場所:福岡市博物館(福岡市早良区百道浜3-1-1)企画展示室2「黒田記念室」
福岡市博物館の企画展示室は、収蔵品を中心に地域に密着したトピックを扱っている、ちょっと通好みの部屋です。ちなみに黒田節でおなじみの名槍「日本号」は企画展示室2「黒田記念室」に展示しています。
福岡市博物館の重要なコレクションの一つに、2014年の大河ドラマの主人公 黒田官兵衛を藩祖とする旧福岡藩主・黒田家に伝来した黒田家資料があります。国宝「金印」や、黒田節でおなじみの名槍「日本号」は、黒田家から寄贈を受けたものです。黒田家資料を中心に紹介する企画展示室2「黒田記念室」の「黒田家名宝展示」のコーナーでは、官兵衛ゆかりの書状や国宝を含む刀剣などを期間限定で展示しています。
>>詳しくは、黒田家名宝展示―官兵衛ゆかりの資料展示―(福岡市博物館)からご覧ください。
【開館時間】午前9時30分~午後5時30分(入館は午後5時まで)※7月と8月は、日曜日・祝日を除き午後7時30分まで開館(入館は午後7時まで)
【休館日】月曜日(ただし、祝休日は開館し、翌火曜日が休館)
【観覧料】一般200円、高大生150円、中学生以下無料
【国宝 刀 名物「圧切長谷部」】 南北朝時代 長谷部国重作 長さ64.8cm 反り0.9cm
圧切長谷部は織田信長の愛刀であり、茶坊主を手打ちにしようとしたところ台所の棚の下に隠れたので、刀を振り下ろすことができず、刀を押し当てて圧し切ったことに由来する。黒田官兵衛が、織田信長を岐阜城に訪ね、中国攻めを進言した際、信長から贈られたもの。
元はもっと長く大きい刀だったが、後に茎を切って短く加工している。これを磨上げと呼ぶ。特徴は、刃先だけでなく刀身全体に斑点のような飛び焼きが散らばる皆焼という刃文。作者の長谷部国重は京都で活躍した刀工で、皆焼刃を得意とした。圧切は皆焼刃の最高傑作。
刀の鑑賞の仕方を福岡市博物館の堀本一繁学芸員に聞きました。
刀の鑑賞のポイントは三つです。
(1)姿形を見る。最初に全体のプロポーションを見てください。時代によって形に特徴があります。例えば南北朝時代の刀は幅が広く厚みのあるものが多いです。
(2)次に地肌です。体を鍛える鍛錬という言葉がありますが、実はこれは刀剣用語。「折れず」「曲がらず」「良く切れる」強い刀にするためにひたすら鋼をたたき折り返し鍛えたところからきています。軟らかい心鉄を固い皮鉄でくるみ、何度も鍛錬を繰り返すとさまざまな鍛え肌が現れ、柾目肌、板目肌、杢目肌など木目のような肌合いを生じます。
(3)最後に刃文。焼き入れによって生じる模様です。刃文のつき方は刀工のくせが出ます。美しい波のような文様やすっきりしたまっすぐな線のものなど、一つ一つ刀工の持ち味が違います。
見れば見るほど、その時代に生きた武将たちの生き様と重なり、刀の魅力が増していきます。ぜひ、じっくり鑑賞してみてください。
場所:福岡市博物館(福岡市早良区百道浜3-1-1)
常設展示室入口横(館内マップ)
入場無料
福岡市博物館に、幅18m、高さ3mの巨大壁面に福岡の大パノラマ画登場。
博多湾沿岸に広がる福岡市内の景観を南側の上空から見下ろした手書きによる鳥瞰図で、黒田官兵衛ゆかりの史跡をはじめ、市内の史跡・名勝や観光スポットを大パノラマ画面で紹介します。福岡の眺望を一目でご覧いただけます。
【開館時間】午前9時30分~午後5時30分(入館は午後5時まで)※7月と8月は、日曜日・祝日を除き午後7時30分まで開館(入館は午後7時まで)
【休館日】月曜日(祝日・休日の時は翌平日)、12月28日~1月4日
【関連リンク】黒田家名宝展示―官兵衛ゆかりの資料展示―(福岡市博物館)
黒田如水(官兵衛)・長政公が眠る黒田家墓所(福岡市指定史跡)の見学は、2015年4月25日(土曜日)から、土曜日、日曜日および休日の午前10時から午後4時まで、自由に見学ができるようになりました。詳しくは以下の通りです。
まち歩きツアーの最新情報は,福岡観光コンベンションビューローホームページをご覧ください。
◇まち歩きツアーの申し込み・問い合わせ
福岡観光案内ボランティア(福岡観光コンベンションビューロー)
◇観光についての問い合わせ
福岡市 観光戦略課 電話番号:092-711-4353
≪福岡市観光案内所(博多駅)≫電話番号:092-431-3003
≪福岡市観光案内所(天神)≫電話番号:092-751-6904(天神は、12月31日~1月1日は休業)
◇史跡についての問い合わせ
福岡市 文化財保護課 電話番号:092-711-4666
【黒田家墓所の見学方法】
黒田家墓所の見学が、土曜日、日曜日および休日の午前10時から午後4時まで自由にできます。
(※右のイラストをクリックすると大きく見ることができます)
墓所入口は、北門となり、崇福寺側からは入れません。
◇黒田家墓所所在地
福岡市博多区千代4丁目7番地【地図】
◇開門日
土曜日、日曜日および休日
◇墓所への入場方法
墓所の北側から入場してください(崇福寺側からは入場できません)。
◇その他
駐車場はありません。公共交通機関をご利用ください。北門周辺は道路も狭く、駐車禁止となっており一方通行もあります。
福岡市中央区城内に保存されている福岡城外堀を、毎週土・日曜日の午前10時から午後5時まで公開します。この石垣は、明治43年に市内電車を通した際に埋められましたが、昭和53年の地下鉄工事のときに発見され、保存されたものです。
>> 詳しくはこちら
福岡市は、黒田官兵衛ゆかりの城、福岡城の上之橋御門石垣について、伝統的技法によって本来の姿に積み直す修復工事を、平成24年7月から平成26年7月まで行い、往時の姿を取り戻しました。
修復工事では、石垣内部の構造や構築技法の調査、石垣の不安定要因の解明も合わせて実施してきました。
その結果、石垣の背後の裏込め礫石層中に、安土桃山から江戸時代の城郭石垣の構築方法を考察する上で重要な資料となる複数の石列を検出し、これまでまったく知られていない「裏込め工法」であることがわかりました。
>>詳しくはこちら(福岡市の文化財ホームページ)