電気・上下水道などの環境もしっかり整えて、そして公募制を導入したということで新陳代謝が図られてですね、バラエティーあふれる屋台も続々今登場、誕生しているということを嬉しく思います。これらによってそのイメージのアップですとか満足度の高まりにもあるのかなと思うわけです。今スタートして半年の長浜の屋台街、非常に調子がいいわけですが、まだ一つの季節全部を経験したわけでもないですし、これからしっかり定着に向けてですね、定着していけるように福岡市としても側面から支援をしていきたいと思います。天神、長浜、そして中洲、それぞれの屋台の魅力が輝き続けることをですね、期待をするわけでございます。
 私からの発表案件は以上です。


質疑要旨

記者
 ありがとうございます。
 すみません、それでは幹事社のほうから質問させていただきたいと思います。
 まず、地下鉄の車両の方なんですけれども、1車両につき4台の防犯カメラというところなんですが、順次ほかの車両についても導入をということで予定をされているかと思うんですが、大体いつ頃までにというめどだったりとかというのはすでに見えていらっしゃるんでしょうか。

市長
 はい、これは新型車両にですね、設置をするものですので、車両が来年秋から順次新しくなるとその車両には新しくそうしたものが付くということに。リアルタイムがですね、付くということになります。(正しくは、1000N系車両を除く現行車全てにリアルタイムカメラを付ける)

記者
 ありがとうございます。
 屋台の方についてなんですけれども、客単価の上昇による売上の向上だったりというところあると思うんですが、特に海外のお客さんというのも非常に客層として多いかと思うんですが、その辺の増加だったりというのはどのように見られてらっしゃるんでしょうか。

市長
 そうですね、海外のお客さんについてはメニューの多言語化の支援ですとか、こうした形で分かりやすい形での情報発信に努めております。最近ではずいぶん人気があってですね、並ぶようなところも出てきている状況でございます。なんていうか、特にアジアの方にとってはですね、屋台というのはザ・アジアというか、日本でありながらアジアな部分を非常に感じることができる要素としても魅力を感じていただけていると思いますし、欧米の皆さんにとってはやはり「日本、アジアの国に来たなあ」というようなことも一つ風情というか独特の景色として感じていただけていると思いますので、そうした福岡の景色の一つとしてですね、屋台の明かりを大事にして一つの観光の売り、顔としていければと思っています。

記者
 ありがとうございます。
 幹事社からは以上になります。
 発表案件についてご質問ある方、お願いします。

市長
 はい、どうぞ。

記者
 読売新聞の林といいます。
 屋台のことについて、1軒当たりの客数とか売上が増えているというのは、市長としては理由というか何かあるとお考えでしょうか。

市長
 もちろんこれは推定でしかなかなかないんですけれども、今見ていると観光客の方非常に増えているということですので、それを主目的に来る方も増えているぐらいで、なんとなくどこかで食事をした帰りに、ついでに最後にちょっと寄って1杯とか締めにって私は個人的にはイメージだったんですが、旅行客の場合は最初からそこを目的に来ているということで、しっかりおなかをすかせてですね、屋台で食事を取るという方が増えているんじゃないかなという、これはあくまでも推定になるんですが。ただ、主目的で来る方が増えているということと、あと早い時間帯からすごい並んでいる姿を見るところからすると、本当にがっつり食事目的でいらっしゃっているのかなというのは感じます。
 詳しい分析についてはまた後ほど原局からお伝えします。
 はい、どうぞ。

記者
 毎日新聞です。
 アンケート調査ということなので、マイナスの意見も出るもんじゃないかなと思うんですけど、一見したらあんまりマイナスなことは書いていなくて、あえて、市長として何か課題に感じていることとか、報告を受けた中でここ改善していきたいとか、もしあればお願いしたいです。

市長
 衛生面について上がってきているという報告はあっていて、この衛生面については印象も良くなっているというのは非常にいいことだと思います。ただ、当然室内の全てが揃っている環境と屋台のような外の環境では違うわけで、当然店舗があるものと比べればですね、より衛生面にも気を使わなければいけないことはありますので、この数字はもっともっと上がっていくように努力をしなければいけないということが1点。
 それから、個人的にはやっぱり地元の人ですね。ちょっと並びすぎていてなかなか入れないというのもあるかもしれませんが、地元の方にもたくさん来ていただけるようにですね、するというのももう一つ大事なのかなというのも思っています。
 いずれも感想ですけども。
 じゃ、どうぞ。

記者
 同じく屋台に関してなんですが、特に長浜に関して、先ほどもまだ季節が一巡りしていないというお話もありましたが、ひとまずここまで半年来た、そこの所感をあらためて伺いたいのと、課題をここに関して挙げるとしたらどういったところがありますでしょうか。

市長
 はい、分かりました。決してね、昔に比べて恵まれた環境かというとそうではなくなってきていると思うんですね。昔というのはそんなに深夜営業している店が多かったわけじゃないけど、今は天神や中洲というところも非常に深夜まで営業をするお店も増えてきているので、最後開いているところということで長浜の屋台にタクシーに乗って来ていた方もですね、今は天神、中洲でもそうしたおなかを満たせるという状況になってきている中において、担当も非常に頑張ってくれましたし、新規で屋台入ってきた皆さんがエリア全体を盛り上げようという、そういった意識ですごく皆さんで団結して協力的に、広報も含めて取り組んでいただいたおかげで、何とかこの半年間はいい滑り出しができたんじゃないかなと思っています。
 ただ、イベントごとではないので恒常的に固定客が付いて、常にそこが賑わっていけるようにですね、これから非常に厳しい季節がやってまいります。非常に寒くなってというような冬の季節が来るわけですけれども、ぜひこの冬を乗り越えてですね、またいい季節まで乗り越えて行って、しっかり三大屋台街として定着をしてくれることを期待します。
 はい、どうぞ。

記者
 日経新聞の森と申します。
 屋台に関連して、屋台基本条例から10年たつということで、あらためて次の10年どういった形にしていきたいかというところで、例えば、先日長浜でやっていた屋台DXだったりとか、ああいうのをどう広げていくかも含めてちょっとビジョンをお聞かせください。

市長
 そうですね、これから屋台、まず、もちろんまだ条例できて、このようにすごく市民の皆さんや地域の皆さんもですね、好意的に受け取っていただけるようになってきたというのはこの10年間の大きな変化だったなと思います。ようやくここまで来ましたので、ここからやっぱり、しっかりと定着をしていくということ。
 そして、今方向性としては非常に、メニューなどを見るとバラエティーに富んだ屋台が増えてきているなという印象を受けるんですね。これも新陳代謝の仕組みを作った。エリアの中を既得権にしてしまうのではなくって、そこで公募というですね、仕組みを作ったということで、これからますますダイバーシティに富んだ屋台が増えていただけて、選択肢が増えてきているということ、これが今後も進んでいくことを期待しますし、行政としては、今おっしゃったDXの話ありましたけれども、多言語にしても、場所の案内から支払いから含めてDXの余地というのは屋台ってたくさんあると思うんですね。もちろん人と人の触れ合い、距離みたいな、アナログな部分というのは屋台の良さではあるんですが、DXできるところも余地もたくさんあると思いますので、こうしたものに関してはしっかり支援をしていきながら、より使いやすくて、そして愛される屋台にね、なっていくように行政としても支援をしていきたいと思います。

記者
 ありがとうございます。
 もう1件、地下鉄のほうなんですけれども、今回、来秋に新車ということで、空港線に新車が入るのは何年ぶりぐらいになるのかというところとですね、あと新車を入れるに当たっての、どのぐらいお金がかかるのかというところも分かれば教えていただければと思います。

市長
 はい、分かりました。では、交通局に数字は答えてもらいます。

事務局(交通局)
 交通局でございます。
 空港線に限定いたしますと、平成9年度に今の2000系車両というのが最後に納入されておりますので、それ以来27年ぶりということになります。
 車両価格でございますが、大体1両当たり2億円程度でございますので、空港線の車両が1編成6両ということになりますので、1編成でいいますと12億程度ということになります。
 以上でございます。

記者
 1編成12億程度のものを18編成投入するということになりますか。

事務局(交通局)
 そのとおりでございます。

記者
 分かりました。ありがとうございます。

市長
 はい、どうぞ。

記者
 朝日新聞の大下と申します。
 すみません、また屋台の話に戻って恐縮なんですけれども、このアンケートで、今回屋台が主な目的で福岡市に来た人の割合というのが約1割いるんですけれども、これは複数回答の中で主な目的というふうに選んでらっしゃる方なのか、それとも一つしか選べない中で屋台を選んでらっしゃるのかですね、どちらになりますでしょうか。

市長
 じゃあ、それアンケート担当の。

事務局(経済観光文化局)
 はい、屋台担当の濱田です。
 今回のアンケートは、何を目的に来ましたかということで「屋台」って選んだ人、ということになります。ちょっと詳しい話はまた後でご説明させていただきます。

記者
 複数回答じゃなくて一つ?

事務局(経済観光文化局)
 一つです。ちょっと詳しいところはまた後ほど。はい。

記者
 分かりました。であれば、屋台というのは福岡の観光の中では非常に強いコンテンツだと思うんですけれども、その一方でさっきおっしゃっていたように、行列が結構できている現状ですとか、そういった課題もあると思うんですけれども、今後コンテンツを強めていく上で優先課題として、例えば数を増やしていくことなのか、あるいは一つ一つの質を高めていくことなのか、何かご念頭に置いていらっしゃることがあれば教えていただけないでしょうか。

市長
 はい、ありがとうございます。本当にアクセルとブレーキというかね、これまで、この10年間というのは、もちろんアクセルを踏みたいというところはある一方で、アクセルを踏むために、もう一方でのブレーキとのあんばいをすごく気にして進めてきた10年間だったんですね。
 それは、やっぱり地域の方の理解あってこその屋台で、うちの屋台というのは1か所の屋台村みたいな形になっているんじゃなくて、まちなかに、夜になると忽然と蜃気楼のように現れる、裸電球の明かりというのが非常に魅力でもあって、ただ、お昼はいろんなビルの地権者さんもいらっしゃってそこで営業している方もいらっしゃって、夜になるとそこに飲食店が登場するということで、なかなか自分のビルの前に屋台ができるということについての反対の声というのも非常に大きかったのも事実なんですね。
 そこで、例えば床にも臭いが付く、朝になってラーメンのスープをこぼしているとか、嘔吐した人の残りがあるとかですね。こういうようなことがあって、非常にそれをルールを作って、地権者の方にご理解をいただきながら進めてきたということもありますので、まずは地域の皆さんの理解を深めていく、今は、今日は利用者のアンケートではあったんですけれども、そこのエリアの人がですね、「屋台がここにあることによって地域全体が活性したよね」と、自分たちの店舗というところではないライバル店なわけですけれども「そこができたおかげでエリア全体が元気になったよね」と言っていただけるようにですね、引き続き地域との共生というところをまず第一優先に考えていきながら、一方で利便の向上ですとか、それからエリア選定も含めてですね、これはしっかり仕組みをもう作っていますので、適宜議論を深めていきながら、末永くこの屋台という文化が残っていけるように、私としては力を尽くしていきたいと思っています。

記者
 ほかにご質問なければ、案件外の質問をお願いいたします。

市長
 はい、どうぞ。

記者
 西日本新聞、華山といいます。
 28日に、1日に中学校の職員も含めてですけど2人市の職員が逮捕されて、城南区の職員の方が盗撮(正しくは、痴漢)で捕まったりとか器物損壊があったりとか、今年は何かと市の職員の方の逮捕が目立つ年かなという印象があるんですけれども、率直に市長の、職員の逮捕が相次いでいることへの受け止めと、何かあればなんですけど、どういったことが背景にあるかってお考えと、あとは今後対策をどうしていくかというのをちょっと含めてお伺いできますか。

市長
 本当にこうした不祥事が続いていることは極めて遺憾だと思っていますし、本当に市民の皆さんにも申し訳ないと思っています。
 それで、背景というのはそれぞれ事情はあるかと思うんですが、ただ、わいせつ案件というところも昨今内容を聞くと、まだ市としての話を聞けていないところもあるんですが、カメラとかGPSとかそういったものも付いていて、これは国の法とか規制もそうなんですけど、そもそもこういうルールができたときに携帯みたいなデバイスをこれだけみんなが持っていて普及しているという前提ではなかった時代なんですね。ですから、GPSだとかカメラというところについての規定というものが明確にあったわけではないというか、わいせつ事案の一つとしてなっていたんですけれども、市の職員としてね、こうしたわいせつをするような職員というのは、これは極めて大きな問題があると思っていますので、これは、今、人事には規定を見直してですね、わいせつ事案について厳しい処分になるように今検討を指示しているところです。もちろん、綱紀粛正等についてはですね当然のことながら、そのような処分の在り方についても今検討をしているところです。

記者
 分かりました。ありがとうございます。

市長
 あ、ごめんなさい、先に後ろの。

記者
 西日本新聞の一ノ宮です。よろしくお願いします。
 箱崎、九大箱崎キャンパス跡地のまちづくりについてちょっとお伺いしたいんですけども、市長は「Smart East」というものをこのまちに導入したいということで掲げられています。水素の活用だったり自動運転だったりとか、事例は幾つか挙げられているとは思うんですけども、「「Smart East」というものがこういうものであって、こういうまちにしていきたいんだ」みたいなものをあらためて市長の考えをお伺いしたいんですが。

市長
 分かりました。「Smart East」という九州大学箱崎キャンパス跡地のまちづくりについてコンセプトを掲げています。「Smart East」、スマートという言葉が付いているとですね、なんとなくステンレスな、無機質な、人間味をあまり感じないような、システムにコントロールされたまちのようなイメージを抱く人もいるかもしれないんですけれども、これは私の本にも書いておりますけれども、自助・共助・公助というのがまちづくりの基本になります。その自助・共助・公助というまちづくりにさらに「技助」、技術が助くると書いて「技助」という、せっかく今、スマートフォンに代表されるようなですね、非常に技術の進歩というものがある中で、これから人口が大きく減っていく、その時代にあっても今のような安全安心で住み続けたいと思っていただける、そして、安心して住み続けられるまちをつくっていくためには、これまでの自助・共助・公助に加えて技助というような考え方をインストールしたまちのことを「Smart East」と言っています。
 その「Smart East」といった時に、どうしてこのような新しいまちづくりにそのようなコンセプトを最初から埋め込まなければいけないかというと、それはインフラのネットワークを形成するときに、既存市街地に後から入れていくというような在り方もあるかもしれないんですけれども、最初から例えば、インフラを作る段階からインストールをしておかなければ後で大きなコストになってしまったり、なかなか実現が難しいものがあります。例えば、新しいまちづくりの中では水素というところもパイプラインを引くというのも最初からまちづくりのベースとしてインストールをしているわけですね。こうしたことによって、バックアップ電源を含めて、水素の活用というところがさらにまちのエネルギーの選択肢の一つとしてですね、生まれてくるわけですね。このように、何か特別なこれまでと違うまちづくりが急に行われるという形ではなくて、今のまちの延長線の中に、目で見るとそこまでわからないかもしれないけれども、安心の技術というところがベースで張り巡らされているというところが一つの大きな「Smart East」の特徴になります。

記者
 すみません、関連なんですけども。まさに今、安心の技術とおっしゃったんですが、先日、自動運転の実証実験がある中で事故が起きてしまったと。当然、先端技術を導入するに当たってさまざま課題あると思うんですけども、日々日進月歩していくテクノロジーの中で埋め込んだやつがどんどん遅れていってしまったりとか、多分あると思うんですけども、先端技術導入に当たってのハードルとか課題みたいなものをどのように感じていらっしゃいますか。

市長
 先端技術を導入をしていくに当たっては、特に日本においては心理的なハードルが大きいのかなと思っています。例えば、車というものだって、これは想像をすれば、犯罪者が車を運転できれば、もしかすると人の列に高スピードで突っ込んで殺人の兵器になるじゃないかということも言えるかもしれないし、包丁だって、殺人するような人が持てば刃物になるわけです。ただ、より利便性というものと、それからリスクというところを比較をする中で、利便性がより高まるということで自動車は一般の方でも免許を取って運転ができるようになっていますし、これの延長線だと思っています。新しい技術というものも100%安全なんていうものはもちろん存在しないと思いますけれども、より安全の確からしさを高めていくような工夫、技術革新というものがどんどんインストールされながら、より社会に使われるものになっていくんだろうと思います。
 一方で、そうした新しい技術だとか、いうものに対する技術的な進歩というところもそうだし、その技術をより安全に使っていくためのハード作りというところもあると思うんですね。例えば、今回の自動運転のようなものですと、例えば仮にですけれども、専用の線があればより安全な確からしさが高まるわけですし、例えば、車と自転車と歩行者というところの歩車が、どう、いかにクロスポイントを減らしていけるのかというところは、さらにその技術というのを安全に走らせることができるというふうにつながってくるわけですね。そうしたトータルの力だと思っていますので、我々としてはこうした今回のような実証実験というのも、もちろん地域の皆さんに実際に体感していただいて、もちろん今回の自動運転にしても、スピード自体がそんな大きく出るようなものにはしていませんので、少しずつ安全性だとかいろんな可能性というところをこの実証の中で得たデータというのを次に生かしていくというような目的でしていますので。少しずついろんな経験をしながらアップデートをしていきながら、これからもう人口減少というところが製造業、それからトラック運転手さん、バスの運転手さん、タクシーの運転手さんを含めてですね、人手不足というところがあらゆる点で顕著化をしている中で、うまく技術と付き合っていく、そしてそのプラスを生かして、そのマイナスをどう最小にできるかというところの工夫を行政としてもしていきたいと思います。
 どうぞ。

記者
 産経新聞、千田と申します。よろしくお願いします。
 先ほどの一つ前の質問というか、市の職員の不祥事についてちょっと戻らせていただきたいと思うんですけれども。先ほど市長、人事に関してですね、規定を見直していくと。わいせつを犯したような職員に対しては厳しい処分をするということだったんですけれども、規定の見直しはどれぐらいのタイムスケジュールで考えていらっしゃいますでしょうか。年内とか、およそのめどがありましたら教えてください。

市長
 ちょっとそれは結構技術的な問題にはなるんですが、もちろんそんなにじっくり時間をかけてという、外部の何とか委員に出すとかいうものではない内部の調整ですので、そう時間はかからないと思っております。いずれにしても、こうした、例えば盗撮だとか、こうしたものというのは、盗撮をするというその瞬間だけではなくて、下手するとそれを拡散をされるということでいくとものすごく大きな被害につながることであって、こうしたことは絶対に許さないという姿勢を示していくためにもですね、スピード感をもって対応はしていきたいと思っています。
 はい、どうぞ。

記者
 共同通信の瀧田です。お願いします。
 すみません、自動運転のほうにちょっと戻って恐縮なんですけれども、ちょっとバスが物損事故を起こしてしまったということのあらためての受け止めと、あと12月3日までがいわば実証実験の期間だったと思うんですけれど、再開のめどをどのように見ていらっしゃるかというのがあれば教えていただきたいです。

市長
 はい。まず、けが人がね、いなくてよかったなというのが一番の大きな感想です。ただ、当然、万が一があっても大きな事故にはならないようなスピード、それから場所というところは選んで実験は行っております。ですから、今回で得たさまざまなデータだとかそうしたものをしっかりと次に生かしていくということが大事だろうと思っていますし、そうしたことを繰り返していきながら技術というものを人間がいかに安全に使っていくかという形につながっていけばいいなと思っております。
 実証実験については、その原因と対策ということが明確になった時点で再開をするものと思っております。

記者
 じゃ具体的な日付としてはちょっとまだ決まっていないという感じですかね。

市長
 そうですね。

記者
 分かりました。ありがとうございます。

市長
 はい、どうぞ。

記者
 朝日新聞の大下と申します。
 話が変わるんですけれども、今、政府が取り組もうとしている自衛隊などが使いやすいように全国の空港ですとか港湾の整備を進める公共インフラ整備という事業の中で、施設の候補地に今博多港が入っているという報道がありますけれども、それに関して現時点での受け止めなどがございましたら教えていただけないでしょうか。

市長
 まず直接的に説明を受けていないんですが、報道ベースでは聞いております。これがどういうものなのか、現状の博多港ですとか福岡空港の利用というところに万が一があったときに対応していく。例えば今でも、人の交流とかですね、補給とかというところで使うことはあるんですけど、その延長線のものなのかまた別の次元のものなのかというところはしっかり内容を聞いてですね、それが福岡、博多港にとって、福岡市にとって、どう影響が出るのかというのをしっかり見極めた上で判断をしていきたいと思います。

記者
 何か現時点で国にどういった説明等々求めるものがありましたら、あらためて教えていただいてもよろしいでしょうか。

市長
 まだ私自身は何も説明を受けていませんので、しっかりと詳しく説明はこれからいただけるものと思っています。

記者
 分かりました。ありがとうございます。

市長
 はい、どうぞ。

記者
 読売新聞の池園と申します。
 すみません、話がらっと変わってアートの話なんですけれども、9月のですね、市議会の定例会の中の、決算の総会質疑の中でも質問が出ていたんですけれども、福岡アジア美術館についてなんですが、所蔵品の価格が上がっていますということで、今ベストコレクション展をやっていて、そこの宣伝にも使われてあって少し興味を持っているんですけれども、一方で市議会議員のほうからも指摘があったように、いっぱい価値が上がっている作品があるけれどもスペースとかの問題でなかなかお披露目の機会がないということで、宝の持ち腐れなんじゃないかというような指摘もあったんですけれども、すみません、事前に言っていなくて恐縮なんですが、今市長が価値の上がっているこういった作品をですね、活用して国内、市民の方にも見てもらうとか観光客に見てもらうとか、より広く見ていただいてアジ美の魅力を伝えていくために何かお考えのことがあれば教えてください。

市長
 はい、ありがとうございます。今のベストコレクション展の表紙になっているのは、ファン・リジュンさんという方の作品だと思うんですけれど、おっしゃるとおり爆上がりしています。本当にお恥ずかしながら、私自身もですね、市長になったときに正直その分野に興味がそんなに持っていなくて、アジア美術館がそこまですごい美術館ということを知らなかったというのが、これが正直なところです。ただ、アートの面白さというところがわかってきて、自分も「面白いな、すごい魅力的だな」と思うようになったときに、福岡市が持っている資産の中で多分アジア美術館が何よりも大きいんだろうな、という考えに今は至っています。
 例えば、香港のバーゼルとかシンガポールだとかいろんな海外の美術館が新しくオープンしますだとか、そういったときに必ず言われるのが、福岡市アジア美術館に大変お世話になりましたと。つまり、アジアの美術を歴史的に系統立てて収蔵している世界で唯一の美術館が福岡市のアジア美術館で、世界のどこにもなくて、これまでやっぱりアートというのは欧米中心であったり、そうしたものがアジアのアートというところに視線が集まったときに、今から収蔵しようと言ってももう無理なんですよね。これは本当にアセット、なんていうか、ストックの強みで、早い時期から福岡市のアジア美術館が収蔵していたというところが、わかりやすくは値段に反映されているんでしょうけど、値段というかプライスレスな非常に大きなアジア史を語る上での価値があると。ですから、ご指摘のとおり、今のアジア美術館自体が、本来は地下鉄直上で非常に立地はいいはずなんですが、一つの館という形になっていないので、要するに雑居ビルの中に入っているのでどうしても目立てていない。そして何よりも、アジア美術館の価値を一番知らないのが福岡市民という状況になっていて、多分、そんなすごいものがあるって福岡市民の多くの方もそこまで意識をされていないんだと思うんですが、私は福岡市が持っている資産の中で一番大きな価値があるものがアジア美術館だと思っているので、今のままでは本当に、ご指摘のとおり宝の持ち腐れだなという意識は日に日に大きくなっていっていますし、今福岡が、福岡市として「FUKUOKA Art Next」でアートというものをしている中で一番の強みはアートであり、その中でもアジアとの交流の歴史、そしてアジア美術館というところが東京を含めて差別化にもなり、福岡市の強みになろうかと思いますので、何とかしなければいけないという問題意識は強く持っております。
ですから、今回ベストコレクション展という形で開館初のこうしたコレクション展を開催したのも、ひとつそうしたものを知っていただきたいというものですし、今後どうやってよりこの福岡市が持つ宝を市全体の大きな力に変えていけるのかというところについては、しっかり議会も含めて一緒に議論をしていきながらですね、資産をしっかり、先人が築いていただいた資産を次につないでいけるように取り組んでいきたいと思います。

記者
 ありがとうございます。

記者
 ほかになければ以上で会見を終わりたいと思います。
 ありがとうございます。

市長
 どうもありがとうございました。

※発言・質疑内容について、できるだけ忠実に作成しております。