アイランドシティと香椎パークポートにあるコンテナターミナルでは、博多港の国際海上コンテナ貨物の約9割を扱っています。
両ターミナルは、364日24時間体制で稼働し、ITを駆使したシステムで一元的に管理運営されています。
アイランドシティコンテナターミナルでは、大型コンテナ船が接岸できる水深-14m~-15mの岸壁を整備し、コンテナ18列対応の九州最大・高規格のコンテナクレーンや、国内初となる8列対応の門型移動クレーン(トランスファークレーン)をヤード内に導入するなど、作業効率を向上させた、最新鋭の国際コンテナ物流拠点です。
ターミナル総面積 | 484,862平方メートル 岸壁全長 890m 水深 -14m、-15m |
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コンテナクレーン | 定格加重 40.6ton 基数 6基 アウトリーチ 50m(コンテナ18列対応) |
蔵置能力 | 28,128TEU ドライコンテナグランドスロット 7,032TEU 冷凍コンセント 608口 |
荷役方式 | トランスファークレーン方式(トランスファークレーン26基) ※完全電動トランスファークレーン8基含む |
ターミナルビル | 鉄筋造2階建(延べ床面積850平方メートル) |
メンテナンスショップ | 延べ床面積3,446平方メートル |
香椎パークポートコンテナターミナルは、大型コンテナ船に対応した水深-13mの岸壁やオーバーパナマックス対応のコンテナクレーンを4基備えています。
ターミナル総面積 | 209,190平方メートル 岸壁全長 600m 水深 -13m |
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コンテナクレーン | 定格加重 40.6ton 基数 4基 アウトリーチ 44m(コンテナ16列対応 2基) 47m(コンテナ17列対応 2基) |
蔵置能力 | 8,013TEU ドライコンテナグランドスロット 2,671TEU 冷凍コンセント 300口 |
荷役方式 | ストラドルキャリア方式(ストラドルキャリア17台) ※ハイブリッドストラドルキャリア6台含む |
ターミナルビル | 鉄筋コンクリート造4階建(延べ床面積4,996平方メートル) |
メンテナンスショップ | 延べ床面積1,193平方メートル |
※ハイブリッドストラドルキャリアとは、
コンテナを下ろす際や車両が減速する際に発生する余剰電力をリチウムイオン蓄電池に充電し、電力が必要な時にその電力を再利用するストラドルキャリアです。
博多港では、平成16年4月から、アイランドシティと香椎パークポートコンテナターミナルにおいて、日本初となる公共コンテナターミナルの民営化(特定埠頭運営事業)を実現し、民間活力を活かした効率的な港湾運営に取り組んできました。
平成23年3月の港湾法改正に伴い新たに創設された「港湾運営会社制度」を平成26年4月から導入し、民間活力を活かした港湾運営の更なる効率化や、より利用者のニーズに沿った使いやすい港づくりを推進しています。
博多港では地震などの災害時や停電時においても物流を止めないように、コンテナターミナルの機能を維持するための取り組みを進めています。主な取り組みは、ガントリークレーンの免震化や停電時におけるリーファーコンテナ及びターミナルシステムの電力確保などです。
免震型ガントリークレーン(2基:積層ゴム水平式)の導入に加え、既存のクレーンに免震機能(2基:ロッキング式)を追加し、現在は4基の免震クレーンがアイランドシティコンテナターミナルに設置されています。これにより、地震によるクレーンの脱輪や脚の浮き上がりなどを防止し、地震後の早期再稼働が可能となります。
一旦、長時間の停電が発生すると、ターミナルシステムがダウンして貨物の搬出入に混乱が生じるとともに、大量に保管されている冷凍・冷蔵貨物も多大な損害を被ることとなります。そこで、停電時にはトランスファクレーンやストラドルキャリアなどの荷役機器に搭載しているディーゼルエンジンを利用して、ターミナル内の受変電所に電力を直接供給できる仕組みを確立させました。
博多港では、災害にも強く安全・安心なコンテナターミナル運営を目指した様々な取り組みを進めています。