食中毒とは、飲食物が原因で下痢などの健康被害を起こすことをいいます。
食中毒の分類には様々なものがありますが、一般的には次のように分類されています。
赤痢やコレラなどの感染症も飲食物が原因となった場合は食中毒となります。
分類 | 原因 | |
---|---|---|
微生物による食中毒 | 細菌性食中毒 | サルモネラ、O157、腸炎ビブリオ、カンピロバクターなど |
ウイルス性食中毒 | ノロウイルスなど | |
自然毒による食中毒 | 植物性食中毒 | 毒キノコ、カビなど |
動物性食中毒 | ふぐ毒、貝毒など | |
化学性食中毒 | 水銀、カドミウム、PCBなど | |
その他 | アレルギー様食中毒 | ヒスタミンなど |
原虫、寄生虫等 | クリプトスポリジウム、アニサキス、クドアなど |
※食中毒と腐敗の違い
腐敗細菌が1000万個程度になると食品の成分が変化し、臭いや味が変わり始めます。
この段階を初期腐敗といいます。細菌性食中毒の場合も食中毒菌の増殖は必要ですが、初期腐敗の100分の1以下の菌量で発症するといわれています。
食品が腐敗したときには臭いや味の変化で腐敗したことを判断できます。しかし、食中毒菌が増殖したときは、外観や臭い等では判断がつかない場合がほとんどです。
食中毒は必ずしも臭いや味がおかしい食品によって発生するわけではありません。
食中毒のうち細菌によるものを細菌性食中毒といい、日本で発生する食中毒の大半を占めています。
細菌性食中毒には予防のための三原則があります。
この三原則を全て守れば大半の食中毒が防げるとも言えます。
次のことを実行しましょう。
少ない菌量で発症するカンピロバクター・赤痢・O157対策にも有効です。
この原則は、生で食べる野菜には特に必要です。
次のことを実行しましょう。
常に汚染されていると考えなければならない黄色ブドウ球菌や刺身の腸炎ビブリオ対策に有効です。
この原則は全ての食品に有効です。
次のことを実行しましょう。
毒素をつくらず熱に弱い、サルモネラ・O157対策にはとりわけ有効です。
この原則は、ハンバーグ・焼肉・卵料理など畜産食品に特に必要です。