ライター・タカヤナギの「福岡ガチ検証生活」

【福岡プチ移住ブログ Day7】福岡のトッププレイヤーが描く未来をのぞいてきた!

今日は、福岡市が国家戦略特区を獲得した1年周年の記念企画「FUKUOKA INOVATION WAVE」の最終イベント「FUKUOKA STREAM」に行ってみました。FUKUOKA STREAMは、福岡市に住む人たちがそれぞれの立場で街の将来像を思い描き、福岡市で起きたイノベーションの波をさらに大きな流れにしていこうというイベントです。

地域コミュニティ、IT、クリエイティブ産業などの第一線で活躍する人たちが未来の福岡市を語るとあって、福岡移住を考えた際にハズせない内容なのです。

さまざまなセッションが企画される中、僕がぜひとも観覧したいと思ったのが「福岡だからできる暮らし方」をテーマにしたトークセッション。福岡ならではの働き方や夢のかなえ方を4人の登壇者が話し合いました。

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登壇者は、写真右から、​NPO法人AIP事務局長の村上純志さん、女性起業家の尾方里優さん、株式会社ボーダレス・ジャパン代表取締役社長の田口一成さん、NPO法人ドネルモ代表理事の山内泰さん。

村上さんは、IT人材の輩出やITを活用した地域の仕組みづくりに取り組んでいて、福岡の各コミュニティの活動拠点の一つ、大名のAIPCafeの管理人もしている人物です。

尾方さんは、東京で経営コンサル企業のインターンやベンチャー企業の立ち上げに従事した後、福岡で若者の人材育成事業を中心としたビジップ株式会社の代表執行役社長を務めていました(2015年5月末で退任)。

田口さんは、大学時代に途上国における貧困問題を解決する夢を抱き、ボーダレス・ジャパンを創業。シェアハウス事業やフェアトレード事業に取り組み、2014年度は売上15億円を上回る規模にまで会社を成長させています。

山内さんは、2030年代の超高齢社会を見据え、人と社会の間に新しい関係を見つけ出すことを目指したNPO法人ドネルモを立ち上げた人物です。地域活動に関わりの薄い層から担い手を掘り起こし、既存の担い手とつないでいくプロジェクト「地域デザインの学校」を福岡市と共同で進めています。

4名とも、実際に福岡の社会を牽引している代表プレイヤーといえるでしょう。それぞれの主張をまとめると以下のようなものでした。

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村上さん「イノベーションとは起こそうと思って起こすものではなく、夢中になって取り組んでいたら、それが実はイノベーションにつながったというものだと思うんです。とにかく小さくてもいいから事業をはじめてみて、トライ&エラーを重ねて成長する。福岡は生活コストも東京より安く、自然に囲まれた幸せな街なので、その反面、ハングリー精神が足りないように感じます。ハングリー精神が養われると、もっともっと福岡はよくなる」

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尾方さん「人間が頑張れたり、チャレンジできたりするのは、自分の拠り所があるからだと思うんです。仲間がいたりするだけで、自然と力が湧いてきませんか? だから、私は福岡にみんなにとっての『安全基地』を作りたいんです。後から続く人たちに自分の背中を見せることでその人たちを応援する、そんな人材になって福岡の未来を創っていきたい」

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田口さん「私が手がけているソーシャルビジネスは、稼ぐ力がないからそんな慈善事業なんてやっているんでしょ、と思われがちなんです。でも、本当は貧困問題を解決するという難しい事業だからこそ、トップレベルのビジネスマンに入ってきてほしい。そのためには、自分はものを言える立場になれるように、売上1兆円を目指しています。福岡は山も海もあって自然が豊かで、仕事とプライベートが両立しやすい街です。東京のハードワークで学ぶだけ学んだら、自分のペースで働ける福岡でそのスキルを発揮してくれるようになるとうれしいですね」

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山内さん「団塊世代が後期高齢者になる2025年、団塊ジュニアが60歳以上になる2030年と、社会保障や介護の問題は決して明るいものではありません。特に2030年には単身世帯が4割を占め、高齢者を家族で支えることができなくなります。そうしたときに大切なのが、近くに住んでいる人たちと良好な関係を築き、地域活動をもっと身近にすることだと思うんです。行政で決められた地区は存在しますが、生活者にとっては本来、ボーダレスなはずです。試行錯誤しながらも縦割りされた地域を横断的にまとめられる広い視野をもった人材の活動が、そのまま福岡のカルチャーになると未来は明るい。たとえば、ビジネスマンと自治会の会長が自由につながるような状況を作っていきたいですね」

福岡は今こうした意欲ある若い人たちによって、再び土地を「耕そう」としている状況なんだと感じました。皆さん、決して派手なことをやろうとしているのではなく、地道な活動により、再び「いい土」にしていきたい。そんな心意気を感じました。

はっきり言って、めちゃくちゃいいバイブスをいただきました!
明日からも張り切って仕事に取り組めそうです!

それではまた!!