「区長もかたろう」とは、区長が、さまざまな分野で先進的な取り組みや地域活動をしている団体等の活動に直接参加し、かたりあいながら、区行政に関する諸問題の情報を共有し、今後の市政の参考とすることを目的と知る広聴事業です。
令和元年10月1日、筑紫女学園中学校・高等学校で行われた赤坂・警固校区避難所開設運営合同訓練に参加しました。
赤坂・警固校区避難所開設運営合同訓練は、両校区の地域住民、同高校と警固中学校の生徒をはじめ、警固消防分団、中央消防署、区役所などから約350名が参加して行われました。この訓練は、平成28年4月に発生した熊本地震をきっかけに、平成29年度より始めており、今回が3回目の開催でした。
体育館に移動して最初に行った「避難世帯登録カードの作成訓練」では、停電を想定して体育館の照明を消し、暗くなったなかで行いました。手回し発電の懐中電灯やスマホの灯りを使って、互いの手元を照らしながらカードに記入しました。
「応急救護訓練」では、消防団員の指導でAED(自動体外式除細動器)の使い方や心肺蘇生法の実技が行われました。数人ずつのグループごとに、女性消防団員が訓練用の人形を使いながら手順をひとつひとつ教えていました。
「救急搬送訓練」では、消防署の職員が、衣類を使った担架の作り方を教えました。来ていた上着を脱ぎ、竹竿のような長い棒に袖を通すことで応急担架ができます。実際に救護者役の人を載せて搬送してみていました。
避難所生活を少しでも快適にするための工夫のひとつ、段ボールベッドの組み立て体験も行われました。段ボールの中に畳んだ段ボールを入れて強度を高め、それを数個並べてベッドにします。出来上がったベッドに区長もいっしょに座って安定感を確認していました。
体育館内に対策本部エリアを設置し、訓練としての災害対策本部会議を行いました。避難者数の報告や被災状況の報告などがなされる会議に区長も参加し、非常時の情報収集についてともに体験をしました。また避難所の運営についての意見交換を行いました。
いざ地震が起きた時には、まずは公民館や小学校が避難所となりますが、公民館、小学校での対応ができなかったときには、ここを使わせていただくことになります。地域の中にしっかりとした設備の学校があることは校区の財産と思います。
大災害の時にその財産を活用するためには、日頃からの訓練が大切で、今日の訓練は有意義なものと思います。災害時は公的なものだけでは限度があるので、地域の共助が重要になります。まずは自分の身を守ったうえで、コミュニティの力を大事にしてほしい。そして、ぜひコミュニティの力をつけるとともに、両校区合同訓練を通して、連携を深め、地域の防災力をよりいっそう高めてほしいと思います。