埋蔵文化財センターの玄関には、展示室とは別に小さな展示ケースがあります。そこで、福岡市内で出土した「逸品」を随時展示しています。
今回は、博多区博多遺跡群出土の「ミニチュア碇石」(中世)を展示します。
平安時代以降、国際貿易の拠点として栄えた博多遺跡群では、大陸から運び込まれた陶磁器や日用品など様々な遺物が発見されています。しかし、それらを運んだ船については、我々が見ることができる資料があまりありません。
そんな海の文化をちょっぴり感じることができる遺物があります。それが、この小さな遺物。滑石でできたミニチュア碇石。当時の中国の船に使われていたタイプを模したものです。
展示品は、本物ではなくミニチュアですが、船の模型の一部だったのか、子供のおもちゃだったのか、もしくは、航海の安全祈願に使っていたのか…。よく見ると中央部に、木と組み合わせる部分のくぼみまで精巧に作られています。
ぜひ館内展示中の「本物」の碇石と比べてみてください。
※ご観覧の際は、感染症拡大防止の措置にご協力ください。
福岡市埋蔵文化財センター玄関(博多区井相田2-1-94)
令和4年6月11日(土曜日)から令和4年8月末(予定)
毎週月曜日・年末年始(12月28日~1月4日)
福岡市埋蔵文化財センター
URL:https://www.city.fukuoka.lg.jp/maibun/html/