福岡市は、市内の中央を流れる那珂川を境に、西が福岡城のある城下町・福岡、東は商人の町・博多と呼ばれる双子都市(ツインシティ)です。博多には、中世から歴史や文化を担ってきた神社仏閣、旧跡が数多く残っています。そんな博多の町で、9月から11月にかけ「博多秋博」と名付けられた、多彩なイベントやお祭り、催しが開催されます。 福岡・博多のまち全体が、博覧会会場のような雰囲気になるのでこの名称が付けられました。イベントの内容は、博多の神社やお寺を舞台にした情緒あふれる催しから、音楽やアート、演劇、ウォーキング、講演会などと、バラエティ豊かで見どころもいっぱいです。芸術の秋、食欲の秋、音楽の秋がすべて味わえるのが「博多秋博」です。
中でもおすすめは、「御供所(ごくしょ)・冷泉(れいぜん)ライトアップウォーク2010」。福岡市博多区の由緒ある神社仏閣が数多く残る地域。その中の承天寺、東長寺、妙楽寺、櫛田神社の4か所が幻想的に ライトアップされる美しいイベントです。博多祗園山笠発祥の寺であり、石庭が美しい承天寺や、弘法大師が創建した日本一古い霊場といわれる東長寺、博多豪商の墓が多く残る妙楽寺、そして博多の総鎮守として親しまれている櫛田神社が舞台となります。博多の拠点として重要な役割を担っていた寺社の荘厳な建物や庭園がライトアップされる景色は神秘的です。今年は11月3日(祝日)から7日(日曜日)までの開催。午後6:00~午後9:00の短い時間なので巡り方を考えましょう。この催しは有料で前売りが600円、当日は800円です。
このほかに人気なのが「博多灯明ウォッチング」。昔、神社や寺で行われていた「千灯明」をヒントに平成6年にスタートした催し。町中の通りや寺社を灯明で映し出した姿は、とても幻想的な光景で、圧巻は灯明による巨大な地上絵。ただしこの催しは10月23日だけ。今ではライトアップウォークも灯明ウォッチングも博多の秋を代表する一大イベントとなっています。秋の長い一夜を楽しむために、博多の町へ出掛けてみませんか?
(※2010年10月1日時点の情報です)