
ウォーキングの知恵袋
ウォーキングの効果
ウォーキングは、酸素を体内に取り込みながら行う有酸素性運動のひとつで、誰にでも手軽にできる運動です。健康づくりのためには、ニコニコペースの有酸素性運動が効果的です
どんな効果があるの
- 肥満の予防・解消
- 体力の向上
- 骨粗しょう症の予防
- 生活習慣病の予防
- リフレッシュ効果
どんな歩き方が効果的?
ニコニコペースで歩きましょう
「ややきつい」と感じる程度のニコニコペースが最適です。脈拍からニコニコペースを見つけましょう。
- 同じくらいの速さで5分くらい歩きましょう。
- 立ち止まって15秒後から、15秒間脈を測りましょう。
ニコニコペースの脈拍数の一覧表
年齢 |
20代 |
30代 |
40代 |
50代 |
60代 |
70代 |
15秒間の脈拍数 |
30拍 |
28拍 |
27拍 |
26拍 |
25拍 |
23拍 |
※何らかの病気で服薬中の人は、この表があてはまらない場合があります。主治医に相談のうえ運動をしましょう。
1回20分以上、1週間に140分以上の運動が目標 20分に満たなくても、「通勤などでバス停を一駅分歩くの」積み重ねも大切です。週に3日以上、できれば毎日が効果的
正しい歩き方
正しい姿勢を意識して、ウォーキングを習慣化しましょう。
○ どんな効果があるの?
- 目線は10から20㎝、前方を見るように
- 手は軽く握り、自然な感じで腕を振る
- 歩幅はやや大きめにとり、かかとから着地しつま先で蹴る
- 肩の力を抜きリラックスして
- お腹を引き締め、背筋を伸ばす
普段より元気に歩きましょう
ウォーキングの時の靴、服装、持ち物
○ 靴の選び方
- つま先には指が動かせる程度のゆとりがあり、かかとや足の甲はぴったりとあうものを選びましょう。
- かかとは少し厚みがあるほうが、膝への負担が減りますが、柔らかすぎると逆に疲れやすいので、指の付け根の部分は柔らかくて周りはやや硬めぐらいがいいでしょう。
- 購入するときは、必ず試着し履き心地を確かめましょう。試着の際は、両足履いてみて、軽く歩いてみましょう。
○ 服装
- 気候にあわせ、通気性・発散性のよいもの。
- 伸縮性がよく、体が楽に自由に動かせるもの。
- 夏場は帽子を着用。
- 夕方や夜は白っぽい目立つもの。
○ 持ち物
- 腕を振るためには、リュックやウエストポーチ。
- タオル、飲み物。
ウォーキングの前後にストレッチ体操
ケガの予防や疲労回復のために、ウォーキングの前後にはストレッチ体操をしましょう!
○ ストレッチ体操のポイント
- ●痛くない、気持ちが良いところでのばしましょう 。
- ●息は止めず、自然に呼吸をしましょう 。
- ●反動をつけずに、1つの動作を15~20秒続けてのばしましょう。
- ●どこの筋肉を伸ばしているかを意識しましょう。
前方に腰からゆっくり曲げる。膝は少し曲がっても良い。
脚を前後に開き、後ろ足のつま先を前に向け、かかとを床につけて、前足の膝を曲げる。
壁などにつかまって体を支えながら、片足をもって、かかとをお尻に引き寄せる。
手を組んで頭上にあげ背筋を伸ばす。かかとはつけたままで良い。
※ウォーキングや運動ができない日は、ストレッチ体操だけでも行いましょう!
ウォーキングの前に体のチェック
○ これから始める人は・・・
- 何らかの疾患で治療中の人は、まず主治医に相談しましょう。
- 定期的に健診を受けていない人は、一度健診を受けてから始めましょう。
○ 日頃の健康チェック
ウォーキングの前に日頃の変化をチェックし、体調の悪い日は無理をしないようにしましょう。
- □ 血圧は高くないですか?
- □ ちょっと動いただけで、動悸や息切れはないですか?
- □ めまいや立ちくらみはないですか?
- □ 膝や腰に痛みはないですか?
- □ その他に体の痛みはないですか?
- □ 睡眠は十分にとれてますか?
ウォーキングを楽しむための注意事項
ウォーキングは、酸素を体内に取り込みながら行う有酸素性運動のひとつで、誰にでも手軽にできる運動です。健康づくりのためには、ニコニコペースの有酸素性運動が効果的です。
○ どんな効果があるの?
- 運動中だけでなく、運動前後にも水分補給をしましょう。
- 運動量は少しずつ増やしていきましょう。
- 体調が悪い時や足腰が痛いときは、無理をしないで休む勇気も必要です。
- ウォーキングの前後には、ストレッチ体操をしましょう。
- その日の体調に合わせてウォーキングのペースや距離を調整しましょう。
- 夏 の昼間や冬の早朝などは、気温や天候に注意して運動しましょう。
○ 疾病のある人は次のことに注意しましょう!
- ●ウォーキングを始める前に必ず主治医に相談しましょう 。
- ●無理をせず、十分な休養もとりましょう。
骨租しょう症の人
- 転倒しないように朝夕の暗い時間帯は避けましょう。
- 自分の足にあった安定性のある靴をはきましょう。
- 両手をあけるために、リュックやウエストポーチを利用しましょう。
糖尿病の人
- 服薬やインスリン療法をしている人は、空腹時の運動は避けましょう。
- あめやスティックシュガーを携帯し、低血糖症状に備えましょう。
- 運動前後に足のチェックも忘れずに。
- 靴下は厚めのものを着用し、自分にあった靴を履きましょう。
高血圧の人
- 寒い時期、朝夕の寒い時期は避け、保温には十分注意しましょう。
- 血圧の薬を飲み忘れないようにしましょう。
腰痛・膝痛のある人
- 痛みがひどいときは運動は避けましょう 。
- 主治医に相談し、コルセットやサポーターを着用して歩きましょう。
- 水中ウォーキングがおすすめです。
もしもの時の応急処置
○ 足をひねった
筋肉・腱や骨を痛めていることがありますので、冷やし、無理に動かさずできるだけ安静を保ちましょう。
腫れや発赤があるときは、添え木で固定して整形外科を受診しましょう。
○ 足がつった
つった部分の筋肉をゆっくり伸ばす。
ふくらはぎ
足先を手前に引っ張る
足の裏
足の親指を手前に引っ張る
太ももの後ろ
膝を伸ばして足の先を手前に引っ張る。手が届かないときはタオルを足先に引っ掛けて引っ張りましょう。
○ 熱中症?
このような症状があれば・・・
- めまい、立ちくらみがある。
- 汗がふいてもふいても出てくる。
- 汗がふいてもふいても出てくる。
- 頭が、がんがんする。(頭痛)
- 吐き気がする・吐く。
- からだがだるい。(倦怠感)。
- 判断力・集中力が低下する。
- 意識がない。
- 体がひきつける。(痙攣)
- 高い体温である。
- 呼びかけに対し返事がおかし
- 真直ぐに歩けない・走れない。
○ 突然倒れた!!
意識や呼吸がない場合は、心肺蘇生法を実施しましょう。 そして周囲の人に119番通報等の応援を依頼しましょう。
ウォーキングによるエネルギー消費量
○ ウォーキング(速歩)1時間で消費するエネルギーは・・・
- (体重40kgの人の場合)約168kcal
- (体重50kgの人の場合)約212kcal
- (体重60kgの人の場合)約252kcal
- (体重70kgの人の場合)約296kcal
- (体重80kgの人の場合)約336kcal
- (体重90kgの人の場合)約380kcal
○ 250kcalを消費するには、何分歩けばいい?
- (体重40kgの人の場合)約90分
- (体重50kgの人の場合)約70分
- (体重60kgの人の場合)約60分
- (体重70kgの人の場合)約50分
- (体重80kgの人の場合)約45分
- (体重90kgの人の場合)約40分
○ 250kcalに相当する食品は・・・
250kcalに相当する食品の例
ごはん軽く1.5杯、ハンバーガー1個、ショートケーキ3分の2個、ビール約500ミリリットル、ラーメン2分の1杯強、ざるそば1枚、ポテトチップス45g、チョコレート45g、せんべい2枚、大福もち1個
ウォーキングで体重コントロール
○ の適正体重は?
身長(m) × 身長(m) × 22 = 適正体重(kg)
【例:身長160cmの場合】
1.6(m) × 1.6(m) × 22 = 56.3kg
○ さあ!目標に向かって計画を立てましょう!
【例:Aさん(身長160cm)の場合】
- ●現在の体重:63kg
- ●目標体重:58kg
- ●いつまでに?:6月1日までに、 (A)60日間で
- ●何kgやせる?:61kgになる、 (B)2kgやせる
内臓脂肪1kgは、エネルギーに換算すると、約7,000kcal
つまり・・・・(B)2kg×7,000kcal=(C)14,000kcal減らす
- ●1日に減らすエネルギーは?:(C) 14,000kcal÷(A) 60日=233kcal
【233kcal】減とは
- 食事で:108kcal (例えば、毎日飲んでる缶コーヒーを2日に1本にする)
- 運動で:125kcal (例えば、毎日ウォーキングを30分する)
普段の生活で歩数を増やすために!
ウォーキングが良いことはわかっているけど、
「ウォーキングをする時間がない!」「なんとなく恥ずかしい」という方は・・・
○ 気軽にウォーキングを楽しみましょう!
1回あたり5分から10分の運動の積み重ねでも、生活習慣病の予防などに効果があります。
日常生活の中で活動量を増やす工夫をしてみましょう。
【例】
- ●歩数計を朝から晩までつけて、1日の歩数を増やすことを意識する。
- ●ひとつ手前の駅(バス停)で降りて歩く。
- ●買い物は歩いていく、買いだめしない。
- ●歩くときはダラダラでなく、さっさと歩く 。
- ●信号待ちは足踏みする 。
- ●2~3階までは階段を使う。
- ●テレビのリモコンは使わない 。
- ●CM中はストレッチ体操や筋肉トレーニングをする 。
- ●歯磨きは立って、うろうろしながらする 。
- ●掃除の回数を増やす 。
- ●1日1回は外出する 。
- ●毎日、犬の散歩をする 。
- ●こどもと体を使って遊ぶ 。●昼休みは外へ出る。
○ 健康づくりのための身体活動基準2013・身体活動指針アクティブガイド
厚生労働省が健康づくりのために,どのような身体活動をどのくらい行えばよいか示した指針(エクササイズガイド2006が改定されたもの)です。
詳しくは、こちらの厚生労働省ホームページでみることができます。 今より10分多くからだを動かす「+10(プラス・テン)」で健康づくりに気軽にトライしてみませんか(アクティブガイド
)