「医療費を還付します」「払いすぎた保険料があります」などと電話をかけ,現金自動預払機(ATM)からお金を振り込ませる詐欺事件が発生しています。
市役所や区役所では,医療費などの還付金をATMを使って返還することは絶対にありません。つまり「ATMへ行ってください」という電話は“詐欺”です。
詐欺グループがどのような手口で被害者からお金をだまし取るのか知っていただくために,福岡市で実際に発生した詐欺事件を紹介します。
Aさんの自宅へ健康保険課の職員Bと名乗る人物から電話があった。
Bは「医療費の払い戻しの件で通知を出していたが,Aさんから連絡がなかったため電話した。今日が締切日のため,急いで還付方法を社会保険庁に問い合わせてほしい。」と言い,フリーダイヤルの電話番号を案内した。
「今日が締切日」と聞いたAさんは,Bに言われるがまま,フリーダイヤルへ電話。すると,社会保険庁の職員Cと名乗る人物が電話に出て,振込ミスがあるといけないから直接,携帯電話と通帳を持って現金自動預払機(ATM)へ行くようAさんに言った。
ATMに到着したAさんは携帯電話でCと話しながら,Cの言うとおりATMを操作した。
その後,Aさんが入金の確認を行ったところ,約50万円を送金していることが判明した。すぐに銀行へ問い合わせたが,既に引き出された後で,振り込んだ現金は戻ってこなかった。
「振り込め詐欺」は,詐欺グループが市職員などを装って電話をかけ,医療費や保険料を還付するという名目で,ATMへ誘導し,言葉巧みにATMを操作させ,詐欺グループの口座へ振り込ませるものです。
このような詐欺の手口は日々変化しており,今までとは違った内容や手法で電話がかかってくる可能性もあります。
「ATMで手続きを」という電話がかかってきたら,慌てて行動せず,すぐに110番してください!
また,少しでも疑わしいと思ったら,市役所や区役所へお問い合わせください。
※警察相談電話(#9110 又は 092-641-9110 )でも振り込め詐欺に関する相談を受け付けています。