現在位置:福岡市ホームから研修会「食品ロスを削減しよう!~福岡市の取り組みと実態調査~」(西区周船寺校区環境活動推進委員会)
更新日: 2022年4月1日

廃棄物担当トピックス

博多区自転車対策・生活環境課&三筑公民館主催の「段ボールコンポスト&園芸講座」にて,「福岡市の食品ロスの現状」についてお話しさせていただきました。

★平成30年5月31日(金曜日) 10時00分~12時00分  三筑公民館研修室
  参加者:22名



食品ロス講義の様子 

 博多区自転車対策・生活環境課 では,家庭での生ごみ削減の取り組みの一環として,公民館との共催で「段ボールコンポスト」の講座を開催しています。この度,段ボールコンポストの説明の前に,福岡市の食品ごみの現状について話してほしいと依頼があり,保健環境研究所廃棄物担当がお伺いさせていただきました。はじめに,福岡市でのごみ組成調査のスライドを見ていただき,今後のごみ減量・リサイクル推進に向けた課題について説明し,燃えるごみ中の約30%を占める「生ごみ」の減量の必要性を理解していただきました。

 生ごみで最ももったいないのは,「食品ロス」に該当する「直接廃棄,食べ残し,過剰除去」になります。まずは,この食品ロスを発生させないという,発生抑制の取り組み(※家庭での取り組み★資源循環推進課ホームページ「家庭での食品ロスを減らそう!!」参照)が必要です。その後どうしても出てしまった生ごみについては,本日の講座で学んでいただく段ボールコンポストを活用して頂けたらと思います。

 食品は,多くの命や生産者の方の努力のかたまりだと思います。食べれなかったものも資源として無駄にしないで活用する段ボールコンポストで,栄養たっぷりの肥料を作って,それをもとに家庭菜園で栄養たっぷりの野菜を育てていく方が一人でも増えていくことが,本市が目指す循環型社会・持続可能な社会の構築につながっていくと思います。
 私も今回の段ボールコンポスト講座で使用した資材で,肥料の作成に挑戦してみます。以下に今回の講座の様子を紹介します。


▼本講座で使用した資料

 「その買い方,使い方,食べ方で eat(い~とぉ?) 家庭からの食品ロス削減」
  -平成30年3月 福岡市環境局資源循環推進課 作成ー
   ・冷蔵庫のお片づけレシピ
   ・食材を美味しく食べ切るレシピ
   ・食べきり使いきりのための保存・使い方レシピ  が載っています。ぜひクリックしてください!  


    家庭での食品ロスを減らそう パンフレット

▼段ボールコンポスト講座のようす

 「 生ごみ堆肥活用法と園芸講座 ~段ボールコンポスト「すてなんな君ゼロ」とは~ 」
  -講師:JA糸島Agri 古藤俊二 氏ー

 講師の古藤氏は,プロの農家さんから家庭菜園の初心者の方まで,病害虫対策から作物・土の元気回復法まで,様々な方の様々な悩みにお答えしているJA糸島アグリ(農園芸資材販売店)の名物店長さんで,毎週月曜日夕刊の西日本新聞に「ドクター古藤のアグリ道場」が好評連載中です。
 さすが,多数のメディアに出演し,全国の市町村からも講演依頼を受けているだけあって,お話上手で,大変参考になるお話がたくさん聞けました。  

    段ボールコンポスト講座のようす 

 今回特に試してみたいと思ったのが,「黄色いバケツを利用して簡単に,家庭菜園の害虫駆除を行う方法」です。
害虫は黄色を好むらしく(そういえば,キュウリやトマトなど夏野菜の花は黄色です・・・),黄色いバケツ(6リットル容器)に水を半分ほど入れた中に,ヨーグルトをスプーン1杯,はちみつを2~3滴,ごま油を2~3滴入れ畑に置いておくと,バケツの黄色とヨーグルトとはちみつの甘酸っぱいにおいで害虫を引き寄せ,水面に落ちた害虫はごま油の吸着力で逃げられず,おぼれ死んでしまうそうで,一日にバケツに20匹ほど死んでいたこともあったそうです。
 農薬を使わない環境にやさしい方法なので,家で試してみたいと思いました。

    黄色いバケツを利用して簡単に,家庭菜園の害虫駆除を行う方法

 ただ,黄色いバケツは通常のホームセンターには置いてないらしく,JA糸島アグリでないと買えないそうです。なにか黄色い入れ物をさがして代用してみようと思います。

    段ボールコンポスト「すてなんな君」

 肝心の段ボールコンポストですが,こちらも古藤氏の工夫がふんだんに施された資材を用いて,テクニック的なことをたくさん教わりました。要は,生ごみを分解する細菌が働きやすい環境を作ってやることが大事で,発酵菌が腐敗菌に負けないよう,腐りやすいものの投入を控えることがコツみたいです。納豆菌や乳酸菌などのよい発酵菌を増やすため,納豆やヨーグルトを食べた後の容器に水を入れてかき混ぜ投入してやるというテクニックは,はじめて聞くことで大変参考になりました。



二か月後に今回の参加者を対象にしたフォローアップ研修があるので,また「廃棄物トピックス」で紹介します。