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更新日: 2011年3月9日

西南学院大学田尻グラウンド(仮称)整備事業環境影響評価準備書についての市長意見書


 

福環境第3137号
平成17年3月24日

学校法人 西南学院
理事長 斉藤 末弘 様

福岡市長  山崎 広太郎
(環境局環境都市推進部環境調整課)

西南学院大学田尻グラウンド(仮称)整備事業
環境影響評価準備書についての市長意見書

 平成16年12月21日に提出された,西南学院大学田尻グラウンド(仮称)整備事業環境影響評価準備書について,福岡市環境影響評価条例第19条第1項の規定に基づき,下記のとおり環境の保全の見地からの意見を述べます。

 本事業の実施区域は,越冬期には世界的に貴重なクロツラヘラサギなど多くの野鳥が渡来する他,様々な生物の生息場となっている今津干潟に隣接する場所であることを踏まえ,以下の事項について検討を加え,その結果を評価書に記載するとともに,今後の事業計画及び保全対策に反映させること。
なお,本事業については,環境影響評価を実施する過程で周辺の自然環境の状況を鑑み,敷地面積14.5ヘクタールのうち1ヘクタールを環境保全ゾーンとして確保する内容に計画変更されており,この点については,高く評価します。

  • クロツラヘラサギについては,事業実施区域を含む水田及び水路を,採餌・休息の場として利用していることをふまえ,予測,評価すること。
  • 植栽によって,鳥類の出現種の変化が生じることが考えられるため,植生の変化をふまえた鳥類の予測,評価を行うこと。
  • 盛土材によっては,埋土種子などにより,事業実施区域周辺の生態系を乱すことが考えられるため,盛土材の品質については検討すること。
  • 事業実施区域の外周に設けるフェンスについては,小動物の移動をも考慮した構造を検討すること。
  • 環境保全ゾーン及び外周部の植栽計画については,植栽の機能,隣接するため池との調和及び地下水位の状況を総合的に勘案し,必要に応じて専門家の意見を聴取しながら,適切な樹種及び草本植物の選定,植栽基盤の検討を行うこと。
  • ナンゴクデンジソウの移植,管理については,他事例を参考に検討すること。

以上