【福岡ガチ永住ブログvol.18】博多駅近くにステキな寺町があるなんて! 博多ライトアップウォークのおもてなしに感動

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東京から移住してきた田中ゆいです。移住からそろそろ1年半が経とうとしています。この写真は博多駅構内の立ち飲み屋で日本酒をいただいているところ。すでにすっかり博多っ子気取りです。

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先日、博多の秋の風物詩という「博多ライトアップウォーク」に行ってきました! お寺や神社が数多く存在する博多地区で平成18(2006)年から行なわれているイベントで、今年で12回目の開催。観光客や地元の人が毎年大勢訪れるそうな。

もともとこのエリア、こないだ訪れて一気に気に入ってしまい、もっと深掘りしたいと思っていたところだったのです。

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これが上の写真と同じ「博多千年門」の昼間の様子。門をくぐると……

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ほら素敵! 博多駅からすぐ近い大通りの裏手なのですが、ひっそり静かで神秘的。「御供所(ごくしょ)界隈」と呼ばれるこのエリアは、大同元(806)年に開かれた「東長寺(とうちょうじ)」、建久6(1195)年に開かれた「聖福寺(しょうふくじ)」、仁治3(1242)年に開かれた「承天寺(じょうてんじ)」など由緒正しい寺院が密集している寺町です。

ここが夜ライトアップされるなんてどんだけ素敵なんだろうと思って、張り切って行ってまいりました!

今年の博多ライトアップウォークの期間は11月1日〜5日までの計5日間。「博多祇園山笠」というテーマでライトアップしていました。

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櫛田神社に設置してあった顔出しパネルも山笠スタイル。

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ライトアップされるのは、祇園町から呉服町エリアの10のお寺(有料会場)と、櫛田神社・博多千年門・葛城地蔵尊(無料会場)。櫛田神社をスタート地点にして、歩くだけならだいたい30〜40分で回れる距離感です。

移動だけなら1時間もかからないだろうとタカをくくっていたら、会場が大混雑している上に普段見られないお寺の内部まで開放してくれているので、かなり時間がかかってしまいました。(結局、初日と最終日の2日間かけてまわりました)

10会場すべては紹介しきれないので、以下、個人的に見応えたあったところだけお伝えします。

 

◾「承天寺(じょうてんじ)」の砂紋ライトアップ

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「博多ライトアップウォーク」でも毎年一番人気のスポット。特にこの砂紋の圧倒的な美しさは必見。

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砂紋だけでなく、装飾や庭など隅々までどれもこれも美しいです。「とてもセンスがいいお寺だな」と思いました。センスっていう感想はちょっと場違いですが。

承天寺は、宋(中国)から粉食文化を持ち帰った「うどん・そば発祥の地」として知っていましたが、お寺の中がこんなに広くて素敵なところだとは知りませんでした。行ってよかった。

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ただし、一番人気なだけあって、ピーク時は90分待ちになることも。

 

◾「海元寺(かいげんじ)」の閻魔大王と観音菩薩

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入り口に「えんま」の提灯が掲げられている「海元寺」は、閻魔大王さまをライトアップ。

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しかも閻魔大王と金ピカな観音菩薩堂が隣り合わせにあるため、対比が面白いです。

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かと思ったら、かわいい閻魔大王さまのおみくじもありました。

 

◾「本岳寺(ほんがくじ)」のお坊さんによる解説

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ライトアップからは少し話がそれますが、一番面白かったのがここ「本岳寺」。特別展示が豊富で、ご住職たちが総出でおもてなししてくださいます。

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特別公開されていた巻物の一つが、15〜16世紀に描かれた「釈迦誕生図」。1枚の絵の中に、摩耶夫人のたもとから釈迦太子が生まれた場面や、釈迦太子がトトトッと7歩あるき「天上天下唯我独尊」と言ったとされる名シーンなどが描かれているそう。もし展示だけされていたら興味が湧かなかったと思うのですが、わかりやすく説明してくださったのでとても面白かったです。

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また、お堂に鎮座している仏様の頭には、冬の間は綿布団を被せているのだそうです。「日蓮上人が日蓮宗を布教しているときに額に傷を負ってしまい、寒くなると古傷が痛むから」という理由を、やたらと話の上手いご住職が解説されていました。

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現在修行に出ている副住職のポスターも貼ってありました。かなり過酷な修行を行っているそうです。この副住職もきっと話上手になって帰ってくるのでしょう。

 

◾「善導寺(ぜんどうじ)」のセンスあるライトアップ

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今回もっともライトアップが見事だと思ったのは「善導寺」。とってもセンスが良くて、惚れ惚れしてしまいました。

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蓮の花をイメージしたライトが本堂まで転々と続いていて、幻想的な雰囲気になってますよね。

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お寺によってライトアップの趣向が違っていたので、誰がデザインしているのか質問してみました。全体の総合監修は照明デザイナーの松下美紀さんという方が担当し、実際のライトの設置などは各お寺にそれぞれ付いている照明メーカーが行っているんだそうです。各お寺を担当する照明メーカーを毎年変えることで変化も持たせているとか。

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ただ、「善導寺」の蓮の花ライトはお寺関係者さんたちの手作りとのこと! いやあ頑張りましたよね。センスのいい関係者さんがいる「善導寺」は来年度も必見のスポットですね。 

◾その他、かわいいグッズも売っていました

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櫛田神社近くの箸屋さんは和菓子などに使える「飾り串」。

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承天寺近くの露店には「博多織柄のマスキングテープ」。

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露店の甘酒やうどんもありました。

予想以上におもてなしムードが満点で、かなり楽しいライトアップウォークをしてしまいました。来場者も年齢層が高いのかなと思ったらそうでもなく、若いグループやカップル、お子さん連れのご家族、もちろんご年配の方までさまざま。今年の来場者数は12万人だったらしいので、そりゃ盛り上がりますよね〜。

お寺愛が目覚めてしまったので、普段からお散歩スポットとしてお寺に行きたいと思いました。