CONTENTS(主な内容)
人権啓発フェスティバル「ハートフルフェスタ福岡」は、市民一人ひとりが人権問題を自分自身の問題として身近に感じ、考えてもらうきっかけをつくる人権啓発イベントです。今年で29回目を迎えます。
詳細については、ハートフルフェスタ福岡2026のページをご覧ください。
近年、インターネットにおける誹謗中傷やプライバシー侵害といった人権侵害が深刻化しており、大きな社会問題となっています。福岡市では、こうした被害を受けた市民の救済に向けた支援策として、福岡市にお住まいの方を対象として、チャットボットでの相談窓口や職員による手続きの伴走支援、弁護士による無料相談を9月から新たに開始しています。
詳細については、インターネット上で誹謗中傷などに遭われた方への支援のページをご覧ください。


本センターでは、人権問題に関する書籍、マンガ、絵本、DVDの貸出を行っています。その中でおすすめの作品を紹介します。
著者は、認知症の専門医。交流サイト(SNS)利用に伴うさまざまな弊害が社会問題化する昨今、読者からすれば、思わず首をかしげてしまいそうなタイトルではあります。
しかし、スマホは使い方次第で、高齢者にとって脳を助ける「頼れる相棒」に変わる、と著者は唱えています。
本の中で紹介している最先端研究によれば、認知症を予防するには、脳のダメージを補う「認知予備能」を高めること、それと「認知症発症の修正可能な14因子」を改善することが大切だそうです。その両方に手軽に取り組めるのが、スマホというわけです。
もちろん、動画を流しっぱなしにするとかメッセージの通知に振り回される使い方は、スマホ依存を招く恐れがあります。自らの意思で目的をもって使う「意図的で能動的」な利用が大切で、それは高齢者に限らず、全世代に通じる人類共通の課題かもしれません。
認知症予防に特化した医学専門書というよりも、より身近にスマホを活用するためのガイド本としても楽しめる内容。各章ごとに箇条書きのまとめがあり、読みやすい工夫がされています。
「うちの子、どんなに注意をしても忘れ物やなくし物をしてしまうんだけど。」
「遠足などの集団行動が苦手で友達を欲しがらず孤立してしまうんだけど。」
保護者から見ると、心配になってしまう子どもの様子ですね。ただ、困っている大人の横で、その子はその時、どんな世界を見ていたのでしょうか。
この本には、第1章に、上のような気になる発達障がいの特性について「周囲の大人が見ている世界」と「発達障がいの子どもが見ている世界」を漫画で対比して書かれています。その後に精神科医である著者がコンパクトに分かりやすく解説しています。
第2章からは発達障がいの人が大人になってから見ている世界について、同じ構成で書かれています。その後、グレーゾーンの人の生きづらさの理由や発達障がいによる2次障がい(うつ、不登校、適応障がい)についても言及しています。当事者6人の体験談も掲載されています。
近年「ニューロダイバーシティ(脳の多様性)」という考え方が注目されるようになっています。脳の少数派である発達障がいの人と多数派である定型発達の人が相互に尊重し合い、社会の中で互いに能力を活かしていこうとする考え方です。
この本を読んでいただき、周囲の人も当事者も互いの違いが分かれば、「そうだったのか。〇〇さんは、そんなふうに感じていたのか。」と理解が深まり、学校生活・仕事・人間関係において、互いに歩み寄れるのではないかと期待しています。

晴れ渡る初夏の日曜日、世界遺産でも知られる厳島神社(広島県)の奥に連なる弥山に登った。
登山口に着いて驚いたのだが、感覚的には8割以上が外国人であった。周りには色々な言語が飛び交っている。外国人観光客の登山というと、富士山の弾丸登山など印象があまりよくない方もおられるかもしれないが、そんなことはない。楽しそうに、時々しんどそうに登る姿はどの国の人も同じだった。
そして、登山者同志すれ違ったときに「こんにちは」とあいさつを交わすのも、また同じ。どの国の人に声をかけても「こんにちは」と返ってくる。耳に届く印象は「こんにちは」ではなく「コンニチハ」ではあるが。道を譲ったときも「Thanks」ではなく、「アリガトウ」「アリガトウゴザイマス」が返ってくる。
たくさんの「コンニチハ」と「アリガトウ」に背中を押され、瀬戸内海を見下ろす山頂に着いた時、友人が「こうやって、ずっと色々な国の人とお互いに“こんにちは”って、言い合っていると、なんだか、世界平和が実現しそうな気がする。」と言った。少し大きく出たな、とは思ったが、その気持ちがわかる気がした。
共生という言葉を耳にする機会が増えた。わたしは、この言葉を難しく考えてしまったり、妙に構えてしまったりすることがある。しかし、登山の初めには、外国人の多さに驚いていたわたしも、だんだん、この状況に慣れ、違和感はなくなっていた。弥山に登るという共通の目的で、場を共有したわたしたち。お互い声をかけ合いながら頂上を目指すという気持ちが人々をつないでいた。このような緩やかなつながりが、共生を考える上での第一歩になるのかもしれない。そんなことを考えた、初夏の一日であった。(A.Y)

皆さんは、「子育て」と聞くとどんなイメージを持たれますか?
多くの方は「大変!」のイメージではないでしょうか。
現代の子育ては、かわいい我が子と一緒にいるのに「寂しい」「世間から切り離されている」などの孤立感から、「孤育て」に思い悩む母親や父親が増えていると言われています。
「孤育て」とは、親族の協力が得られない、頼れる人が身近にいない、近所との付き合いもないなど社会的に孤立した状態の親が、育児の全てを背負い、子どもの世話に追われて孤独な生活を強いられ、どんどん追い込まれていくことです。
では、どうすればよいのでしょうか。具体的な方策として例えば、福岡市には「子育て支援コンシェルジュ」という支援制度があります。子育て期(主に乳幼児)の色々な悩み事・困りごと等について、それぞれの家庭のニーズに合わせて、必要な情報の提供や適切なサービス・支援機関の紹介などを行ってくれます。また、「子育て交流サロン」は、公民館などの身近な地域の会場を利用して、子育てサポーターが見守り、乳幼児の親子が開設時間内の好きな時間に訪れて、自由に過ごすことができる場所です。そんな社会資源を是非活用してみませんか。
子育ては一人で抱え込んでしまうとつらいものになりがちですが、周りに話ができる人や支援してくれる人がいると、楽しいものになるのではないでしょうか。おのずと親子関係も変わってきます。そして何よりも子育てが苦にならず、楽しめるのではないでしょうか。
皆さんの周りに「孤育て」をしている方はおられませんか。(H.M)