近年、イノシシやサルなどの野生鳥獣が農地や住宅地に出没し農作物等への被害や人にけがを負わせるなどの被害が発生しております。 これらの野生鳥獣による被害を防ぐためには、柵やネットにより畑などへの鳥獣の侵入を防ぐ「侵入防止対策」、鳥獣が出没しにくくなる環境づくりを行う「生息環境管理」、出没する個体を捕獲する「個体群管理」の対策を効果的に組み合わせて行う必要があります。
鳥獣が出没したり、鳥獣による被害を受けた場合には、出没経路や目的物について確認してください。
その上で、例えば家屋や庭へ侵入される場合には、出入口を防いだり、落下した庭木の果樹など、エサとなるものがある場合には、速やかに片づけるなどの被害防除策を講じてください。
野生鳥獣は「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(鳥獣保護管理法)」により保護されており、自由に捕獲することはできません。
ただし、適切な被害防除策を講じているにも関わらず、農作物や生活環境への被害を防ぎきれない場合、「有害鳥獣捕獲許可」を受けた上で捕獲することが可能です。原則として、捕獲の方法に応じた種類の狩猟免許を受けている必要があります。
有害鳥獣捕獲許可については、市農林水産局森づくり推進課で手続きを行っています。
有害鳥獣捕獲許可について
なお、市では基本的に鳥獣の捕獲を行っておりませんが、イノシシについては、農業被害・生活被害防止の目的で猟友会に協力いただき山林等で有害鳥獣捕獲許可に基づく捕獲を行っています。
野生鳥獣は基本的に人を恐れているため、人に危害を加えることはほとんどありませんが、一部野生鳥獣については過去に人に危害を加えた事例があるため、特徴や対応などについて掲載します。
本来、警戒心が高く臆病であり、基本的に人の生活空間に出てくることはなく、むやみに人を襲うことはありません。ただし、経験が浅い若い個体は警戒心が低くエサを求めて人里や市街地に出てくることがあります。
賢い動物であり、記憶力もよいので、一度エサにありつけた場所に執着することがあります。
人の生活空間に出てくることは少なく、むやみに人を襲うことはありません。また、日の出から日没までの明るい時間だけ行動し、夜間は活動しません。
基本的にはメスを中心とした母系血縁集団を作り、山林で生活しています。多い時には群れの頭数は100頭を超えることもあります。
4月から9月に大人になる前のオスが他の群れに移るため元の群れから離れます。(ハナレザル)その際の移動は100kmに及ぶこともあり、市街地に出没するサルはハナレザルと考えられます。ハナレザルの出没は、基本的に一過性で個体の自然消失により問題解決に至ることが多いです。 (参考)令和5年9月のハナレザルの出没事例 (708kbyte)
福岡市内でよく見かけるカラスは、ハシブトガラスとハシボソガラスの二種類で、 市街地にはハシブトガラス、郊外にはハシボソガラスが多い傾向にあります。
4から7月頃、ヒナが巣立ちの練習を始め親鳥が神経質になり人を襲うことがあります。
人に近づくことは、カラスにとってもリスクが高いため、エサを得るために人を襲うことはありませんが、子育て期間(主に5から6月)に巣の外にいるにヒナに人が近づくことで威嚇や攻撃をすることがあります。
福岡市では、3年毎に農産物にかかる有害鳥獣被害の防止にかかる計画を策定しています。
鳥獣被害防止計画
令和7年1月14日より、福岡県が開発した「福岡県鳥獣被害対策システム」が運用されており、イノシシやサルといった野生鳥獣の目撃情報等をスマートフォンやパソコンから投稿・確認できるようになりました。
投稿アプリ、およびシステムについては以下の福岡県のホームページをご参照ください。
リンク
福岡県ホームページ(「福岡県鳥獣被害対策システム」の運用を開始します)
チラシ
福岡県鳥獣被害対策システムの運用を開始します(PDF:352KB)