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更新日:2024年8月30日

共働事例インタビュー「NPOと企業」

改革プロジェクトの立花さん

改革プロジェクト 立花さん

TOTO(株)の皆さんとの集合写真

TOTO(株)の皆さんとビーチクリーン


インタビューした方のご紹介

  • 認定NPO法人 改革プロジェクト代表理事 立花さん

スポーツという手段を用いることによって防犯と環境分野における課題の解決を目的とした活動を進めている、認定NPO法人改革プロジェクト。その代表である立花さんに「企業との共働」について伺いました。
(令和5年10月24日 インタビュー実施)


Q共働のきっかけを教えてください。

・最初はTOTO()が水環境基金で地域に根差した活動支援されており、僕らがそこで採択されたのがご縁です。
2015年頃から5年間、補助金をいただきました。事業終了後もTOTO()から打診があり、年に2回ビーチクリーンをTOTO()の社員の方々と一緒に行っています。TOTO(株)は社員のボランティア参画に、すごく力を入れてる企業なので、そのようなことを一緒に行ったのが最初のきっかけです。

・きっかけ作りとしては、最初はWEBサイトを作り、SNSを活用した情報発信などで、特別なことはしていません。メールや郵送物を送るなど、企業へのアプローチは定期的に行っています。WEBサイトを見に来ていただいた方たちが、活動内容を把握しやすいように、情報は定期的に更新しています。1年間終わったら活動報告書を出すなど、寄付者や支援者に向けての活動報告は意識してやってきました。


Q共働の価値をどこに見出していますか。

・共働は、活動をもっと広めたいとか活動を維持していきたいという意欲があるのであれば、した方がいいと思います。多分、組織ってずっとやっていたらマンネリ化してくるので、そういう時に外部との連携は刺激になります。
何かイベントをしようとか、一から何かやることを考えたり、積極的にメンバーが関わる機会を作ることができる。それによって組織内が活性化するという効果があると思っています。企業や自治体など大きな組織と一緒にすることで、活動の輪も広がります。

・共働は、団体のビジョン(実現したい社会像)を達成するために、大きな推進力になります。自分たちの能力にも限界があるので、それを過信せず、やはり外部からの助けを得たり、刺激をもらうことは必要だと思います


Q共働をするうえで大変なことはありますか。

・おそらく最初の接点を作るまでが一番大変な気がします。ある程度、窓口となる所が見つかり、話す機会が作れて、お互いのやりたいことが一致して、「じゃあやりましょう」となったら、そこから先はすんなり進んでいきます。
だから、団体としては、いかに企業に知ってもらえるかアプローチしないといけないと思っています。黙っていても見つけてはもらえないので、こういう活動をやっていますという営業活動も必要です。

・そのような目線で組み立てていくと、事業の質も変わってくると思います。
僕らでいうとパトランをしたことによって、もたらす地域への成果のようなことを事細かく、年間何人活動した、街灯切れをこれくらい直したとか、活動による成果を支援者に報告しなければいけない。
企業に向けても、このようなことが出来ますよとアプローチするので、それを考えていると事業がブラッシュアップされ、事業自体の精度がより上がったという感覚はあります。また、公益性を意識するようにもなりました。
何となく趣味の範囲で行っている活動と思われてしまったら、その先もなかなか発展しなくなるケースも多いので、デザインやメッセージなども工夫し、より社会的で公益性がある活動であると認識してもらうことも重要です。

※パトラン(パトロールランニング)
ランニングを活用した新しい形の防犯活動。街を走ってパトロールする取り組み。

 

Qモチベーションを維持する方法は何ですか。

・好きでもともとやっているので、割とモチベーションには苦労することなく活動できてきましたが、外部組織と連携することは一段とやる気を高めてくれます。それよりも一緒に活動するメンバーのモチベーションをいかに維持するか、ということのほうがはるかに難しく、いつも気を遣っています。


Q共働のポイント、気を付けていることがあれば教えてください。

・イベントをするのであれば、企画の段階から一緒に考える場をいくつか作って行うなど、丁寧なコミュニケーションによって、共働先に僕たちのことを理解してもらうということも大切です。こういう意思を持ち、こういう理念でやっているという根本を理解し合うには時間もかかるので、日頃からのコミュニケーションの頻度は多い方がいいと思います。


Q今後の(共働の)方向性についてひとことお願いします。

・これからの時代、僕たちのような団体はより創意工夫しなければ活動を持続することが難しくなると感じています。時代の変化と共に、市民活動の存在感は年々薄くなりつつあるような気もしています。まずは僕たち自身が福岡でいい事例をつくっていけるよう頑張ります。