このページでは、建築基準法の目的や建築手続きの基本的なルールなどについて説明しています。
その他、建築確認や各種検査の必要性、よくある違反事例や違反に対する措置についても紹介しています。
主に、建築物を建てる方、購入する方、用途変更や増築等を検討している方を対象とした内容となっています。
違反建築物は是正指導や行政処分の対象となる場合がありますので、計画の際には建築士などの専門家へご相談ください。
なお、福岡市監察指導課では、パトロールや通報等により、工事中または使用中の建築物等について建築基準法関係規定に適合していない疑いがある場合または違反が判明した場合に、適正化に向けた助言及び指導を行っています。
建築基準法は国民の生命・健康・財産を守るために、大きく分けて次の2つの基準を定めており、これは皆さん一人ひとりが、お互いにルールを守ることで成り立つものです。
私たちは、多くの時間を建物の中で過ごしています。その建物が建築基準法の基準に合わないと様々な不都合が生じます。たとえば、火災の時に避難経路が燃えやすい材料になっていれば、避難ができず、人命に関わることになりますし、地震や台風に対して安全な構造でなければ、建物は倒壊するかもしれません。住宅地に騒音源となるような施設や煙・悪臭の発生源となるような施設があれば、住環境は悪化し、何より周りの人たちとのトラブルに成りかねません。このようなことが無いように必要最低限の制限を定めているのが建築基準法です。
| 地震・台風などへの構造的安全 の確保 |
火災への耐火性・避難等に関する 安全の確保 |
部屋の採光・換気等の環境衛生 の確保 |
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| 建築物の面積・高さ等の基準 | 建築物の用途の基準 | 道路幅等の敷地の基準 |
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建築物の安全性などを確保するために、第三者である行政機関や民間の指定確認検査機関による計画の審査(建築確認)・工事中の検査(中間検査)・工事が完了し使用する前の検査(完了検査)の手続きが必要です。
建築主は、建築物の工事を始める前に建築基準法に基づく確認申請の手続きを、市若しくは民間の指定確認検査機関で行い、その計画が建築基準法に適合しているかどうかの審査を受ける必要があります。適合していることが確認されれば、それを証明する「確認済証」が交付されます。
この「確認済証」の交付を受けた後でなければ、工事に着手することはできません。また、工事現場には見やすい場所に、確認を受けた旨を示す表示板を、下記の様式により掲示しなければなりません。
安全安心な建築物を建てるためには、施工者や工事監理者等がそれぞれの責任のもとで設計図書と照合しながら、工事が設計図書どおりに行われていることを日常的に管理することが重要です。
中間検査は、各行政庁が独自に特定工程の指定を行い、建築物の施工段階における現場検査の受検を義務化したものです。市若しくは民間の指定確認検査機関による検査を受け、建築物の安全性を確認しましょう。
建築物の工事が完了したら、完了後4日以内に、市若しくは民間の指定確認検査機関に完了検査の申請を行い、完了検査を受けなければ、建物を使用することはできません。
完了検査において、建築基準関係規定に適合していることが確認されれば、「検査済証」が交付されます。検査済証は、建築物の適法性や安全性が確認されたことを証明するものであり、財産の保護にもつながる重要な書類です。
検査済証の交付を受ける前の建築物は、原則として使用することができません。
ただし、仮使用検査において、特定行政庁が、安全上、防火上及び避難上支障がないと認めたときは、使用することができます。この使用制限を一時的に解除する制度を「仮使用認定制度」といいます。
敷地や建物の規模・用途によって、適用される法令上の要件が異なります。
【A1】 既存の建物の用途を変更して別の用途で使用する時は、変更後の用途に関係する建築基準法の規定に適合させる必要があります。特に店舗などの特殊建築物に用途を変更する場合は、防火避難上の設備設置(非常用照明の設置・内装制限・排煙設備等)が必要となり、さらに用途変更の床面積が200平方メートルを超える場合は、工事を行う前に確認申請の手続きが必要となります。
用途の変更を行うにあたっては、あらかじめ建築士などの専門家による法的なチェックを受けることをお勧めします。また、法定の手続きが必要な場合についても、建築士などの専門家に手続きを委任していただくことをお勧めします。
<注釈>
特殊建築物:病院、劇場、集会場、飲食店、物販店、スポーツ練習場、ダンスホール、遊技場、旅館、共同住宅、寄宿舎、工場、倉庫、自動 車車庫その他これらに類する用途に供する建築物をいう。
【A2】天井の高い建物内部や吹抜け部分などに新たに床を設ける場合、床面積や階数が増えることから増築扱いとなり、建築基準法上の様々な規制が適用され、場合によっては設置した床の撤去が必要となります。
【A2-1】取り外し可能な簡易なテントであっても庇状に張り出したり、ビニール等で壁状に囲い、客席などとして継続的に利用する場合は増築扱いとなり、建築基準法上の様々な規制が適用され、場合によっては撤去が必要となります。
建物や敷地内にスペースがあるからといって安易に手を加え利用すると違法建築となる場合があります。
計画にあたっては、あらかじめ建築士などの専門家による法的なチェックを受けることをお勧めします。
【A3】 容易に移動できないコンテナハウス(ユニットハウス、プレハブ等)は、建築物に該当します。店舗や倉庫として継続的に使用するために設置する場合は、建築基準法上の手続きや規制の対象となります。
【A4】防火地域・準防火地域以外における10平方メートルを超えない増築工事は、確認申請の手続きは必要ありませんが、法に適合したものでなければなりません。なお、防火地域・準防火地域内で増築工事を行う場合は、規模に関わらず確認申請の手続きが必要となります。
【A5】建物を建てる時は、事前に確認申請の手続きを行い、確認済証の交付を受けてから工事を行わなければなりません。また、建物が完成したら、完了検査を受け、検査済証の交付を受けなければなりません。確認済証や検査済証がなければ、これらの建築物は行政指導の対象となります。まずは監察指導課までお問い合わせください。
【A6】建築基準法の規制により、用途地域ごとに建ぺい率や容積率の制限が細かく定められております。その他にも地域によっては外壁等から敷地境界線までの距離を1メートル以上離さなくてはならないところもあります。建物を建てようとする場所の用途地域は必ずチェックしておきましょう。
建物の増築や用途変更を行おうとする場合は、確認申請の手続きが必要となる場合がありますが、確認済証や検査済証がなければ、これらの建築物は行政指導の対象となります。
違反建築物のままでは、確認申請や用途変更の申請を行うことができません。現在の建物に関して違反の有無を確認し、是正する必要があります。
まずは監察指導課までお問い合わせください。
違反建築に関して、是正指導に従わない場合には、法に基づく行政処分(工事停止命令、使用禁止命令、除却命令等の措置)を受けることがあります。命令に従わない場合には、罰則が適用されることがあります。(3年以下の懲役又は300万円以下の罰金)
違反建築物を建てた責任は、建築を依頼した建築主はもちろんのこと、その設計をした建築士や工事を請け負った施工業者にも生じます。また、違反建築物と知りながら仲介した宅建業者にも同様の責任があります。違反建築物の工事に携わった建築士や施工業者などに対しては、国土交通大臣や県知事から下記のような行政処分が行われる場合があります。
違反建築物には、電気・ガス・水道の各事業者に供給保留を要請し、違反是正が完了するまで供給保留を解除しないなどの処分をうける場合があります。
確認済証・中間検査合格証・検査済証のない建築物は、建築基準法に違反している可能性があります。違反建築物の場合、地震や台風に対する構造耐力の基準や、防火上の基準を満たさない建築物となるおそれがあるので注意が必要です。
建築物を建築しようとする際や、建て売り住宅や分譲マンションを購入する際には、確認済証・中間検査合格証・検査済証が交付されているかということはもちろんのこと、現地の確認や建築計画概要書の閲覧などによって、違反建築物でないことを確かめましょう。
また、中古住宅を売買するときには、確認済証・検査済証の有無により不動産価格に影響する場合もあります。確認済証・検査済証は大事に保管しておきましょう。
建築物に関する維持管理の責任は、所有者等に生じます。違反建築物を取得した場合であっても、新たに建築物の所有者になった人が、違反を是正しなければなりません。さらには将来の建て替え等の際、様々な建築上の制限やトラブルが発生するなどの不利益が生じる場合があります。
建築基準法は、「建築物の安全性確保」や「健全なまちづくり」を目的に、建築物の安全や防災のための基準や都市における土地利用の基準が定められています。
違反建築物を建てることは、建築物の所有者にとって危険が生じるだけでなく、周辺環境にも悪影響を及ぼす恐れがあります。
また、確認済証や検査済証の交付を受けていない建築物は、建築基準法に適合せず、構造上、防火上、避難上、衛生上の問題がある可能性があります。
これらは私たちの生活と密接な関係にありますので、建築物を建てようとするときは、事前に必要な手続きや基準を十分に確認したうえで、工事を行っていただくようお願いします。