当地区は都心部にありながら不整型な敷地であり十分な高度利用がなされていませんでした。
また周辺では大規模開発が計画、進行中であり、周辺交通量の増加が予想されているにもかかわらず、道路が未整備で細街路しかなく、地区を縦断する幹線道路がありませんでした。
このため、「福岡都心構想」(昭和63年)において、福岡市の基本構想である「活力あるアジアの拠点都市」を目指し、当地区を含む天神地区については都心中枢機能の高度化、魅力ある商業空間の創出及びアメニティ空間の創造を図り、また、道路の再編等が提言されていました。
そのような状況の中で、当地区の権利者は自主的なまちづくり推進の組織である「天神東南地区再開発協議会」が設立され、その後再開発事業が着手され、平成9年3月に完了となりました。
当事業の完成により、天神通線が国体道路まで連続し交通渋滞の緩和が図られ、西側のパサージュを有する天神再開発線は快適な歩行者空間として、都心部の歩行者の回遊性向上に寄与するとともにくつろぎの空間となっております。
建物外観
事業区域図
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福岡市中央区天神一丁目の一部
福岡市
約1.2ヘクタール
土地・建物所有者:13名
借家人:15名
計:28名
年時 | 経緯 |
---|---|
昭和63年 | A調査 |
昭和63年12月 | 再開発計画推進地元陳情 |
平成元年 | B調査 |
平成元年6月 | 天神東南地区再開発協議会発足 |
平成2年4月 | 天神地区再開発推進協議会に名称変更 |
平成2年5月 | キーテナント(百貨店)出店表明 |
平成2年12月 | 都市計画決定(12.17) |
平成4年3月 | 事業計画認可(3.4) |
平成5年1月 | 事業計画変更 |
平成5年3月 | 権利変換計画(案)の縦覧 |
平成5年10月 | 権利変更計画決定 |
平成5年10月 | 権利変換期日(10.21) |
平成6年2月 | 建築工事着工 |
平成9年2月 | 建築工事完了 |
平成9年3月 | 再開発ビルオープン |
約6,800平方メートル
約4,500平方メートル
約69,100平方メートル
鉄骨鉄筋コンクリート造
地上13階 地下5階建
商業施設・文化施設・業務施設
約300台
建築断面図
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名称 | 幅員 | 延長 |
---|---|---|
都市計画道路 天神通線(新設) |
22m | 約100m |
都市計画道路 堅粕西新線(国体道路・改良) |
11m | 約110m |
区画道路 天神再開発線(新設) |
6m | 約120m |
区画道路 天神11号線(改良) |
8m | 約50m |
総事業費 約420億円