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更新日: 2023年1月30日

カブトガニの保全及び生息調査


1.概要


  • カブトガニは約2億年前からほとんど形態を変えず存続しているため、「生きている化石」と呼ばれています。

  • 今津干潟は福岡市内唯一のカブトガニ産卵場となっており、地域住民等と共働して干潟の保全に取り組んでいます。

  • 博多湾の生息数や生息範囲を把握するため標識調査等を実施しています。

産卵中のカブトガニの様子の写真

【産卵中のカブトガニ】



2.市民に対する広報と啓発活動

カブトガニの産卵場である今津干潟の保全再生に向け、地元住民・漁業関係者・自然保護団体等と連携した活動を行っています。


  • カブトガニのパンフレットを作成し、広報しています。

  • カブトガニの生態や保護の取り組み等について、地元小学生などを対象に地元の自然を将来につなげてもらうため、環境教育として、「カブトガニ学習会」などを実施しています。

「まもるーむ福岡」(福岡市中央区地行浜2丁目1-34)では、夏季限定でカブトガニの生体を展示しています。


小学生がカブトガニを触る様子の写真

【カブトガニ学習会】





3.カブトガニの生息調査

(1)卵塊調査

カブトガニの繁殖状況を把握するため、大潮時に、今津干潟で産卵数(卵塊)を調査しています。



カブトガニの産卵数(卵塊)経年変化(今津干潟)
年度 四所神社前 瑞梅寺川
河口
江の口川
河口
令和4年度181511
令和3年度6425
令和2年度3078
令和元年度1881
平成30年度251510
平成29年度202312
平成28年度9159
平成27年度1173
平成26年度11720
平成25年度161211

カブトガニの卵の写真1 カブトガニの卵の写真2

【カブトガニの卵】


(2)幼生調査

カブトガニの幼生の生息状況を把握するため、大潮時に、今津干潟で幼生数を調査しています。



カブトガニの幼生数経年変化(今津干潟)
年度 四所神社前 瑞梅寺川
河口
江の口川
河口
令和4年度1133
令和3年度472810
令和2年度3711
令和元年度23412
平成30年度55719
平成29年度45186
平成28年度813
平成27年度2333
平成26年度2538
平成25年度8126


カブトガニの幼生の画像


【カブトガニの幼生】


(3)生息個体数調査

博多湾内のカブトガニの生息数や生息範囲を把握するとともに、捕獲個体の保護を図るため、漁業関係者の協力を得て、成体に標識を付けて放流し、再捕獲される情報等から生息数や生息範囲を調査しています。


カブトガニ捕獲個体数の経年変化
年度 個体数
令和4年度334
令和3年度182
 令和2年度
253
令和元年度
427
平成30年度
132
平成29年度
 69
平成28年度
143
平成27年度
 88
平成26年度
 52
平成25年度99

(個体は成体・亜成体の合計)


標識タグの付いたカブトガニの写真

【標識タグ付 カブトガニ】