「造成協力地」とは何か。(都市計画法第4条第13項関係、「開発行為に関する区域」)
「造成協力地」とは、開発許可制度において、開発区域に隣接する土地で切土や盛土などの造成工事を開発区域内の工事と一体的に行うことにより、構造や工事施工の観点から安全性・合理性がある場合に、開発区域とは別に設定する土地の区域のことです。
例えば、「造成協力地」を設定すれば、開発区域の隣接地にある窪地を埋めたり、塚を削ったりすることにより、地盤面の高低差が小さくなり、擁壁を設置する必要がなくなります。
■造成協力地の取扱い
(1) 範囲は必要最小限とします。
(2) 一体開発と認められる土地の区域については、造成協力地ではなく、開発区域として取扱います。
(3) 造成協力地の区域内には原則として擁壁等の構造物を設置することはできません。この場合の区域は、造成協力地の区域ではなく、開発区域として取扱います。
(4) 手続き上は、開発区域には含みませんが、「開発行為に関する区域」として扱います。
(5) 「開発行為許可申請書」等に記入する地番及び面積はそれぞれ分けて書きます。
(6) 造成に関して権利者(土地所有者等)の施行同意が必要です。(都市計画法第33条1項第14号)
(7) 「土地利用計画図」に造成協力地の範囲を明示します。
(8) 工事完了検査の対象となります。ただし、工事完了公告には記載されません。
■申請書の記入例
「開発行為許可申請書」等への記入例については次の通りです。
●(例) 開発区域に含まれる地域の名称:天神一丁目8番1(開発行為に関する区域:天神一丁目8番2の一部)
●(例) 開発区域の面積:2,000平方メートル(開発行為に関する区域:100平方メートル)
【くわしい解説(関係者向け)】
関係法令や基準等を参考に挙げておきます。
<<参考>>
●都市計画法第4条第13項 ←※開発区域の定義です。造成協力地については触れられていません。
●「福岡市開発許可等審査基準」I-第2章-法第29条第1項第1号について ←※開発行為が完了した土地の隣接地における開発行為に係る開発区域(いわゆる「一体開発」)について福岡市の定める運用基準を掲載しております。
●開発許可制度研究会編著『開発許可質疑応答集』第2章【第29条】(一体開発) ←※実務上の観点から、よくある疑問点の解説が記されており、参考になります。
※「福岡市開発許可等審査基準」については、リンク先:開発許可申請等の手引き【開発指導ホームページ】よりダウンロードすることができます。
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部署:住宅都市局建築指導部開発・建築調整課
住所:福岡市中央区天神一丁目8番1号(市庁舎4階)
電話番号(1):092-711-4587(東区、博多区、中央区及び南区の担当:開発指導第1係)
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WEB:開発許可申請等の手引き【開発指導ホームページ】(索引附き)
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