日時 | 平成20年4月17日午後2時から午後4時20分 (2時間20分) |
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開催場所 | 福岡国際ホール「九重」 西日本新聞会館16階 |
議題 | (1)かなたけの里公園整備事業について (2)福岡市環境影響評価技術指針の改定について (3)その他 |
出席者 | 浅野委員,川口委員,楠田委員,島田委員,田中委員,田村委員, 萩島委員,平田委員,藤本委員,柳委員,山田委員(50音順) |
会議資料 | 資料1 かなたけの里公園整備事業環境影響評価準備書 資料2 同要約書 資料3 かなたけの里公園整備事業関連図面 資料4 かなたけの里公園整備事業環境影響評価準備書に関する意見 (欠席委員) 資料5 福岡市環境影響評価技術指針の改定について 参考資料1 福岡市環境影響評価審査会規則 参考資料2 福岡市環境影響評価審査会委員名簿 |
発言者 | 発言内容 |
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事務局 | ただいまから環境影響評価審査会を始めさせていただきたいと思います。 本日は委員総数16名中、11名の委員にご出席いただいておりまして、審査会規則第5条第2項の規定による定足数を満たしておりますので、ご報告させていただきます。 なお、本日は傍聴者5名でございますので、併せてお知らせいたします。 (準備書の縦覧状況及び説明会開催状況報告) それでは、会長、よろしくお願いいたします。 |
会長 | それでは、審議を始めたいと思います。 本日は、まず「かなたけの里公園整備事業」の環境影響評価準備書についての市長意見形成に当たって、当審査会の意見を聞くものでございます。ご承知のように方法書については既に審査会で審査をいたしまして、アセスのやり方等について、いろいろとご意見を差し上げたところでございました。 それでは早速でございますが、準備書の概要について、事務局からご説明をいただきます。 |
事務局 | (要約書に沿った準備書の概要説明) |
会長 | ただいま準備書についてご説明をいただきました。 それでは、以上の準備書について、ご意見がございましたら、お出しいただければと思いますが、いかがでしょうか。 何かご意見ございましたら、どうぞ。それでは〇〇委員。 |
委員 | 質問です。「沈砂池を作る」とか、「ビオトープを作る」、それから「自然の水路を残す」とありましたが、どれぐらいの面積のものを何か所ぐらい作れば生態系が保たれると考えていらっしゃるのでしょうか。 |
会長 | それでは事業者の方からお答え下さい。 |
事業者 | この公園の進め方でございますが、当面、10年間程度は、現況の土地を生かして、市民の方、地元の住民の方と、景観や地形を活かした体験活動等を進めていくことを考えているところです。その中でいろんな活動が熟成してきて、いろんな整備の分量や内容が決まってくるものと考えております。ビオトープがどれぐらい必要であるかなどは、出てくると思います。ただ、それが公園の中でどの程度かということは、今後決まってくるものと考えております。 |
会長 | よろしいでしょうか。暫定の計画がまずあって、暫定供用から10年たった段階で、もう一度改めて最終の施設整備をするかどうか考え、その結果最終の施設整備を実施するとの結論になった場合にはこういうことをやる、というアセスになっています。 ですから、最終の段階ではビオトープでカバーするという想定になっていて、しかも最終になるかどうかが確定するまでにはもうワンステップあるわけですが、仮にやるとすればビオトープである。お尋ねのビオトープの規模については、暫定供用の段階でかなりのものが自然の状態で残るので、それを見ながら、どの状態が残っていればうまくいくのかを考え、その後、最終の案に移行するときに、どの部分をビオトープとして残せばいいのかが自ずと分かってくるので、そこでビオトープの規模を考えますということです。今の段階でどれくらいの広さでとは答えられませんということです。 何かほかにご意見、ご質問はございませんか。〇〇委員、どうぞ。 |
委員 | 要約書の14ページの表で、キッズガーデンのところに、「大型遊具の設置を行う」とありますが、何か具体的なことがある程度決まっているのでしょうか。 |
会長 | 14ページですね。暫定整備における造成計画というところで、大型遊具の設置があります。こちらですね。 |
事業者 | 表の下の方にあるキッズガーデンですね。現在養鶏場があるところですが、鶏舎を壊して芝生広場として整備します。多くの人が集まってきて、子ども達もいて、多様な活動が出てくる中で、小さい子供達のための遊具も必要ではないかと思っております。木製の複合遊具を芝生広場の中に一部設けるという内容になると考えております。 |
会長 | 表現が大型遊具というと、何かジェットコースターが出来るのかと思ってしまう。 |
事業者 | 児童公園や街区公園に置いたときに、ブランコよりちょっと大きめの遊具を大型遊具と呼んでいますので、その程度のものだと考えております。 |
会長 | わかりました。そういう意味なのですね。 |
事業者 | 決してジェットコースターのようなものではございません。 |
会長 | ほかにご意見はございませんか。 個別の項目で少し見ていってもいいのですが、騒音に関して、〇〇委員、何かご意見ございますか。 |
委員 | アセスという目的に関しては、これでよろしいかなと思いますが、細かいところが幾つかあるので、後で事務局にお伝えします。 |
会長 | わかりました。それでは細かく技術的にチェックすべきところは、事務局に個別にご意見をいただけるということです。 大気に関しては、特にご意見は聞いていませんか。 |
事務局 | 大気関係につきましては、工事中の粉じんによる影響が検討されています。 |
会長 | これはかなり大きな粉じんですね。 |
事務局 | そうです。工事中の、いわゆる土地の表面を剥がして裸地になったときに、強風が吹いて影響を与えるおそれがある範囲で、周辺の住宅について粉じんの影響を予測しています。 |
会長 | これは、SPM的なものが出てくるというよりは、むしろ空気中に、かなり粒子の粗い粉じんが出てくる可能性があるなら、その対策を行うということですね。 |
事務局 | そうです。 |
会長 | 工事車両そのものはそんなに大きくないので、車両起因のSPMは、ほとんど議論してないという理解でいいですか。それで大丈夫ですね。 |
事業者 | 工事の規模はあまり大きくないので、工事に伴う大気汚染につきましては、それほど影響はないと考えております。 |
会長 | はい。それでは大気・騒音関係は振動も含めて、まあいいでしょうということですので、次に水についてはいかがでございましょうか。〇〇委員、どうぞ。 |
委員 | まずは工事中のSSの流出防止のところで、池や導流溝を作って防ぐ対応をとられていますが、それに加えて工事中で裸地にしたところは直接流出をしないように、下流になるところに畝を作って、雨が降っても一時的に水が少したまるように配慮されるのが普通です。 裸地がそのまま斜面を流れ出ないよう、必ず水たまりになるように、下流になるところに堤防みたいな畝を作っておくといいと思います。そうすると、かなり流出が減りますので、そういう手法も講じると書いて下さい。工事現場では普通にとられている手法ですので、それを入れられた方がいいと思います。 |
会長 | ありがとうございました。今の〇〇委員のご発言に対して、事業者で何かコメントがありますか。 |
事業者 | 工事を進める中で、委員のご意見を踏まえながら進めていきたいと思います。沈砂池は当然作りますが、段階的に小さな畝を作りながら配慮して工事を進めていくことにしたいと思います。 |
委員 | 追加よろしいですか。この準備書の記載のところですが、水の流出ですとか、本編では 240ページ、241ページからそれ以降のところの記載です。申し訳ありませんが、水の専門家が書かれている文章ではないと思います。 基本的に大きく違うのは、255ページに各粒径の土砂の沈降速度を算定する式、これはストークスの式と呼ばれるものですが、レイノルズ数が1より小さいときに適用できる式でありながら、粒径2ミリメートルのものまで適用しています。通常はこの式は使わない。土木学会の水理公式集等を見ていただきましたら、ラインがちゃんと引っ張ってありまして、この式の適用限界はもう少し粒径の小さなところまでとなっています。粒径の大きいところは変数が大きいものですから違う式を使うのが普通です。 それから、動粘性係数の表現が水の動粘性密度と表記されていますが、動粘性密度という用語はなくて、係数を使うのが普通です。 それから、SSの日本語表現に「水の濁り」とあったり、「浮遊物質量」と表現されていますが、これはテクニカルタームなので、使い方が決まっています。以上から推察しますと、専門の方に一度目を通していただいた方がいいのではないかと思います。 それから、計算結果もエンジニアリングとしては、有効数字の概念が入っていません。下4桁があったり、5桁、6桁があったり、2桁があったり、通常しない表記方法がありますので、アセスの準備書としては極めて科学的な正確さに欠けるということでございます。以上です。 |
会長 | はい、ありがとうございました。 それでは、この点については、どういう形で表現をするかは考えさせていただきますが、ご指摘はもっともでありますし、最終的に評価書として確定する段階で関連科学の観点から見ておかしいものが通るのでは困りますから、ここは書き直しをお願いいたします。 以上のことを参考にして、専門家の目から見ておかしくないように差し替えをお願いいたします。よろしいでしょうか。 内容の問題ではありませんが、少なくともサイエンスの世界からみて、このアセスの信頼性を疑われることのないようにしていただかなければなりません。この点はよろしいでしょうか。ご指摘を受けて差し替えてください。 |
事業者 | ご意見を踏まえて修正し、差し替えさせていただきたいと思います。 |
会長 | はい。それでは水については、以上のようなご指摘をいただきました。 あと専門分野として動植物等があるわけですが、〇〇委員からコメントをいただいております。事務局の方で〇〇委員のコメントをご紹介ください。生態系です。資料4ですね。 |
事務局 | (欠席委員の意見の説明) |
会長 | はい。ありがとうございました。 専門の〇〇委員からのご意見でございますので、この中のどの部分を市長意見の中に取り入れるかについては、また検討いたしますが、とりあえず、これ以外に動物・植物に関して、ご意見をお持ちの委員がいらっしゃいましたら、お出しいただけませんでしょうか。〇〇委員、何かございますか。 |
委員 | 63ページ、一番最後のところに、事後調査の実施項目の中で、生態系の上位性の注目種としてノスリが対象種になっています。オオタカ、サシバ、ノスリについて検討してきた中でノスリということなのですが、もう一つ、サシバが事業地周辺で繁殖しています。繁殖できる環境ということは非常に大切なので、サシバも加えることを検討してもらいたいと思います。 |
会長 | はい、わかりました。他にはございますか。どうぞ。 |
委員 | ここで言うべきことなのか、ちょっと迷うのですが。整備段階の図面を見ても、この間、実地に公園の場所に行って見せていただいた感じも、非常にプレーンなところだと思います。例えば、子どもたちが遊ぶにしても、ちょっと日陰が欲しいなという印象を持ちました。何か木を植えることは考えてはいないのでしょうかという質問です。 |
事業者 | 10年間の暫定整備の中でも、利用される市民やNPO活動の方々の手によって日陰が欲しい部分などの検討をしてまいります。例えば、大きな木をいきなりというのはなかなか難しいと思いますが、将来を見据えながら植樹を行っていく、また、検討できることだと考えております。 |
委員 | 先ほどと同じで暫定期間を見ながらという感じなのでしょうか。 |
事業者 | そうです。今回の整備は従来の公園の作り方と違って、活動していく中で将来形というのを見定めながら、市民の手で作り上げていくというイメージでございます。例えば、暫定整備のときに日陰がないから、いきなり大きな木をこことこことここと植えてしまうことは出来るだけ避けたいと思うのです。使っていく中で、使われる方が感じる中で必要となれば、お話し合いをしながら、やっぱり欲しいという意見の中で植えていくのではないかと考えております。 |
委員 | わかりました。ありがとうございました。 |
会長 | 〇〇委員、どうぞ。 |
委員 | 生態系のところでよろしいでしょうか。生態系のそれぞれの生物の種によって検討されていますが、先般、現地を見せていただきました際にもお願い申し上げましたが、少し湧き水があったり、それから湿地の様相を呈しているところがあったりと、土壌の水分が状況によってかなり違っています。その違いがまた、その地域の良さを生み出しているところがあるように感じました。それで、この工事区域の水の収支を、つまり、水の浸透量を変えないようにすれば、その状況が担保できるわけですね、確保できる。ですから、余り舗装して、雨水が流れ出るようにすると、その湧水や湿地のようなものも水が枯れたりすることになるわけです。その土壌の水分の場所による変化が生物の生息・生育環境に影響を及ぼすことで、棲んでいる生物に良好な状況を作り出しているということを考えると、準備書の中でも水収支の観点から、その地域の水の流れを現状と同じように、あるいは許される範囲内で変化を抑えるという文言を、そういう節を設けていただけるといいなと思いました。 |
会長 | 方法書でも湧水の問題については指摘をしていて、その際に状況を調べて、専門家のアドバイスを受けながら動植物についての調査を行ったという見解が出ています。それで今の〇〇委員のご意見も踏まえて、動植物を調査するときに、湧水の状況がどの程度、どういうように反映されたのかということです。〇〇委員のご意見では、準備書に十分反映されていないのではないかということだと思います。それに対して何かありますか。 |
事業者 | はい、湧水につきましては位置確認等行って、湧水に配慮して、湧水近くで生物等の生息・生育状況について確認調査を行っておりますが、確かにご指摘のとおり、湧水につきましての水収支の考え方については準備書の中に入っておりません。ただし、将来的な整備におきましては、暫定整備における土地利用は基本的には変えずに、多目的広場についても砕石舗装のような水が浸透するような形の整備を考えております。また、将来整備におきましてもアスファルト舗装などにつきましては、透水性舗装についても検討していきたいと考えておりますので、水の浸透性については今後検討いたしまして修正していきたいと思います。 |
会長 | 工事範囲がかなり高低差のあるところを、全部使うというよりも、どちらかというと断面的に切ってしまっています。ですから、水収支と言われても、そういう形で定量的に表現できるかと言われたら、つらいような気がします。 〇〇委員がおっしゃったのは、生態系との関係で湧き水があり、その湧き水が生物の生息・生育環境を作っているということを配慮して、事業実施区域全体の中で定量的に水収支の計算をするというよりも、現状をはっきりさせて、どこまで現状非悪化になるのかということを明瞭にわかるようにすべきではないかというご意見だと考えます。 現実にそうやって調べておられるなら、どこに湧水があるのかという湧水のポイントを図示しておいて、それを配慮するということ、必要ということが、今のご意見なのだろうと思います。 それから、湧水のお話はもちろん準備書中に入っていることは承知しているわけですが、この準備書の一番の目玉、他のアセスにない非常におもしろい目玉だと思うのは、暫定供用があって、その段階でいろいろ考えて、次を考えますというシナリオが入っていることです。これがものすごく面白い。恐らく全国でもこんなアセスというのは余り例がないぐらいに面白いわけですが、その面白さが十分に活きていないわけです。水については先程ご指摘をいただいたように、もう少し補強していただかないといけないのではないかと思います。 くれぐれも委員のご趣旨を取り違えないでください。あくまでも生物との関連でのご意見であり、何も水を物理的に扱ってくれという話ではないのです。 ほかにございますか。では生物関係については、〇〇委員からのご指摘も含めて、事業者として何かこの際コメントできることがありますか。 大体、配慮されているという気もしますが、私の理解するところでは、〇〇委員が言っておられるのは、事後調査も含めて生態系に関して、この事業区域の持っている生物多様性という切り口からの分析が少し弱いのではないか。余りにも環境省のマニュアルに拠りすぎてしまって、食物連鎖の上位種をおさえておけば、大体下をおさえられると、こういう発想でシナリオが出来上っているので、それでやっておられるわけだけれども、現実には、生態系がこの場所では非常に複雑であって、実際、準備書では3つできちっと分けておられるから、生態系にしても一色では見てないことからよくわかるけれども、それにしても環境省のマニュアルをここにそのまま持ち込んでくると結構落ちてしまうポイントがあるのではないか、だということが、〇〇委員の指摘だと思うのです。 そのように、きれいに全部が食物連鎖で生態系を構成しているわけでもなく、あれもある、これもあるという多様性がある。その多様性が、このような構造で予測をし、事後調査を組み立てると消えてしまうものもある。だから極端にいえば、古典的なやり方です。今のように一見科学的に見える生態系のアセスというより、もっと前は種数を数えていた。種の数がなんぼある、それが事前・事後でどれぐらい変化があるかといったやり方で、少なくとも種の数をしっかり見ていて、事前に見ていた種が事後にも残っているか、残ってないか、というようなことをしっかりおさえてほしい、というのが〇〇委員のご指摘ではないか、と理解いたします。つまり決して、ここでも難しいことを言っているわけではない。単純にカウンターで数えればいいような話ですが、それをやれますかということです。 |
事業者 | 十分反映させていただきたいと思っております。 |
会長 | はい。それでは、あとは項目別でいきますと廃棄物がございますが、〇〇委員、廃棄物に関してはいかがですか。 |
委員 | まず、内容についてご質問させていただきたいのですが、将来施設計画におけるごみの中の食品廃棄物や木などは堆肥化をすることで軽減ができると書かれているのですが、本当にいいことだと思います。 あとは使う場所です。使う量が、排出された量を全部堆肥化した後、どの程度使えるのかというところが、少し抜けているような気がします。そのあたりを試算していただいて、確実にリサイクルに回るから軽減できるというところを入れていただけたらと思っています。 もう1点は、前回の会議のときに会長からご指摘がありましたが、この周辺にごみではないですが、残土みたいなものを置いた場所があったと思います。そこの調査でどういう結果が得られたのかということをお聞きしたいと思っております。以上、2点です。 |
会長 | これは答えられれば答えてください。 |
事業者 | 多分、残土置き場というのは、今、民間の方が置かれているところを、ご指摘されているのかと思います。私ども土地を買い取りさせていただく前には、仮置き場として使われているので撤去の申し入れをしていくつもりでございます。 |
委員 | もし廃棄物が不当に入っていた場合は一応撤去していただくということですね。 |
事業者 | はい。そう思っております。 |
委員 | はい、わかりました。 |
会長 | これは環境局に話が飛んできますね。 |
事務局 | 一応現在の状況として、事業地周辺が農業振興地域になっておりますので、基本的には農業以外の用途には使えない土地であります。まず、所管の部署に指導をお願いしているということと、事業地周辺は不法投棄等も多いところでありますので、ごみ関係の部署にもパトロールを強化していただくように、依頼をしているところです。以上です。 |
会長 | 〇〇委員のご意見の前半の方はどうですか。 |
事業者 | 今の最初のご意見でございますが、試算をしてまいります。 |
会長 | 現実には 100%というのは理想でしょうから、ゼロエミッションで 100%できれば一番いいですし、それができなければ、ここまで減量だということでしょう。別に全部 100%、ゼロエミッションにしなさいと言っているわけでもないので、要は環境負荷をいかに軽減できるかということです。まるごと増えては困りますが、幸いにもここは非常に条件がいいので、上手にやれば「かなたけ印堆肥」で売れるかもしれない。そうなったら多分、地域の方も喜ばれるだろう、こういうことでしょうか。 何ならいっそのこと、地域の話と一緒になって、ここだけじゃなくて、外の物も一緒にして何か製品化できるのをやってみるとか、そういう仕掛けの方がむしろ面白いのではないでしょうか。この校区だけでもバイオマスをやってみるかとか、モデル地区を作って、バイオマスに取り組んでみますなどと。公園だけで考えないで、もう少し広がりをもって考えようということも含めての意見です。 |
委員 | 今、会長がおっしゃったことと近い話ですが、肥料というのは毎日使うわけじゃありません。ですから仮置き場であるとか、いろんな堆肥を作るに際しての施設の場所やある程度の選定をしていただけたらいいと思っています。 |
会長 | ということでございます。 それでは温室効果ガスのところは、〇〇委員にお願いします。 |
委員 | 特にありません。 |
会長 | 分かりました。本当にシャトルバスに乗ってくれるかどうかが問題ですが。 景観についてはどうでしょうか。どなたか何かありますか。〇〇委員、どうぞ。 |
委員 | ちょっとお伺いしたいのですが、この敷地境界線についてはどのように処理されるのでしょうか。フェンスか何かを作られる予定なのでしょうか。 |
事業者 | 公園の外側と内側ですね。通常の公園のようにフェンスを巡らせて、外と内をはっきりという形には極力しません。危険であるとか、安全確保できないところについては、やむを得ず最低限の施設は作りますが、基本的にはフェンスなどの境界を設けないという形でいきたいと考えています。 |
委員 | そうしたら余り影響はないですね。 |
会長 | ほかにありますか。〇〇委員、生き物関係で何か。 |
委員 | 事業自体が公園整備となっていて、公園のイメージが事業につきまとうのでお聞きしています。将来計画を見てもお花がいっぱいという感じを受けるのですが、これはまだ将来計画のことで、暫定整備を見ながら整備が進行していくと理解してよろしいでしょうか。実際に現場を拝見しましたら、水田と畑に利用されていたことがわかりましたので、整備はそれを残す方向の方がいいのじゃないかと思ったもので、伺っている次第です。 |
事業者 | この事業の中身、今は田畑があったり、自然があるわけですが、まさに10年間は、それをそのまま活かしながら、地元の住民の方やNPOの市民団体の方に入っていただいて、例えば、子どもたちと一緒に田んぼでお米を作る、畑で農作物を作っていくという体験をすることを考えております。また、この辺りはホタルが出るのですが、そのホタルの観察会で楽しんで、それをどのようにこの公園に活かしていくかということも、市民の方々といろいろ考えていく、その期間を10年間と考えています。最初はトイレと最低限のアクセス道路、それと危険を防止するための管理用の柵であったり、最低限のものしか作らないということを考えております。 最終的に、ここに載せている公園のイメージというのは、あくまでイメージでありまして、趣旨は変わりませんが、その活動の中で変わっていく形になると思います。 |
委員 | わかりました。現在、「かなたけ」で認められるヘイケボタルですが、北九州市の場合は、現在ヘイケボタルはほとんどいないようです。かつての激甚な水質汚濁から脱却後、北九州市で復活してきたのはゲンジボタルばかりです。そのような状況からこちらにヘイケボタルがまだ今いるということは大変重要で、なるべく水田を温存させていただけたらありがたいなと思って尋ねました。ありがとうございました。 |
会長 | ありがとうございました。ヘイケボタルは、今、貴重種です。だからヘイケボタルを見ることができる公園というのは、すごく売りになるのです。ゲンジボタルは多くの場所にいます。「かなたけ」に行けばヘイケボタルが見られますとなるから、これは大事にしたらいいですね。ということを、〇〇委員が言っておられたわけです。 それでは、ほかにご発言はございませんか。では、どうぞ、〇〇委員。 |
委員 | 先ほど湧水が問題になっていましたが、やはり地質がわかれば、これも簡単にある程度推測できます。地質の方で見ますと、まず地質図が本論の44ページに出てきます。表層地質図が出てきまして、既存資料を集めることになっているのですが、2つの地質図が出てきます。ところが、この地質図が全然違うのです。どちらを重要視したかもよくわからないのですが、後ろの方に書いてあるのは、古い方を重要視しています。なぜそうなったのかがよく書かれていない。つまり、自己矛盾が入っているのは、整理の仕方として余りよくないのじゃないかと思います。 少し突っ込ませていただきますと、結論はここで何が問題になるかというと地盤沈下です。49ページにはそれがまとめてありまして、予測結果では地盤沈下は生じない。これは私も大賛成で全然問題ないと思います。ところが、ここの基盤の上に新しい地層がどのくらいの厚さで乗っているかの情報は全くない。もっと離れて、500メートル以上離れたところのボーリングを引用しておられる。 この敷地の地質を理解する非常にいい参考データは、49ページの表の現況のところに書いてありまして、井戸のヒアリングを行ったとあります。これは地質がすぐわかる情報を得ておられるはずです。つまり、井戸が何本あって、深さが何メートルだったかということだけ示していただくだけでも地質はわかります。つまり、どの辺に水があるかという話ですから、湧水とも関係あります。このデータがあればぜひ教えていただきたい。それを加味しますと、地盤沈下は起きないと私も思いますが、評価のところは、今度は揚水を極力抑えようと書かれている、なぜ矛盾する話が出てくるのか、また理解できない。 なぜ地下水を使ってはいけないのか。どんどんお使いになった方が、私はいいと思います。下の花崗岩の中の基盤のきれいな水をどんどんお使いになるのがいいと思います。福岡市ではあちこちで地下水を使っているわけで、ここだけ極力止める理由がわからない。説明をお願いします。 |
会長 | はい、わかりました。今の点については、事業者というより、むしろ調査会社の担当者の方、ご説明をいただければと思います。 |
事業者 | 井戸のヒアリングにつきましては、すべての利用状況について調べたわけではなく、使っている方々につきまして、どのような形態で使っているかということを聞いている程度です。今、〇〇委員がおっしゃっている内容のことまでは調査しておりませんでした。 それとあともう一つ、地下水の揚水量を極力抑止するように努めるという保全措置でございますが、これにつきましても、環境アセスメント的な考えで地下水を揚水するのはよくないという考えに基づいて書いているものです。もう少し委員の意見を伺いながら検討をさせていただきたいと思います。 |
会長 | 地質についての情報が食い違っているという点についてはどうですか。 |
事業者 | 地質図につきましては、基本的には前段の44ページに示しております地質図ではなく、予測評価につきましては、準備書の 311~312ページに示しております福岡地盤図に基づき予測評価を行っております。 |
委員 | 幾つも載せて、なぜその古い方だけをお使いになったのですか。 |
事業者 | 44ページ、前段に載せております図面は、地域概況の把握ということで広い範囲の地質を把握する意味合いで、地域概況の把握ということで載せております。後半の 311~ 312ページの方は金武地域の対象事業実施区域に限った地盤沈下の状況について予測評価するということで、この範囲の詳細な地質図がこれしかなかったというところがございまして、この地質図を用いております。 |
委員 | 要するに、古いけども地盤図の方が詳しいと判断したということですね。 |
事業者 | はい。 |
委員 | 地質図は両方ともほとんど同じスケールで出ています。 |
事業者 | スケール的には地盤図のほうがやや細かく。 |
委員 | 少し、2万か3万ですね。片や5万かもしれませんけども、当該地点は何も情報がないわけで、その地質は全然違います。全部堆積順番が逆になっています。だから、ある程度こっちを信用したという理由が少しでもないと、あるいはどちらかを消してしまわないと、自分で変に矛盾しておられるように思ったものですから。 |
事業者 | はい、わかりました。 |
会長 | 指摘されたことがわかりましたか。 |
委員 | こちらで行くなら、こちらだけで通された方がいいと思います。全く違うものを載せて、これもあります、あれもありますとするならば、やはり自分で評価しなければならない。 |
会長 | よろしいですね。 |
事業者 | はい、わかりました。 |
会長 | では、その点についてもきちっと整合させてください。 |
事業者 | はい。 |
会長 | 地盤の面での問題はないということは〇〇委員にご指摘いただいていて、その点を問題にしているわけではないのですが、情報の出し方が無茶苦茶だということです。だから、水と地盤については全部やり直してください。 ほかに何か。では、〇〇委員、どうぞ。 |
委員 | 準備書の 229ページの水質のところなのですが、有害物質ということで、項目は次のページの方に載っています。ここでは重金属の試験項目はないのですが、これはどういうようにお考えなのでしょうか。 |
会長 | ゴルフ場の農薬に係る試験しかないと、重金属類を見ていないのはなぜかということです。何か、その点についてありますか。 |
事業者 | 重金属については、当初から考えていなかったところがございます。 |
会長 | 重金属を特にやらなければいけない理由を積極的に示していただければいいだけの話です。なぜ重金属は当初から念頭になかったかというと、近傍に重金属を人為的に排出するような施設が見当たらない。あっても多分、自然由来の重金属が出てくるだけだからということではないですか。 |
事業者 | はい、そうです。 |
会長 | ですから、それではおかしいという積極的な理由があれば重金属の試験について言えるわけですが、私も基本的にはあの近傍で重金属を人為起源で排出するような施設があると思いません。いかがでしょうか。よろしいですか。 |
委員 | どのような利用形態になるかわかりませんが、例えば〇〇委員が言われた地下水の積極的利用という形ですと、土壌は重金属の試験をされているわけですから、水質についても予算が許す限りにおいて試験するというのも悪くないかなと思いまして発言いたしました。 |
会長 | わかりました。飲用に使うというようなことがあれば、それは問題なのでしょうが、地下水利用と仮に考えた場合、どういう利用を考えられますか。これは事業者側からお願いします。 |
事業者 | 飲用には使いません。飲用は上水を考えております。 |
会長 | それでは、準備書についての審査会として、委員からのご意見は一わたりいただきました。ご欠席の委員からも書面をいただいております。全体的な市長意見として、特に事業者にお伝えをしなければならない点については、私の理解では事後調査に関しての、特に生態系の事後調査に関して、生物多様性についての留意をしてほしいといったような点は、意見として指摘しておく必要があると思いました。 それから、個々の委員のご意見に関しては、特に書き替えの要求については、事業者にお分かりいただけているわけですから、その件はご理解いただいたということで実施して下さい。それから会議の議事録については、これはまた事業者にお回しするので、そこで出たご意見も参考にしてほしいと思います。 あと〇〇委員が出されたご意見について、どの部分をどういう形で取り上げるかということについて、それから他の委員から出されたご意見について、市長意見の中にどう取り上げるかということについては、今日ここで市長意見の文案が用意できるわけでもございませんので、いつものやり方ですが、私と事務局にご一任をいただくということでよろしいでしょうか。 |
委員 | 異議なし |
会長 | ありがとうございます。それでは、この準備書については全く問題がありませんということにはなりませんでした。本日の審査会としてはいろいろと指摘する点があった、それから事業者側から審査会の席上でも自発的に修正を加えるということをご発言いただきましたので、その点はよろしくお願いをしたいと思います。 それでは、本件については、以上で私にご一任をいただいたということで議論を終わりたいと思います。 それでは10分間ほど休憩をとりたいと思います。事業者の方はここで退席になりますので、どうもありがとうございました。 |
発言者 | 発言内容 |
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会長 | よろしいでしょうか。時間になりましたので再開したいと思います。 それでは、もう一つの議題であります「福岡市環境影響評価技術指針について」、本日はこれの改定についての最終のご同意をいただきたいということでございます。前回、技術指針の改定の方針については事務局から説明を聞いて、大筋で了承したところでありますが、今日は最終的に改定案についてのご説明をいただきたいと思います。では、どうぞ。 |
事務局 | 事務局説明 |
会長 | よろしいでしょうか。それでは技術指針ということの性質もあり、なかなか物が言いにくいような面もあるかもしれません。前にも申し上げましたが、国の技術指針の改定というのは何のためにやったのかということをもう一遍おさらいをしますと、かつて閣議決定でアセスをやっておりましたときのアセスのやり方から、環境影響評価法に切り換えたときに、大きく哲学を変更したつもりであったのですが、その哲学の変更がほとんど実務的には生きてなかったということです。 結局ある種妥協して現行法をつくっていますので、これまでの閣議アセスのやり方を余り変えないで、ちゃんと接続できるような形で変えなければいけないという縛りがかかっていたので、結果として、実務的には法制定前と制定後での実務の進め方が余り変わらないという状況が多かったわけです。しかし、やはり現行法の精神を生かすために、技術指針、マニュアルレベルでしっかりと直していかなければいけないというのが国の技術指針改定の主なねらいであったわけです。 例えばどういうようなところかというと、よくわからないことはよくわからないと書いて下さいというような点が法律の中にあるのですが、やはりよくわからないと書きたくないらしくて、みんなそうとは書かない。だから、わからないことはわからないと正直に書きなさい。わからないと書いたことについては事後調査をしっかりやらなければいけません、というような点を明瞭にしたとか、あるいは、個々の案件ごとに本当に必要なことをきちっとアセスメントをするのであって、やらなくていいことまでやらなくていいということを法律で言っているのに、それが全然徹底しなくて、やらなくていいことまで徹底的に調べる例が多いわけです。無駄が多い。 今回の準備書もそうでした。いっぱい図が引っ張ってありますが、必要な図は入っていないとか、大体、縦覧に来た人にはくたびれさせて、肝心のことは見えにくい準備書にしているとか、そういうものになっている傾向があったわけです。このようなことをやってはだめだということをはっきりさせるために国の技術指針の改定をしたということなのですね。 ですから、国の技術指針の改定によって、ようやく現行法のねらいとするところを現場に定着させようということになってきたということで、それに少しあわせて、福岡市はさらに一歩先へ行きましょうということで、国が言っていることよりもプラスアルファを加えたというわけです。先ほど事務局のほうで修正をされた「風況」というような言葉も、国では使っていないと思うのですが、「風害」というと、どうしてもビル風がひどくなるようなものばかり考えてしまう。 そればかりではないだろうと思うのです。例えば東京都でたくさん海岸沿いに大きいビルを作ったものだから、完全に風の道がなくなってしまったとか、そういうことも問題にすべきでないかという問題意識があります。それで「風害」という言葉は非常に局地的な話だけになってしまうので、もっと大きな目で見るというようなことのために「風況」という言葉を入れたらどうかということにいたしました。 それから、地域特性を生かした景観というのは多分こういうことだと思うわけです。最初の案の「地域固有の」という言い方をすると、狭くもない、広くもない、何とでもなってしまう。むしろ景観というのは、あるものを変えないということが景観のアセスメントの目的であるというよりも、そこで新しく何か出てきたものがクリエイティブにその地域にいいものを与えるということがあってもいいのではないか。そういう視点がこれまではちょっと欠けているようです。 いじってはいけないのがアセスだ、みたいな印象がありますが、そんなことはないわけで、物をつくれば景観は変わるに決まっているわけですから、どうせ変えるのだったら、博多部にまるっきり博多部には関係ないような、天神と同じようなものができるよりは、やはり御供所のあの雰囲気を残したものができたほうがいいのだから、そういう地域の特性がうまく反映されているのでしょうか、ということが問題だと、そういう意識を示しているのだろうと思うのです。 全部一緒に同じ色で塗るということではなくて、やはり西区は西区なりの、博多区は博多区なりの、そういう地域特性みたいなものが反映した景観であることが望ましいと、そういう気持ちをあらわしているのだろうと思われます。そのあたりは多分国よりもちょっと一歩先を行くのではないかという気がしますので、私は事務局の努力を評価したいと思っています。 というわけで、この指針の改定ということに至ったわけですが、いかがでございましょうか。あらかじめお目通しをいただいたと思うのですが、何か特にご専門の分野でのご意見、あるいは専門外であっても、ここはどうかというのがありましたら、お願いをしたいんですが。いかがですか。 |
委員 | すみません。余り詳しい細かいところまで見てきていないのですが、前回の審査会のときに、何か事業をすれば廃棄物が出てきて、それのアセスは、既にもともとありましたし、今回もきちんとフォローされていると思いますが、アセスメントというのが大抵の場合、公共事業に対してということもあるので、公共事業に対してならば、そのアセスメントの中でやはり資源の循環というか、どれぐらいリサイクル品を使うかとか、そういったようなものも意味合いとして出していただかないと、出していただくことこそが、そういうことの推進につながるのではなかろうかという意見を申し上げました。それに対してどのようにご議論されたのか、あるいはどこかそういう言葉が出てくるように盛り込んでいただけたのでしょうかという質問です。 |
会長 | では、どうぞ。 |
事務局 | 〇〇委員からお伺いした件なのですが、アセスメントの中で、できるだけ数値の予測をしなければならないという観点から、なかなか入れにくい部分ではありました。他事例とか、例えば今回の場合の公園整備なんかでいいますと都市計画決定ですので、実際にどれだけリサイクルできるというのは、これは実施設計とか、かなり事業が進んだ段階じゃないと数値的に出てこないのかなという件もありましたが、何らかその考え方だけでもアセスの中に書かせることはできないかというのを考えました。技術指針の案ですが、資料5の2ページの真ん中あたりに2番の事業内容の検討というところがございます。ここの(7)に「環境保全の方針」という、書かなければいけないことを一応例示しまして、この中で事業に係る環境保全の方針とその理由ということで、例えば数値的にはなかなか予測項目まで選定してできないようなことでも、ここにいわゆる事業者としての信念といいますか、考え方とか、対応について書いていただく場所を確保したいということで、ここに記入をしております。 |
会長 | ということです。よろしいですか。 |
委員 | もう1回、ページ数とどの項目ですか。 |
事務局 | 事業内容の検討というところの(7)で、3ページの上のほうのところになりますが、これは事業内容という点で、一番最初に規模とか事業の計画とかを書いていただくところがあるのですが、環境保全の方針という項目を1つ追加いたしまして、ここにそういうふうなできるだけリサイクルをするとか、数値的にはアセスメントの中ではちょっとなじまないようなことでも、ここに事業者としての見解を書いていただくというようなことで対応したいと考えております。 |
委員 | この文章を読むだけでは、その意味が読み取れませんが、それは運用で指導するということですか。 |
会長 | アセスメントの技術指針として書けるところぎりぎりで、こんな書き方だろうなという気がします。というのは事業内容で環境影響そのもの、事業に基づく環境影響はどうかということについてはこの縄張りなのだけど、事業計画そのものをどうするんだということに関して、どこまでアセスで踏み込めるかというのは、正面切って難しいところがあります。 例えば国交省の事業評価のときには、コスト縮減のために何をやったのかというのを非常に厳しく評価するわけで、そのときに例えばリサイクル材を使用することによってコスト縮減を図りますというのが必ず出てくるのだけど、ある意味では、そのリサイクル材を使用することがコスト縮減の場合は非常にスムーズに事業者は物が言えるけれども、リサイクル材を使用するとコストが高くなる場合があるでしょう。そういう場合にそれを強制できるかというと非常にきつい面がある。だから、ここはこれがぎりぎりの書き方かなというわけです。 もう1点は、43ページの予測の手法というところで、廃棄物に関しては、これは出てきたものという文脈ではあるのだけど、廃棄物の発生の状況と循環利用、再生利用の状況が出てくるから、これと両方を合わせ合わせで見ていって、今の〇〇委員が言っておられることを、うまく持って行かせることが出来ないか。 つまり、長期間にわたってやる事業であれば、自ら出したものをもう一回再利用するというルートがありますが、短期の事業の場合は難しいわけですから、そのときには、出てきたものは再資源化に回しておいて、自分はインプットで再資源化されたものを入れて、ともかくバランスはとっていますと、こういう言い方でやるならいいよと言って、再資源化されたものを使わせると、そういう手があるわけです。 工事に5年も6年もかけるのだったら、工事区域内で土石は一切外に出さないで回せとかいうような形で言えますが、そうじゃない場合には、ウルトラCですが今のようなやり方で事実上やらせるというような道が開ける。だから書きぶりとしてはこのくらいのところで勘弁してもらわないと厳しいだろうという気もいたします。 ただ、福岡市の公共事業に関しては環境局の縛りが強いからいいのですが、民間事業の場合はちょっときつい。だから、このぐらいの書き方をして、さっき言ったように安くなる場合は幾らでも言える。高くなる場合があるでしょう。というようなことはあります。でも今どきリサイクル材を使うのは常識だし、建設業界は9割リサイクルをやっていますから、無理してもやってくれるのだろうと思います。 ほかにございませんか。はい、どうぞ、〇〇委員。 |
委員 | 景観のところの地域特性ということですが、具体的にどういうようなイメージを持たれているのかということをお聞きしたいのです。というのも、特性というのはいろんな考え方、とらえ方ができると思うのです。例えばさっきの公園のときでも、谷戸ですとか、谷地とか、いろんな言い方をしますが、あれは結構古くから人が住んでいる地域で、万葉集でも「こもりくの」という枕詞があるぐらい、ああいう地域というのは特性があるといえばあるのですね。そこまで言うこともないかもしれないのですが、こういう特性があるけれども、どこまで保全しますかということですね。それをどの程度考えたらいいのかなということを、私はいつも考えているのです。 だから、ここで地域特性というのをどういうイメージでとらえていらっしゃるのか、ちょっとお聞きしたいのですが。 |
会長 | 会長が答えては悪いけど、最初の案は「地域固有の景観」と書いてあったのです。固有と言ってしまうと、下手すると事業者は「特に固有のものはありません、何もしません」と言って、それで答えになってしまうおそれがあります。それはまずいだろうと言うわけです。ですから、さっきわかりやすく言ったように、博多部は博多部みたいな、博多区ではなく博多部の持っている歴史とか文化とかというものが、やはり地域の個性でしょう。特性ですね。 そういうものがそこで行われる事業の中で十分反映されるかどうかという、定性的にしか物の言いようがない部分があるのだと思いますが、それを固有と言わないで特性と言うほうが、クリエイティブな議論ができるのではないか。固有と言ってしまうと、守りの姿勢だけになってしまう。そういう印象があるような気がする。 今言われた谷戸みたいなものというのは、谷戸という地域特性という言い方でいいし、それにさらに地域固有の特性というのがあって、谷戸であり、かつ、かなたけの里であるとか、あるいは早良であるとかというのは、これは藩政時代の早良の置かれた場所だったとか、黒田藩の持つ蔵であったとか、いろんなことがあるけれども、そういったようなことをもろもろから言えば、ああいうところの地域の特性というのは出てくるのではないかと思います。それを生かす形での景観づくりを考えたい。 景観法でいっている景観というのは、決して箱物だけじゃない。国交省は箱物にこだわっているが、太宰府市で景観の答申を出したときは、歴史もある、文化もある、経済もある、人の生活もある、みんなが景観だと言って、景観という言葉の持っている意味を、見た風景じゃなくて、むしろそこの人間環境そのものみたいなとらえ方をして、広げていける道を開きたいなという気持ちが若干あって、いつも言っていることですが、このビルに景観賞を与えるようなセンスしかないような、そういうことでは困るとか言っているわけです。 ここで地域特性と言っているときは、茫漠としているところに意味があるというように考えてもらいたい。事務局にかわって答えましたけれども、そういうことでいいでしょうか。 ですから、この地域特性というところは、将来的には景観論に踏み込んで市の都市景観室とも議論しながら、景観法で言っている景観というものを押さえながら、もっと広げていくということをやらなければいけないと思います。幸いにも市の環境審議会にも景観の専門家が一人入っておられますから、専門家のご意見も伺うといいと思います。 〇〇委員、何か、よろしいですか。 |
委員 | 2点ありまして、1点は現在の方法そのものの問題なのですが、項目が水関係ですと、水質で水質の次の影響を議論するときには、植物か動物か生態系までいかないといけない。それでいつも水質のほうの項目が少ないものですから、何か事があれば、いつも生態系のほうでコメントをさせていただくということになっていて、これは現在のやり方が、水質から見ますと生態系との間にものすごく空間があって、いろんなことを議論しないといけないのだけれど、それがないものだから、全部生態系の項目で議論している。それが悪いというわけではないのです。生態系のほうを細かく書いてないですから、何でも入れられるというよさがありますが、方法論としてはちょっと未成熟さが残ります。これは福岡市のレベルのところで議論するには、しようがないということですが。 |
会長 | 〇〇委員、これはその他の水環境というブラックボックスをつくりますね、この中に、そこに例えば水循環とかというのが入るのでしょうね。 |
委員 | 本来だったら入るのですが、全部生態系で言わせていただいたほうが、目的というか、ねらいどころが解るので、かえって解ってもらいやすい。それを切り離されると、水は水で終わりですねということになってしまいますが、水は水で終わるわけではないので。だからちょっと善し悪しがあって、そこはかなり工夫が必要じゃないかという思いがします。 もう1点は、これは非常に細かい、この縦長の紙で30ページ、31ページ、それと今度は参照用に33ページということになったりするのですが、改定案、古いほうと現行と同じなのですけど、縦に並んでいるやつの中心の線を挟んで左側のところ、予測の基本的な手法という欄をごらんいただきたいのです。その下のほうに「ジョセフセンドナー式」というので拡散領域を予測するという、わざわざ例を書いて挙げてくださっているのです。 ジョセフセンドナー式というのは、海などで例えばある物質をポッと入れたときに広がるわけですが、広がれば広がるほど広がる速度が速くなるという式なのです。それはある仮定を置いた理論的には全く正しいのですが、現実の海ではそんなことは起こらない。どこかでタンカーが座礁したとかいうと、オイルがきれいな円形で広がったような写真は見たことがなくて、風に乗ってずっとどこかへ行くわけです。 ですから、最近はこのジョセフセンドナー式というのは、理論的には正しいのですが現実とは違う。理論体系の中ではこれはいいけれども、現実のアセスメントとしてこの式で十分だと言われると、濃度が全部下がってしまうのです。それで、この細かい文言で理論式を用いてもいいのですが、わざわざジョセフセンドナー式というのを例に挙げられるのだったら、それを削除されたほうが福岡市としてはかっこいいなと。 |
会長 | それでは早速、かっこよくやりましょう。 |
委員 | しかも、この単語が挙がっているのが、沈降する物質を含んでいるもので理論的に使えないときのところだけあって、ほかの有害物質や富栄養化の全リン全窒素はないんですよ、この表現が。 |
会長 | そうすると、「河川域にあっての単純混合式」というのは、これは大丈夫ですか。 |
委員 | これは大丈夫です。「海域にあっては」というところがちょっと。 |
会長 | これどう直したらいいですかね。ジョセフセンドナー式はやめるとして。 |
委員 | 「物質の収支に関する計算式または他の理論式を用いた計算」と、こういうようにさらっといかれると。 |
会長 | なるほど。 |
委員 | ちょっと関連することいいですか。今、〇〇委員が言われたことと多分全般に絡むと思うのですが、いろんな環境要素ごとに予測の手法というのは随時変わってます。したがって、こういう指針に書くのは全体像というか、余り個別なことを言うのではなくて、こういうことというのを書けばいいと思うのですが、あわせてやはり新しい方法が出たのに、古いのばかり使うとかいうのではちょっとまずいのです。 私の専門分野でもいろいろな騒音予測があるのですが、基本的に5年ごとに見直して、どんどん新しくなっています。どの時点でアセスの準備書をつくったり評価書をつくったりするかということにもよると思うのですが、最新版を使いなさいというのが何となく表に出たほうがいいと思います。そういうことはアセス書を作るときに落ちないようにフォローしてください。今の〇〇委員のお話で逆に思い出しました。 |
会長 | もともとそうなのですね。わかりました。では、今の問題の水のところは、ほかにも同じように出てきますね。例えばジョセフセンドナー式というのは、30、31、33ページ、みんな出てきます。だから、ここは今の〇〇委員のご意見に従って、もっとさらっと書くということにします。 そうすると、大気のほうのプルーム・パフ式これは大丈夫かな。大気が一番得意なのはだれかな。水に比べれば大気の拡散は割合理論どおりに拡散するんじゃない。僕が飛行機で上から工場の煙を見ていたら、まるで風洞実験みたいに煙が充満していたから。 |
会長 | 福岡市独自のやり方として、国がこんな書き方をしているものだから、真似している面もあるのですが、余りこういうのを具体的な理論式まで書かないで、固有名詞を落としてしまうというのがよければ落としてもいい。 |
委員 | 大気の場合は代わる方法がないと、予測式は提案されてないと思う。 |
会長 | ないということではいたしかたありません。プルーム・パフしかないわけですね。 |
委員 | いろいろ今まで見てきた中で、どれを参照しているかということで、大分レベル差があるように思うのです。学会とかで何となくオーソライズされているかなと思われる手法を使っているかと思うと、行政関連が出した、いわゆる何とか指針とかいって、その辺で出した方法を使っていたりとか、そういうのがすごくごちゃごちゃになっているように思います。それをここで一々今回の指針の中では書けないので、要するに個別にケース・バイ・ケースで対応するというようなそういう趣旨のこと、やはりなるべく新しいものがいいと思いますので、そういうことが出てくるような内容にしていただいたほうがいいと思うのです。 |
会長 | なかなかやらされるほうも大変だろうから、明らかにおかしいと今言われたご意見のようなものは、これは取り上げなければいけないですが、音の伝搬理論に基づく予測式の計算だとかはいかがですか。 |
委員 | 先ほどの事例でいうと、ASJモデルの何とかとか、例えば今は2003なんですが、私も今つくっていますけど、あと1年ぐらいで2008が出ます。そういうふうに順次変わっていくのです。さっきの準備書の建設工事でいうと2002となっていました。あの時点は2002でいいと思いますが、もう2007が出ました。そうすると、やはり5年前のものを使うのというと、ちょっと気になるのです。 |
会長 | だから包括的にもし書くならば、ちょっと上手に引用して、できるだけ最新の、一般に認められている最新の理論式を用いることと書く。だけど、この技術指針の中にすぱっと書いてしまうと、なかなか混乱が起こるのではないかとも心配するのですが。 ちょっととりあえず、明らかにこれはおかしいと言われて指摘されたものは削ることにしましょう。それから大気は多分かわるものがないからしようがないだろうということですね。また、音はもう一回〇〇委員に相談して、やはりこの何とか伝搬方式というのは、抽象的な書き方なので、これは多分、普通名詞に近い表現ではないかなと思ったのですが、だったら、しようがないのではないか。 この予測式に関しては、表現を会長に一任していただけますか。その上で個々に専門の委員の方のご意見を聞いて必要な修正を加えます。それでよろしいですか。 ほかにありますか。〇〇委員、何か。 |
委員 | 環境アセスの話とは離れてしまうかもしれないのですけど、環境への負荷で廃棄物と温室効果ガスというのがあるのですが、結局、2つ全然スケールの違うものですよね。恐らく例えば廃棄物についてすごく配慮した場合、温室効果ガスにはマイナスの影響とか、たいていトレードオフなことというのは、ほかの要素でもあると思うのです。環境アセスなので、項目それぞれについて大体オーケーが出ればいいということではあると思うのですが、何か非常になじまないなというような気がちょっとしました。1つについて非常に配慮することが、ほかでマイナスになったり。だから、環境への負荷と本当に言ったら、最終的には多分生物多様性とか人間の健康へのインパクトだということだと思うのですが、それがちょっと。 |
会長 | わかりました。非常にいい発言だと思います。そうではあるのだけど、もともとアセスはすべての項目でまんべんなくなく点を取らなければいけないものではなくて、学生の試験と同じで60点取れば合格です。 全体で60点取ればいいんだから、温暖化のほうで頑張っていなくても、廃棄物で頑張っているならいいやとか、廃棄物のほうが少々弱くても、温暖化のほうがよければいいやとか、というようなやり方でやらざるを得なくて、基準があるものについては、確かに基準をクリアしなければいけないのですが、最近のアセスの項目には基準がないものが多いから、それはどっちかというと、負荷をできるだけ下げましたという努力があるかどうかで決まるというような面がある。 だから、余りそれを気にし始めるとキリがないということで、むしろないより、あるほうがいいだろう、気をつけてくださいねというメッセージだというように考えていただかないとしようがないということにもなるわけです。 ほかによろしいですか。〇〇委員、何か。お気づきの点はありますか。 |
委員 | むしろ教えてもらいたいのですが、35ページに地質というのがあります。私はこういうアセスでいつも思うのですが、「重要な地形及び地質」という言葉が必ず出てくるのです。これはだれが、どういうように判断すればいいのか、いつも困るんですね。よく使われているのは、そこに天然記念物があるか、ないか。たったそれだけです。本当にそういうことでいいのかと。 例えば、山を削って海面を埋め立てるということは、しょっちゅう起きる問題です。そうすると緑地が減る、これは反対だという意見が必ず出ます。じゃあ、もっと安い中国から土を買ってくればいいんだと。実際にそういうことを一生懸命に考えている人がいるのです。飛行場をつくるのに、海上飛行場は中国の土砂を買ってきて埋めた方がよほど安いですよ。船で運びますので陸を運ぶよりは安い。それは許されるのかという話です。 そこまでいくと、何が重要なというのか、僕は地質ばっかりだから、わからないのですが、皆さんの意見をお伺いしたいのです。必ずこう書いてあるのです。 |
会長 | これは私もよくわからないんだけど、もともとアセスメントの趣旨は、たびたび申し上げているように、どういう変化が起こるかを述べればいいのであって、その変化が起こったって、やるものはやるんだというなら、やればいいんだというのが私の考えです。 だから、本来なら別に何も重要と言わなくても、地形がどう変わるかということを言えばそれでいいのだろうと思うのですが、何かちょっとそこは妥協的というか、今までの名残りを引きずっていて、重要なものは変えないよみたいな感じで重要と書いちゃったんじゃないかという気がいたします。そうすると、結果的に何が重要かといえば、天然記念物の何とか何とか、何とか断層があったら、そこはいじりません。だから大丈夫ですという話になってくる。 同じことは、昔、植生で言ったことがありますが、植生自然度で10なら残すけど、8なら壊していいとかいうような話になるでしょう。冗談じゃないですよね。4だって残してほしいものはいっぱいあるじゃないかという話になるわけです。その問題を引きずっていることは事実です。 これはどうしましょうか。我が方としては、いっそのこと、もう「重要な」を削ってしまいますか。 |
委員 | こういうこともあるのです。実例で言いますと、花崗岩の中から石炭が出てきたのです。ものすごく珍しい。これを残してくださいと私が言うと、みんなが掘りにいって全部なくなってしまう。だから〇〇さんがそういうことを言うからおかしいんだと。重要だと思ったら黙っておくのがいいのかと。 例えば、そこはきれいな鉱物が出ますよと言うと、アマチュアが行って全部掘ってしまう。天然記念物もそうですよね。あれ指定されると困ると言うのです。なくなってしまうから。だから、できるだけ指定しないでくださいというのが地元の意見です。そういう面があるのです。重要、重要というと、皆さん、寄ってたかって掘ってしまう。 |
会長 | 困りましたね、これね。どうしましょうか。これは今、〇〇委員のおっしゃることはまことにごもっともと言う以外ないのですが、とりあえず、この改定案から「重要」というのを削るというのも、またきついところがあるので、ちょっとこれはこのままにしておいていただいて、問題提起として伺っておきましょう。これはむしろ国のほうの問題であるので、私が忘れなければ次はちゃんと国の担当課長に言っておきます。 ほかにございますか。はい、どうぞ、〇〇委員。 |
委員 | 廃棄物に関してですが、調査の基本的な手法は、縛りをしないように記述しないというように決められた、そのことについては異議はないのですが、参考手法としてどういうようなことを書かれるのかということ。 なぜかといいますと、いつも調査項目の中に、中間処理施設がこれだけありますよ、最終処分場はこれだけありますよ、ということだけで終わるケースが非常に多くて、それからの行方というか、どういう処理をされているのかというのが全くつかめなくて、それで環境負荷を軽減しているという表現が非常に多いと思います。 そこで、参考のところにもう少し具体的というか、その行方がもうちょっとわかるように何か書けないかなと思ったので、どういうことを書こうとされているのかというのをお聞きしたい。 |
会長 | 実は参考手法というのは、従来、標準手法と言っていたものの名前を変えるだけです。しかし、この廃棄物に関しては実は参考手法がないのです。同じです。要するに標準手法と言ってしまうと、必ずそれでやらなければいけないように見えるから、書きましょうと言ったのだが、廃棄物については調査の基本的な手法が全くない。ないというか、そんなの書きようがない。だから、むしろ何か手法として書いたほうがいいようなことがあるなら、積極的に出していただければそれを、本邦初公開で入れてもいいような気もする。 どういう廃棄物が出るのかというのも、もちろん大前提ですが、その上でそれが一体処理できるのかというのを見る。だから、むしろ調査すべき情報そのものが本当は間違っているのかもしれない、これを見たって。これを幾ら調べたってこれでは何もならない。 |
委員 | そうですね。 |
会長 | 当該工事に伴ってどのぐらいの廃棄物が出るのか、それから供用後どれぐらいの廃棄物が出るのかということがもっと大事かもしれない。その場合の廃棄物の性状とか、廃棄物の量とかいうことが本来重要なのかもしれないですね。 |
委員 | だから、処分場の状況と書いてあるから、多分そういうデータしか出てこないんだろうと思うので、会長がおっしゃるように。どうすればよいのか。 |
会長 | ここでは予測の基本的な手法というところでは、むしろ量の話が出る。調査の手法というのは、むしろ調査方法そのものですね。廃棄物の調査方法なんて、そんなのはないのではないのか、何も。 |
委員 | 調査方法とは。 |
会長 | さっきのように、何とか何とかの式とか。 |
委員 | もちろんそういうのはないです。ただ、いつも他人任せのところで終わってしまうところがあるので、そこがいつも気になっているので、何か縛りをかけられないかなといつも考えてはいるのですが。 前回言ったときは、処分場であっても優良制度があるので、何がしか資格を持った処分場がどの程度近くにあるかとか、そういうちょっとしたことが書けるといいかなというようには思ったんですが。 |
会長 | だけど本当にこれがあるから調査すべき情報かどうか。改めて言われてみると気になります。余り今まで気にしなかったけど。1としてこれが挙がっているから、本当はこれは2じゃないのか。予測のほうが分量とか性状になっていて。それは予測でしょうか。ちょっと何か調査するということと予測というのが廃棄物だけ対応関係がはずれていますね。 普通は調査し、調査から予測に移り、評価に行くわけです。廃棄物も本来、調査、予測、評価でしょう。調査というのは自分がやる仕事が何で、それからどういう廃棄物が出るのかということがまず調査ですね。それでどのぐらいの分量が出るんだろうか、供用開始後にどうなるかというのが予測です。そしてどうするか。だから、やはりこれは調査項目と予測というところが全然ずれてしまっている。 これは手直しできるなら手直ししたいので、ちょっとこれも預けてください。すみません。これとさっきの〇〇委員のおっしゃった式の話、手直しができるなら手直しする必要がありそうです、 ほかにありますか。よろしいですか。 それでは、ほかの点については特にご議論がないようでありますので、技術指針については2点ほど、私、会長にご一任をいただいて、修正をした上で、これを指針として決定をしていただくということでよろしゅうございましょうか。 |
説明 | 〔「異議なし」の声あり〕 |
会長 | ありがとうございます。 それでは、事務局、何かほかにございますか。 |
発言者 | 発言内容 |
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事務局 | 技術指針の改定につきましては、今、会長がご指摘のことについて、事務局も会長のご指示のもとに作業をいたしまして、委員の皆様にもう一度お返しするようなことを考えております。 最終的には、本市の環境審議会にも報告させていただくというような手順になるかと思いますので、それ以前にまずは本審査会の委員の皆様にご了解いただきたいというように考えております。 あと今後の本審査会の予定でありますが、具体的にこういうものが出そうだというのは、今のところございません。ただ、いろいろ本市の事業に関連しまして、例えばアイランドシティ関係では、もしかしたら高速道路関係があるのじゃないかなというように、事務局ではいろいろ考えていますが、具体的なお話としてはございません。今、具体的にあるのは、今日ご審査いただきました「かなたけの里公園整備事業」が評価書になって事業に進んでいくというのが、今後の予定ということでございます。以上でございます。 |
発言者 | 発言内容 |
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会長 | それでは当面、次の案件が見当たらないということですので、次回のこの審査会がいつ開かれるかということは、案件があり次第、また日程の調整をさせていただくということになると思います。 それでは、本日の2件につきましては、いずれも会長に一任をいただきましたので、最終決定の前には委員の先生方には、こういうようにしたということをお知らせして、ご了承を得た上で決定ということにいたします。 では、今日はどうも長時間ありがとうございました。 |
事務局 | どうもありがとうございました。 |