「宝玉」は、一粒の重さが通常の約4〜5倍になるよう、手間をかけ、時間をかけて栽培しています。あまおうの性質から、「末広がり」の扇形になります。形だけではなく、味、艶などを吟味し、おめでたい「縁起物」として、合格祈願や贈り物などにも喜んでいただける一品です。最も甘い先端部分が扇のように広がっているので、いちご全体が甘くなっています。
たまにできる末広がりに大きく育ったいちごは、規格外なので売り物にならず、知人友人に分けていました。すると、びっくりして喜んでもらえ、SNSでも大人気に。そこで、「この時期にしか、めったにお目にかかれないいちごとして商品化しよう、と発想の転換をしました」と藤野さんは語ってくれました。その後、いちご農家の若手で結成されたストロベリーディスカッションクラブ(SDC)で、栽培方法など研究を重ねました。普通のあまおうの約5倍の大きさの宝玉。ぜひ、そのままかぶりついてお召し上がりください。
「ストロベリーディスカッションクラブ(SDC)」は、JA福岡市いちご部会内で発足した、「未来につなぐ農業」を目指す若手生産者集団です。地域の環境を活かした栽培方法でいちごを生産しています。いちごの大きさでギネス記録を持つメンバーもいて、ビニールハウスの温度や湿度管理などをお互いに情報として交換し合うスマート農業のシステムも取り入れています。勉強会や講習会なども重ね、メンバー同士協力しあうことで、美味しいあまおうがたくさん生産され、その成果が出てきています。