九州最大の都市福岡市を海側のこの高みから見ることが出来る唯一のポイントだ。作者はパノラマ状の広がりから造船場を主題に選び、手前に白いクルーザー群、画面上に背振山頂を入れて奥行を出した。採光も良い。(選考委員:藤本健八)
撮影者コメント:「福岡都市高速1号線の荒津大橋、下り車線のバスの車窓からの眺望です。初めて目にした時の「すごいなア」という感動は、今も鮮明に覚えています。活力ある福岡の大きな産業ともいえる造船所が都心部に存在するのも驚きでした。「観光ツアー気分で、一度この路線バスに乗車してみませんか。」と幾人に語りかけたでしょうか。いくら眺めても飽きぬ景色です。」
撮影場所:福岡都市高速道路1号線荒津大橋下り車線バスの車窓から
撮影時期:平成23年9月
真っ青な空、一面黄色の菜の花畑、航空機の白、尾翼とダウンジャッケットの赤、絶妙のカラーバランスが素晴らしい。それに加えて、画面右下に配した父子、ここしかないと思われる決定的な飛行機の位置、構図も満点の作品です。(選考委員:井上一)
撮影者コメント:「頭上間近で見る飛行は迫力満点で、特に菜の花の咲く頃は最高です。」
撮影場所:空港付近
撮影時期:平成23年2月
中央の防波堤が独特の奥行きをつくり出す。消失点に向かって視線を走らせると、柔らかな暁の空と、鮮明な都市景観が、鏡のような海面にそれ ぞれのトーンで華やかな光を落としている。計算された抽象美が印象的だ。(選考委員:池田美奈子)
撮影者コメント:「未明の百道浜です。ライトアップがなくても幻想的な眺めです。大げさかもしれませんが、世界に誇れるリゾートエリアだと感じます。」
撮影場所:百道浜
撮影時期:平成23年8月
おなじみの山笠のひとコマ。少しだけちがうのは、未明に駆け抜ける緊迫の一瞬ではなく、明るい追山を地面すれすれから捉えたこと。迫力のある飛沫の中にもなごやかな表情が見える。地域の連帯感を感じさせる1枚になった。(選考委員:佐藤優)
撮影者コメント:「博多の街には山笠がよく似合います。追い山の勇壮な様子を撮ってみました。」
撮影場所:櫛田神社付近
撮影時期:平成23年7月