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更新日: 2015年4月2日

平成26年度第2回福岡市環境影響評価審査会 
議事の要旨 平成27年3月23日

日時平成27年3月23日(月)13時30分~14時30分
場所福岡国際ホール16階「志賀」
議題1 福岡空港滑走路増設事業に係る環境影響評価準備書について
2 その他
出席者浅野委員,荒井委員,小野委員,尾本委員,佐々木委員,笹木委員,勢一委員,薛委員,田中委員,津田委員,野上委員,萩島委員,原田委員,藤本委員(50音順)
会議資料資料1-1 第1回審査会委員意見等のとりまとめ結果
資料1-2 第1回審査会欠席委員への意見聴取結果等
資料1-3 第1回審査会において事務局が抽出・整理した論点等の整理結果
資料1-4 福岡空港滑走路増設事業に係る環境影響評価準備書
資料2   福岡市環境影響評価審査会運営要領の一部改正について
参考資料1-1 第1回福岡市環境影響評価審査会 議事概要
参考資料1-2 第1回福岡市環境影響評価審査会欠席委員の意見
参考資料1-3 福岡市環境影響評価審査会委員名簿,福岡市環境影響評価審査会規則
参考資料1-4 福岡空港滑走路増設事業に係る環境影響評価の手続き

【議事概要】

議題1 福岡空港滑走路増設事業に係る環境影響評価準備書について

事務局[事務局説明]
会長それでは,以上について皆様方からのご意見をお伺いしたいと思いますが,いかがでしょうか。まず,欠席委員のコメントということでかなり詳細にお書きいただきましたので,もう少し補足のご発言をいただければと思います。
委員一般的にというふうに前置きして述べさせていただきましたが,人の生活と深いかかわりを持っておりますと,どう環境を改変されても生きていけるというのが見えてきますので,それは基本的には不適切ではないかと考えております。今回の場合は特にヒバリやムクドリが選定されておりますので,必ずしもカラス類とドバトが絶対いけないわけではありません。ただ,極論かもしれませんが,今後,アセスで,もしカラス類とドバトだけが典型性に挙げられるような事例が出てきますと,逆に言えばかなりの開発を進めても問題ないという考え方になってくる可能性があるので,それが前例となるということはよくないと考えます。私は哺乳類が専門で,市街地のタヌキ類というのは今までも何カ所かで例として挙がっていることを存じ上げております。市街地のタヌキ類は人の生活に深くかかわっておりますので,注意すべきではないかと思います。

また,単なる参考意見ですが,限定してかなり特殊な部分,例えば今回,バードストライクとあわせてドバトとカラス類を目安にすることは考えられると思います。私自身がどうやったらいいかということは頭の中にはないですが,カラス類やドバトであっても,目的を絞れれば,それは一つの対象になるかと思います。そのときに,選定理由にこういう内容でこういう対象としますということを評価書に明記すべきだと思います。以上です。
会長ありがとうございました。専門家としてのご意見がよく理解できましたが,これについての取り扱いについては,また後で決めたいと思います。

事務局が整理した資料に,今後,審査会として意見を取りまとめるときにこういう意見は審査会意見にしましょうかということが書かれています。前回欠席の委員の方で,ここにはない論点でまだ言い残したことがありましたら,お聞きしたいと思いますが,特にございますか。

特にございませんか。それでは,審査会の見解ということで案が出ておりますが,これについて,皆さんから意見がありましたらお聞ききしたいと思います。まず,参考意見ということでいいのではないかとされている部分について意見を出された方でご異論がございますか。このうちのハチクマについては,委員から出されたご意見の中に,質問の形で大丈夫ですかというのが出ています。この点は,事業者としては何かご意見がありますか。将来ルートが変わったときのことを主に心配して,前回意見を述べている面があります。今,飛行機が飛んでいる飛行ルートでハチクマがぶつかったということは一度も聞いたことがないですが,将来的に大きくルートが変わった場合の予測がされているので,そのときは大丈夫でしょうかという話だったと思います。
事業者前回の審査会で申し上げさせていただいた航空機の安全な運航のために必要な情報として取り扱いたいと考えております。バードストライクに関する件ということでいただきましたハチクマに関する情報で,現在及び将来のルート変更後において,飛んでいる飛行機にぶつかるような感じであるという情報をいただいた場合は,それは航空機をきちんと運航する上で絶対に必要な情報となりますので,その都度適切に対処していきたいと考えています。
会長今のところは問題が起きているとは全く聞いていませんが,もともと飛ぶ場所はハチクマのほうが先に決めているので,後から割り込む人間が遠慮しないといけないということになると私は思います。それも鳥のためというよりも飛行機の安全のためにということでしょうから,特にここに明記する必要はない,情報として提供されたということで事業者としてはよくわかりましたということです。それでよろしいですか。
委員はい。
会長ほかに何か,意見とはしないという扱いに関してございますか。

ご異論がないようでしたら,では,審査会意見をどういう形で書きあらわすのかということになります。これについて,事務局から原案を配っていただけますか。これは委員限りとさせていただいております。それでは事務局で読み上げていただけますか。そしてもし必要な補足説明があればしてください。
事務局[事務局読み上げ]
会長これまでに出されたご意見,あるいは事務局で気がついたことをもとに,意見としてこのようなことを記してはどうかというたたき台をお示ししたわけですが,これについてさらに表現あるいは内容に対してのご意見があればお聞きしたいと思いますが,いかがでしょうか。音について,それから生態系について,それから事後調査に関してそれぞれ記しております。全体の事項としては,要するに条件をはっきりさせるということがアセスでは特に必要ですから,それをわかるように丁寧にというご発言の趣旨がこのように表現されているということです。将来どのように飛行場が使われて,どう飛行機が飛ぶかは,今の段階でわからないことがいっぱいあって,予測そのものは最大限の安全を見越して機能をぎりぎりいっぱいを使えばこうなりますという予測をしておられますから,実際にやってみたらそんなにひどくない可能性もあるということです。これは通常の物をつくるアセスの場合とかなり違って,ある種の不確実性があるということです。つまり,悪い方向に向かわないという確率も強いので,それだけにこの事業では事後のモニタリングの重要性があると指摘できます。こういう認識のもとでこの意見書原案をまとめてもらいました。
委員特にないですが,質問してよろしいでしょうか。「個別的事項」の「騒音について」の第2段落です。「準備書において講じることとした環境保全措置等については供用開始後の状況に応じて適切に実施すること」と書いてありますが,「供用開始後の状況に応じて」というのは何を意味しているのですか。「実施すること」でいいのではないでしょうか。
会長予測そのものは最大限,最悪の予測をしています。そうすると実際には,保全措置については,最初からフル装備でやることでは無駄な場合もあり得ます。しっかりと状況を見て,これは予測どおりになりそうだから,この段階できちんとしなければいけないということになるでしょうが,供用してみないとわからない面があるということを考えるというのが,ここに言う「状況に応じて」ということです。 それと,航空機騒音の対策には,発生源の側で対応できることと,被害側で対応せざるを得ないことと両方ありますので,発生側の対応は最初からフル装備でやってもらわないといけませんけれども,受け手の側の事後的な追加の対策ということになるとやってみないとわからない面もあるだろうと思います。その点は工場のような固定発生源からの騒音や大気汚染,水質汚染とは大分様子が違うと思います。そのことを意識して表現をしておきたいということです。よろしいですか。
委員はい。
会長生態系に関しては,いかがでしょう。
委員特別ございません。
会長ほかにございますか。事後調査についてはどうでしょうか。
委員先ほど委員が言われた「個別的事項」の「騒音について」に関する第2段落の2文目ですが,文章の意味がよくわかりません。「空港利用時間の制限については構造的な遅延の改善に取り組むこと」ということですが,文章として,どれが主語で何をするのかがわかりにくいです。
会長「空港利用時間の制限については…」というのは,さらに制限を追加せよと言っているわけではなく,現行の制限をきちんと遵守することを前提にしての議論をしています。その辺りがわかるように表現を直したほうがいいかもしれません。ここで言いたいのは,東京からは結構距離があるというのが福岡空港の特色ですから,利用時間制限と言っても,機械的には考えにくいという点もあります。天候の事情や事故などによる突発的事情もあるわけで,そこは程度問題ですが弾力的に考えるべきこともあろうという認識を示しています。しかし,必ず遅延するような機材のやりくりで無理なダイヤの組み方をするエアラインがあったら困るから,そこはエアラインにきちんと考えさせるのが空港設置者の責任でしょうということです。誤解を招く表現かもしれませんので手直しをしましょう。
委員「空港利用時間の制限」の「制限」を取ったらいいのかもしれません。「空港利用時間については遅延の改善に」と。
会長そうしましょう。ありがとうございました。
委員1点だけ確認です。2段落目の「また」から始まる文章の中で,「結果の公表を行う評価量等について」と「等」がついています。ここは私が意見を申し上げたときに,公表の方法について市民が受け取りやすいような工夫をしてほしいということを申し上げたので,その趣旨が入っている「等」なのかどうか,1点だけ確認をさせてください。
事務局この「等」の中には,委員がおっしゃったような公表の方法や期間などを具体的にと考えております。もし,もう少し記載したほうがよければ,それがわかるような形で検討したいと思います。
会長特に市民にわかるようにというところが委員の意見の重要なポイントですから,それがこれでは消えてしまっているということはありそうです。少し考えさせてください。要するに,市民の方々にきちんと報告することが大事であるという審査会の考え方がわかるように修正をお願いしましょう。
委員今の趣旨で言うと,「評価量」と書かないほうがよいのではないでしょうか。「評価量」と書くと限定的な意味に解釈されるおそれがあるので,「公表内容について」等,全体をあらわす言葉のほうが誤解を招かないと思います。
会長わかりました。両方を含めて書きましょう。

ほかにありませんでしょうか。事後調査に関して国で議論していて問題になることがあります。一般環境のモニタリングをするという役割は本来自治体にありますが,こういう事業に伴って負荷増になる場合のモニタリングについて,自治体と事業者の役割分担は一体どうなるのかということが,よく議論になります。せっかくモニタリングしていただくなら長く継続的にやっていただきたいし,将来ルート変更の可能性もあるわけだから,なおさらきちんとやってもらいたいのですが,本来自治体がやらなければならないモニタリングが不要になることはありません。そこのところは,無駄な重複のないようにお互いがよく話し合って,どこは誰が調べるということを決めておくべきだろうと思います。当然のことではありますが,事後調査に関しては,自治体の本来のモニタリング業務と重複しないように,負荷増が明確にわかる形でモニタリングをしてくださいということを言うべきではないかと思います。この辺は,市役所としてはどういう考え方ですか。
事務局私ども,航空機騒音の実態として,環境基準の達成状況などを測定し,市民の方に今の状況をお知らせする役割がございますので,それは引き続きやっていこうと考えております。それと,今回モニタリングとして,私どものしていることが事業者としても使えるというところについては,結果を参考にしていただくという形で連携するのは一向にかまわないと考えております。事業そのものの影響を見るということになれば,私どものほうで調査するというのではなく,事業者の方にしっかりやっていただきたいと思っております。
会長そういう理解で特に問題ないと思うので,そのことをきちんと意見として書いていいのではないですか。要するに事業者に全部を調べてくれと言っているわけではなくて,もともと一般環境についてのモニタリングは自治体が本来やるべきで,そうすると,よりきめ細かい調査ができることになるだろうと思います。ほかに何かございますか。
委員今,会長が言われた役割分担を,市民に対して継続的に広報活動を通して続けていくことはとても大切だと改めて思いましたので,ぜひそれはお願いしたいと思います。
会長ありがとうございました。生態系のドバトの件はいかがでしょうか。
委員大変いい理由を考えていただいてこのようになったので,感謝しております。ありがとうございました。
会長よろしいですか。そうすると,ほかに水のほうはよろしいですか。
委員はい。
会長大気はいかがですか。
委員大丈夫です。
会長よろしいですね。そうすると大体問題になりそうなことについては,ほぼこれでよろしいでしょうか。

そうしましたら,今幾つかご意見いただいて,若干の手直しは必要だと思いますが,できるだけ早く意見をまとめたいと思いますので,これを修正して提出することに関しては私にご一任いただけますでしょうか。
委員(「異議なし」の声あり)
会長ありがとうございます。一任いただきましたので,これをもとに修正をして,審査会として市長に,このような意見でということを申し上げることにいたします。この案件について何かご意見ございますか。よろしいでしょうか。
委員(「なし」の声あり)
会長特にないようでしたら,本件については以上で終わります

議題2 その他

会長もう1件,議事がございますので,これについて事務局からお願いいたします。
事務局[事務局説明]
会長要するに上の規定が変わり条文の番号が変わりましたので,要領を直しますというだけのことです。よろしゅうございますか。内容が特に変わるわけではありませんのでご了承ください。
委員(「異議なし」の声あり)
会長それでは,この点については了承いただきましたので,直ちに本日から施行いたします。

本日をお諮りすることは以上でございますが,次回以降のこの審査会の予定について,事務局から説明してください。
事務局[事務局説明]
会長わかりました。それでは,事務局から何かありましたらどうぞ。
事務局特にございません。
会長それでは,本日はこれで閉会してよろしいですか。
委員(「異議なし」の声あり)
会長どうもありがとうございました。