福岡市では、長い歴史の中で、様々な伝統工芸品が育まれ、日々の生活の中で人々に愛されてきました。現在、国指定の伝統的工芸品として、博多織と博多人形の2品目、福岡県指定の特産工芸品等として、博多独楽、博多鋏、博多張子、博多曲物、マルティグラス、今宿人形、博多おきあげの7品目があり、福岡市及び近郊でその技術が脈々と継承されています。
博多織は、誕生して780年を迎えます。鎌倉時代に宋に渡った博多商人・満田彌三右衛門によって生み出された博多織は、時代とともに改良が加えられ、江戸時代に福岡藩の初代藩主・黒田長政が徳川幕府に献上したことから、「献上博多織」の名が起こりました。現在では、帯や着尺、袴地だけではなく、バッグやネクタイ、名刺入れなどの多彩な商品が登場しています。
博多織工業組合のホームページ
博多人形は、江戸時代に福岡藩の初代藩主・黒田長政が福岡城を築城する際に集められた瓦職人たちにより生みだされた素焼人形が礎とされています。時代の要請とともに美人ものや童ものなど、バラエティ豊かに発展してきており、1925年のパリ万国博覧会において高い評価を受け、世界的に知られるようになりました。
博多人形商工業協同組合のホームページ
福岡市では、博多織や博多人形などの伝統工芸品の紹介、展示、販売、情報提供を行う施設として、平成23年4月に開設し、令和3年4月に福岡市博物館2階に移転した「はかた伝統工芸館」を活用し、市民や外国人を含む観光客に向けて伝統工芸品をPRするとともに、後継者育成や販路拡大などの支援を行い、本市の伝統産業の振興を図っています。
福岡市の代表的な伝統的工芸品である博多織・博多人形、福岡県特産工芸品等の紹介、展示、販売、情報提供を行う「はかた伝統工芸館」を設置し、市民や観光客に向けて伝統工芸品のPRを行い、地域の活性化及び観光資源として有効活用を図ります。
博多織の次代を担う後継者を育成するため、博多織工業組合が中心となって開校した博多織技能開発養成学校(博多織デベロップメントカレッジ)を支援します。
博多織デベロップメントカレッジのホームページ
博多人形の博多人形師育成塾の開催や後継者育成研修講座等の支援等を行います。
福岡・博多にゆかりのある伝統工芸品(国指定の伝統工芸品を除く。)であり福岡県特産工芸品等に指定されている博多張子、博多曲物、マルティグラス、今宿人形、博多おきあげの職人たちが集う「博多伝統職の会」の活動を支援します。
博多伝統職の会Instagram