福岡クリエイティブキャンプで移住した人の本音インタビュー 【第2弾】 マーケター申敏敬さん

福岡市では、 IT・デジタルクリエイター人材の福岡市移住をサポートする福岡クリエイティブキャンプ(以下、FCC)を実施しています。平成27(2015)年度の成果として、31名が首都圏を中心とした日本各地から福岡へ移住。その中のひとり、申敏敬(しん・みんぎょん)さんは、昨年12月に名古屋から福岡に移住してきた“新福岡市民”。スマホメディアやアプリの企画・開発・運営をするITベンチャー・株式会社エニセンスでマーケターとして働いています。

今回はそんな申さんに移住前や移住後の仕事、生活の変化などについてお聞きしました。

――まずは申さんの職歴と、移住のきっかけを教えてください。

申 私は、韓国のソウル近郊の出身で、日本に来て6年になります。21歳の頃、ワーキングホリデーで東京に滞在し、日本で働きたいと思い、韓国に戻って日本語を勉強しました。日本での最初の仕事は、中部国際空港セントレアでのグランドスタッフの仕事です。その後、名古屋のIT企業のグローバルビジネス部門に転職し、翻訳や通訳、市場調査、営業などを2年半担当しました。仕事自体はとても充実していたのですが、次第に自分の個性を生かしながら新しい業務に挑戦してみたいという気持ちが生まれ転職を考えている時に、たまたまweb上でFCCという制度を見つけたんです。

――ネットでFCCを知ったというわけですね。とはいえ、いろいろ“選択肢”はあったと思います。どうして福岡での転職を選ばれたのでしょうか?

申 理由は、3点あります。まず、福岡はITやゲーム業界がすでに盛んで、国や行政のサポートもあり、これからますます発展していくだろうと思っていたこと。次に、韓国や他のアジアに近く、LCCも充実していて移動がしやすいこと。そして最後に、生活のインフラが整っていて、生活コストが安いことです。今、実際に住んでみてもその通りだったので、移住してよかったと思っています。

――現在働いている会社(株式会社エニセンス)を知ったきっかけは?

申 FCCが実施している転職相談会です。FCCの担当者と面談をしている中で“福岡のITシーンの中でも存在感のある会社”と紹介して頂きました。面接で会社に行ったら、社長の人柄や考え方、メンバーの対応にとても親近感を感じてすぐに入社を決めました。

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――実際に働き始めて、いかがですか。

申 エニセンスは、挑戦する機会を与えてくれる会社だと思います。例えば、何か新しい提案をした時に、大きな組織だと考え方が保守的で否定されてしまうことが多いと思います。でもエニセンスでは、意見を出すとすぐフィードバックをもらえ、よい提案であれば積極的に採用してくれます。仕事を任されている、信頼されているという感覚が伝わってきて、それがやりがいに繋がります。会社の仕組みづくりから自分たちの手で変えていけるので、自分も会社を動かしているという実感もあって、とても充実しています。

――それは、よかったですね。仕事以外、たとえば休日はどんなふうに過ごしていますか。

申 お休みの度に電車に乗って、降りたことのない駅で降りて観光したりしています。福岡の場合、電車で20分もいけば、自然があって温泉にも入れますからね。この、ほどよい田舎感が好きです。一度、韓国の父が九州に旅行に来たときも気に入ったようで、「お前がなんで日本に行きたいと言ってたのか、わかった気がする」と言ってもらえて、嬉しかったですね。

――FCCのサポート体制について、感じたことがあれば教えてください。

申 面接から転職、引越やその後の生活まで、とても親身なサポートをしていただきました、特に担当の男性の方は、まるで“日本のお父さん”のように色々と相談にのってくれました。外国人だからといって、日本人と違う扱いを受けたと感じたこともなかったです。日本に住む外国人にも優秀な人がたくさんいるので、彼らにもFCCの存在を知らせてあげたいですね。

――是非知らせてあげてください。では、最後に今後の目標を教えてください。

申 日本人は、小さなことにとても真剣に取り組みますよね。Made in Japanのクオリティの高さは、日本の人が自分の役割に対して真面目に取り組んでいることの証だと思います。私もそんな姿勢で仕事に取り組み、実績を作って、会社に対して恩返しをしていきたいですね。将来的には、(同社の)海外進出の柱となって、事業の拡大をしていきたいと思っています。また、日本に来てからずっと、仕事には満足していましたが、「自分の住む街が好き!」と思えたことは一度もありませんでした。でも、いま初めて、福岡の街にとても愛着を感じています。これって、とてもラッキーなことですよね。このまま福岡で暮らしていきたいので、しっかり働きながら、福岡での生活を楽しみたいと思います。

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【採用担当者からひとこと】
株式会社エニセンス 広報・人事担当 佐藤愛(さとう・めぐみ)さん
韓国と日本はマーケットが似通った展開をみせることが多くあり、韓国の事例、特にアプリのマネタイズ手法などは、これから新規事業を進めていくにあたって特に重要になってきます。これまで当社では、各プロジェクトメンバーがマーケティングまで兼任していましたが、申さんを採用し、専任者を置くことで、効率的で質の高い調査ができるようになりました。申さんが作ってくれる資料は、信頼性が高く、これまで当社になかった新しい視点がとても勉強になります。また先日も、自ら勉強会を開いて、情報共有をしてくれるなど積極的な姿勢もスタッフにとって良い刺激となっています。すでに、会社になくてはならない存在ですね。

 

【関連リンク】
福岡クリエイティブキャンプ2015
http://fcc.city.fukuoka.lg.jp/

ぼくらの福岡クリエイティブキャンプfacebook
https://www.facebook.com/fukuokacreativecamp

株式会社エニセンス
https://anysense.co.jp/

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