市長
おはようございます。
はい、ではよろしくお願いをいたします。
令和4年度の予算発表会見をさせていただきます。1年に1度、新年度の予算を発表をするということで、大変大切な会見でありますけれども、私にとっても12回目になるわけでありますけど。
新年度、どうしたことに福岡市として力を入れて、政策を行っていくのかということについてお話をさせていただきます。
【フリップ1 (1,376kbyte)】令和4年度予算のテーマは、「ぬくもりと彩(いろど)り」です。ぬくもりは何を指しているのか、彩りというのは具体的にどういうことなのか、について具体的な政策のイメージとともにですね、お話をさせていただきたいと思います。
【フリップ2 (1,439kbyte)】まず「ぬくもり」なんですが、具体的にはこのぬくもりとは、困難を抱える子どもたちを守っていく、というところが中心になります。もちろんこれは言うまでもありませんけれども、子どもたちというのは、私たちの未来であり日本の未来である。福岡の未来でもあるということでもあります。大変大事なんですけれども。
その子どもたちがですね、そのスタートラインの時点で、同じスタートラインに立てない困難を抱えた子どもたちもいます。例えば貧困というような状況もあるでしょうし、家庭のいろんな状況もあるかもしれませんが、こういう子たちをしっかり守っていくというのは行政としても大切な役割でありますので、こうした部分に特に力を入れた予算編成と今回なっています。
具体的な事業を説明していきたいと思います。
まずこちら【フリップ3 (3,181kbyte)】。「貧困の連鎖を断ち切る」というテーマの中で、一つ大きな事業としてはですね、経済的に苦しい家庭、具体的には生活保護ですとか、児童扶養手当を受給している、そうした家庭の子どもに対してですね、一人当たり習い事の支援として、月1万円の支援をしたいと思います。
これは小学校5年生から中学校3年生の子どもたちになります。もちろん、これやはり貧困状態というところの連鎖をどう止めるかというところがものすごく大事になってくる中で、いろんな状況ということもヒアリングはしましたけれども、例えば朝起きても家に親がいないとかですね。だから起きる時間もバラバラになってしまうとか。
給食というところが、大切な栄養を補給する場になっているという子どもがいるというのも、これも現実ではあります。そうした中で、習い事ですね。もちろん学力とか学習という点で遅れをとらないという点での、もちろん塾のような習い事ということも、もちろんこの習い事に入ってくるわけでありますけれども、この習い事には学習だけの内容にこだわりません。
これはスポーツであったり、音楽であったり、それはもう問わないことになります。やはり1日の中で、また1週間の中でもリズムを作っていったりとか、それから生活への張りとか、将来への夢とか。こうしたものを持っていただくということが大きな目的になってきますので、この習い事ということに、種類に限りはありません。
生活保護世帯、それから児童扶養手当を受給している家庭ですね。これは一部も全部も含めて、この皆さんに対しては支給をしていきたいと思います。
それからヤングケアラーについては相談窓口を先日オープンをいたしましたけれども、具体的に新年度については、この相談窓口で見つけた、そうしたそのヤングケアラーの子どもたちですね。例えば弟とか妹の育児、世話をしているという子どもたちもいるんですけれども。
そういう子どもたちに対して、その具体的な家事育児ですね。こうした育児ヘルパーを派遣をして、そのヤングケアラーとして大変な状況になっている子どもたちの力になっていきたい。そして支援をしていきたいと思っております。こういった新しい事業。
それから、なかなかヤングケアラーの相談を受けている支援員の方にお話を伺っても、子どもたちは自分でやっぱり困難な状況を言いたがらなかったりとか、SOSということを言いたがらなかったり。もしくはそもそもそういう自分が助けを求めるような状況にあると、認識をしていなかったりというようなこともあるというお話も伺いをしました。
そこで、子どもたちにとってより身近な、例えばLINEのようなSNSを使った相談ですとか、それからヤングケアラー状態にある子どもたち同士が話しあえるような、オンラインサロンの開催。こうした場作りということにも、取り組みを新年度行っていきたいと思います。
【フリップ4 (2,972kbyte)】アドボカシーという言葉を聞いたことがあるでしょうか。子どもが自分の意思を表明するということなんですけれども。災害とか事故、それから親の離婚とか病気、虐待とか。こういったいろんな事情によって、家庭で家族と生活ができなくなった子どもたちがいるわけですね。
そういう子どもたちは、例えば児童相談所のほうで一時的に保護していたりとか、それから里親家族と暮らしていたりというような、そういう状況で暮らしているんですが、そうなってくると、なかなか自分の思い、こうしたことを例えば遠慮して言えないとか。
こういう子どもたちが自分の意思をしっかり表明できるようにですね、専門のスタッフが定期的に施設、それから里親家庭を訪問して子どもたちの声に耳を傾けていく中で、その声を必要な大人にしっかり届けることができるようなサポートを行う。こんな事業も新年度行っていきます。
それから里親ということでいくとですね、例えば親が疲れなどで、一時的に育児が非常に苦しくなってきたというときにですね、こういったことを放置しておくと例えばそれが虐待に繋がったりということもあるわけですね。
ですから、ショートステイといって、一時的に里親に預かってもらうというようなことがあるわけですが、これを今、西区で実は展開をしてきたわけですけれども、これも非常にうまくいったということもあり、これを西区だけではなくて、新年度は全市的に拡大をしていきたいと思っております。はい。
【フリップ5 (2,940kbyte)】続いて「SOSを見逃さない」。子どもたちにタブレット、これは福岡市は、これは一昨年の12月には、全ての子どもたちにタブレット一人1台配っています。そこで実際に例えば授業を中継をする形でですね、授業の様子を家からでも見ることができたり、こんな環境は整えているわけですが。
せっかく一人1台の端末がある中で、これをうまく活用してですね、子どもたちの普段聞けない声を聞ける、一つの窓口にしてはどうかということ。これは実は区役所の職員からの提案で、意見交換の中ででてきた話なんですけれども。
今やっぱりコロナということでなかなか、その子どもたちとの接触の機会というのが減ってきていると。支援をする職員たちもなかなかこう、やっぱり機会が減ってきているという状況の中で、せっかくのタブレットをうまく活用したらどうか。
具体的には文字を入力するってハードルがありますので、例えばチャットボットのような形でですね、例えば、困ったことはありませんか?という質問の中で、例えばいじめられているとか。虐待を受けているとか。もしくは先ほどのヤングケアラーの状態にあるとかですね。
こういったことを自然にこう自分でチョイスしていく中で、必要な支援に繋げていけるような、こんな仕組みを一人1台のタブレットをうまく活用して、新年度行っていきたいと思います。これ、だから職員の提案を予算化したようなものです。
それから学校でですね、医療的ケア児も増えてきていますし、保護者や学校のニーズというのも増えてきている中で、例えば学校生活の中でですね、痰の吸引のようなことを行うなどの、医療的ケアを行う学校看護師を増員したいと思っております。
それから学校の中でのさまざまな状況、それから地域でのその家庭の状況。こうしたものをうまく福祉とつないでいくようなスクールソーシャルワーカー。これは当時複数の学校を掛け持ちするような形で配置がされていたんですけれども。
実際に配置をしてみたところ、これはいろんな公民館に行って私が意見交換する中でも、やはり大変これは力になってくれているというお話もお伺いをしましたし、そこでスクールソーシャルワーカーの数を増やしていったんですね。
新年度についてもですね福岡市内全ての中学校区と高校、それから特別支援学校にこのスクールソーシャルワーカーを、配置をしていきたいと思います。
それで先ほどのヤングケアラーもそうですけれども、こうした子どもたちが抱えている状況、例えば学校の中だけではうまく振る舞って、見えてこないような実態とかですね。こういうようなことも、こうしたスクールソーシャルワーカーの皆さんともうまく連携をしながら、しっかり地域と家庭と学校と福祉とを繋いでいきたいと思います。
さて、デジタルを使った子どもの見守りというところでいくと、こうした取り組みも行います【フリップ6 (3,128kbyte)】。乳幼児健診、この健康診断のですね、この結果を保護者、それから医療機関、そして福岡市、行政とが共有できるシステムを令和5年度の導入に向けて開発を進めていきたいと思います。
福岡市としては、こうした医療機関から送られた健診の結果、それから健診の結果というかそもそも健診に行ったか行ってないかということも含めてですね、こういう情報を基にして子育てへの悩みを抱える家庭だとか、虐待などのリスクがある家庭にアプローチを行っていくわけでありますけれども。
現状ではですね、これは書類のやり取りになっているんですね。ですから書類を全て突き合わせながら目視でそれぞれ確認をしていくということになっているので、やっぱりこれだとどうしても時間がかかってしまったり、タイムラグが発生をしてしまうということがあるので。
これを電子化をしてですね、より困難事案があれば、すぐに対応できるような体制を作っていきたいと思いますし、またもちろんスマホでの問診票への入力や健診結果の確認もできますので、保護者の皆さんの利便性も高まるものと期待をしています。 いろんな施策はもちろんなんですけれども、福岡市役所の組織としてもですね、こども見守り支援課というものを4月から創設をします。すでに1月には担当職員というものは、もう具体的に決めて、すでに連携に向けて動いています。
イメージでいくと組織の中を、横串を刺すイメージですね。学校の中の様子は教育委員会。それから地域での子どもたちのいろんな様子というところはこども未来局だったりだとか。えがお館だったりいろんなところが持っている情報があったりとか。
それから子どもに対する親ですね。例えば産後うつの状態になっているとか、いろんな黄色信号があるわけですけれども、こうしたものを横串を刺していきながら必要な子どもにしっかりとプッシュで支援を届けていくというようなことにも、チャレンジをしていきたいと思っていて。そうした新しい課も4月から新設をすると。
もう担当職員はすでに1月から、事業のそういったさまざまな準備を行っているということであります。はい。
ぬくもり、そして特に困難を抱える子どもたちへの支える支援というテーマでお話をしてきましたが、ここまでもずいぶんボリューム感があると思いますが、もちろんぬくもりというのは、これだけではありません。
いろんな皆さんに対する支援も当然行っていくわけであります【フリップ7 (3,166kbyte)】。例えば障がいのある方、それから高齢者の皆さんについても例えばですね、就労支援施設のワンストップ営業窓口を新年度に設けます。これ、例えば障がい者の施設などは、今さまざまな例えば商品を作ったりして、それを販売するなどして収入にしているわけですね。
もちろん、こうしたものがやりがいとか生きがいにも繋がっていて、素晴らしい取り組みだと思うんですけれども、例えば営業ノウハウといってもやっぱり事業所が小さいし、その販売営業ノウハウを持った人というのもやっぱりそんなに多いわけではないですし。
また大きな、大型の発注案件なんていうのは、規模の小さな障がい者施設だと難しかったりしますよね。
こうした部分をですね、サポートをしていくために複数の施設を取りまとめて大口の案件というものを受注をしたりだとか、それから能力、それから適性にあった高単価の案件を獲得したりする。こういう高い調整力や提案力を持ったワンストップの営業窓口というものを作っていって、具体的にはその障がいのある皆さんの賃金の向上にね、所得の向上につなげていきたいと思っています。こういった窓口を設置します。
それから、がん患者の方、それからがん経験者の皆さんが医療用のウィッグ、かつらですね、とか補整下着などを購入する費用を支援したいと思います。例えば髪の毛が抜けてしまうとかですね、傷跡が残るとか、体の一部を失ってしまうというような、こういう治療による外見の変化によって、今までと変わってしまった自分を見られたくないとか。
また社会とのつながり、それから人間関係をそれによって避けてしまうというような方もやはりいらっしゃるわけですね。こうした苦しみを軽減するために外見ですとか、周りの環境、患者さんの気持ち、本人の気持ちを整えるサポートのこと、これをアピアランスケアという言い方をします。アピアランスケアというですね。
一人でも多くの方が自分らしく、前向きに生活を送れるきっかけ作りのためにもですね、こうしたウィッグとか補整パッド、こうしたものの購入費用のサポートを、新年度スタートをしたいと思います。
【フリップ8 (3,161kbyte)】続いて、特に高齢者の皆さんや体が不自由な方の外出支援の一つなんですが、福岡市でベンチプロジェクトということを今進めているんですが、これについてですね、新年度は一気にこれ350カ所、ベンチを増やしていきたいと思います。
今福岡市がベンチプロジェクトをしているというのは、福岡100という、これはこれから100歳まで生きるのが当たり前の時代になっても、要するに健寿社会ですね。健康寿命を延ばしていく。そのためには日ごろからの運動だとか、こうしたことも大事になってくるわけですよね。
こうした日頃の運動をサポートしていく、もしくは外出を支援していく上で、一つ以前から課題になっていたのが、バス停にベンチがないということ。これは、官民共同のプロジェクトということで、ベンチを増やしていく。
もちろん、歩道としてどうしても物理的にそのスペースが取れないとか、こういった部分というのはやむを得ない部分があるんですが、今回ですね、特に福岡市が管理をする道路で、かつそのしっかりスペースも取れるという場所についてはですね、福岡市が一気に、これまでで官民共同で550カ所、ベンチ増やしてきたんですが。
新年度では福岡市が一気に350カ所ベンチを増やしていくということで、こうした高齢者、それから、障がいのある方も含めてですね、外出の支援に少しでもつながればということでベンチの増設を行っていきたいと思います。ユニバーサル都市・福岡の取り組みです。
ちょっと、一回休憩します。
【フリップ9 (3,044kbyte)】さて続いては、コロナで人と人のつながりが少なくなってきているんですが、やっぱり地域の中でやっぱりお互い助け合ったりつながっていくってとっても大事ですよね。それは子どもであろうと高齢者であろうと関係なく。
福岡市として、これまで自治協議会というものを、すべての校区に立ち上げたり、それから自治会、町内会、こうした活動の支援ということをしてきたわけですが、実はこうした自治活動の位置づけというものがこれまで明確になかったんですね。
そこで今回、令和4年度にですね、共創の地域づくり条例という条例を新たに制定をして、しっかり自治協議会や町内会の役割というものを、根拠をですね、明確に定めていきたいと思います。
さらに町内会活動、自治会活動、こうしたものを強力にバックアップをするために、具体的には地域の活性化につながる事業、町内会や自治会の事業に対しては、最大10万円を補助するという新たな補助金制度をですね、創設をいたします。
また各区役所に地域広報アドバイザーというものを設置をいたしまして、地域の活動を市のホームページなどを使って発信をしていくという取り組みも行います。こうした取り組みによってですね、これから特に高齢社会がやってくるわけです。やっぱりお互いが支え合うという共助ということも非常に大事になってきますので、この地域活動というものを、なおこの条例制定をきっかけにさかんに、持続可能になっていくことを期待をするものであります。
【フリップ10 (3,408kbyte)】さて、ここまでですね、さまざま取り組みの紹介をしてきましたけれども、福岡市の都市経営の基本戦略というものは、「都市の成長」と「生活の質の向上」の好循環を図っていく。これが福岡市政の基本的な都市戦略だということは、これまでも都度都度お話をしてきているわけです。
ご承知のとおり福岡市は、税収の伸び率が政令市で一番となったり、人口増加率も一番になったり、また地価の上昇ということもご承知のとおり全国一ということになったりということで、非常に経済という部分では元気になりました。都市が大きく今成長してきている、軌道にのっていると思います。
ここで得られた果実で、生活の質の向上に振り向けていくと。その振り向け方としてどういったものに振り向けていくかという部分で、今お話ししたような今年はぬくもりというところで、特に困難を抱えた子どもたちを中心に新年度の予算を編成をしたということでありますので、これを議会にも諮っていきたいと思っております。
もう一つの側面のですね、都市の成長の部分についてのお話にこれから移っていきたいと思います。
【フリップ11 (1,722kbyte)】冒頭に述べました今年のテーマ。「ぬくもりと彩り」のその「彩り」のほうですね。じゃあ彩りというのは具体的にはどういうことかということを、これからお話していきたいわけですけれども、これもご承知のとおり今、天神ビッグバン、博多コネクティッドをはじめ、100年に一度というような都市のアップデートが今行われようとしています。
この福岡のこの歴史的なこの変化というものは、更地になったところが非常に多くなったり、仮囲いが非常に増えてきたりという中で、その変化を去年から実感を、市民の皆さんもされている方多いと思うんですが。
どうしてもいわゆるハードの建て替えだとか、こういったことになると、直線的であったり、ベクトルが一方向だけ、上だけ向いているとかですね、こういうようなイメージになりがちになるかもしれませんけれども、しっかりとですね、街に彩り、例えば曲線を入れていく。それから彩り、カラーを加えていく。
こういうやはり、人間としてのですね、ぬくもり、肌触り感のあるようなそんな街を作っていきたいと思うので、決してその無機質な街になっていきたいわけではないわけですね。
伝統を大事にし、そしてまたグリーンネクストも先日発表しましたが、こうした地域の姿勢は大事にしながら、彩りのある街を作っていきたいということが、その狙いであります。
格好良くなったデザイナブルな建物を上から見るとですね、木々が生えていたり、耳を澄ますとストリートピアノが聞こえてきたりとか。美味しい食べ物があったりというような。また伝統文化の話もそうですよね。こうしたものを総称して彩りという言い方をしているわけです。具体的に見ていきたいと思います。
【フリップ12 (2,552kbyte)】新年度、福岡市は、Fukuoka Art NEXT(福岡アートネクスト)をスタートいたします。アートについてこれから大きく力を入れていきたいと思っているわけですね。
具体的には例えばアートウィークというものを設定をいたしますが、これアート展、アーティストのトークイベント。それから絵画とか画材のようなアート関連のお買い物ができるマルシェとかですね。
いろいろと計画をしているんですが、街の中たくさんのところでアートにかかわる素敵な催しをたくさん開催をしたりとかですね。これからもちろん街角アートというものも増えていけばいいなと思っておりますし、いろいろ計画をして新年度からこのアートについて発信していきたいと思います。
結構実はこれスタートアップというところと親和性が、親和性があるというか、福岡市がスタートアップを育てるときにスタートアップカフェを作りましたよね。スタートアップカフェで、そこのノウハウだとかいろんな市の支援策だとかも含めていろんなことが1カ所で分かる。
これのアートバージョンで今度攻めていきたいなと思っているんですが、まずアーティストカフェというものを設置します。場所は福岡市美術館の裏です。具体的には舞鶴中学校の跡地になるわけですね。この旧舞鶴中学校が、アーティストの創作活動を行う場所に生まれ変わる。いわゆるアトリエですとか、制作スタジオのようなイメージですね。
アーティストの制作活動を支えますと共に、例えばアーティストとコレクターのマッチングの場を設けるとか。多くのアーティストの夢がですね、より大きな夢として叶っていくようなそんなカフェを作っていきたいと思います。
カフェといっても要するにスタートアップカフェのイメージですね。ああいったイメージで育てていきたいと思いますし、またほかにもいろいろ考えていることがあって、おいおいこれは発表できたらと思っていますが、うまく特区なども活用していきたいと思っております。はい。
【フリップ13 (5,001kbyte)】それから、福岡市の自然の魅力のブラッシュアップということですが、折しもコロナ禍でアウトドアとかキャンプだとか、こうしたものにも非常に注目が集まりましたよね。そういう観点からいくと実は福岡市というのは、東西、それから南には豊かな自然があります。
こうしたものをいい形でブラッシュアップをしてですね、そして市民の皆さんが自然にしっかりと親しめる、楽しめるようなこういう場所を、整備をしていきたいと思っています。
まずは南です。南はまさにその森林が広がるゾーンになるんですけれども、先日、福岡グリーンネクストのYouTubeを、私がアップしたのをご覧にいただいた方もいらっしゃると思うんですが、福岡市は市内の3分の1が森林なんですよね。
特にそれは福岡の南に重点的に配置されているわけですけれども、この森、そんなに、市内に3分の1も森林があったのかと驚く方も多いと思うんですが、その理由はなぜかと言えば普段行かないからなわけですよね。なかなか森林があるからといって、簡単に安全に歩けるような森林道があるわけでもなければ、という状況のような中で。
まず一つ象徴的にですね、油山市民の森、それから油山牧場をリニューアル、まずは行っていきます。最近行かれた方いらっしゃるか分かりませんけれども、あそこいいポテンシャル持っています。牧場の牛はですね、毎日福岡市を一望しながら、これは博多湾を含めて一望しながら暮らしている優雅な牛がそこにはいるわけですけれども。
あの牧場も含めてですね、あの絶好の立地を最大限に活かしつつ、施設もかなり老朽化をしてきているということもあるので、ここは行政ではなくて、民間が素敵なアイデアを出していただきながら、自然をうまく活かす形での新しい再整備ということを行っていきたい。
リニューアルの事業者も出揃ったと聞いておりますので、まもなくこれから審査が行われてリニューアルの事業者が決定をする予定でありますので、そうなりますと市民の皆さんがワクワクするようなイメージ図、具体的なリニューアルの内容をご紹介できるかと思いますので、ぜひ楽しみに新年度されてください。
それから東西にいきますと、Fukuoka East & West Coast(フクオカ イースト アンド ウエスト コースト)になります。福岡の東と西、まさに志賀島とそれから北崎、二見ヶ浦のあたりですね。このあたりについてなんですが、北崎については、去年は歩道が大変映(ば)える歩道になってですね、いい感じになったのは、行かれた方は感じていただけたと思いますが。今年はさらに無電柱化も行っていきたいと思います。
そして北崎エリアにはもう一つコンテンツとしてですね、海づり公園があるんですね。釣りということももちろん、全く密にならずに楽しめるレジャーとして注目を、またね最近する方も増えてきていると思うんですが。
この海づり公園もただ、福岡市の海づり公園、相当老朽化してきているのが実態でありますので、ここもしっかりリニューアルをしてですね、この福岡の海の魅力というところも楽しめるようにしていきたいと思います。
それから志賀島の道切りですね。ここの無電柱化についても事業をスタートしたいと思っております。
【フリップ14 (4,813kbyte)】続いて、水素リーダー都市プロジェクト。これは予算に先んじてというか、先日トヨタとの連携協定について発表させていただいたので、事業の内容はもうすでに表に出た内容ではあるんですが、これは水素リーダー都市プロジェクトとして、水素ステーションをさらに利活用を進めていこうというプロジェクトです。
市民の皆さんの排水ですね。下水汚泥から取り出した水素を、直接燃料電池車に充填するという世界初の施設を福岡市は持っているわけですが、これをしっかり活かしてですね、行こうと。
それから民間企業が燃料電池自動車の導入をする際の費用、これを1台につき最大60万円サポートするというのも、新年度の事業としてあります。
それから、先日のそのトヨタとの連携協定で、締結をした内容に基づいてですね、水素エネルギーを活用した脱炭素社会の実現に向けた取り組み。具体的な検討として、水素で動く給食の配送トラックですとか、夜間ごみ収集やっていますけれども、そのごみ収集車ですね、パッカー車。こういったものを燃料電池車で導入できないかというようなことを、具体的に検討もスタートしていきたいと思います。
市民の皆さんが生活する場において、やはりこの燃料電池自動車ということは、これ水しか排出をしないということですから、クリーンな空気ですとか、こうしたエコを感じていただける、こうした取り組みにもなっていくかと思っておりますし、脱炭素社会の福岡市としての取り組みのPRにもなっていくかなと思っております。
予算ということは、本当に多岐に渡っていろんな分野、ほかにも予算を組んでいます。これは新年度の予算議会のほうで議会に提出をして、ご承認いただければこうした事業を新年度行っていくことになるわけですが、最後に福岡市の市債についてお話をしたいと思います。
【フリップ15 (2,492kbyte)】福岡市は、市民一人あたりのですね市債、借金が多いというような言われ方もされていたわけですけれども、こうした予算編成のときに、着実にこれは、今後の市債の返還スケジュールということを考えながら予算の編成をしていく。
またもちろん、市民の皆さんの頑張りによってですね、おかげさまで市税収入も非常に好調に伸びている。ですから毎年生活の質の向上の分野に予算を振り向けていってもですね、しっかり今いい好循環が回るという状況になっています。
それで市債なんですが、37年ぶりに市民一人あたりの市債残高が100万円を切るということになります。ちょうど私が就任したときの前がですね159万円だったんで、およそ4割くらい市債は縮減をしたということになります。
なんとなくね、予算編成とか、予算の発表という中で、例えば天神ビッグバンだとかいろんな、ビッグプロジェクトというものを打ち出していくと、なんとなく、市債とか市の借金は大丈夫かなと心配をされる市民の方もいらっしゃるかなとは思いますけれども。
基本的な大きな方針として、いかに税金を使わずに規制緩和だとか民間のプロジェクトを誘導するという形で、街づくりができるかというのを一つのテーマとして取り組みを進めてきていますので。
しっかり税収は上がっていく中で、市民の皆さんへの生活の質の向上に振り向け、そして市債も着実に返していき、そして予算を編成するときにはその市債を返していくペース、こうしたもののスケジュールを見ながらですね、予算を編成していくという中で着実に市債を減らしていくということで、37年ぶりということは昭和60年度以来ということになります。
100万円を切るということになっています。もちろんこれゼロになればいいかというとですね、これ民間とちょっと違うのは、民間は単純に借金は少ない方がいいに越したことはないという形にはなるんですが。
行政の場合ですね、あえて市債を活用したほうが、返すときに自分のお金じゃなくて国のお金を使って返せるとか、そういうちょっと特殊ないろんな制度があって、そういう点からすると、市費、単費、真水、これをいかに少なくしながら市民の皆さんに対する事業を展開していくかというときに、この市債をあえて活用するというやり方。これも実はすごく有効ではありますので、決してこれがゼロになるからいいということに一概に言うものではないことは、断っておきますが。
今後も適切に市債を活用していきながら、それでいてこうした市民の皆様の借金というか市債がですね、過度になっていかないように着実にこれを減らしていくということは、これからも予算編成の都度、意識をして編成していきたいと思っております。
はい、私からは以上でございます。
記者
幹事社の西日本新聞から3点ほどお尋ねします。
市長
はい。
記者
今回の予算案なんですけれども、なんか対象をですね、広くというよりは困難を抱える子どもを守るといったことに絞った予算編成になっていますが。
市長
はい。
記者
こういう子どもたちを対象に絞ったその背景とかですね、福岡市の狙いというのは何があるのかというところをお伺いしたいと思います。
市長
うん。福岡市は都市を成長させて、これは未来、福岡がより大きな夢が叶えられる街にしたい。ビッグバンもそうですけれども、やっぱり今人口が減少してきている。福岡はそれでなくても県民所得が低いような中で、やっぱりこの福岡でせっかく育った子どもたちが、福岡を出なければ夢が叶えられない。
東京や大阪に行かなければいけない。もしくは海外に行かないといけないではなくて、ちゃんと福岡で自分の自己実現ができる街にしていきたいし、またこれは九州のダムの堰(せき)として、九州から人材が流出しなくてもですね、せめてやっぱり九州の中で夢が叶う場所。
グローバルにつながる場所というものをしっかり福岡に作っていくということが、九州の中での責任を果たすということにもなると思っていて、そういう点からも都市を成長させることすごく大事だと思っています。
もう一つは、やっぱりこれから高齢化社会になっていくわけですが、やはり高齢者が増えていくと若い世代、子どもたちへの負担というのは、これからどうしても多くなっていくというのは物理的にそのようになっていくわけですね。
やっぱりそうした中で、例えば今少子化ということもありますし、また雇用の仕方がずいぶん今変わってきてはいるけれども、国民所得というのがなかなか上がってきていないとか。もしくは子どもを産んでいくというところに不安を抱える方もたくさんいるし。
また働き方とか前提が変わっているのに、社会保障の制度がそれに応じて変わってきてないとか、いろんな今過渡期にあって、そんな中で、その時代の変化の狭間の中にですね、見えにくい子どもたちがいる。
自分で特に子どもたちというのは、もちろん社会の中で解決しなきゃいけない課題はもちろんたくさんあるけれども、その中でも子どもたちって自分でSOSを発信することができなかったり、もしくはこの私たちの未来である子どもたちが、スタート時点からですね、違って、先日のヤングケアラーの話もしましたけども。
やっぱり一番いろんなものを吸収して、夢を持つ。そんな大切な期間にやっぱり育児だとか、家族の世話だとかというところで時間を取られているというような、困難な状況の子どもたちもいるというのは、これ現実なので。
やっぱり福岡市として、都市を成長させて、生活の質をどこをまず中心に上げていくかとなったときにですね、やっぱり今困難を抱える子どもたちをしっかり守りながら、そして未来への貧困の連鎖を断ち切る。
そのための取り組みとしてできるところをしっかり、行政としても取り組んでいきたいということから、ここの部分に特に力を入れた予算編成になっているということになります。
記者
ありがとうございます。そちらのその関連なんですけど、先ほどのフリップでもデジタル技術で子どもを守る項目にですね、こども見守り支援課の創設とデータ連携の実証というのがありました。
これ今国のほうでもそうしたことに取り組もうとした動きがあるんですけれども、これはあの福岡市として今後国のその部分と連動していくのか、それとも国より先に福岡市が独自にやっていくのか。その辺どうでしょうか、というのをお尋ねします。
市長
なるほど。ご指摘のとおりこの内容は、私が行政改革(推進)会議の中で発言をした、要するに子どものデータ連携に関する、私とりまとめやっていたので、その中で発言をした内容ともこれはリンクをしています。
ただ、残念ながら今国としては、国がやっぱり国民の情報を管理するということに対しての危機感というのは、戦後続いてきているものがあって、でもとはいえ、自治体をまたぐ、例えば引っ越しだとか、そういったことがあったときに例えばその前の子どもの大変な状況というのが引き継がれない。タイムラグが生じることによって最悪な事態が起こることを防ぐとか。こういうことはとても大事だし。
また自治体の中でもですね、例えば高学年になるほど家庭の状況を全く隠しながら、学校で振る舞うことができるようになるというような、これはその今支援員の方、ヤングケアラーの支援員の方ともお話をしてそういうお話もお伺いをしましたし。
そういう中でやっぱりいろんな角度から、学校の様子、それから地域でのいろんな見守りの目、それから行政が持つ情報。いろんなものをうまく活用していきながら、本当に困難な子どもに対してはもうプッシュで支援をしていくって大事だと思うんですね。
ただこれは、国が今これを率先してやろうということは現実、まずそもそも現場持っていないので。要するに国が東京からは全国見えないんですよね。だし、本当の実態の温度感とか肌触り感ってやっぱり国には分からないところがあって。これはやっぱり基礎自治体、現場を持っている基礎自治体こそが、これはできることで。
そのためにはやっぱり国にとっても、先行的な事例というものが大事になってきます。すでにもちろん日本の中でも、積極的に取り組んでいる自治体も一部あってですね、こういったものが素晴らしい先進事例となるわけですが。
福岡市としてもやはり現場として実効的にですね、こういった取り組みを進めていくことで、国としてもこうしたものを大きく広げていったりとか、国としてできる全体としての支援ということにつなげていければという、そういった意味での国との連携はしっかりとしていきたいと思うし。
福岡市としてこうした国のモデル、ないしはモデル事業として今後もしっかり現場の声を国につなげていきたいと思いますし、連携できる部分は、国と連携事業という形でもできればということは考えていますが、まだ正式に決まっているわけではないです。
記者
分かりました。最後にですね、高島市長にとってですね、今回の、今年3期目の最後の年になります。市長、常々節目としてちょっとあんまり考えていないということ、これまでも言ってこられてはいますけれども、今回の予算案がですね、市長にとって仕上げの予算なのか、それとも新たなスタートをきるジャンプ台になるのか。
その辺をどのように捉えているのかというのを、ちょっとお伺いします。
市長
うん。市民生活にね、節目はないですから、そうした物理的にくる、そうした時期というものにとらわれた予算にしているつもりはなくて、今福岡の今の現状、それから財政の状況。もろもろを判断して、できるだけ街を活性化させて税収はしっかりあげていく。
この財源があるということは、いろんな新しい事業にもチャレンジができる。もちろん事業もただどんどん新しいのをするする、だけではなくて、やはり新陳代謝ですね。そのときに必要なものを最優先で行っていくというような、その優先順位の最適化ということも行っていきながら、必要な事業を行っているということですので。
自分としてもちろん、新年度ぜひこれは力を入れてやっていきたいという事業を、今回の予算でもできたと思っていますし、年末から本当に一生懸命作業してくれた財政局の皆さんには感謝をしています。いい予算ができたと自信を持っております。それだけです、はい。
記者
分かりました。幹事社からは以上です。各社さん、お願いします。
市長
はい、どうぞ。
記者
読売新聞の遠藤といいます。これまで都市の成長と生活の向上、好循環と言ってこられたと思うんですけど、今まで以上にその心を豊かにするというか、そういうこう、身近な生活の質の向上以上に、情操部分がすごく、育成を力入れているなと感じています。
それはコロナ禍ということで、そういう部分が顕在化したことも影響したのか、ということも一つ伺いたいのと、あとそのアート、福岡アートネクストというのがどちらかといえば生活の質の好循環なのかなと思ったら、都市の成長のほうでご説明がありました。
そこのその狙いといいますか、福岡をどういう街にしたいのかというところをまた教えてください。
市長
ありがとうございます。さすがよくつぶさにですね、市政を見ていただいている上でのご質問かと思うんですが。確かに今、今回の予算というのはかなり、そうした今ご指摘いただいたようなところに力を、本当に入れています。
それはただやっぱりいろんな、その複合的な要素があって、一つだけの理由ではないんですね。今ご指摘いただいたような、例えばコロナという中で、その情操的なところだとか、心だとかですね。
こうした特にコロナで人との対面が減ってくる中で、見えなくなりがちな部分をあえてしっかりやっぱりそこに手を差し伸べるというような、もちろん側面、タイミング的な側面ももちろんありますし、またそのアートにしてもやっぱりいろいろ進めていく上で、街づくりの順番というのがあってですね。
それで、その今まさにそのときがきたというタイミングで打ち出しているものもありますし、また自治のこともコロナ禍で、人のつながりが、地域のつながりが希薄になっているという、さっき説明はしましたが、実際それも事実だし。
もう一方でこの条例自体は、もう実は何年も前から内部では検討を続けてきて、それで自治協だとか、いろんな方からずっとヒアリングをしてきたりしながらタイミングが今になったというようなものもあるわけですね。
ですから複合的な要素が入っているんですが、ただやっぱりこれを大きく打ち出したいというのは、今ご指摘のようにですね、やっぱり福岡がやっぱりいろんな部分を高い次元で調和させていきたいと。
人と環境と都市活力の調和がとれたアジアのリーダー都市を、福岡市は目指しているので、それも高い次元で。だから一つ、人と環境と都市活力の、都市活力が一番弱かったのが10年前の問題意識だったんです。
それがここに力を入れて、今福岡、すごい元気と言われるようになって、ある意味都市活力がすごく自走していけるような状況になってきたと思うんですね。
と、なった中で今その、人であったり環境であったりというところも、今度さらに行政として私は一歩先を見て、今度こっちを力を入れていくことによって、すべてのこの三つ、人と環境と都市活力が高い次元で、ぜひ調和させていきたいというような思いもあります。
アートを都市活力の文脈の中で紹介があったというのは、これはアートはですね、実はいろんな側面を持っていて、もちろん情操的な部分というところもあるし、一方では例えば福岡が今進めている国際金融の文脈だとか、それからスタートアップ的な支援、成長のモデルといったところとのシンクロしているというところもあるしという、いろんな側面を持っているんですね。
また福岡としても、その特性を活かせそうな部分というのが、非常にまた多く見つかるというような中で、今年今度はアートフェアというのもですね、大きくやっていきたいと思っていますし、また地元のアーティストというところがより活躍できるような支援ということも行っていきたいということで。
複合的にいろいろ重なっている中で、なんとなく前半の困難抱えた子どもを守る文脈というよりは、ちょっとこちらのほうで今日は紹介したということで、どっちの側面も持っているということです。
はい、どうぞ。
記者
今回のこのぬくもりに関わる子どもたちの習い事支援等ですけど、これを恒久的に続くものと考えていいのか、それともテスト的にやってみてどうなのかという。このぬくもりは継続するのか、冷え込むことがあるのかというのを教えていただけますか。
市長
ぬくもりが継続するのか、冷え込むかという二択では答えられないと思うんですが、もちろんこれ、習い事1年始めて、じゃあ1年間でやっと始めたのにすぐ終わったというような形になったら、せっかくね、チャレンジしていることが途中でとなると、当然残念にさせてしまうので、その単年で終わるというようなことは考えておりません。
ただもちろんこれは毎年の予算編成だとか、議会の承認だとか、それから実際にやってみてですね、その成果がどうだったのかというようなことも含めて、毎年これはチェックすることになりますが、基本的には今始めてじゃあ来年はすぐ見直します、あれは実証実験でした、みたいなことは、するつもりは、私はないです。
記者
いいですか。
市長
はい、どうぞ。
記者
ごめんなさい。産経の中村です。さっきの読売さんの質問とも少し被るんですけれども、今福岡に足りないものが人と環境のほうがちょっと弱かったんじゃないか。足りないというかその都市(活力)と比べて。
市長
元々そっちが上だったんですよね。そっちが上でやっぱり先人が頑張っていただいたおかげで、アジアに誇れる、例えばそのごみ処理の能力、施設を持っていたりだとか、もしくは世界で一番漏水率が低い上水道を整備していただいたりとかいろいろあって。
それから祭りというようなところとか、助け合いとか含めて人と環境は、最高レベルだったのに、福岡にじゃあなんでみんな引っ越して来ないのといったら福岡は所得が低い、ここにいたら実際今よりも所得が減る。
やっぱり要するにそういう都市活力というところが支店経済という中で、弱かった。これをだから力を入れてきたら今こっちが元気になっちゃって、逆にこっちをさらに上げていって高い次元でというようなイメージです。
はい、それを前提の上でどうぞ。
記者
そのごめんなさい。グリーンネクストの話もそうですし、前10月くらいでしたっけ、一人一花の、あれでもいろんな庭園のデザイナーとかいれてという。
あのあたりちょっともう一回詳しく、あれをやることで、環境をよくすることで、それはどう都市の成長を、あるいは人の過ごしやすさにつながってくるという理解、整理をされているかというのをちょっといただいていいですか。
市長
はい、分かりました。
もちろんどういう都市を人々が求めていくのかという、その価値観というのも大きく変わってきていると思うんですね。例えば脱炭素の流れであったり、ダイバーシティ&インクルージョンという話だったりだとか、多様性みたいな話だとか。
こういうものって、やっぱり今世界として都市に、基本的な都市OSとして基本的にやっぱり備えているべきプロトコルというか、その基本的な条件というかですね、この価値基準が基本的にあるかどうかというのがすごく大事になってきています。
それはコロナとオリパラという、この世界的に共通する課題。それから世界的なイベントが日本で開催されるという中で、もちろん女性の活躍もそうですけれども、こういった部分というのがすごくやっぱり日本が遅れている部分だとかというのが、顕在化をしたという状況はあると思っていて。
しかもそれは、例えばその世界の、経済という視点でこういったものを見たときに、例えばエンジン使わなくてよくなるということは、これは日本の産業政策にとって大きな打撃で、日本はエンジンが強かったから自動車産業というもので世界一になって、雇用が生まれていたわけですね。
ところが、今この脱炭素というのは単純に空中の炭素ということだけじゃなくて、ここを意識した取り組みということを行っていかないと、これはもう部品の調達のレベルからもう例えばAppleは調達一切しませんよとかですね。こういうような世界的な経済からもそっぽ向かれてしまうというような状況になるわけです。
それから市民の皆さんが求める街の像としてもですね、今は自然だとか、こういったものってすごくやっぱりニーズ高まってきていると思うわけですね。ですから高層都市、高層ビルが建ち並ぶ街というのが、都市のランキングで上だった時代からずいぶん変わってきていると思うんです。
ただ、一方でじゃあ本当に完全な田舎が、住める場所になるかというと、仕事がないとみんな住めなくなると。オンラインがもちろん進んでくるとはいえですね。
なので天神エリア中心にした半径500メートルのエリアについては、そして博多駅中心とした半径500メートルのエリアは、天神ビッグバンと博多コネクティッドということで、九州のビジネスのしっかりハブを作って、ビジネスができる場所になる。
一方で、その周辺では花が咲いていたり、もしくは人々が助け合うとか、伝統的な祭りを、要するに「私」より「公」というところを優先する部分というのはしっかり街の中に、市民の中に残っていたり。
こういうそのなんというか、経済合理性だけで動いていない街というのが、やはりこれからは選ばれる街であり、まさにアジアのリーダー都市として、経済だけが元気な街ではなくて、人と環境と都市活力の調和がとれたアジアのリーダー都市の像なんじゃないかと。
これはまさに私的には、これはもう11年前から、これをテーマにずっとこういった街づくりを進めてくるということで行っていたので、自分の中ではその中を高い次元で人と環境と都市活力を調和させるために、今足りないものというところに力を入れてやってきて、都市活力といったところは今ぐぐっと上がってきて、かなりいい感じになってきているので。
今度はまた先人が作ってくれた人と環境という、これまで福岡をリードしてきた分野をですね、さらにいい形でブラッシュアップをさせていきたいという、そこでなんかこういわゆる天神ビッグバン的な、なんとなくこう大きなハード、コンクリートなイメージ、固いイメージ、上向いたイメージとは反対側に振った部分の、花とか、人の肌感覚のような温度感というものをあえてしっかりとすることによって、高い次元でこういったものが調和できたらというようなことで、こっち側に振った部分というのはあります。
記者
そしたらですね、そのよく前フリップに出された成長と好循環というところで、どっちかというと最初のぬくもりというところでも、いかに質をあげるか、なってきた果実を分けるタイミングですよということに予算としてなっている。
ただじゃあ次の果実をどうやって作るんですかというところで、そのアートかグリーンというので、人と環境が上がれば、また新しい果実ができるよねという理解をしている。
市長
そうですね、アートとそういった部分というのは、今どういう位置づけかというと、まずハードの部分でいくと、ある程度線路は引けてきていると思っているわけですね。これはもう行政が、私がビッグバン、ビッグバン、ビッグバンと言わなくても自走していくような段階に入ってきたのかなと思っています。
ただ油断していると、このあとまたビッグプロジェクトの発表が控えているので、油断はしてほしくないんですけれども、そういったものはありますが、いずれにしてももうすでにアンダーも含めてそういう話は着々と進んできているので、それはそれでこれから実っていきますが、大事なのはそこに入ってくるソフトが大事になってくるんですね。
コンテンツがないとやっぱりこれはディスティネーション。すなわち目的地にはならないわけです。それでそうしたコンテンツとして今経済界と一緒になって国際金融という切り口で企業の誘致を進め、関連企業の集積というものもここで図っていく。なぜならこれは親和性が高いから。
実はアートというところも実は金融というところも含めて、非常に親和性が高いわけですね。こうしたものは特区を使うというような形での、いろんな形で実はできることもあるので、こういったことも今もうすでに検討はスタートしています。
こういうようなことで、決してアートだけで何かするということでなくて、今もうすでに都市活力のほうは自走を始める段階にきたかなと思っていて、私としてはやっぱり数年後、先を見ているので、これはもうどんどん形ができてくる。
もう来年、例えばリッツができてきたとか、もしくは福ビルのあとが立ちあがってきたとかですね。新しいプロジェクトがまた発表されたということになって、おおっとみんながやっぱりなって。
そういった街のテンションというものがまた別の投資を呼び込んできたりということが、ここはもういい循環が回ってくるのかなと思っていて、これは年間でいくとおおよそ8,500億円だったかな。あれ建設投資効果(正しくは、経済波及効果)か。これによって要するにGRP、地域総生産というのも非常に大きく上がってくるので、毎年果実が恒常的に生み出されていくようになってきますので、この好循環を持続させていくというようなことが大事になってくる中で、単にこれは例えばそのいわゆる現在ある大都市のコピーをしてもしようがないわけであって。
やっぱり福岡というのは、昔からやっぱり都市計画というのを、マスタープランというのは国よりも早く作っている。おかげで今市街化調整区域というところは、開発されずに自然が残っていたりというところはあるわけですので。
天神ビッグバンは天神ビッグバン。博多コネクティッドは博多コネクティッドで進めていきながら、その周辺のやっぱり先人が残してくれた自然というところはですね、しっかりここはブラッシュアップをして、また次世代に守りながら繋いでいくということができたらと思うし。
それがまたこれからの今の世界的なトレンドも含めてですね、普遍的にこれは大事な資産になっていくと思っていて、そこのブラッシュアップに自分としては数年後先を見て、目を向けていると。そこで花とか、周辺の自然というのをいい形でブラッシュアップできたらと思っていて、取り組みを進めています。
記者
こちら最後なんですけれど、経済文化の予算って金額だけで決められるもんじゃないと思うんですけど、一応経済文化、コロナの融資とか差っ引いてもちょっとマイナスになっている。当然福祉とか、社会保障のほうにお金が振り向けられている。それについてコロナ禍でいろいろ社会がまだ沈滞して、ストレスの溜まったことがあったってお話あったじゃないですか。
都市の成長をさせていきたいのになかなか進んでいかないというストレスは今のお話を聞く限りは、もうちょっと先を見たら、そんなになんか予算的にイライラしながら作ったという感じではない。そんな理解したらいいですか。
市長
そうですね。イライラしながら作ったわけではなくてですね、やっぱりリーダーが暗い過去を見ている、暗い将来を見ている組織って絶対暗くしかならないですよね。やっぱり想像できる未来しかやっぱり起こらないので。
私はその福岡が、街が、ハードが新しくなることによって、これまでなかったような企業が生まれたり。もしくはやってきたりして、福岡で卒業した優秀な皆さんが福岡で就職をして、グローバルにビジネスをして、ここに住む世代の人たちは自分の子どもたちの孫をですね、福岡にいながら日々、会いたいときに会うことができる環境がある。
そして週末になったら、もしくは平日でも休みになったらちょっと行けば同じ市内の中でも、例えば山でリフレッシュしたいと思えば、気持ちよく過ごせる清潔な環境が、衛生的な環境がありながら、山の自然楽しめる。もしくは海の自然を楽しめる場所があるというようなですね。
こういうコンパクトで、それでいて活力があってという、そんな街ってきっと世界の人が、もしくはアジアの皆さんも憧れるような街じゃないかなと思うので、そんな街になってくれることを期待して、全てがやっぱり高い次元で調和していけるような街づくりというのを見据えて、やっているので。
もちろん今日は、はっきり言ってコロナの話一つもしませんでした。それは全く予算として入ってない、やらないわけではなくて、しっかりやります。しっかりやるんですが、今日は予算発表会見なので、やっぱり新年度に向けて市民の皆さんが明るい気持ちになっていただけたりとか、今街はこういうふうに例えば再開発も含めてですね。いろいろ進んでいるけれども、一方でこういうふうにもっと豊かに住みやすくなっていくんだという、幅が広いですね分野で、いい街になっていくなってことを想像してほしいなと思って、あえてコロナの話は今日はもう。予算はちゃんとありますけど、言っていないということで。今日は元気になる気持ちになっていただければというつもりで、そこ強調しています。
記者
ありがとうございます。
市長
はい、どうぞ。
記者
RKBの三浦と申します。ちょっとテレビ的で申し訳ないんですけれども、フリップを「彩り」に変えていただいた上で聞きたいんですが、よろしいでしょうか。
市長
はい、分かりました。少々お待ちください。そういうちょっとテレビ的なの私不慣れなんでですね。
ごめんなさい、すみません。
記者
この後も、できたら彩りで入れ替えて、すみません。
市長
彩り、彩りどこだっけな。
記者
質問内容としましては、なぜ今アートなのかというところをもう一度その彩りに関わるところ、もう一度聞けたらと思っております。
市長
はい。
福岡の街今とっても元気になっていますけれども、今からやっぱりみんなが住みたいと思う街は、経済合理性だけではない部分。やっぱり人間の温かさだったり、もしくは人間っぽさだったり、肌触り感がある街ってすごくみんな求めていると思うんですね。
そういう中で、やっぱりアートにはやっぱりそういう人の感性を動かす力があったりだとか、やっぱり普段の日常から離れて、いろんなことを想像させてくれたりとか。やっぱり人を元気にしてくれたりという力があると思うわけです。
またもちろんそういった情操的な部分だけではなくて、アートというのは経済的にも例えば今福岡は国際金融都市を目指していますが、国際金融とアートというのも非常に相性がいい部分で、こうした分野というのは、実は諸外国と比べて日本のアートの市場、マーケットってものすごく小さい状況にあります。
これは日本として実はものすごく大きくなる可能性を秘めていて、すでにそういった潮流とか芽生えというのは、日本国内でも起きてきているので、福岡市としては、まさに今、ハードが元気になっていろいろ街が動いている中で、まさにコンテンツ都市というのは福岡の一番の魅力であるということ。
それからそのコンテンツに呼応する、これからまだ発表はしていませんけれども、実は具体的な民間の動きとかいうのも含めて今準備をしているものがあります。こうしたものも加えていくとですね、一つやっぱりアートという分野でも福岡というのは、その尖りを発揮できる。
これまでコンテンツは豊かだったけれども、全て東京に行かなければ、これマーケットとして成立しないというものが、これからのWeb3とかですね、3.0の話だとかNFTだとか。こうしたものも含めて、コンテンツの分野というのは、これから大きく成長していく分野だと思っていて。
これを行政としても、いち早くこうした分野についても先進的に、福岡としては走っていきたいと思っていて、そういった意味で、このアートというところに力を入れていきたいと思っていますし。
まさに直線的な街ではなく、曲線的な、そして自然で対称物ってないから、非対称的なこういうものが、街の中に彩りとして入ってくるというのが、ずいぶんその街の画を、街の画というのは街としての風景を豊かにしてくれるものでもあると思います。
はい、どうぞ。
記者
NHKの若林と申します。水素リーダー都市プロジェクトについて伺います。
市長
はい。
記者
こちらの水素ステーションを活用して、福岡市が進められると思うんですけど、一方でなかなか燃料電池は進んでいないのかなというところで、こちらを進められる意義をもう一度教えていただいてよろしいでしょうか。
市長
はい。福岡市はご承知のとおりエネルギーの消費地であります。エネルギーを作っていくということもすごく大事ですし、自律分散型のエネルギーということを考えていくことも大事です。
また有事、非常時、例えば災害が起きたときだとか、電力の供給が平常時のような形でできなくなったときの分散型エネルギーを考えていくということもすごく大事になってくる中で、その福岡が、先進的にこれまで取り組んできた水素へのチャレンジというものは、これはまさに世界的にも意義があるものと思います。
もちろん商用的にですね、水素が単価も安くなる。それから規制が緩和されて、市街地の中でも例えばガソリンスタンドと同じように、水素のステーションがもっといっぱいできるとなれば、多分水素カーというのを活用するという人も増えてくると思うんですね。
今はもちろんその過渡期にあると思いますけれども、過渡期だからこそ、その水素の可能性というところを、例えば地元の九州大学のような、これまでの水素の知見、非常にいいものを持っている皆さんとも連携しながらですね。
そしてまた、今回のようなその水素で本当に日本でも世界でもトップクラスの、このトヨタ本体と福岡市が連携をするということによって、具体的な水素の活用、それから規制への緩和。こうしたものも含めて先進的に、環境対策ということでも取り組んでいければ、将来へのエネルギー、環境分野への大事な一歩にこれがつながっていくのかなと思っていて。
その実証といったらあれですけど、まだやっぱり商用化してないという、商用でぐるぐる回っていくようにはなってないという点からするとまだ、実証というニュアンスのほうが近いかもしれませんが、チャレンジをする意義があると思ってこういったチャレンジを、新年度も行っていくということになります。
記者
よろしいですか。
市長
はい、どうぞ。
記者
朝日新聞、松澤といいます。
市長
はい。
記者
あの、市債のことでお伺いしたんですけれども。
市長
はい。
記者
市債残高が年々減っていて、先ほどおっしゃったように一人あたり100万円を切ったということだと思うんですが、これ福岡市だけの問題ではないんですけど、一方で臨財債の残高が、増え続けているかと思いまして。
先ほどおっしゃっていた市債は必ずしも発行がゼロになることがいいわけではない、国のお金を使って返せるという話とも被るとは思うんですけれども、臨財債の残高が増えていって収束の見込みが今のところないのかなと思うですが、このあたりの認識と課題とかあればお願いします。
市長
臨時財政対策債というものは、国が地方に対してですね、一旦建て替えさせておいて、ただこの財源はそのまま国が補てんしますよというものです。ですから基本的には、この臨時財政対策債というものは、国が嘘をつくということになれば、返してくれないなんてことになったら、これは本当に借金として残るわけですが、ただ「それを言っちゃおしめえよ」でですね。
それは基本的に国から返ってくるものだというような認識ではありますので、基本的に臨時財政対策債が増えていってもですね、市の財政的に、それで苦しくなるとかいうような性質のものではありません。
ただ一方で、今、臨財債はですね、自体は、大きく減っている、割合が減ってきているのも事実でございまして、そういう点から今回、その臨財債を除く市債というものも大きく全体として減っております。
臨財債については、財政局のほうから今ちょっと一言、付け加えさせてもらいます、どうぞ。
事務局(財政局)
はい。今市長から説明がありましたように、償還の財源については、国から全額くることになっていますので、残高に対して将来的に負担が、ということではございません。
ただ財政運営上の話でいきますと、やはり臨時財政対策債の償還も公債費という、いわゆる義務的経費になりますので、やはり国のほうから示されるこの発行額がですね、今後どんどん増えていきますと、この義務的経費も上がっていくという意味では、一定、財政運営上のですね、課題としては一要素にはなってくるとは思います。
ただ将来負担については先ほど説明したとおりでございます。
市長
はい。
はい、どうぞ。
記者
共同通信の松本です。子どもの習い事の費用助成についてなんですけど、これまで習い事というと、少し贅沢というか、生活必需的なものじゃないというイメージだったと思うんですけど、それをあえて助成の対象に加えた理由を改めてお願いします。
市長
そうですね。確かにおっしゃるとおりで、これはまずやっぱり食べたり住んだり着たりというですね、衣食住がまずベースであって、習い事というのは学校で習えるじゃないかと。体動かしたいなら友達と遊べばいいじゃないかというような捉え方があったというのは、あると思います。
一方で今、ただ状況がもろもろ変わってくる中でですね、子どもたちの貧困による影響だとか、家庭環境が厳しいことによる影響というところは、例えばその学力ということはもちろんのことながら、何か夢を持ったり生活に張りを持ったり。
要するに、朝親もいないから例えば、朝起きて定時に学校に来ないとかですね。朝食というものの存在を知らないとか。だから給食だけで栄養取っているとか。こういう厳しい状況も含めて、いろんな子どもたちがいる中で、夢を持ったりとか、友達との関係を築いていく中で、生活の中の張りとかリズム。一定時間にここに行ってみんなと会うとか。
こんな習い事をするというような中で、その一つのリズムとかきっかけをつかんでいくということも非常に大事であるということ。これはまあ、すでに習い事の支援をしている自治体がいくつかありますけれども、そうした中でもですね、単にその学業の習い事だけではなくて、というところでも、大変意義があるということも結果として出ていますので。
福岡市としても、やはり子どもたちの貧困の連鎖を断っていく。そして子どもたちの明日への希望とか活力とかこういった部分の、希望のスタート時点からの格差をなくしていくというような意味からも、今回一歩ちょっと踏み込んだ、チャレンジングな予算にはなっていますけれども、この習い事の支援ということに踏み切ったわけであります。
記者
すみません。
市長
はい、どうぞ。
記者
KBCの児玉と申します。すみません、新たな事業じゃなくて、毎年度実施している事業への質問で大変恐縮なんですけれども、港湾空港局の事業で一つ質問がございます。東区の西戸崎の海岸にですね、港湾空港局が管理している土地がありまして、そこに非常に巨大な砂山ができていまして。
砂山の砂なんですけれども、海岸に隣接する船舶修理業者さんが、ドックの浚渫(しゅんせつ)をした砂をですね、そちらのほうに積み重ねているという状況で、非常に大きな砂山になっているんですけども。
その砂を置く場所が港湾空港局が管理していまして、市が許可を出してそこで砂を置いているということでして、近隣住民の方々から非常に砂山が高くなっていると、危険性などを訴えられているんですけれども。
その対策として市側が、砂をならしたりする作業、危なくないようにならしたりする作業を市が行っているということが取材で分かっているんですけども、民間業者がそういった作業をすることに対して、市が公金を使うという正当性について市長の考えをちょっとお聞かせいただきたいなという質問です。
市長
地域の方が困っているから、しているということですかね。
記者
砂山が高くなっている危険性があるので、その砂山をならしている。
市長
これちょっと、具体的なね、ことというのは、担当局に聞いていただきたいんですが、福岡市としては例えばですね、港の管理とか海岸の管理で、例えば海岸でいくと、例えば県がこれ権限があって例えばその汚れているんで、海岸の清掃というのをしてもらわなければいけないんですが、ただ、なかなかこれやってくれないと。
ただ地域の方からは、海岸が汚れているので、ぜひ清掃してほしいというような陳情がでたりするわけですね。そうしたその声を受けて、本来財源にしろ、権限にしろ例えば福岡市がないものであっても、することというのはあるんですね。
ですからその具体的な、その事例というものがどういう経緯で、福岡市がしている、それは例えば地域の自治協議会からお願いがあったのか、それとも福岡市として独自にしているかということは分かりませんけれども、ただ地域の人のお困り事についてですね、本来はあそこがすべきなのにというところで一切しないかというと、するものもあるということで。
それは具体的には、どういう状況になっているかは詳しい担当課に聞いていただきたいんですけれども、市としては地域の人の声があればですね、本来すべきところでないところがすることもあるのかなとは思います。
ただちょっと軽々には私も状況が分からないんで、個別には言えませんけども、はい。
記者
分かりました。
記者
よろしいでしょうか。
記者
すみません。
市長
はい、どうぞ。
記者
よろしいでしょうか。読売新聞の池園と申します。財政調整基金のことで、ちょっとお伺いしたいんですけれども。令和3年度の取り崩しが101億円ということで、コロナ対応で多分、切り崩しをして、コロナ対応やってこられたと思うんですけれど、今年度に関しては73億円ということで、やや取り崩し額も減っているということだと思うんですけど。
市として財調のことについては、今からまたちょっと積んでいくようなターンに入ったのか、それともこれまでほど取り崩しはしないけれども、ただ引き続き必要な対策を取っていくために取り崩していくというような考えなのか。
市の貯蓄ということになりますので、そのあたりのお考えをちょっとお伺いしてもよろしいでしょうか。
市長
はい、分かりました。予算を編成していく上で、これは私が就任してからですね、財政調整基金というのには毎年積み増しをして、貯金を簡単に言うと増やしてきたわけですね。それはなぜかといえば、やっぱり今災害が激甚化をしてきているとか、有事があったときにすぐに対応できるために、使えるお金を貯めておくということからそうしたお金を貯めているわけですね。
ただもちろんそこで事前に使った、すぐに機動的に活用したけれども最終的にそれが財源として例えば国だとか、いろんな被災地だとか、いろんなところからお金が戻ってくるようなものもあるわけで。
ただやっぱりこういうの貯めていないと、いざというときに使えないと。具体的には災害のイメージではなかったんですが、コロナが突然2年前に起きてそれで家賃の8割支援ということを行いましたが、そのときはもろもろで100億円近く財政調整基金を切り崩しを行ったのも、これも県単位であってもそういった財政調整基金を貯めてない県というのも結構あるんですね。
福岡市はそこを貯めていたんで、あのようなときに機動的な対応ができる。ただもちろんこれを使い切りで終わりではなくて、覚悟は持ってするんだけどその後は徹底的に財務省だ、いろんなところにこれを国費からあてられるようにしてくれということで、ここの真水をできるだけ使わなくていいようにということは、やったあとは必死に動きますが。
まずはやっぱり覚悟を見せるということと、実際に使えるものがなければ機動的に動けないので、なので、財政調整基金というものを一定貯めておくというのは、大事なことだと思っていて、ですから貯められるときはしっかり貯めていくということはしていきたいと思います。
直近の話でいくと、災害がまた次の夏、その次の夏に来ないかということもそうだし、コロナですよね。今オミクロンでなんとなく株が変わる度に、弱毒化はしていくのかなという淡い期待はあるけれども、これ分からなくて。
今後もっとまた株が悪い方向に変異、絶対しないかというとそれは全然それは誰にも分からないことなので、やっぱりそういうときに機動的に対応できるためにもですね、貯められるときには、しっかり財政調整基金というのを貯めておいて。
一方でこれは市民から預かっている税金だという意識がありますから、ここぞというときに市民に還元するときには、一気にそこは使っていくというような機動的な使い方をしていきたいと思います。
ですからこれくらいがマックスというか、これくらいあると足りないとかいうような形よりもですね、去年までの時点でコロナ関係も含めて切り崩しをやった。それでできるだけこれを国からの国費として使えるように、というやりくりとか交渉をして、バックできるものはバックしたという残りが、今の財政調整基金の残りなので。
今後も今貯められる分はしっかり貯める。新年度予算でする分は新年度予算でもちろんするけれども、貯められる分というのは貯められるときにしっかり貯めておいて、使うときに使うという形になるので。
絶対的な基準はないけれども一定額やっぱり貯めておくことは重要だと思っていて、これからも貯められるときにはしっかり着実に貯めてはいきたいと思います。
記者
ありがとうございます。
記者
よろしいでしょうか。
それでは会見のほうを終わります。
市長
はい、どうもありがとうございました。
※発言・質疑内容について、できるだけ忠実に作成しております。