こども未来局、福祉局、区役所などで児童、障がい者、保護者などに対し、心理検査や面接などによる心理診断、相談・指導業務を行います。
子どもの問題や悩みに寄り添う
学生時代のボランティアサークル活動において、家庭や学校生活などに様々な問題や悩みを抱える子どもと接する機会がありました。大学や大学院で学んだ心理学の知識を活かして、子どもの問題や悩みに寄り添う行政心理職という職種に関心を持ちました。
行政心理職の仕事は面接や心理検査など、いわゆる「心理職らしい業務」だけではなく、行政職員として幅広い仕事があります。入庁してすぐは戸惑うこともありましたが、さまざまな仕事に挑戦することで結果的に心理職としての成長につながるのが、行政心理職の奥深さ、やりがいだと感じます。
子育てに悩んでいる保護者や子どもがどうすれば安心・安全に生活できるようになるのかを心理職の立場で考え、面接や助言を行うのが主な業務です。時には家庭訪問をしたり、保育園や学校で面接をすることもあります。必要に応じて心理検査を実施し、検査結果からわかることを保護者や子どもに直接お伝えする場合もあります。
相談に来られる保護者や子どもが自らが抱えている問題や悩みに勇気を出して向き合い、良い方向に進んでいく姿に寄り添えることにやりがいを感じます。心理職として助言したことで「気持ちが楽になった」と言われることや、次の面接を楽しみにしてくれている姿をみると本当に嬉しいです。
とてもチームワークが良いです。保育士や保健師、社会福祉士など様々な専門職が集まっており、私が相談するとそれぞれの専門分野を活かした助言が得られるので本当に助かっています。区役所全体も雰囲気が良く、課を超えた交流も盛んです。城南区では感謝を伝えたい職員に「ありがとうカード」を送る取組みを行っているのですが、他課の職員からカードをもらうと嬉しいです。
これまでに関わった子どもが、現在、子どもを支援する仕事に就いていることを知った時は本当に感動しました。その子は私と面接をしたこともよく覚えてくれていて、それ以来、面接の一つひとつを大切にしていかなければいけないと改めて感じました。
昨年、区役所に新たに心理面接室の設置を行った際に、慣れない事務処理に苦労しましたが、心理面接のあり方や意義を改めて考えるきっかけになり、本当に貴重な経験ができました。
保護者や子どもの問題や悩みに寄り添うには、面接だけでなく医療機関や福祉サービスなどさまざまな社会資源を活用することも必要だと日々感じます。これから社会福祉士の資格を取得するなど勉強した上で、保護者や子どものソーシャルワークに挑戦したいです。
野球観戦が好きで、仕事が終わった後や休みの日によく同僚たちと観戦しています。また、学生時代から続けているボランティアサークルで「バルーンアート」という風船を使った工作をやっており、現在も機会があれば子ども会などのイベントに参加しています。
福岡市は現状にとどまらず、常に新たなチャレンジを続けていく気風に溢れた街だと思います。福岡市職員も同様に、常にチャレンジし続けることを求められていますし、専門職もその例外ではないと感じます。これから福岡市職員を目指す人も、これまで学んだことや専門分野にこだわりすぎることなく、幅広い分野に積極的に触れるようにしておくと、入庁後にもきっと役立つと思います。
こども総合相談センターえがお館(福岡市児童相談所)の紹介では、児童心理司として多くの行政事務(心理)が活躍していますので紹介します。「こども総合相談センターえがお館(福岡市児童相談所)」の紹介 (PDF:2,179KB)
「児童心理司」の紹介 (PDF:2,301KB)