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更新日: 2011年3月9日

かなたけの里公園整備事業
環境影響評価準備書についての市長意見書



 

環調第129号
平成20年6月4日

都市計画決定権者  福岡市
福岡市長   吉田  宏  様
(住宅都市局公園緑地部公園計画課)

福岡市長    吉田 宏
(環境局環境対策推進部環境調整課)

かなたけの里公園整備事業環境影響評価準備書についての市長意見書

 平成20年1月7日に提出されたかなたけの里公園整備事業環境影響評価準備書について、福岡市環境影響評価条例第33条第2項及び福岡市環境影響評価条例施行規則第35条の規定により読み替えて適用される福岡市環境影響評価条例第19条第1項に基づき、下記のとおり環境の保全の見地からの意見を述べます。

 本事業の事業実施区域及びその周辺は、飯盛山裾野の丘陵地で、人が利用し、管理している樹林地、ため池、田畑等となっており、そこに多様な生物が生息・生育するなど、里地里山の環境が保全されている地域である。
本事業は、このような環境の特性を活かして、市民が憩い、自然と触れ合う場となる公園を整備するものであり、ひいては環境教育のフィールドとしての利活用も期待されるものである。

・ 本事業については、供用後の管理・運営の内容が事業実施区域の里地としての環境を保全する上で重要であることから、事後調査結果も踏まえ、適切な管理・運営の内容を検討すること
・ 次の事項について検討を加え、その結果を環境影響評価書に記載するとともに、事業計画及び環境保全措置等に反映させること。

  1  事業実施区域及びその周辺は、動物の餌場・産卵場等の生息場として利用されており、事業実施区域とその周辺との環境の連続性や動物の移動性の確保が重要であることに鑑み、次の事項について検討すること。
   
  (1) 事業実施区域の周囲に整備される道路については、事業実施区域とその周辺との動物の移動性が損なわれないよう配慮すること。
  (2) 土地の改変が大きい将来整備については、事業実施区域の餌場としての役割が出来る限り損なわれないよう配慮するとともに、事業実施区域とその周辺を動物が採餌のため移動出来るように配慮すること。
 
  2 事業実施区域の湿地環境を活かして生物の生息・生育の場を確保するとともに、土地の改変による湿地環境等への影響を最小化するため、水の浸透性に配慮した整備とすること。

  3 事後調査においては、生物の種の多様性の状況を把握する調査も併せて実施し、事業実施区域の生態系が良好に保たれているかを検証すること。