近年、陸から海に流れ込んだごみが大量に漂着したり、生き物の生活を脅かすなど、「海洋ごみ問題」が世界的な課題となっています。
海洋ごみの多くは陸域で発生し、川を流れてきたものだと言われています。川岸や海洋ごみが漂着する海岸には日用品等のごみが多く、その中でもプラスチック製品が多く見受けられます。令和元年度のラブアース・クリーンアップで集めたごみもの多くはプラスチックでした。
プラスチックごみは自然界では分解されず、誤食や海洋ごみに絡まって負傷するなど海の生き物も影響を受けています。
また、プラスチックごみは紫外線や波等によって5mm以下の小さなプラスチック片(マイクロプラスチック)になり、海洋中を漂流し、海流に乗って拡散します。
海に流れ出たごみは、海底に沈むものもあります。海底にもごみが溜まってしまい、底引き網漁では、網を引き上げる度にごみも一緒に引き上がります。
便利な素材であるプラスチックは日用品だけでなく、医療や工業分野などでも使用されており、完全にプラスチックの使用を止めることはできません。それでも、プラスチックの過剰な使用を控え、必要なプラスチックは資源としてリサイクルする、散乱しないようにきちんと捨てるなど、一人ひとりが最後まで責任を持つことが海洋ごみ問題の解決に繋がります。
プラスチックは小さくなると回収できません。川や海へ流出しないようプラスチックごみを回収すること、流出してしまったごみがマイクロプラスチックになる前に回収することが重要です。海洋ごみ問題解決のためにも、身近な行動で解決できる問題と理解し、ポイ捨てなどの防止、清掃などによるごみの回収、リサイクル活動を含むごみの削減活動の促進に取組みましょう。
「海の小さな大問題。」というキャッチコピーのもと、海洋ごみ問題についてみんなで考え、行動を変えていくための啓発ポスター・チラシを作成しました。
福岡市では、市民や企業による自主的な清掃活動の支援を行っています。身近な清掃活動に参加しましょう。
プラスチックを含む海洋ごみを減らすためには、ごみとなるものをもらわない「リフューズ」やごみを減らす「リデュース」、くり返し使う「リユース」、資源として再利用する「リサイクル」が重要となります。
一緒にごみ減量に取り組みましょう。
3Rについて
10月7日(土曜日)に開催された「環境フェスティバルふくおか2023」の会場の一つである警固公園を中心に、天神地区の一斉清掃を行いました。
当日はラブアース・クリーンアップ福岡地区実行委員会委員や協賛企業、福岡市あき缶・びん対策協会会員、アビスパ福岡、アビスパ福岡シャレンパートナー企業の皆様、そして、「環境フェスティバルふくおか2023」へご来場の皆様、計138人もの方々にご参加いただき、大きく3つのエリアに分けて活動しました。
本当にありがとうございました。
収集したごみは全部で「約19Kg」でした。そのごみについて、活動エリア別に内容の調査(組成調査)を行いましたので、ご報告いたします。
「清掃エリア①」で集めたごみ
「清掃エリア②」で集めたごみ
「清掃エリア③」で集めたごみ
海洋ごみの多くは陸域で発生したものと言われており、福岡都市圏全体で連携して街中・河川・海岸のごみ問題に取り組んでいく必要があります。令和5年度は、春日市・那珂川市・古賀市・宗像市・糸島市・福岡市の6つの市で清掃活動が行われました!!
■令和5年度「河川流域等一斉清掃」連携各市実績報告
参加市 | 清掃日 | イベント名等 | 参加人数 | 清掃箇所 | 回収ごみ総量※(t) |
---|---|---|---|---|---|
春日市 | 11月12日 | 秋のクリーン作戦 | 9,454人 | 街中 | 11.51 |
那珂川市 | 9月3日 | 地域の一斉清掃(市ノ瀬区) | 40人 | 街中 | 不明 |
9月17日 | 地域の一斉清掃(片縄緑区) | 21人 | 街中 | 不明 | |
10月22日 | ふくおか川の大掃除 | 30人 | 河川 | 0.02 | |
古賀市 | 9月23日 | 海ゴミゼロ!チャレンジ | 26人 | 海岸 | 0.05 |
11月11日 | 大根川清掃 | 381人 | 河川 | 0.33 | |
宗像市 | 10月15日 | 釣川クリーン作戦 | 2,055人 | 河川 | 1.16 |
糸島市 | 10月22日 | ふくおか川の大掃除 | 104人 | 河川 | 0.10 |
福岡市 | 10月7日 | 環境フェスティバル福岡2023 | 138人 | 街中 | 0.02 |
11月19日 | 室見川水系一斉清掃 | 3,442人 | 河川 | 3.28 |
※燃えるごみ・燃えないごみの総量
福岡市においても、早良区を中心に「室見川水系一斉清掃」(主催:室見川水系一斉清掃実行委員会)が開催されました。
今年で20年目となるこの清掃活動に、ラブアース・クリーンアップ福岡地区実行委員会事務局も参加させていただきました!!
令和5年度は、校区自治協議会・町内会・ボランティア団体等、44団体・3442人の方々が参加しました。
川の周辺や川の中まで清掃し、3,280kg(3tトラック5台分)ものごみが集まりました!!!
そして、集めたごみの一部(①室見川・貞島川の合流地点付近、②賀茂小学校付近)は、環境局廃棄物試験研究センターにて内容物の調査(組成調査)を行いました。
ごみの開封作業からスタート!
様々なごみが沢山!
種類ごとに分類していきます!
分類すると、ポイ捨てされたのかもしれないごみがたくさん!!
【ペットボトル】
【アルミ缶】
【スナック菓子等の袋】
たばこの吸い殻すごいでしょ!??
調査の結果、2か所ともにプラスチック類のごみが多く見られました。
※環境局廃棄物試験研究センター提供資料より
今回の清掃活動を終えて…
川はいくつもの市町をまたがり海へ流れ込みます。今回の清掃活動で回収したようなごみが、海に流れ「海洋ごみ」になります。
だからこそ「海洋ごみ問題」対策には、海岸だけでなく陸域での取組みも必要であり、地域や市域を超え連携していくことが改めて重要だと感じました。
活動初年度である今年度は、福岡市を含む6市で約1万5千人以上の方々が参加されました!!
今後も、このような清掃活動の輪が広がり、多くの人々が海洋ごみ問題について考えるきっかけとなればと思います。
5/10に福岡市立勝馬小学校で実施される海岸清掃活動「われは海の子~勝馬調査団~」に参加しました。
この活動は全校児童(35名)、教職員が一緒になり「勝馬海岸」を清掃する活動で、ラブアース・クリーアップ福岡地区実行委員会事務局として、「海洋ごみプラスチック問題」を考えてもらうため参加しました。
冒頭、田中校長先生から「海岸清掃を通して海の環境について自分たちができることを考えよう」との呼掛けの後、当事務局より「海洋プラスチックごみ」について説明を行いました。海岸へ移動すると、海岸には様々なごみが打ち上げられており、太陽の光や波、風により小さくされたマイクロプラスチック(5mm以下のプラスチック)もありました。清掃活動は、1・2年生は海岸入口付近の道路、3・4年生は東側の砂浜、5・6年生は西側の砂浜と3ヵ所に分かれ清掃しました。今回、6年生にはカゴを使ってもらい、海岸のマイクロプラスチックを拾ってもらいました。
海洋プラスチックごみの8割は街中(陸域)から発声していると言われており、ここまで小さくなると海岸で拾うことはとても難しいです。
海洋プラスチックごみは、普段の生活で、3R(リデュース、リユース、リサイクル)に取り組み、ごみ出しルールを守ることで減らすことができます。
清掃活動終了後、6年生からのお礼のあいさつでは、「3Rの取り組みを頑張ります。」との言葉をいただきました。
運動場にて「海洋ごみ問題」について説明
清掃活動に取組む児童達
清掃活動に取組む児童達
マイクロプラスチックを拾う児童達
集めたごみ
10月26日(土曜日)に開催された「環境フェスティバルふくおか2024」の会場である福岡市役所を中心に、天神地区の一斉清掃を行いました。
当日はラブアース・クリーンアップ福岡地区実行委員会委員や協賛企業、福岡市あき缶・びん対策協会会員、アビスパ福岡、アビスパ福岡シャレンパートナー企業の皆様、そして「環境フェスティバルふくおか2024」へご来場の皆様、計110人もの方々にご参加いただき、エリアを大きく3つ分けて清掃を行いました。
集めたごみは45Lのごみ袋で、燃えるごみ7袋(約15㎏)、燃えないごみ2袋(約7㎏)となりました。
ご参加いただきました皆様、本当にありがとうございました。