
福岡へ来て3日目になりますが、まだ福岡らしいご飯にありつけていません。今日こそは福岡の名物を口にするぞ!ということで、モツ鍋を食べにいこうと思いました。
さて、店選びですが、東京では蟻月のモツ鍋にハマりましたが、実を言うとそこまで好みが定まっていません。ならば、観光客が行かない、地元の人のみぞ知る名店を訪ねてみたいと思い、さっそくマンションの管理人さんにおすすめを聞いてみました。
「モツ鍋は好みがわかれるから、どこがおすすめというのも難しいんですが、地元の人しか行かないうまい店なら『みやもと』かな」
ん、みやもと? ガイドブックの情報で下調べをしたときには、そんな名前はでてきませんでした。調べてみると、中洲川端駅から歩いて10分くらの場所。マンションからも近いので、行ってみることにしました。
さて、到着です。佇まいは、かなりクラシカル。屋号の前にも「元祖」とあります。聞くところによると、モツ鍋発祥のお店といわれていて、かなり歴史もあるんだそうです。
店の中に入ると、壁一面にお酒の瓶が並ぶ、不思議な空間が広がっていました。昭和の時代が香る店内です。
そして、席に着くと、僕は違和感を覚えました。なにかが違う。ん、そう店の中にはメニューがないんです。そうこうするうちにお店のお姉さんが「何人前?」と聞いてきます。なんでも、モツ鍋しかないのでメニューはなく、何人前かを聞くだけなんだそうです。これはかなりのローカルルール。地元の人しか来ない名店だけのことはあります。
2人前をオーダーし、10分くらい待つと、ついに念願のモツ鍋がやってきました!
プ〜ンと漂うしょう油の香りが鼻を刺激し、豪快に盛られた野菜が食欲をそそります。これはうまそう! 特製の一味唐辛子をかけていだきます。
一口してみると……モツは下ゆでされているのですごくさっぱりしていて、味つけはいたってシンプル。いままで食べたモツ鍋とぜんぜん違う。でも、次から次へと食が進んでしまうところを見るとうまいことは間違いないようです。
不思議そうに食べている僕を見た向かいの素敵女子が声をかけてくれました。「ここのモツ鍋は、東京にあるような上品な味の店と違って、昔からの伝統的な味を守り続けているんですよ。これがモツ鍋の元祖なんです」。
なるほど、これが本来のモツ鍋なんですね。シンプル・イズ・ベストとはまさにこのことです。
鍋の〆は、ちゃんぽん麺です。少し柔らかめの麺ですが、鍋の旨味をよく吸っていて、おいしくいただきました。
みやもとさんは、本当に福岡に住んでいる人しか知らない名店です。僕も観光客として福岡に訪れていたら、巡り会うことはなかったでしょう。今後もこうしたリアルなローカルグルメ情報は、どんどんレポートしていきます!
それでは、また明日!