応募を検討されている方に屋台営業をイメージしていただけるように、第4回公募で営業開始した「ウルトラC」の日笠さんにお話を伺いました!(令和6年5月取材)
もともと飲食店に従事していたこともあり、自分のお店を持ちたいという思いが強くありました。
実は屋台には1度も行ったことがなく、友人からたまたま屋台公募の話を聞き応募してみようと思ったのがきっかけです。応募の準備をする中で、だんだんと屋台の魅力を感じて次第に屋台を開きたいという思いが強くなっていきました。
令和6年6月にオープンしましたが、ギリギリまで前職の会社に所属していたので準備期間自体は短かったと思います。5月のGW明けにやっと屋台制作を開始しましたが、そこから作業終了までの2週間弱は作業場所とホームセンターを1日に何度も往復しながら作業していました。フレーム以外は手作りなのですでにあちこちにガタが来ていますが、何とか5月20日ごろに作業を終えました。
そこからは器材を揃えたり、メニューの最終調整をしたりとオープンまではあっという間でした。
時間がなかったことと、屋台で働いた経験がなかったことが特に大変でした。
準備時間の短さに関しては、前職をやめる前に準備するもののリストを作ったり、スケジュールを調整しながらなんとかなりましたが、屋台の経験がなかったことは苦労しました。営業のイメージもわきにくく何が必要なのか全くわかりませんでした。
時間がない中でも、当時営業していた屋台の視察はしておくべきだったと思いました。
営業開始のためだけで200万円ほどの費用がかかりました。屋台本体と運搬用の軽トラックで170万円ほど、調理器具や食材の準備で30万円程度です。これ以外にも私の場合、東京からの引っ越し費用などもあったので総額では200万円以上かかってしまいました。それでも通常の飲食店を開業する場合と比べても1/3ほどの費用で開業できると思います。
14時ごろに起床して、15時までには買い出しを済ませています。家に戻って仕込みをして、16時30分ごろに出発。17時に営業場所に到着して営業開始は18時30分までを目標にしています。閉店時間は日によってですが、午前1時~2時を目安にしています。3時頃に片付けが終わって3時過ぎに自宅に到着する流れです。
自宅で仕込みをしているので、自宅家賃を除くと月々5・6万円の固定費がかかります。
私の場合はドリンク用の氷代が大きいと感じます。製氷機を置くことが出来ないので月平均4万円ほどかかっています。
メリットは観光の方を集客しやすいところです。広告宣伝費がほぼかからないことは大きなメリットだと思います。
デメリットとしては雨や強風で営業できない日が出ることと、営業時間に制約があるところです。特に天候での休業はコントロールできない部分なので苦労しています。
観光客が多い特性上、全国また外国の方ともかかわることが出来ることが魅力だと思います。その中でお客様と従業員、お客様同士の距離も近いのでいろいろな「つながり」が感じられるというのは屋台ならではの雰囲気だと思います
また屋台は観光業としての側面も持っていると感じます、来店されるお客様も観光地として楽しんでくださりますし、人に楽しんでもらうことを直に感じられるのは屋台を営業していくうえでのやりがいの一つだと思います。
営業準備と片付けが大変だと思います。毎日引っ越し作業をしているような感覚なので、慣れるまではかなり大変でした。
意外と福岡出身の方は屋台に行ったことがない方が多いことです。地元の方も是非飲みにいらしてください。
誰にでも楽しんでもらえる屋台にしていきたいです。常連の方や観光で来られた方が輪になって楽しんでもらえる環境を作って、多くの方が私の屋台にめがけて来ていただけるようになるようにおもてなししたいと思います。
人に楽しんでもらえることを楽しめる人に営業してもらいたいと思います。私自身も屋台の営業を始めて知った屋台の魅力があるので、その魅力を多くの人に提供できる人が屋台営業に向いているのではないかと思います。
思っていたより3倍くらい大変なことがあります、ただ思っていたよりも10倍くらい楽しいので、まずは応募してみることから始めていただければと思います。屋台について調べていくことで気づける魅力があると思うので、一緒に屋台の良さを広めていただきたいと思います。