ゲーム界の頂点を目指せ!ゲームクリエイターを目指す学生の登竜門「GFF AWARD 2015」

2013(平成25)年、夏。福岡市から、その後社会現象を巻き起こすことになる大ヒットゲームが誕生しました――株式会社レベルファイブが手がける『妖怪ウォッチ』です。一世を風靡したこのシリーズの誕生地ということもあり、今やここ福岡はゲーム業界のホットスポットとして、若手のクリエイターから注目されています。

そんな九州・福岡を、いつかゲームの“ハリウッド”のような場所にしたいという思いから誕生したのが「GFF(Game Factory's Friendship)」。レベルファイブをはじめ、株式会社サイバーコネクトツーや株式会社ガンバリオンなど福岡のゲーム産業をけん引する企業が集い、結成された任意団体です。

今回は去る3月21日に開催された、GFF・九州大学・福岡市からなる産学官連携組織『福岡ゲーム産業振興機構』が主催するゲームコンテスト「GFF AWARD 2015」の様子をお届けします。

回を重ねるごとにレベルが上がり続ける、応募作品のクオリティ

同コンテストは次世代を担う若手クリエイター発掘を目的にしたもの今年で8回目を迎えた今回はゲームソフト部門に142点 ゲームキャラクター部門に247点と、計389点もの応募が殺到しました。

受賞者の集合写真

審査には、GFF加盟企業から参加したGFF審査員のほか、ゲスト審査員として株式会社カプコン プロデューサーの小嶋慎太郎氏、株式会社バンダイナムコエンターテインメント チーフプロデューサー、ゲームディレクターの原田勝弘氏らが参加。日本を代表する超一流のゲームクリエイターに認められた次の4作品が入賞しました。

■プランニング優秀賞/ゲスト審査員賞(小嶋慎太郎氏)
「Outlaw Sports Festival」(団体名:Eternal Criminal Circulation)
■プログラミング優秀賞/ゲスト審査員賞(原田勝弘氏)
「SUPER HOOK GIRL」(団体名:九州大学物理研究部)
■サウンド優秀賞
「ペンドラロック」(団体名:NO.32688)
■ゲームキャラクター部門優秀賞
「DEVIL ANGEL」(作者:水嶋悟史さん)

トークセッションの様子

表彰式後のトークセッションでは、実際に作品を審査したメンバーが登壇。GFFの立ち上げにも携わったガンバリオン代表取締役社長の山倉千賀子氏はこう言います。

「第1回目の開催からこのコンテストに携わっていますが、応募総数だけでなく作品の質も間違いなく上がってきていると実感しています。以前は、どれを押せばゲームが始まるのか分からないような説明不足な作品や、途中で止まってしまうなどといったバグの多いものも少なくありませんでしたが、最近ではほとんどなくなってきている。これは素直にうれしいです」

今や若手ゲームクリエイターにとって、福岡は“憧れの地”

そんなハイレベルな応募作品の中から、今回、プランニング優秀賞を受賞したのが、チーム「Eternal Criminal Circulation」が手がける『Outlaw Sports Festival』。表彰式で賞状とトロフィーを受け取った寺元靖人さんは、普段、大阪の専門学校に通う若手クリエイターです。現在、絶賛就活中という寺元さんですが、「将来、福岡で働くという選択肢も十分考えている」のだとか。

寺元さん

「今回、大阪からこのGFF AWARDに参加したのも、今、日本のゲーム界で一番盛り上がっている福岡の大会に挑戦してみたい、という想いがあったからです。将来はゲームプランナーを目指していますが、福岡には憧れの企業もあるので、チャンスがあればぜひ僕も一緒に福岡のゲーム産業を盛り上げたいです」(寺元さん)

一流クリエイターが送る、若者へのメッセージ

若手クリエイターにとっては目から鱗が落ちるような制作現場の裏話などを交え、大盛況となったトークセッション。終盤、レベルファイブ代表取締役社長/CEOの日野晃博氏は若手クリエイターに向けこんなメッセージを送りました。

「僕らが中高生くらいの時は、『ゲームが好き』というと何だか根暗なイメージがありましたが、ここ数年でゲームの世界のイメージは変わり、とても華やかな業界になってきています。しかし僕は、これからはゲーム、アニメ、映画とクリエイティブの垣根がなくなり、更にゲームの世界も新しく生まれ変わると思っているんです。だからこそ、若いみなさんにはゲームでもアニメでもなんでもいいので、『物を作る人』を目指してほしい。僕も最近ではクロスメディアでいろいろなものづくりに挑戦していますが、ゲームでもアニメでも、ものづくりの本質と楽しさは変わりません。自分の好きな分野で、ものづくりの楽しさを味わう幸せを、ぜひみなさんにも体感してほしいと思います」

未来ある“明日のトップクリエイター”が目指す、このGFF AWARD。あなたも「こんなゲームがあったらいいのに」というアイディアを応募してみてはいかがでしょう?

 

[関連リンク]
GFF(Game Factory's Friendship)
https://www.gff.jp/

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