【福岡ガチ永住ブログvol.17】福岡・親不孝(おやふこう)通りのおすすめレギュラーパーティーと、どんどん変わる福岡の最新クラブ事情

東京から移住して1年4カ月目の田中ゆいです。

福岡に来たてのときに書いたブログ「福岡のクラブ街といえば天神・親富孝! ヒップホップ好きの私が福岡のクラブ事情を探ってきました」(https://www.city.fukuoka.lg.jp/hash/ijyu-yui/archives/9)が皆さんにたくさん読んでいただいたおかげで、ますますクラブ遊びが充実しています。

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今回は、福岡のクラブシーンの中心地である天神・親不孝通りのクラブ事情(特にヒップホップやハウスなどのダンスミュージック)を掘り下げてご紹介したいと思います! (2月に愛称が「親富孝」から「親不孝」に戻りました。名前の由来は、過去記事参照)

よく友人から「クラブ行ったことないから連れて行って」と言われることがあります。初心者にはまずビッグゲストが出る大きなイベントをすすめていますが、それだと一度行ったきりで満足して終わるだけ。本格的にクラブ遊びを楽しみたいのであれば「レギュラーパーティーに行け!」と言っています。それも「コンセプトのしっかりしたレギュラーパーティー」がよいです。

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レギュラーパーティーとは、毎月や隔月などのペースで定期的に開催されているイベントです。基本的に毎回決まったクラブで開催されます(たまにクラブの垣根を越えることも)。定例会的な面もあるのでクラブ友達を作るいい機会でもあります。コンセプトがしっかりしているパーティーなら、目的を持って参加できるので一見さんでも入りやすいというメリットも。

私が信頼しておすすめできるレギュラーパーティーがこちら。

◾ Journeyサウンドじゃあね〜JAPANESE HIPHOP ver.〜

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「ジャパニーズヒップホップを一晩中」というとっても分かりやすいコンセプト。場所は「Kieth Flack(キースフラック)」で平日に月1ペースで開催。DJが新旧問わず日本語ラップばかりをかけるイベントです。DJもお客さんも全員が日本語ラップ愛に溢れていて、フロアで大合唱が起こることも。

平日開催なので、踊りに来たというよりは仕事終わりにお酒を飲みに行くというゆるい空気。日本語ラップに興味がある人はぜひ遊びに行ってほしい。日本語ラップが好きになるし、日本語ラップ好きの友達ができます! 私もここで友達ができました。

◾LIVE&D

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親不孝のラッパーを見るならこのイベント。場所はキースフラックで平日に月1ペースで開催。親不孝通りにかつてあった伝説的クラブ「BASE」時代の「LIVE& DIRECT」を引き継いでいるそうです。

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地元のラッパーたちがステージングに磨きをかけるべく、ライブを中心に構成されています。堂々とステージに立つラッパーは本当にかっこいい! たどたどしいライブをする若手もいますが、その中でも覚醒する人もいて興味深い。やっぱり何事も場数なんですね〜。

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「Journeyサウンドじゃあね」と「LIVE&D」を主催しているのがキースフラックスタッフのさんどろんさん(上記写真)。この他にも数え切れないほどのイベントを企画しているプロオーガナイザーです。積極的に全国からゲストを呼んだり、アーティストの九州ツアーなども手がけます。さんどろんさんの主催イベントで画期的だなと思ったのは、ゲストラッパーの60分ライブ。ワンマン以外でこんなに長くラッパーがライブするのは珍しいのです。通常は長くても20分や30分、若手だと5分とかもあります。

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11月はLIVE&Dのスペシャルで、ビッグゲストとして横浜のラップクルーDINARY DELTA FORCE(ダイナリ・デルタ・フォース)が60分ライブをしていました。私はダイナリが大好きで、出たばかりの新曲だけでなくかなり昔のド名曲もたくさんやってくれて感動しました。こんなに丁寧で満足度が高いライブを地元以外でかましてくれてうれしかったです。ラッパー視点でも持ち時間が長いほどハードルが高くなり、気合いと経験値が上がりますよね。

さんどろんさんいわく「60分のステージができないとラッパーはバンドやメジャーのアーティストに勝てない」ということで、戦略的に構成しているようです。音楽愛に基づいたプロの仕事!

そんなわけで、平日の日本語ラップ好きが集まるゆるいイベントでクラブが好きになって、次にLIVE&Dでライブの熱さにハマり、人気ラッパーが出るビッグイベントに通う……というこのクラブ遊び加速システムのおかげで、私は福岡に来た理由の一つ「福岡で地元民としてクラブ遊びをしたい」という夢を叶えることができました。

だいぶ長くなっていますが、この倍続きます。再びおすすめのレギュラーパーティーの話題です。

◾OILWORKS PRESENTS ALEA

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福岡を拠点に全国的に人気の高いレーベル「OILWORKS(オイルワークス)」が主催するアレアは、不定期開催で場所もさまざま。

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コンセプトというかレーベルの世界観がしっかりしていて、毎回間違いなくハイクオリティなので行って損はありません。私は福岡に来てから100%欠かさず行っています。

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この写真はOILWORKSを率いるビートメイカー/DJのOLIVEOILと沖縄のラッパーRITTOの共作アルバム『アブサン』のリリースライブです。メインの二人はもちろん、レギュラーキャストもスキルが高くて見逃せません。VJのPOPYOILが演出する映像も楽しいので飽きる暇がない。信頼のOILWORKS。2〜3カ月に1回の不定期開催なのでOILWORKSのウェブサイトをこまめにチェックしてみてください。

◾ Classic Album Sundays Fukuoka

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ダンスイベントではなく、音楽鑑賞のレギュラーパーティーも紹介します。「椅子に座って、映画の様にレコードアルバムを丸々聞く」がコンセプトの、「Classic Album Sundays Fukuoka(クラシックアルバムサンデーズフクオカ)」です。

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9月はビョーク、10月はエイミーワインハウスなど、選ばれるレコードは月代わり。

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開催場所の今泉の「Desiderata(デシデラータ)」はレストランやレコードショップなどが併設された複合施設で、オーナーこだわりの音響機材が充実。レコードの名盤をオーナーの増尾さんによる造詣が深いプレゼンテーションとともにじっくり鑑賞します。ちなみに増尾さんは東京からのカルチャー系移住者として#FUKUOKAのインタビュー(https://www.city.fukuoka.lg.jp/hash/news/archives/169)にも登場していただきました。

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レコードの音を忠実に再現するためにハンドメイドで仕上げられたレコードプレーヤー「Pioneer Exclusive P3 turntable」、1950年代に開発されて以来その完成された構造ゆえに50年以上も作り続けられているスピーカー「Klipschorn Loudspeakers」など、究極の環境で音を楽しむという大人の遊び場。空気感まで聞こえるし、音の奥行きに驚きます!

「クラシックアルバムサンデーズ」はイギリスのコズモというDJが平成24(2012)年に開始したイベントで、ニューヨーク、ロンドン、エジンバラなど、世界各地で同時開催されています。日本では現在は福岡だけ!(増尾さんが東京で始めて福岡に移住後も引き継いでいます)

◾ この1年で変わったこと

前回クラブ紹介の記事を書いた1年前(平成28年9月)とは事情が変わっているところもありますので、そちらの近況も報告。

私がとても頼りにしていたCD・レコードショップ「DARAHAビーツ」は惜しくも閉店。現在はオンラインショップと月1回ペースで親不孝通りのDJバー「JUICE(ジュース)」で出張販売をしています。

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JUICE:福岡市中央区舞鶴1-8-2オベリスク天神2F

店長の原田さんは相変わらずクラブイベントの主催も行っていて、県外からアーティストを呼ぶビッグイベントや隔月のレギュラーパーティーも継続中。よかったよかった。

もう一つ、CD・レコードショップをご紹介。大名にある「TROOP RECORDS(トゥループ・レコーズ)」は、地元ラッパーの音源の企画も行うレーベル的な動きもしているショップです。店長さんにおすすめラッパーを聞いたりすると豊富な知識量で若手から大物まで教えてくれます。

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TROOP RECORDS:福岡県福岡市中央区大名1-3-4 3F

老舗のクラブ「STAND-BOP(スタンドバップ)」はフロアが増えました! これまでの4階に加え、ライブステージがしっかり作られた5階が登場。ますます派手なライブイベントが開催されています。2フロア行き来して遊べるイベントは贅沢で興奮しますよね。ハムスターみたいに意味もなく上り下りしてしまいます。

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STAND-BOP:福岡市中央区天神3-6-10

前回紹介しきれなかったのが「Transform(トランスフォーム)」という小箱。音がよくフロアがシンプルな作りなので遊びやすいです。先日はここで親不孝の魂・MC FREEZのリリースパーティーがやっていました。

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Transform:福岡市中央区天神3-4-14 高栄ビル3F

最後に、親不孝通りからはずれて中洲エリアではありますが、衝撃的なクラブが誕生したのでそれもご紹介します。普段クラブ遊びを全くしないという人には、エンタメ要素が強いこっちがおすすめ。

中洲の「美獣 bijou(びじゅう)」は、レーザーや大型ビジョンなどがド派手で芸能人DJなどがゲストに来る大人の遊園地みたいな箱ですが、衝撃的なのは料金設定。曜日や時間帯によりますが、女性は入場無料なうえにドリンクチケットが付いてきちゃう。無料なのにお酒が飲めちゃう! 男性が高いかというとそうでもなく、入場料1000円にドリンクチケット1枚付き。中洲川端の駅近にとんでもない施設ができました。

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美獣:福岡市博多区中洲4-7-8 ラ・パピヨンビル5F

遊べば遊ぶほど生活に密着する福岡のクラブシーン。東京から来た友達を福岡のクラブに案内することも増えてきて、「福岡すごいね!」と言われるととてもうれしいです。まだ掘りきれてない部分も多いので、より注意深く遊びに行きたいと思います。