
皆さん、ご存知でしょうか? うどん発祥の地は博多であることを。
一般的にうどんといえば、讃岐のイメージが強いですが、実は1241年に聖一国師(しょういちこくし)というお坊さんが中国からうどんやそばの製法を持ち帰り、そこから日本中に広まっていったそうなんです。実際、博多区にある承天寺には「饂飩蕎麦発祥之地」という石碑が建っています。
日本三大うどん(?)のひとつ、「水沢うどん」がある群馬県で育った僕としては、これは見逃せない事実……ということで、今回は「博多うどん」に迫ってみたいと思います。
まずは、福岡で知り合った方々に「どこのうどん屋さんが美味しい?」と片っ端から聞いてみました。すると、必ずといっていいほど「牧のうどん」と「ウエスト」の2つの名前が出てきます。
ならば、両店に行き、実際のところ、どちらが美味いのか確かめてみようと思います。県外から来た部外者が皆さんのソウルフードをジャッジするなんていう大それたことしてスイマセン! んがっ、今回ばかりは好奇心の方が勝ってしましました。
さぁ、いまココに、博多うどんの頂上対決がはじまります!!
まずは、牧のうどんさんから行ってみましょう!
牧のうどんさんは福岡県と佐賀県でチェーン展開しています。ちょうど夕飯時に訪れたこともあり、数名の方が並んでいました。
店内の調理場では、大きな専用の釜で職人さんがひっきりなしに麺を茹でています。
一番人気は、肉ごぼううどん(650円)。迷わずこちらを注文。
テーブルの上にはネギが置かれていました。
お好みで、好きなだけネギが入れられるんですね。ネギ好きの僕には、うれしいかぎりです。
5分ほどで肉ごぼううどんがやってまいりました!
肉は甘辛く味付けされていて、ちょうどすき焼きの肉のような感じです。一口食べると、肉から旨みがジュワ〜っとにじみ出てきます。
ごぼう天は、こんがりとした揚げ色をしていて、生地は厚めです。程よい大きさに切られたごぼうは、しっかりと個性を主張します。
麺の固さは、「柔麺」「中麺」「固麺」と3種類から選ぶことができました。なんでも牧のうどんさんは特殊な製法で麺を作っているため、食べているうちに麺が出汁を吸ってすぐに伸びてしまうと聞きました。そこで固麺をオーダー。讃岐うどんのようにコシのある麺とは違いますが、歯ごたえはしっかりあります。
出汁はおかわり自由です。麺が出汁を吸うことで少なくなってしまったら、こちらで調整します。
いや〜、めちゃくちゃ美味かった。ボリュームもかなりあり大満足です!
続いて、ウエストさんに突撃です!
ウエストさんは、うどん以外にもカレーや焼肉、和食や中国料理のお店をチェーン展開していて、福岡のいろんなところで遭遇します。24時間年中無休のお店が多く、いつでも気軽に訪れることができます。
そして、こちらの一番人気は……やはりこちらもごぼう天+肉(720円)! どうやら福岡の方たちは、この組み合わせが好きなようですね。
ウエストさんもネギは入れ放題。牧のうどんさんと違うのは、天かすも入れ放題というところです。ちょっと得した気分。
同じく5分ほどで、ごぼう天+肉うどんが運ばれてきました。見た目は、牧のうどんさんよりも上品な雰囲気が漂います。
肉はやはり甘めの味付けですが、やや薄味で、牧のうどんさんよりもさっぱりしています。飽きのこない味といったところでしょうか。
ごぼう天は衣がサクサクしていて、食感を楽しめます。風味豊かなごぼうもゴリッとした食感をしていて、ダブルでクセになる食感を実現しています。
麺はプリッ、ツルッとしていました。柔麺が主流の博多うどんの中ではコシのあるタイプ。関東人の僕らが普段慣れ親しんでいる麺といったら伝わるでしょうか。
透明感のある出汁は、鰹の風味もさることながらアゴの風味も効いています。非常に奥行きのある味わいです。
いや〜こちらも文句無しの味わいです。家の近所にあれば、ヘビーローテション入りは確実です。
では、結果発表です!
気になる勝者は
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本当にどちらも美味しく、甲乙つけがたかったんですが、今回は牧のうどんさんの勝利です! ウエスト派のみなさん、申し訳ありません! 個人的な見解ですのでご了承くださいませ!!
理由は、出汁の旨みを吸った麺を楽しむというスタイルが新鮮なこと。一般的には「それって単に伸びているんじゃない?」というツッコミが入りそうですが、これがなぜか美味しいんですね。出汁は、色こそ薄目ですが、鰹の香りがかなり強く、個性がはっきりしています。出汁を足して食べるのも斬新でした。
お好み焼きに続き、意外と知られていない全国レベルの福岡名物をまた発見してしまいました。
皆さんも福岡に訪れた際は、是非、食べ比べしてみてくださいね!
それではまた明日!!