毎年秋に、福岡の街中でアジア関連の多彩なイベントが開催されるアジアマンス。その中のひとつに「アジアフォーカス・福岡国際映画祭」があります。1991年から始まり、今年で21回目を迎えるこの映画祭は、その名の通りアジアの映画に焦点を当てています。
日本での韓流ブームに代表されるように、今でこそアジア映画は世界的な評価を受けていますが、アジアフォーカスが始まった当時は日本でアジア映画が上映されることはほとんどありませんでした。そんな状況の中で、映画祭のスタッフが実際にアジア各国に足を運んで調査を行い、面白い映画・優れた映画を発掘して日本に紹介してきました。ほとんどの映画が日本初公開で、この映画祭をきっかけに世界各国で封切られ、世界的な評価を受けるようになった作品や監督も多いのです。
これまで天神の映画館で開催されてきたアジアフォーカスですが、今年は初めてメイン会場を博多駅ビル内の映画館「T・ジョイ博多」に移します。上映されるのはアジア13カ国・地域から選ばれた32作品。コメディあり、アクションあり、社会派ドラマありと、実にバラエティに富んでいます。ベルリン国際映画祭2011で金熊賞(最優秀作品賞)を受賞したイラン映画も上映されます。
期間中はアジア各国の映画監督や出演俳優・女優がゲストとして招かれ、舞台挨拶や上映後のQ&Aなどで市民と交流するのもアジアフォーカスの楽しみのひとつ。観客による投票で観客賞も決定します。また、今年はアジアの民族衣装を着ていると割引料金になるという新しい試みも。
アジアフォーカスだけでなく、関連行事として9月はいろいろな場所でアジア映画が上映されます。ぜひこの機会に、あなたの知らないアジアの顔にふれてみませんか?