省エネ最適化診断から見える取り組みのポイント
省エネ最適化診断では福岡市内の事業所にエネルギー診断の専門家を派遣し設備の運転やエネルギーの使用状況をみて、効果的な省エネ対策等の助言・提案を行っております。
ここでは、代表的な省エネ対策の取り組みポイントを掲載しております。
【空調室外機への遮熱対策の実施】
室外機に直射日光が当たると周辺温度が上昇し、熱交換効率が低下するため、空調負荷が増大します。したがって、室外機への遮熱対策を行うことで、周辺温度を下げ、空調負荷の軽減が期待できます。

本診断を受診した事業者の平均値となります
取り組み内容
- 日よけ:室外機にタープなどを設置することで直射日光を遮る方法
- 断熱塗装:室外機に直接断熱塗装を行う方法
取り組みのポイント
冬季(暖房使用時)は夏季とは逆に室外機周辺の温度が低下することで熱交換効率が低下するため、遮熱対策をすることで空調負荷の増加につながるおそれがあります。
日よけを行う際の注意点
- 日よけを行う際は、室外機周辺の空気循環を悪化させると効率が悪くなることがありますので、室外機と日よけをある程度離して設置する必要があります。
- 冬季は、夏季とは逆に室外機周辺の温度を高くすることで熱交換効率が高くなるため、日よけを取り外す必要があります。
断熱塗装の実施
- 室外機に直接、断熱塗装を行います。日よけや省エネカバーと比較して季節ごとの取り外しが不要なため、メンテナンスにかかる手間が低減します。
- 断熱塗料の寿命は10~15年程度であり、1度塗装すれば空調の更新時期まで継続的な効果が期待できます。
- 断熱塗料は、冬季において空調負荷を高めてしまうおそれがあります。
- 塗装により、故障が生じた場合、エアコンメーカーの保証の対象外となる可能性が高いです。(塗装業者が施工した場合、業者が加入している「現場保険」等で保障されるケースもあります。)

空調室外機への断熱塗装有無による比較
【ブラインドやカーテンの有効活用】
太陽位置や晴天度合いに応じて、ブラインドの昇降等を調整することにより、窓からの熱の出入りを軽減します。

本診断を受診した事業者の平均値となります
取り組み内容
- ブラインドが設置されていない窓ガラスにはブラインドやロールスクリーンを設置する。
- ブラインドの日射制御に関する運用ルールを整備する
取り組みのポイント
ブラインドやロールスクリーンの設置
ブラインドやロールスクリーンを設置し、空調負荷が低減することで、空調の設定温度を緩和(冷房時は設定温度を1℃上げる、暖房時は設定温度を1℃下げる)できる可能性があります。空調の設定温度を1℃緩和すると、空調機で消費されるエネルギー消費量が約10%低減すると言われています。

ブラインド等の運用ルール
- 夏季や冬季は夜間に窓から熱が出入りし、翌朝の空調負荷の増加につながります。そのため、帰宅時にはブラインドを下まで降ろして、スラットも閉じておくことをルールとして設定することを推奨します。
- ブラインドは可能な限り下まで降ろし、スラットを閉じることで省エネにつながります。
- 冬季においては、開口部の断熱性向上は、外気の冷たい空気を遮断し、室内の暖かさを保ちやすくする一方で、日射熱取得を抑制し、暖房負荷を増加させる可能性があることに注意する必要があります。


ご都合の良いタイミングで診断に伺います!
- 事業者様のご都合に合わせた時間帯(仕込み時間、営業時間後 etc...)でご訪問いたします。
- 補助金活用等の目的の場合はできるだけ希望に沿った形で報告書を作成いたします。
是非、本診断の利用についてご検討ください。