衣類は、大切にされ、繰り返し着まわしていました。
古着は、布をバラバラに解いて洗い、生地を入れ替えたりほかの着物に仕立て直していました。
その後、ボロになった布も捨てずに雑巾、下駄の鼻緒、おむつなどに使いまわしてとことん再利用していました。
洋服の場合、体の形にあわせて布を切るので、カーブが多くなって無駄な部分が出てしまいますが、着物は女物でも男物でも細長い一反(幅36.1cm、長さ11.4m)の布から無駄なくきっちりと切り出して仕立てることができます。
着物は、太っていてもやせていても着付けの仕方だけで調節でき、全て直線縫いのため仕立直しも簡単でした。着られないほど古くなれば、すり切きれるまでいろんな用途にも使え、最後は燃やして灰にし、畑の肥料にしていました。