新緑の季節がやってきました。この時期になると、あちこちで緑鮮やかな街路樹が目立つようになり、木陰をつくる並木道の下を歩くのも楽しくなります。実は、こうした公共の道路に植えられている街路樹は、道路管理者が設置する「道路の附属物」と位置づけられています。そのため法律上では信号機やガードレールと同じ扱いで、道路の安全性を守るものの一つとされているのです。
街路樹は歩行者と車を分離することで安全性を高めるだけでなく、他にもさまざまな機能を持っています。道路からの騒音や粉塵を減らしたり、排気ガスなどを吸収するほか、暑い日には日差しを遮ってくれます。また鳥や虫の住みかになり、街並の景観を向上させるなど、自然環境や生活環境を守る役割も果たしています。さらに火災のときには延焼を防いでくれることが分かっています。
福岡の代表的な街路樹はケヤキ、サクラ、イチョウ、ホルトノキ、クロガネモチ、クスノキなどです。高木だけで約50,000本が植わっていて、これにツツジなどの低木類を加えて、市内の至る所に植栽されています。街路樹は当然ながら生きているので、適切な健康管理が必要です。そのために専門家が日々パトロールをして、街路樹の生育状況をチェックしたり、必要な処置を行います。
一般市民でも、公共の街路樹の維持に参加できることがあります。ひとつは街路の清掃。とりわけ落葉の季節には地域の人が協力して清掃する必要があります。また福岡市では「一人一花運動」といって、みんなが花や緑を育てることで街中を花いっぱいにしようという運動を行っています。歩道の植栽帯などでボランティアで花づくりをする活動もあり、申請により助成金も交付しています。
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