No | タイトル | 期間 | 内容 |
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1 | 博多湾における円石藻による白潮の発生機構に関する研究 | 平成20年~ 平成23年度 |
2004年4月と2007年4月に博多湾で大量発生した円石藻(Gephyrocapsa oceanica)に関し,その生態を明らかにするため,博多湾において季節ごとに採水・採泥し,円石藻およびそのシストの分布状況を調査する。 |
2 | PM2.5と光化学オキシダントの実態解明と発生源寄与に関する研究 | 平成22年~ 平成24年度 |
微小粒子状物質による健康影響が世界的に懸念されており,我が国でも2009年9月にPM2.5の環境基準が設定された。本市における大気汚染の重要課題は光化学オキシダントとPM2.5だが,PM2.5の生成プロセスは複雑で,光化学反応による2次生成粒子も重要な位置を占めている。そこで,光化学オキシダントと共にその実態,発生源寄与を明らかにするために国立環境研究所等との共同研究により調査研究を行う。 |
3 | 水環境における医薬品類の実態調査 | 平成22年~ 平成24年度 |
近年,環境水中から医薬品類が検出され,新たな汚染物質として注目を浴びている。医薬品は人や動物への使用に付随して環境中に放出されるが,生理的な作用が大きいものが多く,存在濃度は極わずかであってもヒトへの影響が懸念され,また,水生生態系への影響についても関心が高まっていることから,市内の水環境に残留した医薬品類の実態把握を行う。 |
4 | 悪臭物質調査方法の検討 | 平成23年~ 平成24年度 |
悪臭物質のスクリーニング分析法を検討し,広範囲の悪臭苦情発生時の発生源推定に活用できるようにする。 |
5 | 大気中の酸化的二次生成物質の測定と遺伝毒性評価 | 平成23年~ 平成24年度 |
大気環境において,光化学オキシダント等が関係する二次生成物質に注目が集まっており,その健康影響が懸念されている。中でも,多環芳香族炭化水素(PAH),ケトン,アルデヒド等の酸化体が注目されているが,その毒性や大気中での挙動に関する知見は未だ少ないのが現状である。 一方,本市では光化学スモッグ注意報が平成19年度及び21年度発令され,大気中の二次反応に新たな要因が加わりつつある可能性が危惧されている。そこで,国立環境研究所や名古屋市と共同で,PAHの酸化的二次生成物質に焦点を当て,その遺伝毒性および発生要因の解析を行う。 |
6 | 沿岸海域環境の診断と地球温暖化の影響評価のためのモニタリング手法の提唱 | 平成23年~ 平成25年度 |
貧酸素など沿岸海域で水質が形成される要因を把握するためのモニタリングに重点を置くなど,沿岸海域における水質観測の方法について検討する。また水温ロガーによる海水温の連続観測データを用いて地球温暖化による海水温上昇との関係について解析する。 |
7 | 有機フッ素化合物の環境実態と排出実態に関する調査(共同研究) | 平成23年~ 平成24年度 |
有機フッ素化合物のうちPFOSは新たなPOPsとして2009年5月にストックホルム条約により使用を制限されることになった。しかし,これらの国内の排出源は十分明らかとなっていない。さらに規制への対応として,炭素数の異なる代替物質への移行も行われているため,それらの化合物を含めた環境・排出・発生源の実態を明らかにする。 |
No | タイトル | 期間 | 内容 |
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8 | 薬剤耐性菌に関する調査-基質拡張型βラクタマーゼ産生菌の浸淫実態と疫学解析- | 平成22年~ 平成23年度 |
基質拡張型βラクタマーゼ(extended-spectrum β-lactamase:ESBL)産生菌は,薬剤耐性遺伝子を同菌種間だけではなく異なる菌種間にも伝播させるため,医療機関においては治療上の問題だけではなく,院内感染の起因菌として問題視されている。このため,ESBL産生菌の侵淫実態を解明するとともに,菌の疫学解析を実施し,関係機関に必要な情報提供を行う。 |
9 | 福岡市における食事からの着色料一日摂取量調査 | 平成23年度 | 近年,食品の安全・安心について市民の関心は高まっており,食品添加物のヒトへの健康影響は,個別食品の含有量だけでなく,一日に摂取する総量として評価することが必要である。そこで,福岡市民が食事から摂取する様々な食品添加物について,平成19年度から一日摂取量実態調査を行なっており,平成23年度は着色料(法定タール色素)について調査を実施する予定である。 |
10 | 食品中有機水銀の試験法の開発 | 平成23年度 | 広範な食品に適用可能な有機水銀試験法の開発を行う。 現行の食品中の有機水銀試験法はメチル水銀のみを対象としており,エチル水銀,フェニル水銀は含まれていない。そのため,メチル・エチル・フェニル水銀の同時試験方法および汚染実態調査はあまり行われていない.そこで,新規に試験法を開発することにより,上記の問題を解決する。 |
11 | カンピロバクター感染症に関する研究 | 平成23年~ 平成24年度 |
Campylobacterは生化学性状によりC. jejuniとcoliに鑑別されるが,遺伝子検査を行うと,生化学試験結果と異なった菌名に同定される菌株が増加している。このため,本菌の正確かつ迅速な鑑別試験法の構築を研究する。またC. jejuni腸炎の後感染性疾患として発生する自己免疫性末梢神経疾患であるギラン・バレー症候群(GBS)と,ヒトや食品から分離されたC. jejuni株の関連性を調べ,そのデータをカンピロバクター食中毒防止の啓発資料として活用する。(調査研究レポート (201kbyte)![]() |
12 | 麻しん擬似症例診断法の検討 | 平成23年~ 平成24年度 |
日本は平成24年の麻しん排除を目標として取り組んでいる。しかし、届出基準にある臨床的診断やIgM抗体の検出では麻しん以外の疾患であることが多く、これらが麻しん患者数を増やしていることが指摘されており、平成22年から可能な限りPCR検査でウイルスを直接検出することとなった。平成22年度から23年度6月までで33検体を検査したが、すべて麻しんウイルスは検出されなかった。これらのことから、麻しん擬似症例について、原因ウイルスを解明するとともに、医師等に情報還元を行い、麻しんの排除に貢献する。 |
13 | 食品中に残留する農薬等のポジティブリスト制度に対応する研究 | 平成23年~ 平成26年度 |
食品に残留する農薬等にポジティブリスト制度が導入され,残留基準が設定された農薬等(農薬、動物用医薬品、飼料添加物)が約300項目から約800項目と大幅に増加した。新たに追加された項目については分析法が未整備のものが多く、残留実態も明らかになっていないため、公定試験法の開発・検証および福岡市民が一日の食事から摂取する農薬等について厚生労働省と共同で研究を行う。 |
No | タイトル | 期間 | 内容 |
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14 | 資源化センターの減容化・減量化調査 | 平成16年度~ | 東・西資源化センターに搬入された不燃物の組成調査を行うとともに、破砕選別処理物である破砕可燃物、破砕不燃物、回収鉄、回収アルミについてそれぞれ組成調査や純度測定を行う。 |
15 | 家庭系不燃性廃棄物の組成調査 | 平成16年度~ | 家庭系不燃性廃棄物のごみ組成及び発生量等を経年的に把握し,ごみ減量や再資源化を推進するための基礎資料とするとともに,適正処理処理困難物等の混入状況などを総合的に調査する。 |
16 | 食品廃棄物の嫌気性発酵を利用したエネルギー化 -水素発酵とメタン発酵- | 平成17年~ 平成23年度 |
実験室レベルにおいて,食品廃棄物の嫌気発酵試験を行いガス発生量を最大化することができる条件を検索した。また,今後は,食品廃棄物の利用を実際に行っている都市の状況について調査研究を行う。 |
17 | 緑のリサイクルセンターの効率的運営方法の検討 | 平成22年~ 平成25年度 |
緑のリサイクルセンターにおける剪定枝の堆肥化処理では、チップの熟成に約10カ月以上を要し、また、有償売却量は年々減少傾向にある。一方、平成16年度から生産調整の一環で市民等への無償譲渡を開始したこともあり、無償譲渡量は増加傾向にある。そこで、緑のリサイクルセンターにおける運営を改善するため堆肥化方法の検討、チップの新規利用について調査し、事業の対費用効果を高める。 |
18 | 空きびん・ペットボトル収集袋中の組成調査 | 平成22年~ 平成23年度 |
ペットボトル使用量の増加に伴い、「空きびん・ペットボトル」収集袋の組成が変化していることが考えられるが、平成11年以降、組成調査は実施されていない。本調査研究は収集袋中の組成等について調査を行うとともに不適正排出の現状を調査・解析し、今後の効果的な啓発方法を検討するための基礎資料とする。また、空きびん・ペットボトル選別業務委託において委託料算定の基礎資料としても活用できる。 |
19 | 空きびん・ペットボトル収集袋中の組成及び排出状況調査 -収集地域を踏まえた調査と収集形態別での調査- | 平成24年~ 平成26年度 |
福岡市は他都市と比較して単独世帯率・共同住宅率が高い、平均年齢が低い、転入・転出率が高いなどの地域特性を有しており、資源ごみの排出実態として収集袋への不適物の排出も見られ、不適正排出への本市の地域特性の関与が示唆されている。本調査研究は収集地域及び収集形態毎の不適正排出実態を調査し、今後のごみの適正排出に向けたより効果的な啓発方法及び今後の収集のあり方について検討を行う基礎資料とする。 |