現在位置:福岡市ホームの中の市政全般の中の港湾・アイランドシティの中の博多港の中の環境共生への取組みから平成20年度アイランドシティ整備事業環境監視結果概要
更新日: 2000年2月9日

平成20年度アイランドシティ整備事業環境監視結果概要


1.環境保全対策

  • 良質燃料(A重油、軽油)の使用
  • 散水による粉塵飛散防止対策
  • 低騒音、低振動型機械の使用
  • 水質汚濁防止膜
  • 砂礫地を好む渡り鳥コアジサシの工事区域外への誘導
  • 工事関係車両、コンテナ車両の走行経路に対する指導、要請など

2.工事に係る監視結果について

  • 大気質、騒音・振動、水質とも監視基準を下回っていた。

3.埋立地の存在に係る調査結果について

  • 透明度については、アイランドシティ周辺の水質を4地点で調査した結果、下水道の整備が進んだことなどにより周辺の水質は改善されており、透明度は経年的に上昇した後、近年は横ばい傾向であり、20年度も同様であった。
  • 底生生物については、毎年、夏季に減少する傾向を示し経年的にはほぼ横ばい傾向である。平成20年度の9月の調査では無生物の地点がみられたが、この要因としては、平成20年度は台風の襲来がなくて海水が攪拌されずに例年8月下旬で解消する貧酸素状態が9月中旬まで継続したためと考えられた。追跡調査の結果、9月下旬には回復が見られ、10月には種数、個体数とも増加していた。
  • 砂浜干潟生物については、底生生物と同様に和白干潟の調査地点の潮下帯下部で貧酸素の影響が見られたが、ほぼ横ばいで推移している。
  • 植物については、唐原川地区と雁の巣鼻地区で継続して陸上植物(塩沼地植生)の調査を行い、平成20年度はほぼこれまでと同様であった。
  • 鳥類については、13年度以降ほぼ横ばいで推移しており,平成20年度も同様の傾向であった。19年度までの調査結果によると、アイランドシティでは一時的な湿地に、鳥類が飛来するようになり、近年、アイランドシティ地区の個体数が周辺地区を上回るようになったが、20年度は秋以降、アイランドシティ内の鳥類が減少し、和白地区など周辺地区でハマシギやオナガガモ、ホシハジロなどが増加した。

4.埋立地の利用に係る調査結果について

  • 大気質については、二酸化硫黄、二酸化窒素ともに環境基準を満足して推移しており、二酸化硫黄は環境基準値を大きく下回り、二酸化窒素は近年改善傾向にある。
  • 沿道騒音については、臨港道路アイランドシティ1号線で調査した結果、昼間62dB、夜間53dBと環境基準値(昼間70dB,夜間65dB)を大きく下回っていた。

5.緩傾斜護岸の効果に係る調査結果

  • アイランドシティ周囲に捨石式傾斜護岸を採用した箇所を中心に藻場が形成され、保全対策の効果が現れており、平成20年度は16種の藻類がみられ、周辺の自然海岸と同じ程度の種類が確認された。藻場面積は経年的に変動しているが、タマハハキモクなどの一年生種の変動によるものと考えられる。