このページは、福岡市政だより中央区版において連載された、区の魅力を発信するコラム「ぶらり散歩」の記事を掲載しています。名称や内容等は掲載時のものです。
なお、本記事を無断で転載・引用等することはご遠慮ください。
別府橋通りを六本松駅から赤坂方面に進み、護国神社南交差点の一つ前の角を東へ進むと、菊池霊社があります(六本松三丁目)。鎌倉幕府討幕運動と後醍醐天皇を拝する気運が高まっていた1333年、菊池武時は倒幕のため、幕府が拠点としていた鎮西探題を攻撃しましたが、味方の裏切りに遭い犬射馬場(現在の博多駅辺り)で討ち死にしました。武時の首が葬られた場所が菊池霊社となったと伝えられています。
油山観光道路を南下し、六本松四丁目南交差点から南東に入ると梅光園緑道があります。この緑道は廃線となった旧国
鉄筑肥線跡地の一部を緑の散歩道として整備したものです。筑肥新道まで続く約1キロメートルの緑道は、季節の花や緑を見ながら散歩することができます。
草ヶ江公民館の敷地には、歌碑が立っています。この歌碑には,万葉集に記された大伴旅人の歌が刻まれています。
「草香江の 入江にあさる あしたづの あなたづたづし 友なしにして」(草香江の入江で食べものを探している鶴ではないが、なんと心細いことだ友が近くにいなくて)
「草香江」の名は昔からこの地域にあったと伝えられており、昭和38年の町界町名整理の時に、町名を「草香江」としました。
(市政だより中央区版 令和6(2024)年3月15日号に掲載されました)