福岡市民はなぜ豚足を焼くのか? 定番メニューの“焼き豚足”とは

コラーゲンやヒアルロン酸など、美肌づくりに欠かせないタンパク質を多く含む豚足。「見た目がグロテスク」「手がベトベトになるからイヤ」など敬遠されがちですが、健康のためにもぜひ摂取したいところ。

豚足の食感が苦手、という方におススメしたいのが、福岡市内の焼鳥屋で提供される“焼き豚足”。地方ならではの風習や料理を取り上げるバラエティ番組「秘密のケンミンSHOW」で紹介された名物料理です。

豚足を茹でてから塩焼きにした料理で、長時間熱を加えることにより、含有するタンパク質はゼラチン化して、モッチリした食感に。表面をこんがり焼き上げれば、外側はカリカリ、中はプルプルで、ゆずこしょうや酢醤油をつけても美味しく、一度食べたらやみつきになる味です。

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そもそも、福岡市内の飲食店で「豚足」を注文した場合、焼いたものを提供されるのが普通です。「豚足は焼いて食べるのが当たり前だ」「家庭でも、食卓に並ぶのは焼いた豚足」という福岡市民の声が聞こえてきそうですが、全国的にも、豚足と言えば「煮る」もの。醤油と砂糖で甘辛く煮込むか、塩茹でした豚足に辛子味噌をつけて食べます。

大陸に近く、古くから貿易で栄えた福岡は、食文化でも大陸の影響を大きく受け、豚骨スープなど豚肉を使った料理もたくさんあります。豚肉の消費量日本一の県として有名な沖縄県でも豚足は身近な食材ですが、豚足料理「てびち」も煮込み料理ですし、中国の豚足料理「猪脚」も、調理法は「煮る」ことが多い様子。

一体なぜ、福岡でだけ豚足を“焼く”という調理法が生まれ、普及したのかはわかっていません。あるいはもしかしたら、新しもの好きで美味しいものには目がないという、福岡の市民気質も関わっているのかもしれません。

福岡ならではの料理“焼き豚足”、福岡市内や中洲の屋台にお越しの際は、ぜひ味わってみてはいかがでしょうか。

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