区長が東区で活動する団体の活動に参加し懇談することで、区政への積極的参加及び理解や協力を得るとともに、地域活動の実情を把握し区政への参考としています。
区は、平成28年度から地域住民と外国人の相互理解を深めるため、外国人の多い校区を「外国人との交流促進モデル校区」に指定し、「公民館を拠点とした外国人との交流促進事業」を行っています。
3月3日に、今年度モデル校区に指定された香椎浜校区の「避難所へ行こう!Part2」に参加し、「地域における多文化共生」をテーマに校区の皆さんと意見交換をしました。
香椎浜公民館の宮嵜主事から説明を受けました。
香椎浜校区は、外国人住民に避難所について知ってもらうことを目標に事業に取り組みました。まず、外国人にもわかりやすい表現で情報を伝える「やさしい日本語」講座を実施。学んだ知識を生かして「やさしい日本語」と英・中・韓国語で校区防災訓練への参加を呼び掛ける多言語チラシを作成し、校区に住む外国人住民に訓練への参加を呼びかけました。呼びかけの効果もあり、昨年9月に行った校区防災訓練「避難所へ行こう!Part1」には、外国人住民50人を含む、校区住民約290人が参加しました。
その後、訓練参加者へのアンケート結果を基に、避難所への誘導パネル・避難マップを作成。「避難所へ行こう!Part2」で校区住民にお披露目しました。パネルは避難所近隣の9箇所に設置。避難ガイドマップは今後公民館だよりと一緒に校区全世帯に配布します。
小学校に続く道に設置された誘導パネル
非常時の持ち出し物品や連絡先リストも掲載
香椎浜小学校で開催された「避難所へ行こう!Part2」」には、外国人住民55人を含む、校区住民215人が参加。体育館で、以前から同校区の取り組みに協力している東京学芸大学国際教育センターの吉谷武志教授の講話を聞いた後,小学校の各教室に設けられた福祉避難室を見学しました。福祉避難室とは、障がい者や高齢者、女性など、災害時特別に配慮が必要な人たちのための避難室です。各避難室の入口に設置された表示板は誰が使う部屋か一目でわかるようにピクトグラム(絵)を用いるなど、随所に工夫されていました。
吉谷教授による身近な異文化理解についての講話
小学校の教室が災害時には福祉避難室に
小学校の協力を得て、表示板は常設することに
多くの外国人住民も参加しました
香椎浜校区では、平成17年から、「国際親善交流会」を毎年開催し、外国人住民と顔の見える関係づくり進めてきました。
当日は、国際親善交流会も同時開催され、4か国5種類の料理が、炊き出しとして参加者に振舞われました。各料理はすべて豚肉やアルコールなどを使わないハラールフードで、イスラム教徒の人も安心して食べられるよう配慮されていました。
雨天にも関わらず多くの住民が参加
日本料理としておでんとちらし寿司
中国のトマトと卵の香りスープも大人気
ビリヤニ(左上)は福岡マスジド(モスク)提供
さまざまな意見を聞くことができました
最後に区長から一言
本日のイベントでは、地域の日本人と外国人住民が自然に交流している様子をたくさん目にしました。香椎浜校区で長年続く国際親善交流会や小学校での取り組みなど、地域の皆さんが努力した結果、多文化共生が実現しているのだと感じました。また、「避難ガイドマップ」は分かりやすく、誰がみてもきちんと避難ができるレベルの高い内容でした。
今後、香椎浜校区の取り組みを他の校区にも知ってもらい、さらに広めることで、東区全体を日本人と外国人住民が共生する先進エリアにしていきたいと思います。
全員で記念撮影