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更新日: 2024年7月23日

梅毒について  (※症状に関する写真も掲載しています)


[お知らせ]

梅毒休日即日検査について

福岡市では、平日の梅毒通常検査に加え、令和6年度より、梅毒休日即日検査を実施しています。(毎月第2日曜日)
検査の日程等の詳細は、 福岡市ホームページ「エイズ・性感染症検査について」をご覧ください。


梅毒について

 近年、梅毒の報告者数が急増しているのをご存じですか?
 梅毒は、「偽装の達人」とも呼ばれ、小さなしこりや痛みをともなわない発疹が出現したり、治療をしなくても症状が消失するなど、様々な症状がみられることが特徴です。
 しかし、痛みがなかったり、症状がなくても、梅毒の感染は自然に治ることはなく、知らない間に体内で進行し、数年から十数年後に、脳や心臓に重大な合併症を起こすことがあります。
 


 梅毒は、症状がなくても感染していたり、知らないうちに誰かにうつしてしまうことがあります。
 あなた自身や大切なパートナーを守るため、心配や不安がある方は、検査を受けましょう。
 
 福岡市では、各区の保健福祉センターで、梅毒の無料・匿名(とくめい)検査を実施しています。
 検査の日程・会場はこちら(福岡市ホームページ)をご覧ください。
 居住地にかかわらず、どちらの区でも受けることができます。


1 梅毒とは


 梅毒は、主に感染者との性行為など、感染部位と皮膚や粘膜との接触によってうつる感染症です。
 原因は梅毒トレポネーマという病原菌で、感染した部位のしこりや全身の発疹など、感染後の経過期間によって様々な症状が出ます。また、症状のない時期や、症状があっても痛みがない場合もあります。
 特に、男性は20~40歳代、女性は20歳代に多くみられます。
 
 治療をせずに放置すると、長期間の経過で脳や心臓に重大な病変を起こすことがあります。
 また、妊娠している人が梅毒に感染すると、胎盤を通して胎児に感染し、流産や死産、低出生、奇形が起こることがあります(先天梅毒)。
 また、一度感染しても感染を繰り返すことがあるため、再び感染しないよう予防することが大切です。


2 梅毒の発生状況

 近年、全国的に梅毒と診断される方が増加しています。福岡市でも同様の傾向がみられています。


◎近年の梅毒年間報告者数(単位:件)
 平成30年 平成31年/
令和元年
令和2年 令和3年 令和4年 令和5年 令和6年
全国 7,0076,6425,8677,97813,22614,9067,363
福岡市 186160181215338505244

※ 令和6年1週目(1月1日~1月7日)から28週目(7月8日~7月14日)の速報値であり、年間報告数とは異なります。




3 梅毒の症状

第1期(感染後約3週間)


 初期には、感染がおきた部位(主に陰部、口唇部、口腔内、肛門等)に小豆から指先ほどの大きさの小さなしこりやくぼみができることがあります。(初期硬結(しょきこうけつ)、硬性下疳(こうせいげかん)など)
 また、股の付け根の部分(そけい部)のリンパ節が腫れたり、人によっては下腹部痛を自覚することもあります。(リンパ節腫脹(りんぱせつしゅちょう))
 痛みがないことも多く、治療をしなくても症状は自然に軽快します。
  しかし、梅毒が治ったわけではありません。症状がなかったり軽度であっても、この期間に他の人にうつす可能性があります。

感染から約3週間後、唇にくぼみができている様子の写真

(写真)感染から約3週間後、唇にくぼみができている様子
写真提供:一般社団法人日本性感染症学会


第2期:感染後数週間~数か月


 治療をせずに3か月以上を経過すると、病原体が血液によって全身に運ばれ、手のひら、足の裏、身体全体に赤い発疹が出ることがあります。小さなバラの花に似ていることから「バラ疹(ばらしん)」とよばれています。アレルギーや、風しん、麻しん等に間違えられることもあります。
 その他、人によって異なる様々な症状があらわれることがあります。(丘疹性梅毒疹(きゅしんせいばいどくしん))、粘膜疹(ねんまくしん)、扁平(へんぺい)コンジローマ、発熱、倦怠感、全身性リンパ節腫脹など)
  発疹は治療をしなくても数週間以内に消える場合があり、また、再発を繰り返すこともあります。
 しかし、症状がなくなっても、治療しない限り、病原体は体内に残っており、梅毒が治ったわけではありません。


感染から約3か月後、全身に痛くもかゆくもないピンク色の発しんが出ている様子(バラ疹)の写真

(写真)感染から約3か月後、全身に痛くもかゆくもないピンク色の発しんが出ている様子(バラ疹)
写真提供:一般社団法人日本性感染症学会


(写真)感染から約3か月後、手のひらに痛くもかゆくもないカサカサした斑点が出ている様子(バラ疹)の写真

(写真)感染から約3か月後、手のひらに痛くもかゆくもないカサカサした斑点が出ている様子(バラ疹)
写真提供:一般社団法人日本性感染症学会


晩期顕症梅毒


皮膚や筋肉、骨などにゴムのような腫瘍(ゴム腫)ができ、心臓、血管、脳などに病変が生じ、場合によっては死に至ることもあります。


先天梅毒


妊婦さんが梅毒に感染すると、胎盤を通して胎児に感染し、死産、早産、低出生、奇形が起こることがあります。



4 梅毒の治療

 一般的には、外来で処方された抗菌薬を内服することで治療します。期間や治療内容は病状により異なり、医師が判断します。病変の部位によっては入院のうえ、点滴で抗菌薬の治療を行うこともあります。

  医師が治療を終了とするまでは、処方された薬は確実に内服しましょう。
 性交渉等の感染拡大につながる行為は、医師が安全と判断するまではひかえましょう。

  また、パートナー等、周囲で感染の可能性がある方とも一緒に検査を受け、必要に応じて、一緒に治療を行うことが重要です。


5 梅毒の感染予防


 梅毒をはじめ、性感染症は誰でもかかる可能性がある病気です。
 自分がかかっていなくても、誰が感染しているか分からないためです。
 基本的には、感染部位と粘膜や皮膚が直接接触をしないように、コンドームを使用してください。ただし梅毒は、コンドームが覆わない部分の皮膚などでも感染がおこる可能性があるため、コンドームの使用で完全に防ぐことはできません。
 皮膚や粘膜に異常があった場合は性的な接触を控え、早めに医療機関(皮膚科・泌尿器科・産婦人科など)を受診しましょう。


6 梅毒の検査


 福岡市では、各区の保健福祉センターで、梅毒の検査を行っています。
 無料・匿名(とくめい)の、血液検査です。感染の可能性のある日から、2か月経過していれば判断ができます。
 様々な症状が出現し、個人差もあるため、何か心配事があれば、保健所までご相談ください。

 心配や不安がある場合は、検査を受けていただくことをおすすめします。
 検査の日程は、福岡市ホームページ「エイズ・性感染症検査について」をご覧ください。
 同日に、HIV/エイズやクラミジアなど、他の性感染症の検査も可能です。
 HIV/エイズに関する詳しい内容は、福岡市ホームページ「エイズ・性感染症について」をご覧ください。


 気になる症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。早期発見・早期治療が大切です。
 男性は泌尿器科、女性は婦人科へ。皮膚の異常なら皮膚科を受診するなど、症状に応じて選びましょう。


 福岡県内の医療機関情報は、こちらのリンク先で検索できます。 「ふくおか医療情報ネット」


7 関連リンク

 梅毒についての詳しい情報は、以下のようなリンクやリーフレット等でご確認いただけます。


  • 福岡市
   エイズ・性感染症検査について(梅毒検査等の日程等はこちら)
   
梅毒予防啓発リーフレット (320kbyte)pdf(自由にダウンロードしご活用ください)

ご相談・お問合せ先

エイズダイヤル(平日午前9時~午後5時)
電話番号:092-712-8391
FAX番号:092-406-5075
E-mail:kansensho.PHB@city.fukuoka.lg.jp

掲載部署

部署:保健医療局健康危機管理課感染症政策係
住所:福岡市中央区天神1-8-1
電話番号:092-711-4270
FAX番号:092-733-5535
E-mail:kenkoukikikanri.PHB@city.fukuoka.lg.jp