スウェーデンとノルウェーの選手団が福岡市内で事前キャンプを行うことが決まったことで、スポーツだけでなく、日本の伝統文化を活用した取り組みも行っています。
一般社団法人イマジン・ワンワールドが取り組んでいる「KIMONOプロジェクト」から、スウェーデンとノルウェーをイメージした着物が誕生しました。
ここでは、ノルウェーをイメージした着物についてご紹介します。スウェーデンをイメージした着物についてはこちからご覧ください。
福岡市がホストタウン登録している相手国はスウェーデンとノルウェー。
ノルウェーをイメージした着物のデザインの考案は福岡市立舞鶴小学校の子ども達の授業の中で制作していただきました。当時、舞鶴小学校の5年生3クラスの子ども達が 「東京2020オリンピックへ向けて~ノルウェー着物プロジェクト~」と題し、校長先生をはじめ、学年担当の先生方のご協力のもと総合学習の中で取り組むこととなりました。
この授業の「ねらい」としては、
2020年に東京で開催されることとなったオリンピック・パラリンピック競技大会というイベントが、世界でどれだけ凄いことなのか、オリンピックがどういう意味を持っているかなどを説明し、子ども達に関心をもってもらったところで、私たちの住む福岡市に多くのトップアスリートがやってくることについて、興味を持ってもらいました。
そこから学習の目的となる、キモノプロジェクトとは…
まず、実際にヨルダン・ハシェミット王国、パプアニューギニア独立国の着姿と、展示されたオーストラリア、ツバル、モンゴル国の着物を見ながら、高倉代表からわかりやすい説明を聞いて、子ども達のゴール地点を共有しました。
この日は最後にキモノプロジェクトのテーマでもある「世界はきっと,ひとつになれる」という願いを込めて、参加者全員で手をつなぎ、「ノルウェー着物プロジェクト」の成功を願いました。
子ども達の目がどんどんキラキラと輝いてく姿を見て、初回でこのプロジェクトの重大さを痛感しました。
【写真説明】パプアニューギニアの着物
【写真説明】ヨルダン・ハシェミット王国の着物
さて、ここから子ども達が自らノルウェーについて調べ、興味を持ち、自分の思いを形にしていく作業が始まります。クラスごとにインターネットや、本などを見ながら、ノルウェーの歴史・自然・世界遺産・食文化・スポーツ・伝統芸能の6テーマに分かれ、グループごとに調べ活動を行いました。
異国の文化や自然、料理、伝統的なお菓子などを調べていくうちにどんどん興味が湧いてきます。
そして、6時限目にはノルウェー出身の留学生カーリン・サンさんに直接ノルウェーの魅力をたくさん説明してもらいました。
キャベツと羊肉をじっくり煮込んだシチュー「フォーリコール」という料理を紹介してもらったり、お寿司のサーモンはノルウェーが考案したものだったり、ヘラジカやトナカイのお肉も食べる文化があったり食文化の違いを聞くことができました。
【写真説明】家庭料理の「フォーリコール」
シェラーグボルテン、プレーケストーレン、トロルトゥンガやトロルスティーゲン等の自然の観光地が人気だったり、 1200年代初期に建築されたヘッダール・スターヴ教会や、ゴシック様式のニーダロス大聖堂などの文化遺産も紹介してくれました。
【写真説明】シェラーグボルテン
【写真説明】トロルトゥンガ(トロールの舌)
【写真説明】ヘッダール・スターヴ教会
それと何といっても、ノルウェーは冬季オリンピックのメダル獲得数がダントツ1位。とにかくスキー競技が人気ということ。
【写真説明】小さい頃からスキーは生活の一部
そして、ノルウェーでは、性別、上下関係や貧富の差等で人を区別することはなく、みんな対等で差別がありません。「世界で一番幸福な国」と呼ばれることに誇りを持っているということは、子ども達にいい勉強になったのではないでしょうか。
【写真説明】最後はハイタッチでお別れ